1月26日(火)


 午前11時。広尾の有栖川公園を散歩。
 昔からよくTVの撮影などでつかわれることで有名。きょうも『ホリイのずんずん調査』
などでおなじみの堀井憲一郎さんが、何かの撮影で来ていた。彼の本はほとんど買って読ん
でいるし、堀井雄二や土居ちゃん(土居孝幸)の早稲田漫研の後輩だから、挨拶してもいい
のだけれど、こっちが頭が完全に散歩モードというか、市民モードに入っていたので、遠巻
きに見るだけにしてしまった。
 有栖川公園前のスーパーは、外人さんのお客さんが多くて、輸入の缶詰とかチョコレート
などをたくさん売っている。
 店内を歩くだけでも、楽しいところだ。
 豪邸街の散歩もまた楽し。

 そういえばこの近くに、いつもこの日記に登場する、フランス料理の「プティ・ポアン」
があったことを思い出す。しかもグルメの師匠であるすぎやまこういち先生から、「プティ・
ポアン」のランチは、値段が安くて、ディナーと遜色無いものが出て、お勧めだよという言
葉を思い出し、嫁とさっそく「行くか!」と、電話する。
 オーナーは、この日記をよく読んでる人にはおなじみ、京都でもごいっしょして、あの大
きな大きなマツタケの時も、ごいっしょしたフランス料理の巨匠・北岡さんである。

 午後12時30分。運良く2人分の席だけ空いていた! 店内はお金持ちそうなご婦人方
でいっぱい! いきなりソムリエ岩崎さんに「娘さんは?」と言われる。娘は学校! きょ
うは大義名分がある。
 まあ、ここへ来ると知ったら、学校休んででも来ただろうけどね。
 ふっふっふ。うちのグルメ・バカ娘があとで知ったら、怒り出すような料理だったぞ!
 オードブルから始まって、オニオングラタン・スープ。このスープの美味しさと熱さ。美
味しいから、すぐまたスプーンですくいたいんだけど「あちちち!」。食べるのが異常に早
いふたりは、ガマンするのに必死。
 フランスパンも美味しくて「これはいいねえ!」と言っていると、メイン・ディッシュが
登場。うずらとフォアグラのパイ包み。
 これはもううちの読者では想像できない味。うずらと言ったら、うずらの玉子が出てきた
と思った人は、失格。5年前だっだら、私も失格。「うずらの卵割るのうまいぞ〜」とか言
ってる人もダメ。
 鳥肉として食すわけだ。うずらがこんなにも美味しいものだとは、正直言って知らなかっ
た。
 そしてうちのグルメ・バカ娘が絶賛してやまない、「プティ・ポアン」のデザート!
 きょうはバナナ・ムースに、バナナのチップスがいっぱい刺さっていて、横には、カラメ
ル・アイス。
 私はカラメル・アイスが大好きなので、必死にグルメ・バカ娘の顔が浮かぶのを消し去り
ながら食べる。
 最後に珈琲を飲んで、ああ、うれし。
 さて、問題です。このコースでお値段いくら?
 8000円? いいセンいってる。ホテルだったら間違いなく、1万円の大台を越える。
これがなんと5000円以下!
 帰りに北岡さんご夫婦と、インターネットのお話をする。

 食後、タクシーで新宿へ。
 車中、北岡さんが「プティ・ポアン」のホームページを開設したいとおっしゃるので、デ
ザイン会社の女性社長さんに電話する。
 女性社長さんの名前は、青木澄江さん。
 何人かが「お〜〜〜〜〜!」と叫ぶ声がここまで聞こえてきそうだ。
 あの『ジャンプ放送局』の初代メンバーのあの青木澄江さんである。現在は『MORE』
などの表紙デザインまで手がける、大きなデザイン会社の社長さんなのである。
 残念ながら、ホームページのデザインはやっていないそうだ。
 近いうちに、土居ちゃん(土居孝幸)のおごりで、「プティ・ポアン」に行きましょうと
いうことで、話はまとまる。

 午後2時。新宿さくらや。
 昨日来たハドソンの武田くんが、1日1時間ずつゲームをやっているのを聞いて、きょう
から私も1日1時間ゲームをやるぞ宣言!
 ところがいきなり、ポケット・ステーションは売り切れ中。『マリオ・パーティ』も売り
切れ。『桃太郎電鉄7』も売り切れ中!
『さくま式人生ゲーム』もあと2枚しか残っていなくて、うれしい!

 午後3時。帰宅。娘といっしょにゲーム部屋に行き、ゲームを始める。まず『がんばれゴ
エモン・でろでろ道中』。どうもいつものゴエモンらしい曲じゃないのが気になる。和風の
ひょうきんな音楽が『ゴエモン』シリーズのいいところだったんだけどな。
 あいかわらず紙鉄砲を吹くキャラとかが、かわいい。
 でもやっぱり和風キャラは、ポリゴンが似合わないなあ。

 続いて『爆笑64めざせリゾート王』をやる。タイトーの爆笑人生劇場シリーズは、典型
的な突き進むボードゲーム・タイプで好きだったんだけど、今回モノポリー・タイプに変身
してしまった。
 どうもモノポリー・タイプは、とっつきが悪い。どうも「株」という単語が出てくると、
シミュレーション・ゲームっぽくなってしまう。誰かのところに止まるとお金を取られる式
が、どうもTVゲームだと「ああ〜〜〜! 止まってしまう〜〜〜!」という盤ゲームのよ
さが再現できない気がする。

 午後6時30分。家で食事。タカラの森岡さんが送ってくれた、倉敷名物「ぶっかけうど
ん」を食べる。けっこう美味しい。
 タレが甘めで、口当たりがいい。森岡さん、ありがとう!
 伊勢うどんに近い味だけど、伊勢うどんの味を知ってる人、少ないしなあ。
 たまたま倉敷に行った時、お腹がすいていたら、間違いなく、ぶっかけうどんを食べるだ
ろうけど、ぶっかけうどんのためだけに、倉敷に行ってしまうほどのランクには、あと一歩
足らなかった。
 具に、変わったものが一品あるだけで、『桃太郎電鉄』の物件に昇格したあげく、臨時収
入にも登場くらいの美味しさに発展しそうな気がする。ネーミング的には「ぶっかけうどん
屋」というのは、登場させたい。現地でもう一度食べてみたいなあ。
 でもこのあいだ倉敷行ったばかりだからなあ。

 午後7時すぎ。再びゲーム部屋で、ゲーム。
 いかん。1日1時間つもりが、3時間以上やってしまっている。
 また目が痛くなってしまった。これがあるからまたゲームをやらない人になってしまう。
 ゲームは1日1時間! 高橋名人みたいだあ。

 帰宅後、ひさびさに『虎十郎天下御免!』のアイデア出し。
 そろそろ京都ひとり合宿の準備もしないといけない。


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