2011年9月8日(木)


 毎日寝る時間がズレて行って、起きる時間もズレてしまうことがよく
あるよね。
 先週からこの状態が続いて困っている。

 午前10時。喫茶店「らぴす」サンで、カフェオレ。
 暑くないけど、陽射しはけっこう強い。

 午前11時30分。嫁と、六本木の「キッチンれん」へ。
 町の洋食屋さんといった感じで、六本木では珍しく庶民的なお店なの
で、あっという間に満員になった。
 ほかのお店とは違う何かを持っていないと飲食店はつらいよね。
 仕事もね。

 私も嫁も、カレーライス。

 シンプルにカレーライスと書いてあるだけど、ココナッツカレー風の 実においしいカレー。  最初、ぐつぐつと熱くて、おいしさがわからなかった。  冷めて来たら、おいしいのなんの!  満員になるのも無理ないや。  午後12時30分。麻布十番の「浪花家(なにわや)総本店」へ。  私は、氷あずきミルク。  嫁は、氷エスプレッソ。

 Twitterに「そろそろ今年最後のかき氷」と書こうとして、京都祇園・ 日(にち)や、祐天寺の「もちの花」のように、1年じゅうかき氷を営 業するお店が増えて来たので、最後になりそうもない。  嫁が食べた氷エスプレッソは、熱海市網代の「間瀬菓子舗」のコーヒ ーミルクのかき氷を上品にしたような味。  老舗なのに、つねに新しい味に挑戦しているのは、見事だね〜。  午後2時。帰宅。  明日からの大分遠征の荷造り。  笑っちゃうのは、土居ちゃん(土居孝幸)。  今回のイベントに関係ないんだけど、当日、イベント会場に遊びに来 るんだって。私のおっかけか!?  たぶん、ひさしぶりに陣内智則くんに会うためだろうな。  ただ陣内智則くんは、よしもと興業のことだから、イベント終了後、 すぐ東京か大阪に戻ってしまうとおもうけど。  きょう発売の『週刊文春』と、『週刊モーニング』を真剣に読む。 『週刊モーニング』の連載作品が、定期的に休むローテーションは、 最初ものすごく違和感があったけど、いまは大リーグの打順がしょっち ゅう変わったり、適度に欠場みたいで、不満を感じなくなった。  むしろ、月イチ読み切り連載の『カレチ』(池田邦彦)に当たると、 得した気分になる。  今週、『カレチ』載ってた。  漫画は、毎週連載するのは、あまりにも仕事量が多すぎて、過酷すぎる。  いままでこの連載を守るために、絵が荒れたり、背景を描かなくなっ て消えて行ってしまった漫画家さんは多い。   「ひょんなことから…」って言葉がある。 「ひょん」は、ヤドリギ(寄生木)の一種で、他の木に寄生しながら。 常緑を保つことから、世界中で尋常でない力をもつ木としてあがめられ ているそうだ。  ひょんなことから、チャンスをつかむ人がいれば、ひょんなことから がなくて世に出ないまま終わった人は、名に10倍もいたとおもう。  私なんか、まさに「ひょん」だね。  素晴らしい人たちに寄生して、物の考え方を教えてもらいながら、い い人生を送って来た気がする。  紆余曲折もいっぱいあったけど。  これから私のことは「ひょん様」と呼んでくれ(外した)。  さて、きょうは、これから念願の場所に行くので、朝から、そわそわ、 ドキドキ。  答えは、もう少し後で。  午後5時15分。嫁と、銀座の「佐藤養助」へ。

 このお店、いつもお昼に行くので、暗い店内に、あれ? まだ夜の部 が始まっていない?と、勘違いしてしまった。  夜は、照明を落としているそうなのだ。  しかも、夜だと、きりたんぽ鍋や、比内鶏の水炊きも、メニューに加 わる。  これは、今後みんなで食事するときに、来るお店としていいね。  私も嫁も、梅ぶっかけいなにわうどん。

 サイドメニューに、山芋ととんぶり。きりたんぽの味噌乗せ。

 きりたんぽの鶏味噌乗せが、もちもちでおいしかった。  孫たちが喜びそうな味だ。  午後6時。有楽町の「国際フォーラムA」へ。

 きょうはここで、「沢田研二LIVE2011〜2012」。  ジュリーのライブだけれど、2011年8月26日(金)の私の日記 に書いたように、絶対復活することのないドラムスの瞳みのるサンが、 40年ぶりに、ザ・タイガースに復帰するのだ。  全国32ヶ所のライブ・ツアーのきょうは、初日。  ドラムスの音が遅れてもいい、ギターのチョーキングが間延びしても いい、ベースが止まってもいい。

 悲願だった再結成の瞬間の空気を会場で味わいたくてやって来た。  どうせならと、GS世代の池毅さんご夫妻にも声をかけた。  しかし、国際フォーラムっていうのは、1階席まで、エスカレーター に乗って行くんだね。  以前ザ・ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンのライブで来たん だけど、こんな感じだったかな?  1階席で、すでに、ほかのビルの4〜5階分くらいあるんだよ。  で、私たちの席は、2階席なので、1階のすぐ上と思いきや、そこか らまだエスカレーターを2階乗る。  もはや、隣りのビルは、8〜10階の高さ。  ご存知、私は極度の高所恐怖症なので、早くもピンチ!  すでに「佐藤養助」に入る前から、精神安定剤を飲んでおいたので、 大丈夫と高をくくっていた。  しかし、2階席は、まるで直滑降!  名古屋ドームのような急斜面。  これは、さくまあきら最大のピンチである。  でもザ・タイガースの演奏までは、がんばるぞ!と必死に自分に対し て、暗示をかける。  ダメだ。いつも簡単にかかる暗示が、かからない。  精神安定剤を、あと半錠飲む。  これで大丈夫だろう。  だいたいザ・タイガースのファンは、私と同世代だ。  ライブが始まって、立ち上がるはずがない。  午後6時30分。開演。  チケットに、ゲスト:瞳みのる/森本太郎/岸部一徳とあるから、 たぶん途中で出て来て、3曲ぐらいなつかしい曲を歌って、それで終り だろう。  そう思っていたら、1曲目がザ・ビートルズの『Mr.ムーンライト』。  あれ? これって、ザ・タイガース時代によく演奏していた曲だぞ。  2階席からだと、メンバーの顔がよく見えない。  ダカダカダカッ!  あっ! このドラムスの叩き方は、瞳みのる(ピー)の叩き方だ。  すごいよ。全曲、このメンバーで、演奏するつもりなんだ。  平均年齢63歳だよ〜!  こりゃあ、すごい。  ああ! デビュー曲の『僕のマリー』を歌い出した。 『モナリザの微笑』だ…。 『銀河のロマンス』だ…。  全部、すぎやまこういち先生の作曲だぞ。  ここらで私は、号泣する予定になっていたんだけど、不測の事態が起き てしまった。  私と同世代のみなさんばかりだから、立って、立て乗りで踊るはずがな いと思っていたのだが、なんとほとんどの女性が、立って踊り始めるでは ないか。  これでまず、私はサッカーで、ゴール前に並ばれてゴールが狙えない状 態に陥り、かつてスリムだったお嬢様方(みのもんた風の言い方)は、揃 って、1.5倍のペヤング焼そば増量タイプになって、踊る! 踊る!  ただでさえ高所恐怖症で、足の指先が攣(つ)ってしまった私は、まる で東日本大震災のときのように、目の前の座席にしがみつくのが、精一杯。  間違いなく震度4状態。  これで体調が悪くなって、休憩時間の1曲前で、無念のリタイア。  ロビーに避難する。  いやあ、国際フォーラムの2階席を甘く見た。  その後、1階のロビーで、モニターの画像は見えないものの、演奏は聞 こえてくるので、ここで後半戦を楽しむことにした。 『美しき愛の掟』、『光ある世界』、『忘れかけた個持ち歌』、『嘆き』、 『誓いの明日』など、アルバムの1曲に収録されたような地味な曲も、 全部演奏してくれて、もうザ・タイガース・マニアの私はうれしいかぎり。 『君だけに愛を』も聴けたし、私が最も好きな曲『落ち葉の物語』も聴け た。  昔から、ザ・タイガースの最後の曲は『ラブ・ラブ・ラブ』だった。  やっぱりこの曲で、アンコールも終了だ。  ステージ映像はあまい見ることは出来なかったけど、映像は、DVD化 したときに買えばいいや。  とにかく沢田研二さんの38年間にわたる瞳みのるサンへの友情を見届 けただけで、幸せ。  まだまだ書きたいことは、1曲1曲にある。  私が中学2年生のときが、確か『僕のマリー』。  この曲が大好きだったKくんが、飲んだくれのお父さんに殴られたとき に、この曲を泣きながら歌ったことを思い出した。 『花の首飾り』を加橋かつみサンが歌ったとき、私は高校1年生。  その加橋かつみサンが失踪した日、クラスでいちばん人気のあった女 の子がずっと授業中も泣いていたなんてことが思い出された。  午後9時。池毅さんご夫妻と挨拶して、感動を分かち合う。  思えば、ザ・タイガースのシングル盤に、作曲・すぎやまこういちと いう名前を見つけなければ、私の40年間もまったく違う道を歩いてい たように思う。  Twitterで、きょうすぎやまこういち先生が見えられていたことを知っ た。今回もこのライブのチケットをすぎやまこういち先生ご夫妻にお願い しようと思ったけど、私はザ・タイガースの大ファンだったので、自力で 手に入れた。  見栄を張ったために、2階席の恐怖を味わってしまったけれど、オール OK! 歴史的場面をちゃんとこの目で見たぞ!  あと何万行でも書き続けることが出来るけど、明日から、大分遠征。  陸路で行くので、明日は早く起きて新幹線移動だ。  そんなわけで、来週の早くても、月曜日ぐらいまで、日記はお休みの 予定。  土居ちゃんも来ることになっちゃったので、いっしょに太って来ま〜す。 <告知!>  ひさびさに、陣内智則くんと、共演! 九州地区大会2011 in大分 九州ツーリズムフォーラム  9月10日(土)  15:00〜17:00  iichiko総合文化センター グランシアタ  第一部出演:大内はるみ氏、河原畑徹氏。  第二部出演:さくまあきら、陣内智則。

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