1月4日(月) きょうは、楽しいお餅つき! 京都文化博物館にある、お餅料理専門店「きた村」が、新年の祝いで、ふるまい酒と お餅をついて、毎年無料でお餅を食べさせてくれるのだ。そのお餅が絶品で、思わず 10個食べてしまったことがあるくらい美味しい。 もうわが家は、ここ4〜5年ずっと毎年ここのお餅つきを楽しみに待ち望んでいる大 事な年中行事となっている。 午前10時。待ちきれない食い意地の張ったバカ家族は、早くも京都文化博物館に行 ってしまう。何時から始まるのか忘れてしまったからだ。早すぎた。午前11時30分 からだそうだ。 午前11時。すぎやまこういち先生ご夫妻と、フランス料理の巨匠、この日記でも度 々登場するプティ・ポワンのオーナー北岡さんご夫婦が到着する。 昨年秋のマツタケ・ツアーのメンバーが再び勢揃いしたわけだ。 3年連続で、このメンバーは京都で新年を迎えている。 けっきょく全員早く来すぎたので、近くのイノダ・コーヒ本店でしばらくお茶を飲ん で待つ。でもすぎやまこういち先生は、私が勧めた、ビフカツサンドをつい食べてしま うのであった。師匠の胃袋は筋金入りだ。 午後12時。再び京都文化博物館へ。 北岡さんがお餅つきに挑戦。北岡さんは長身でがっちりした体躯なので、ほかの人が、 スネアドラムなら、バスドラムというぐらい、ずしん、ずしんと気持ちのいい音を立て る。 そのいい音立てたお餅をその場で食べられるのだ。 しかも、たらこ餅、とろろ餅と、ほかのお店では絶対食べることができない、珍しく て美味しいお餅を好きなだけ食べることができる。何という贅沢。もちろん、ポピュラ ーなダイコンおろしのお餅と、きなこ餅もある。 いきなり、私はきなこ餅を吹いて、ありがちな自爆! テーブルにきなこをぶちまけ て、あわててテーブルを拭く。まるで『サザエさん』の一場面だ。 あれ? そういえばお餅の種類は4種類。 あれ? 私は2回ずつ食べたような気が するぞ? ってことは、8個? 8個食べてしまったってこと? きょうは5個でやめ るぞと決めて来たのに。 グルメ・バカ娘が4個食べて「はあはあ… もうダメ!」と言っている。軟弱なガキ め! どうも私の胃袋は、もともとお餅仕様にできているようで、8個食べた時点でも、ま ったく満腹感を感じていない。 嫁に今年も「いいかげんにしなさい」といわれる。 午後1時。仕方なく京都文化博物館を退散。来年も来るぞ。 すぎやまこういち先生ご夫妻と北岡さんご夫妻は、市内見物へ。 マンションに戻ると、『チョコバナナ』投稿者の鳩畑鶏さんが、到着したとの電話が 入る。 鳩畑鶏さんは、まだ高校2年生の女の子で、なんと! 昨年暮れに、広島の大竹市か ら、東京に来て、そのまま東京で年を越し、今朝バスで京都に着き、私の京都の家に寄 ったのだ。きょうもこのあと大阪の友だちに会って、深夜バスに乗って、広島に帰ると いう。 こういう蛮勇を、いまは女の子がやる時代になった。 男の子は何をしてるんだろうねえ。 ゲームが男の子たちを家に閉じこめてしまったような気がする。 鳩畑鶏さんは、47都道府県にひとりずつ友だちを作りたいという、見上げた野望を 持っている。 どうも雰囲気も、うちの娘に似ていて、かわいくて仕方ない。 とんでもない大物になるか、大人になったら改心して、地味な大人になってしまうか のどちらかだろう。 午後1時30分。鳩畑鶏さんが絵コンテを描いてきたので、喫茶店スマートで、添削 する。まだまだ未熟だけど、天性の素質がキラキラしている。厳しくボツを食らわす。 午後2時。鳩畑鶏さんと3人で、下鴨神社へ行く。蹴鞠初めの行事があるというので、 見てみたかったのだ。ところがものすごい人だかりで、蹴鞠がぽ〜〜〜んと、上がるの は見えるのだけれど、蹴っている人の顔すら見えない。たまに烏帽子がすっと見えては 消えるだけである。もう少し入れ替え制にするとか、前の方の人をすわらせるとか、配 慮がほしい。 帰り道、トイレに行きたくなったら、ちょうど目の前に神社がある。鴨長明の庵公開 中とある。あの『方丈記』の鴨長明のようである。これはトイレと合わせて、一石二鳥。 行こう、行こう! ところが、500円払って、見えるのは、庵と言うより、プレハブの小屋。外から内 部が全部見えるほど小さいプレハブ! お金を取るほどのものではない。 しかもトイレが無い! さらに受付のだるそうな顔をした女が、領収書が無いとほざく。 最近領収書が無いという喫茶店は必ず、領収書が無いのではなく、アルバイトの女が、 領収書というものを知らないから、勝手に「無い」と言って、その場をしのごうとして いるだけなのだ。 責任者を呼んで、適当を絵で描いたような女の悪事を暴いてやろうと思ったのだが、 いかんせんトイレのほうが先だ。しかしお金を取っておきながら、トイレが無いのか? 1500円払って、プレハブも見ずに、トイレを探す旅に。 下鴨神社の京阪電車寄りにある、河合神社! この神社は最低のアルバイト巫女がといるいうことで、みなさん、記憶してほしい! 午後3時。せっかく下鴨神社まで来たのだから、加茂のみたらし団子屋さんに寄って いく。このお店はみたらし団子発祥のお店だ。 東京のみたらし団子は、団子が大きくて、とろ〜りとした醤油味だけど、京都のみた らし団子はとは違って、団子が半分程度の大きさで、醤油味はおなじだけど、甘〜い。 甘いけど、くどさがない。 それにしても今朝お餅をさんざん食べておきながら、もうみたらし団子を食べてしま っている私は一体何者であろうか。ふとどき者であることは間違いない。いっしょに来 れなかったグルメ・バカ娘に、みたらし団子のお土産を買って行く。 午後4時。鳩畑鶏さんと京都のマンションの前で別れる。 私は凝りもせず『ドラクエ・モンスターズ』を続ける。 それにしても、ものすごいボリュームだねえ、このゲームは。私も時間かけてこうい うゲーム作ってみたいなあ。私の場合、仕様書を書き上げるのは、いつでも賞味2ヶ月 ぐらいしかない。この日数で仕上げないと、プログラマーさんを遊ばせているわけにい かないからだ。 『桃太郎電鉄』は10年かかって、改良に改良を重ねているから、ものすごいボリュー ムだけど、ほかの初めて作る作品をこころゆくまで、じっくり作って、何度もやり直し をして、作り上げてみたいものだ。 午後6時30分。京都ホテル地下の有喜屋(うきや)に行く。 2日前に、すぎやまこういち先生に教えていただいて、美味しかった有喜屋(うきや) の支店が、京都ホテルの地下にもあったのだ。 昨日、すぎやまこういち師匠が、私の日記を見て、有喜そばをたべに行ったというあ のお店だ。 おもしろいことに、このお店、今朝行った京都文化博物館にもお店が入っている。こ れに、一昨日行った寺町蛸薬師のお店、本店は先斗町(ぽんとちょう)にあるそうなの で、なんと地図を見ると、京都の私のマンションは、きれいにこの有喜屋(うきや)グ ループにぐるりと囲まれているのである。 まるで戦国合戦絵図の凸凸凸凸凸に囲まれているようで、笑える。 これは歴史マニアにしか受けないギャグだったかな? さて「有喜屋(うきや)」で、嫁は「潮(うしお)そば」に挑戦。グルメ・バカ娘は 手堅く、有喜そば。 私は予告通り「カレーコン・ライス」に挑戦。カレー丼に、キツネのおあげが入った ものと聞いていたのだが、どう見ても、学生時代やった、カレー南蛮の余ったおつゆに、 ご飯を入れた食べ物。 何だかなつかしい。 ところがこれが、からい! しょっぱい! 熱い! あんかけなので、とにかく熱い! 美味しくてあとを引く味なのだけど、どうにも熱いし、からい。 食べ切れそうもないので、ざるそばを頼む。 このお店のご主人は、神田薮そばで、修行したらしく、なかなか美味しい。麺がやた らと細いので、つるつる喉ごしがシャープ。 嫁の潮そばは、海藻そばで、かなり美味しかったそうだ。 有喜屋(うきや)。当分京都に来ると、何度も登場するお店となることは間違いない。 食後、ゼスト御池地下街の本屋さんに寄る。 午後8時。マンションに戻って、『ドラクエ・モンスターズ』の続き。本当によく出来 ているなあ。 寝不足になるといけないので、午前0時に寝る。昔なら朝までやってしまっただろうな あ。目薬をさしてから、寝る。
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