1997年12月6日(土)数10年ぶりに、横須賀に行った。
横須賀は妙に仕事に縁のある町だ。25年前に相方のえびなみつる(そのうち ゆっくり紹介するね)と、この町のイラスト・マップを作成して、それが電通の コンテストで賞を取った。今みたいに旅の本なんてない時代だから、足で歩いて そのままマップを作った。ほとんど伊能忠敬だ。
その後も景山民夫さんが構成していたテレビ番組『おもしろMAP』の単行本 制作で訪れた。ムキムキマンが出ていた番組というと思い出す人もいると思う。 最近復活した横浜銀蝿のグラビア撮影でも訪れた。『セブンティーン』という雑 誌の取材だった。米軍の基地があるので、絵になる風景が多い。気がつけば仕事 に行く街というイメージになっていた。
そんなわけで一度くらい仕事に関係ないことで、この町を訪れたかった。
仕事に関係ない動作というと、私には横浜ベイスターズしかない。
きょうは横浜ベイスターズのOB戦が午後1時からあるのだ。午前11時30 分ぐらいに、横須賀中央駅に到着。そのあと球場を探すことタクシーで2時間。 横須賀はベイスターズ2軍の本拠地だから、駅を降りたとたん、大きな看板が出 迎えてくれると思いこんでいたのは、失敗だった。巨人のOB戦ではないのだ。 ベイスターズだということを忘れていた。で試合のほうも、OBのお子さんまで メンバーに入る、それはそれはベイスターズらしい、せこい試合だった。スコア ボードに名前も出なければ、点数も入らない。もちろん入場無料。近所の商店街 の草野球とどこも変わらない。
でもベイスターズのファンは文句を言わない。37年優勝から遠ざかっている チームを応援するファンにとってはささいなことなのだ。
12月8日連日12月23日発売の『桃太郎電鉄7』の取材が来る。取材さ れるのはとてもうれしいことなんだけど、頭の中はすでに次回作の 『Jゲーム』のことでいっぱい。
しかも『Jゲーム』は来年の12月発売だというのに、もう締切 り! 取材のほうは全部『桃鉄7』について。ときどき「今回のゲ ームの見所は?」と聞かれて「30個のミニゲームが入っている! 」と言ってしまいそうになる。もちろん『桃鉄』は大好きなゲームなのだけど、いつも次回作に 夢中になってしまう。夢中にならないようじゃ間違いなく駄作なん だけどね。
早く『Jゲーム』の正式名称やメーカー名を発表できる3月が来 ないかな。『チョコバナナ』14巻は3月10日発売。ここで口を すべらしてしまいそうだ…。なんてったってチョコバナナの投稿者 が8割以上イラストを描いてる、まったくチョコバナナ・ゲームに なりそうなので、バラしたくて仕方ない。
まだ年末までに、ラジオ主演もいくつかあるようなので、また口 を滑らしそうでこわい。今週大阪の毎日放送の取材では、さすがに 言い過ぎたような気もする。スタッフがいい人たちなので、つい聞 かれると言ってあげたくなってしまう。何でゲーム業界って、今作 ってるものを言っちゃいけないんだろ。
12月13日チョコバナナの投稿者藤川かつらサンが新潟から来る。
『チョコバナナ』第14巻の目玉作品『たすけて!!福助!』の打ち 合わせ。やっぱり漫画作品の打ち合わせはいちばん楽しい。
早く『チョコバナナ』の投稿者たちを、漫画家と呼んであげたい。
気分よく打ち合わせ終了。『Jゲーム』の執筆もはかどる。
12月14日『Jゲーム』の執筆が続く。
ひさびさに『桃太郎電鉄』並のきめ細かいゲームを作ってやろう! と思ったのが、首を絞めている。
原稿を書いても書いても、終わらない。すでにミニゲームがいく つか出来上がってきた。おもしろい! おもしろいので、リアクシ ョンのメッセージをもっときめ細かくしようということになった。 さらに自分の首を絞めているいるような気がする。
ビデオ『アポロ13』、『仕事人』スペシャル3本、東山魁夷『描 くことは祈ること』を観る。なかなかビデオを観るヒマがない。
12月17日『ポケモン』で500人以上の子どもが倒れるの話で持ちきり。
以前からCMなどで場面がぱしゃぱしゃ変わる手法が増えていて、 私などTV観るときは、真剣にお勉強で見るから、2時間もすると 気持ち悪くなっていた。年のせいかと思っていたけど、やっぱりみ んなも辛かったのかと、妙に安心…、安心してはいかん。
TV番組のスタッフロールのスピードが早すぎるのも多いし、T VゲームのRPGなどで、イントロの文章びっちりの「光と闇が交 わるとき…」みたいなのを、読めたためしがない。
こういったことのほうが問題になるべきなのに『ポケモン』自体 に問題があるかのようになるのは、何だかなあ…。
午前中、高円寺で整体さん。昼飯友人、ひろたたけしと、昼食、 荻窪の釜膳で、ウニの釜飯。最後はおこげになった部分でお茶漬け にして食べるのが、相変わらず美味しい。
12月18日昼。赤坂ラーメンに行く。ラーメン・ゲームを構想してから、は や2年。なかなかゲームのほうはまとまらず、ラーメン屋探訪ばか りはかどる。スペアリブ・ラーメンという際物を食す。とんこつが くどくなくて、けっこう美味しい。深夜向きの店だ。
『桃太郎電鉄7』ボンビーからの脱出キャンペーンのボンビー論 文の選考。明るいビンボーの話が多くてよかった。それでも前日の ご飯を新しいご飯の上にのせて食べる、ご飯かけご飯というのは哀 愁を誘った。山一証券がらみもけっこうあった。
少年サンデーの編集者・石川さんと、ひさびさにじっくり漫画の 話をする。漫画の話をしているときが、何より楽しい。
『チョコバナナ』の投稿者・石橋淑江さんが来る。現在製作中の『J ゲーム』のグラフィック面のお手伝いで、2週間置きに和歌山から 上京してもらっている。今回も1週間滞在の予定。
夜、鍼治療。かなり左腕が上がるようになってきた。
12月19日来年から専門学校の東京コミニュケーションアート(TCA)で、 毎月1回特別講師をすることになった。東京、大阪、福岡を回る予定。 専門学校の講師は、千代田学園以来10年ぶり。 すごい設備のいい学校で、指導方針もおもしろいので、引き受けた。 福岡に行けるのも旅好きとしては、待ってましただしね。 夜、小学館のパーティに行く。ひさしぶりに高橋留美子さんに会った。 『チョコバナナ』を読んでいてくれたのがうれしい。 「やっぱり漫画が入るとおもしろくなりますよね。13巻のアリが出て くる漫画よかったですね」。 本当に読んでるんだなあ。 読んでるフリをする業界人が多いだけに、よけいうれしい。 それにしてもハガキに初めて絵を描いた投稿者たちが、わずか2年でよ く漫画まで描けるようになったものだと思う。 「14巻からもっと漫画増えますよ!」と、高橋さんに意気込んでしまっ た。 いかん、いかん。つい『チョコバナナ』のことになると、ムキになる。
12月20日長渕剛さん、南こうせつサン、氷室京介さんなどが所属する音楽業界の 名門・ユイ音楽工房に、来年からタレントとして所属することになった。 変な話にはつい乗ってしまうクセが直らない。 おもしろがりの気持ちを忘れたらいけないからね。 『チョコバナナ』の投稿者・黒川春姫さんが来る。
12月21日伊丹十三監督が自殺。替え玉が自殺して、5年後ぐらいひょっこり本人が 出てくるくらいのことをしそうな人だけに、どうしてなのかなあと思う反面、 物を作る人はいつ自殺してもおかしくない道を常に歩いているんだというこ とを思い出す。 映画はほとんど見ていたし、名エッセイ『女たちよ』シリーズに20代の 頃、強い影響を受けたし、何より『桃太郎電鉄』に、マルサカードというカ ードを入れたぐらいの伊丹フリークなだけに、何ともつらい。 昼、築地本願寺内のホールへ、元社員のショッカーO野くんが出演する 『花の元禄粋虎伝』を見に行く。おもしろかった。古さと新しさのミック ス定食といった感じで、妙に笑える。 相変わらず汗だくで熱演する大野くんはえらい。 このところずっと『Jゲーム』の執筆が続いているのだが、『怪物パラ☆ ダイス』の発展型である『Yゲーム』も少しずつ、アイデアがま とまってきた。 この作品はじっくり作りたい。
12月22日『Jゲーム』の執筆と打ち合わせが続く。相変わらず忙しいが、かつて のように『紅白歌合戦』を見ながら、『桃鉄』の原稿を書いてたころに 比べると、ラクになったものだ。
12月23日『桃太郎電鉄7』発売日。発売日はどうしてるのですか?とよく聞かれる けど、何も特別なことはしない。しないというより、その頃はもう気分を 変えて、次のゲームに没頭していないといけない。 因果な商売だ。でも『桃鉄7』の感想は聞きたいので、ぜひ教えてくだ さい。次回作の参考にします。 再来年発売用の『Yゲーム』のほうを執筆後、ホテルニューオオタニへ 陶芸家高内秀剛さんの個展を見に行く。『チョコバナナ』の投稿者のお父 さんが高内秀剛さんというご縁のせいで、お知り合いになることができた。 力強い作風が好きで、じっと見ていると力が湧いてくる。それにしても 『チョコバナナ』は、不思議な出会いの多い変な本だ。 夜、銀座の鮨金へ行く。5〜6年前、札幌のハドソンへ電車で通ってる うちに、途中下車の函館で、知り合いになったお寿司屋さんの東京店なの で、いつも年末に行くことにしている。 帰宅後、『チョコバナナ』の漫画の投稿作品5本まとめて添削する。 6時間もかかってしまった、でもうれしい。
12月24日クリスマスは必ず、不二家のショートケーキのホールを買って来て、 家族で食べることにしている。小学校に上がる前、父が毎週不二家に 連れて行ってくれるのが、何より楽しみだった。なのに小学校に上が ったら、その風習が途絶えてしまったため、いまだに不二家離れでき ない。キーホルダーやシャーペンもひそかに不二家グッズだったりす る。 昼、麻布食堂で、オムライスを食べる。ひさびさにおいしいオムラ イスだ。 オムライス・マニアだったこともある。
12月25日鉄道好きの人にしかわからない話。きょうは原宿から成増にある 会社に行く予定。ただ行くのじゃおもしろくないので、まず渋谷に 出て、彩采(さいさい)で、岩のり入りラーメンを食べる。クコの 実まで入って美味しいはずなのに、スープが薄い。惜しい。簡単に もっと美味しくなりそうなだけに残念。 渋谷から井の頭線で、吉祥寺へ。丸井の裏にある喫茶店へ。ここ でいつもコーヒー豆のジャワロブスターをひいてもらう。ここ以外 のジャワは美味しくないので、毎月買いに行くことにしている。 さらに。吉祥寺から出ているバスで、成増へ。この成増行きのバ スを吉祥寺で子どもの頃から見ていて、一度乗ってみたかった。で も用があるわけでなし、1時間以上もかかるから不便なだけだから 乗るチャンスがなかった。 けっきょく原宿から3時間かけて、成増へ。 JRと東上線つかえば、40分弱で着く距離。こういうバカげたこ とをするのが好きだ。 成増の会社は、私が監修しているゲームを作っている、会社。慣 例上、名前をまだ公表できないが、ほぼ完成に近づいている段階。 『D・K』と略しておこうかな。フルポリゴンのきれいな絵のゲーム。 監修といえば、以前監修というより、ほとんどの基本アイデアを 出した『牧場物語』のゲームボーイ版が出るそうだ。というのも、 連絡もこないので知らなかった。スーファミ版で発売寸前までさん ざん私の名前をつかっておきながら、売れたとたん、広告から私の 名前をはずし、チューニングの直しを送っても、返事もこないよう な会社なだけに、怪しいとは思っていたけどね。 というわけで『牧場物語』のゲームボーイ版は私とはまったく関 係ないので、ご注意を。 ゲーム業界はこういう怪しい会社が多い。
12月26日昼飯友だち・ひろたたけし主催のパーティへ行く。 ひろたたけしは超カルトな『おたっくビーム』とか、『さるとび ゆりちゃん』とか、衛星放送などの番組を作ってる男。『超人ロッ ク』のOVAの監督でもある。今や30台後半にならんとしてるが、 彼が高校生の頃から知ってる。この話はまたいつか。 パーティは、声優の深見梨加さん、ナレーターのコンドル石井さ んとの会話が楽しかった。プロと呼べる人と話をする時間が本当に 少なくなってしまったんだなあと思う。 BINGOゲームの司会をやっぱりショッカーO野くんがやった。 キャラをはずさないなあ。
12月27日TBSラジオの正月特番『ゲーム始め98』に出演。放送は1月 3日。時間は…聞き忘れた。司会は伊集院光さん、ほかにカプコン の岡本吉起くんと、爆笑問題がいっしょ。提供は1月8日創刊のゲ ーム雑誌『げーむじん』。創刊号に私のインタビューも載ってるよ。 『げーむじん』は、『チョコバナナ』を販売してもらってるティー ツー出版からの新創刊だ。 さらに元社員のショッカーO野くんが実は、伊集院光さんと旧知 の仲らしいので、こっそり乱入させる。 番組の方は、マニアっぽくなくて、ふつうにゲームが好きな人向 けだったので楽しかった。伊集院光さんは出演者全員にさりげなく 深く気をつかう人で、もう一度会いたいと思える人だ。2日続けて プロと呼べる人たちと会話すると、筋肉がついてきた時のような充 実感を覚える。
12月28日昼、小田急デパートの山形物産展に行く。山形そばは上手い! こんにゃくも上手い! さくらんぼジュース、500円もするのに、 薬臭くてまずかった。まだまだ『桃鉄』の物件に昇格させるほどで はない。 夜、横浜アリーナへ、サザンオールスターズのコンサートに行く。 桃太郎シリーズの音楽を10年間作曲してくれてるベースの関口く んのご招待なので、ロイヤルボックスというとてつもなく豪華な席。 新幹線のグリーン車みたいなところで、コンサートが始まるまでく つろげる控え室までついている。席も30席程度。 すごいわけだ。ほかにこの席に来た人は、お相撲さんに、沢口靖 子さん。沢口靖子さんはテレビなんかで見るより、もっと痩せてい て、まるで別人のような美人。たくさん芸能人見てきたけど、これ だけ違う人も珍しい。お相撲さんのほうも有名な人なんだろうけど、 わからなかった。そのうち本場所でわかるかな? コンサートのほうは、息もつかせず、走り抜けるように、20数 曲を歌いきっていた。桑田くんも40過ぎだというのに、たいした もんだ。私もがんばらねば。
12月29日ニッポン放送主催『桃太郎電鉄7』発売記念!『ゲルゲボンビー 紅白歌合戦』の公開録音に出演。ひさびさに土居孝幸、榎本44歳 といっしょにお仕事。音楽担当の宮路一昭くんも出演。 何たって、会場が日本武道館だけに、えのクンがもう緊張しまく って、トイレにばっか行く。ステージに上がる直前も、トイレに駆 け込んで、あわや本番不在になるところだった。私としては、かつ てビートルズが来日した時とおなじステージに立てるのだから、感 無量のはずなのに、横にえのクンの顔があると、どうも町の公民館 に出演しているような気がする。恐るべし榎本44歳! そしてイベントの総指揮者がなんと、10年前、土居ちゃん、え のクンと3人でニッポン放送の『アタック北斗の拳』『キャンピコ 放送局』という番組のパーソナリティをやった時のディレクター! 10年ぶりの再会に昔話に花が咲き、またいっしょにラジオやり たいねと盛り上がる。 番組のほうは12月31日に放送予定。 えのクンは、ゲストの篠原ともえが目当てだったのだが、目の前 に篠原ともえが来ても、目をそらすだけ! サインをもらいたかっ たらしいが、けっきょくもらえず、土居ちゃんと寂しく帰宅。 私は家族といっしょにタクシーを待っていたら、そこに篠原とも えチャンが来て、突然持ってたチューリップを一輪、うちの娘にく れた。こうい時に絶対えのクンいないんだもんなあ。うちの娘は大 喜び。昨日は沢口靖子さんとおなじ席だし、人生の幸運の大半を小 学校5年にして使い果たしているなあ。 さて、急に始めたこの『仕事人裏日記』だけど、明日30日から、 1月6日まで京都に行くので、しばらくお休みです。 京都では毎年恒例『ドラゴンクエスト』の作曲者としておなじみ のすぎやまこういち先生ご夫妻といっしょに年越し。実は京都のマ ンションの2Fが我が家で、6Fがすぎやまこういち先生ご夫妻の 家なのだ。先生は高校の大先輩なので、可愛がってもらってます。 この辺のことは、6日過ぎにまとめて掲載するのでお楽しみに。 それでは、京都に行ってきま〜す!
12月30日昼12:00発のぞみで京都へ。 帰省客ラッシュでごったがえすはずの東京駅がすいている。毎年 京都で年を越すので、拍子抜けしたほど。不景気のせいと、時期を ずらして帰省が定着したせいらしい。東京生まれの東京育ちが毎年 地方で新年を迎えるのは後ろめたかっただけに、ちょっと安心。 夕方。京都錦市場で、お餅、お米、玉子、お惣菜などを購入。お 正月の準備。 夜、毎週1回かかさず鍼灸の治療で家まで来てくれてるYさんを 今年も京都にご招待。2年前のクリスマスの夜に私が脳内出血で倒 れて、危篤状態に陥った時、毎晩親戚のふりして病院に来て、1ヶ 月間、懸命な治療をしてくれたおかげで、半身不随の一生にならな くてすんだ恩人なのだ。ちなみに病院で東洋医学をしちゃいけない のだよ。そんなこと知ったの発病後のことだけどね。 そのYさんを、わがグルメ家族が選んだ、今年のグルメ・ランキ ング第1位のお店Mに連れて行く。このお店は、グルメの師匠・す ぎやまこういち先生に教えていただいた。以来、京都に行くのはこ のお店があるからというぐらい楽しみにしている。糸井重里さんも ご愛用らしい。小さなお店だけに、イニシャルのMというだけで勘 弁してね。うちの娘はお店に着く前から店を出るまで、笑いっぱな しになるほど、このお店が好きだ。どの料理も美味しいが、鴨なべ がきょうも絶品だった。 帰りに京都京阪七条駅そばの漫画専門店BIG BOSSへ。オ ーナーの石田さんとはもう10年以上のお付き合いになる。『チョ コバナナ』が売れていると聞いて、喜ぶ。じわじわ『チョコバナナ』 が動いてるぞ〜。お正月はいつも漫画や本をまとめ読みするので、 漫画の単行本を30冊ほど購入。 夜、マンション到着。到着と同時に、すぎやまこういち師匠から 電話が入る。明日ごいっしょすることを約束して、就寝…のはずな んだけど、実は6日までに『Jゲーム』の原稿の直しが残ってるの で、ちょっとお仕事。 仕事のしすぎだけは注意されてるから、しっかり寝ないと。
12月31日歴史好きの鍼灸師Yさんと京都歴史小旅行。まずお昼を、志る幸で お弁当。ここは明治維新の勤王志士古高俊太郎潜伏跡。白みそのみそ 汁が美味しい。 昼食後、高瀬川沿いを散歩。土佐藩邸跡、竜馬通りなどにYさん、 喜ぶ。三条大橋をめざすと、いつも閉まってる瑞泉寺が開いている。 ここは豊臣秀吉の養子となり、関白太政大臣にまでなったのに、秀 吉から切腹を命じられた、豊臣秀次公の一族を弔っている寺だ。こ の寺に入れるなんて、秀吉系おたくの私は欣喜雀躍というやつであ る。 勢いに乗った2人は霊山護国神社へ。資料館はもちろん休館中。 私はまだ足が不十分なので、Yさんだけ石段を登り、坂本龍馬を 始め、明治維新の英傑たちの墓を訪れる。 帰りに高台寺へ。ここは秀吉の奥方・ねね様のお寺。秀吉と奥方 のテレホンカードを買う。ミーハーでいいでしょ? 午後3時すぎ。すぎやまこういち先生から電話で「お腹すいてる から食べてしまうね」の連絡。ご飯の時間帯が合わない場合は、無 理にいっしょに食べなくてもいいというルールなのだ。グルメ師弟 関係ならではの特別ルールでしょ? おかげで本当に楽なお付き合 いをさせてもらっている。 夜、今度はこっちがお腹が減ってしまったので、近所の新京極で、 年越しそばを食べる。 一応、だらだらと『紅白歌合戦』を見る。『紅白』は昔のように ワンコーラス+サビだけでいいような気がする。よく知らない歌手 が出て来ると、次までが長く感じる。最後はやっぱりドロンズのほ うを見てしまった。チューブの前田くんのよさが目立つ。 午前0時。すぎやまこういち先生へ新年のご挨拶の電話。うちの バカ娘は、風呂で新年を迎えると言っていたが、本当に実行してい る。めでたいガキだ。
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