5月13日(木)


 午前12時。おなじみ青山「穂積」が店内を改装したという手紙が来たので、昼の
ランチを食べに行った。
 前も改装するほどでもなかったほど、きれいな店内だっただけに、見違えるような
といった形容は当たらなかった。
 それより、きょう食べた、鯛茶漬けの絶品なこと。
 このお店のおいしさは留まるところを知らない。
 最初は、鯛を、入り胡麻と醤油に付けてご飯といっしょに食べる。すでにもうここ
で肉厚の鯛が口の中で、ぷりぷぷりり。なんともいえぬ馥郁(ふくいく)たる味。
 続いて、今度はわさびを入れて、お茶漬けにして食べる。
 これが、お出汁ではなくて、番茶。
 鯛の番茶漬けなのだ。この番茶が鯛に合うこと、合うこと。
 ちょっとした工夫で、こうも味が変わるのが食の奥深さだ。
 ゲームもひと手間多くかければ、このお店とおなじような味を出せるものだと、お
勉強。

 午後1時。青山の喫茶店「月光茶房」でコーヒーを飲む。
 午後2時。西武新宿駅プリンスホテルB1のラウンジで、銀行の人と待ち合わせ。
いろいろ判子(はんこ)を押す。さくまあきらではなく、漢字の本名を書くと、どう
も照れくさい。
 このあと三越デパートとか、カメラのさくらやなど巡る。

 午後4時。池袋サンシャイン60のプリンスホテル1Fラウンジ。
 文化放送『三石琴乃のエーベルナイ2』のメンバーと待ち合わせ。
 きょうは隣りのナムコ・ナンジャタウンで、番組の録音をする。
 ゲストは声優の平松晶子さん。私もゲストだった。

 午後5時。プロデューサーの片寄さんの引率で、ナンジャタウンに移動。ひさびさ
に遠足気分で楽しい。総勢10数人。
 ナンジャタウンには、何回か来たことはあるのだが、番組の録音ということで、ま
ず裏の控え室(VIPROOMとあった)に通される。
 昔から舞台裏を見るのが、大好きなので、あっちこっち覗く。
 ある有名バンドが日本武道館に出た時も、挨拶に行ったのだが、目当ては、日本武
道館の舞台裏だった。
 これがあのビートルズがくつろいだ控え室か…と、考えにふけったものだ。
 というわけで、なんだかうれしいナンジャタウンの関係者室。

 午後6時近くから、ナンジャタウンで録音開始。
 懐かしい映画のポスターやら、駄菓子屋さんなんかがあって、昭和30年代の雰囲
気なのだが、どうも昭和27年生まれの私には、微妙に近年。現在30〜35歳ぐら
いまでの人に、懐かしい町並みとお店のような気がする。
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   メインは三石琴乃さんと、平松晶子さんなので、こっちはずっとナンジャタウンを 満喫。オープン当時よりこなれて来たせいか、以前来たときり、はるかに楽しい。  駄菓子屋さんで、オリエンタルマースカレーを発見。見た瞬間、嫁に買って!買って! とねだる。  オリエンタルカレーと言っても、今の若い人にはまったくピンと来ない単語だろう が、私たちの世代に「ナンジャタウンでオリエンタルカレーが売ってたぞ!」と言え ば、みんな明日にでもナンジャタウンに行ってしまうくらい、昭和30年代にCMで ヒットして、カレーといえば、このオリエンタルカレーか、バーモントカレーと言わ れた幻のカレーだ。  と思って、インターネットでオリエンタルカレーを検索してみたら、ホームページ もあって、問い合わせダイヤル0587(36)1515で通信販売もしているそう だ。  午後6時すぎ。夕焼け通りのレトロな家で、私の出番。昭和30年代の民家を再現 したもの。湯たんぽ、氷まくら、電気炊飯器、ダイヤル式の電話など、私の家にあっ たものばかり。  最近こうやって、なつかしい博物館の展示物側に自分がいることをひしひし感じる。  きょうの出番もいつもの人生相談ではなく、30年代評論家役。  午後7時すぎ。スタッフ全員で幸せの青い鳥のアトラクションを開始。立体たまご っちみたいなもので、小さなポットみたいな鳥を持って、会場内をうろうろしながら、 鳥の卵を育てていく。  会場内の見知らぬ人と相性がいいと、ピピピと鳴り合って、ボタンを押すと、お互 いのパラメータがアップする。  ナンジャタウンに来てから、そろそろ3時間以上歩いているので、そろそろ足がぱ んぱんに張って来た。  ほかの人たちも、どうやらへろへろのようだ。  こういう時に、雑誌『コンプティーク』の編集さん、ライターさんたちは弱い。私 よりもへたってる。う〜ん。やっぱり出版界の人間だなあ! うふふ。  座りっぱなしだと、私のような脳内出血に倒れますぜっ!  午後9時。ようやく録音終了。ひ〜。疲れた〜。  午後9時30分。スタッフ全員で、サンシャイン内の「くいもの市場TAPA」で 食事。ゴジラの玉子とか、炎のプリンとか、妙な名前の食べ物が多い。  最近私が仕入れた、カードじゃんけんで遊ぶ。  持ってるテレカとかレンタルビデオのカードの枚数を競ってもいいし、変なカード を持ってる自慢で対決してもいい。  やっぱりみんなけっこう変なカードを持っているもので、なぜか札幌の地下鉄のカ ードを持ってる人がいたりする。  私の横浜ベイスターズ・ファンクラブのカードも受ける。  極めつけは、カメラのさくらやのポイントカード合戦。  ポイントカードの値段が表示してあるから、ちょうどいい対決になる。  そえにしてもスタッフ10数人で、半数以上が、さくらやカードを持っているのも 驚いた。定着してるんだなあ。  1位は、コンピュータを買うことの多い、うちの嫁。4万円以上ため込んでいた。 もともと嫁はポイントカードをため込むクセがあるから積もりつもっている。  爆笑だったのは、三石琴乃さん。私も持ってると勢いこんで出した、さくらやカー ドの数値は、39円! みんなで大笑い。 「もっとあると思ってたのに〜」と、三石琴乃さん。   午後11時すぎまで歓談。  このスタッフとの会話は本当に楽しい。  おなじみの読売広告の岩崎誠は、E3の取材でアメリカに行っているそうだが、狙 いは『スター・ウォーズ』だな。  帰って来ると、自慢するぞ〜。7月の日本公開までみんなで会わないようにしてや ろうかな。    午後11時30分。帰宅。都内からだとどこでも30分以内で帰れるから便利だ。  それにしても足がむくんでる。  何だか毎週1度は、長時間歩いて、私はどんどん、ずんずん健康になって来ている ぞ。うひ〜。 


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