２０１０年７月２６日（月） このところ、『作家の使命 私の戦後』（山崎豊子・新潮社）を読んで いる。 『白い巨塔』、『華麗なる一族』『不毛地帯』、『沈まぬ太陽』ほか、 刊行された本がすべてヒットしたと言っても過言ではない人の執筆秘話 が書かれた本だ。 もう！ 山崎豊子さんの執筆に対する努力、心構え、取材力、すべて の点において、努力の「ど」の字にも、私は及ばない。 月とすっぽん、いや、木星の大きさとアリンコの目ほど違う。 ５年かけて、１冊。８年かけて、１冊なんて作品がザラなペース。 その間取材４日、執筆３日のペースで週刊誌連載をこなしていたという。 こういう人の逸話に出会うと、まだまだ自分には伸びしろがたっぷり 残ってるんだなあ…とうれしくなる。 追いつけないけど。あはは。 午前７時。『桃太郎電鉄ＷＯＲＬＤ』の誤植直し。 パソコンをつかうようになってから、２０数年。 手書きと違って、キーボードのうち舞替え…、はい。誤植してみまし た。打ち間違いによるミスが増えた。 「みんな」をあせるあまり「みんあ」と打ってしまう。 「でも」を「Ｄも」と打ってしまう。 いまでも『トリビアの泉』があったら、パソコン特有の打ち間違いベ ストテンとか教えてくれそうだ。 打ち間違いやすい字ってある？ 午前９時３０分。嫁と、喫茶店「らぴす」サンで、カフェオレ。 もはや余計なことかもしれないけれど、きょうも暑い！ 午前１１時３０分。嫁と、三軒茶屋の「来来来（らいらいらい）」へ。 インデックスの樋口由美子さんが教えてくれた長崎ちゃんぽんのお店。
ちゃんぽんと、皿うどんを注文。 この皿うどん（細麺）に、たまげた。 細麺の旨さが、尋常ではない。 皿うどんのとろみも実に上品。
過去に食べた皿うどんのなかで、圧倒的においしい！ 先月も長崎まで行って、皿うどんもちょいと食べた。 過去、何度も長崎で、皿うどんを食べているけど、このお店がナンバ ーワンだ。 まるで幸せの青い鳥のようだよ。 こんな近くに皿うどんのおいしいお店があるなんて。 おいしいお店を教えてくれる樋口由美子さんはいい人だ。 １ポイント・アップ（何がだ？）！ ちゃんぽんも、抜群にうまい！ 午後１２時３０分。炎天下、三軒茶屋病院方面まで歩いて、かき氷の 「石ばし」へ。 昭和３９年創業のレトロな内装が雰囲気たっぷりなんだけど、エアコ ンが入っていないので、むちゃくちゃ暑い！
そういえば、ショリショリショリと、かき氷を作る機械の名前って何 ていうんだろう？ 製氷機は、氷を作る機械で、氷を削る機械ではない。 私が小学校に上がる前、一時期実家が甘味屋さんをやっていたように 記憶していて、このかき氷を作るのとおなじ機械が、我が家にあった。 うーーーん。機械の名前思い出したいなあ。 インターネットで、この機械の名前を調べてみよう。 えっ？ かき氷機？ そのままやん！
とにかく「石ばし」は、レトロなかき氷機がいまも現役。 そのかき氷機で作られたかき氷が、定番のブルーのグラスに乗って出 てくる。 私は、あずきミルク。 嫁は、紅茶ミルク。
紅茶ミルクは、女性客に人気があるそうだ。 エアコンがないのが、ちょっとつらいけど、かき氷本来のおいしさを 満喫した。 もうちょっと量が多くてもよかった。 でもかき氷だけじゃ涼しくなれないほど、暑い。 午後１時。帰宅。 汗びっしょりになったので、シャワーを浴びる。 午後２時。嫁と、東京ドームホテル１Ｆの喫茶ルームへ。 ゲームライターの野安ゆきおクンと、６年ぶりに会う。 先日、小池一夫師匠に呼ばれて講師として行った神奈川工科大学の機 関誌の後追い取材を受けたのがメインだったんだけど、さすがに６年ぶ りなので、野安ゆきおクンの近況を聞く。
「もはや、マス・メディアという言葉は通用しないとおもうんですよ。 これからは１０００人相手の商売が、何万種類と並ぶような時代にな る気がします」 「１０００人に確実に売れる商品の時代だよね」 「ところで、野安ゆきおクン、Ｗ杯行かなかったの？」 「行かなかったんですよ」 「何で？」 「いままでのＷ杯、みんな現地まで行ったんですけど、みんなが、おま えが行くと日本が必ず負けるので、行くなっていうもんで…」 「はっはっは！ 野安ゆきおクンって、帰国子女でアフリカにも住んで たことあるよね」 「ええ。ガーナ、コートジボワール、リビア、チュニジア…」 「だったら、南アフリカ行きたかったでしょ！」 「でも、本当にボクが行くと、日本が負けるんですよー」 「はっはっは！」 午後３時。岩崎誠が到着。 しばらく、私、嫁、野安ゆきおクン、岩崎誠の４人で会話。
午後３時３０分。きっしい（岸本好弘）サンが、到着。 野安ゆきおクンが、次の打ち合わせ場所へ移動。 きっしサンとは旧知の仲なので、ちょっとだけ５人で会話。 きっしいサンは、『ファミスタの父』と呼ばれる『ファミリースタジ アム』の創始者。 その後、コーエーに移籍したけど、今回コーエーを退社した。 「きっしいサン、これから何するんですか？」 「夏休み！」 「はっはっは！ あいかわらずだなあ！ ナムコからコーエーに移籍す るときは、春休みと言って、桜前線といっしょに北上する旅を１ヶ月間 したじゃないですか！」 「うん。だから今回は、何をしようかと思って！」 「いいなあ！ その感性。私は臆病だから、そういうこと出来ないなあ！」 「端から見てたら、さくまサンのほうが、波乱に満ちた生き方をしてる ように思いますよ」と、岩崎誠。 「結果そうなんだけど、意外と送りバントをきっちきり決める性格なん だよ」
きっしいサンがいまいちばんやりたいことは、オムライス本を作るこ と。実は、きっしいサンと知り合ったきっかけが、オムライスだった。 私もオムライスが大好きで、スペクトラムというバンドのファンクラ ブの会報の名前を「オムライス・クラブ」にしたほどだ。 うちの嫁がネットを見ていて、全国各地のオムライスを食べ歩いてい る人が変な人がいると、私に教えてくれた。 『きっしいのオフライス大好き!?』 「こういう塗りつぶしをするような人は、市役所に勤めてる趣味人だよ！」 「そうよね」 …と言っていたのが、ある日嫁がメールしたら、同業者だというでは ないか！ 同業者って、ゲームを作ってる人だよな。 というわけで、さっそく赤坂の「津つ井」で会うことになった。 オムライスの有名店だ。 会ってみて、驚いた。 『ファミスタ』の作者だというではないか！ 当時、私は『桃太郎伝説』、『桃太郎電鉄』を作った後で、『桃太郎 プロ野球』というゲームを作ろうとしていたのだ。 私は、無類の野球好きだからね。 でも、『ファミスタ』の壁というのがあって、『ファミスタ』に登場 する選手は、足の速さまでしっかり描きわけられていたのだ。 横浜ベイスターズの選手の走力なら、私は知っている。 打率や本塁打は、選手名鑑を見ればわかる。 でも走力は、実際に野球場まで足を運んでいる人じゃないとわからな いし、１２球団の選手の走力を網羅できる人なんて、この世にいないと 思っていた。 ところが、きっしいサンは、２軍球場に足を運ぶほどのプロ野球ファ ンだったのだ。 「ああ！ こういう人が『ファミスタ』作ってるんなら勝てないや！」 あのときのすがすがしい敗北感といったら、なかった。 「仕事は、ポジション争い」。 うっかりアレックス・ロドリゲス選手と戦うところだった。 その後も、きっしいサンは歴史マニアでもあったので、しょっちゅう 会っては、趣味の話をした。 あるとき、きっしいサンが土日を利用して、東海道五十三次を旅する ことをやっていた。 品川宿から、神奈川宿まで歩いたら、次の土曜日は、神奈川宿から、 藤沢宿まで歩くということを繰り返していた。 そんな話をしていたとき、きっしいサンが「さくまサンは、ｉモード でゲームを作らないんですか？」と言った。 「えっ？ ｉモードって、何ですか？」 「携帯で作るゲームで…」 「ふーん…」 その１週間後、大学時代の同級生・伊東正義がやって来て「さくま！ ｉモードって知ってるか？」と言って、インデックスといっしょに作っ たのがｉモードの「さくま式東海道五十三次」だったのだ。 私は『ファミスタ』の件で、すがすがしく敗北したので、このままで は終われないと、ｉモードで「東海道五十三次」のゲームを作って一矢 報いてやれ！と速攻で作ったのだ。 でも、きっしいサンは、ゲームで対抗心はあまりなく、あんまり悔し がってくれず、うちの日記を読んでは、私が取材に行ったことのない土 地に言っては、Ｂ級グルメの写メを送ってくるという合法的な嫌がらせ をしてくるのだった。 でもきっしいサンのおかげで、私は「さくま式東海道五十三次」、 「さくま式奥の細道」、「さくま式西遊記」の三部作をｉモードで作り、 その後のケータイ版『桃太郎電鉄』のシリーズへと繋がったのだ。 「そろそろ、きっしいサン、いっしょに仕事しませんか？」 「いいですねー」 「実は、『桃太郎電鉄』をつかって、こんなゲームを立案してるんです けど、誰も作ってくれそうもなくて、みんなが私のほうを見て、私に作 れ！という目つきをしているんですよ」 「それおもしろい企画じゃないですか！」 「そうでしょ、そうでしょ！ インデックスの樋口由美子さん！ この 間、考えていた企画、きっしいサンがやってくれそうですよー！」 「さくまサン、すごいですね！」と、岩崎誠。 「何言ってるんだ。メジャーリーグの捕手を入団させたり、赤松選手ひ とり出して、金本選手と新井選手を獲得した球団を少し見習っただけだ よ！ 補強！ 補強！」 「はっはっは！ 確かに、広島阪神タイガースと言われても仕方ない」 何だか、おもしろいことになりそうだ。 午後５時３０分。きっしいサンはこれから東京ドームで「プロ・アマ 対抗戦」という野球の試合を見に行くという。 まだそんなにプロ野球ファンなんだ。 そんな試合あるの知らなかった…。 午後６時。私、嫁、岩崎誠の３人で神田の「跳人（はねと）」へ。
おもしろい貼り紙が貼ってあった。 「津軽鉄道カクテル」、「五能線カクテル」、「はやぶさカクテル」…。
私はお酒を飲めないので、嫁が、はやぶさカクテル、岩崎誠が五能線 カクテルを注文。
とっても甘かったです…
はっはっは！ はやぶさカクテル、エメラルド・グリーンだよ。 来年３月に走る青森新幹線の新型車両の名前が「はやぶさ」で、あの 車両の色が、エメラルド・グリーンなのだ。 岩崎誠の五能線カクテルも、五能線の車両のイメージと言っていたけ ど、確か五能線の車体の色は、クリーム色。 冬の日本海のイメージじゃないの？ 肉みそキャベツ、ホタテはんぺん、しめさば、鯵の梅肉巻き揚げ、つゆ 焼きそばなど…。
つゆ焼きそばは、やっぱり私たちが思い描いているつゆ焼きそばとは ちょっと違う味だった。 でもほかの青森の郷土料理がおいしいので、許す。
いろいろ岩崎誠と、今後の仕事の打ち合わせ。 お店を出たら、雨が降っていた。
岩崎誠と別れて、私と嫁がタクシーに乗ったら「たったいま雨が降り 出したところですよ」と言われる。 岩崎誠との打ち合わせが終了したから、待ってましたとばかりに、雨 が降り出したんかい。 毎日、暑くて仕方がないから、明日から仕事するのやめようかな（で きるはずもない）。 午後８時。帰宅。 『桃太郎電鉄ＷＯＲＬＤ』の仕様書の直し。 おっ！ ハドソンの内田拓郎くんから告知メールだ。 石川キンテツが解雇されてから、みんなが大活躍だ！ はっはっは！ 「ケロふぇす！」に今年も桃鉄が登場します！ シリーズ最新作「桃太郎電鉄タッグマッチ 友情・努力・勝利の巻！」 を家族や友達と楽しめます！ プレイしていただいた方全員にオリジナルノベルティをもれなくプレ ゼント！ ぜひ遊びに来てください！ 日時：７月３１日（土）１０：００〜１７：００ 会場：イオンレイクタウン Ｋａｚｅ（光の広場） http://www.aeon-laketown.jp/access/index.html 東京都・爆笑王 …………………… 桃鉄芸人ですが、 １位 バッファロー吾郎木村さん！！ 彼は素晴らしいと思います。 特にテストプレーと最近の活躍が素晴らしすぎます！！ ２位から５位はコンピューターか、笑い飯の西田でいいと思います。 あとはダメです！！！！！！！！ 検討よろしくお願いします！ ●さくま「投票に不正があったので、バッファロー吾郎さんは、マイナ ス３０票から再スタートです（嘘）！」 兵庫県・なお …………………… はじめまして。人気投票アンケートの回答を送ります。 １位・陣内智則さん。 やはり長年ＣＭをやっていたし、テレビやラジオでもよく桃鉄の話を していたので。 それに、桃の陣をそろそろ復活して欲しいので、１位にさせていただ きました。 ●さくま「陣内智則くんの出身地は、兵庫県加古川市。地元愛だねー！」 ２位・ケンドーコバヤシさん ３位・バッファロー吾郎さん ４位・シャンプーハットさん ５位・安田大サーカスさん コメントが１位の陣内さんだけですいません。 ●さくま「データをたくさん取りたいので、コメント無しの投票も大歓 迎ですよ。バッファロー吾郎さん、マイナス２９票！」 札幌市・たむそう …………………… さくまさん、こんにちわ。 関東方面は毎日30度を超す気温のようですがお体は大丈夫ですか？ 札幌はまだ30度まで達する日は少ないですが、蒸し暑い日が続いてお ります…。 ●さくま「『桃鉄』を作り始めたとき、札幌に合宿所を作って、エアコ ン買いに行ったら、エアコン売っていないので、びっくりした頃がなつ かしい！」 桃鉄ファミリーの人気投票に参加します！ タッグマッチで見てみたい順に投票します。 1位・浅草キッドさん タッグマッチでは一番息が合いそうで、上手い具合にゲームを進めて くれそう。 ●さくま「最高の信頼感を感じるよね」 2位・テツandトモさん もう桃鉄には欠かせない方々だと思います！ 3位・若槻千夏さん 久しぶりに若槻さんのはしゃぐ姿が見たいです！望み薄でも期待 してます。 ●さくま「若槻千夏ちゃんが、はしゃぐ姿はかわいいよねー」 4位・バッファロー吾郎木村さん＆笑い飯西田さん ドラマもやしもんコンビで（笑）。この２人が一緒になると、どうな るか気になります。 5位・くまだまさしさん 盛り上げ的な役割で…。 ●さくま「バッファロー吾郎さん、マイナス２８票！」 世田谷区・tatang …………………… さくまさん、真理子さん、こんにちは。 わたしのＣＭに出てほしい方ランキングをお伝えします。 1位：浅草キッド 芸・顔・立ち居振る舞い、お互いを尊敬し合っているところ等々、す べてにおいて一番好きな芸能人なので。 2位：陣内智則さん 陣内さんのお顔がとにかく好きなので。 ほかの候補者にも好きな方はたくさんいるのですが、順位がつけられ ません。 そこで、わたしにとっての絶対1位・2位である、上記の方々に投票い たします。 ●さくま「そういえば、まだ浅草キッドのふたりにＣＭに出てもらって ないなあ！」 ＊口蹄疫被害に対する義援金を募集しています＜宮崎県＞ http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/fukushi/fukushi/shakai_fukushi/html00165.html
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