2009年11月22日(日) 午前6時。一度目が覚めたものの、朝食の場所が、12階とわかって 行くのを断念。 二度寝することにした。 どうせ私の朝ごはんは、いつもお昼近くだ。 高所恐怖症は、面倒なり。![]()
でもこのホリディ・イン・エクスプレス長野は、部屋も広くて快適な ので、今後長野に来るときは、ここに泊まろう。 午前7時30分。みんなから届いた「一生に一度行ってみたい観光地」 のアンケートの数が多すぎて、うれしい悲鳴。 でも集計が追いつけない。 ああ! もう出発の時間だー。 午前10時30分。チェック・アウト。 ロビーで、昨夜の橘右樂さん、入船亭扇辰さん、入船亭辰じんサンと ご挨拶。 きょうはこれからみなさんといっしょに、お蕎麦を食べに行く。 昨日の二次会は、午前2時まで続いたそうだ。 昔は、私も午前4時だろうが、午前7時までだろうと付き合ったもの だけど、もう無茶は出来ない。 だって、昨日のトリを務めた入船亭扇辰さんよりも、私のほうが12 歳も年上なんだもん。 最近どこに行っても、最年長。
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お迎えのマイクロバスの運転手さんを見て、びっくり! 長谷川書店の長谷川浩一郎さんが運転しているではないか! 8人乗りとかのワンボックス・カーじゃないよ。 20人乗りだ。 寄席文字の橘右樂さんの生徒さんたちもいっしょなので、乗る人も、 20人。 長谷川浩一郎さん、大型二種免許も持ってたの? どこまで奇抜な人なんだ、長谷川浩一郎さん! 例によって、いい天気! マイクロバスは、一路、飯綱高原をめざす。 大人の遠足だ。 途中、長野オリンピックのときに作られたというループ道路を通る。 まるでソフトクリームを作るときのように、ぐる〜〜〜っと大きく曲 がって、あっという間に、さっきまでいた場所が、遠く眼下に見える。 高所恐怖症の私でも、感動した。
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午前11時15分。飯綱高原の「ふじおか」へ。
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以前、もっと北の新潟県との県境の黒姫に、このお店はあった。 私が『おいしい桃鉄』(小学館)に載せたお店だ。 そのお店が、今年、この飯綱高原に移転した。 前からずっとこのお店にもう一度来たかったのだが、何しろ黒姫は あまりにも遠い。 それが飯綱高原に移ったので、長野駅からわずか30〜40分で来 れるようになった。 ということは、午前中に東京から新幹線に乗って、ここまで来て、 日帰りすることも可能だ。 開店時間より早く着いてしまったので、しばらく近くを散策。 白樺林が続く。 別荘地なので、家は多い。
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グリーンヒルズ小学校、中学校があった。 この別荘地は、定住する人が多いので、ある別荘を改装して、小学校 と中学校を作ったそうだ。
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小学校、中学校合わせて、50人の生徒が通っているそうだ。 こういう小学校に通うと、どういう人生になるのか、想像がつかない。 午前11時30分。「ふじおか」に入る。 ストーブが、あったかーい。 グランドピアノが置いてある。
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15人ぐらいで満員のお店に、20人も来たものだから、お店の人も てんてこまい。
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まずは季節の野菜料理の盛り合わせから。 胡麻和えだ。 私の大好きな柿もあった。
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続いて、そばがき。 大きいので、ふたりで1個ずつ。
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このそばがきが、ふわっとやわらかくて、おいしいのだ。 黒姫のときも感じたおいしさが蘇った。 そして、せいろ。
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このおいしさを何と表現していいかわからない。 「鮮烈においしい!」としか言いようがない。 あっちでも、こっちでも、つるつる! つるつる!といい音がする。 落語家さんなので、本当は扇子で食べているんじゃないの?というギ ャグも飛び出して、実になごやか。 落語家さんのふだんでも、その場をなごまそうという精神は素晴らしい。 せいろをお代わり。 このお店のお蕎麦を、1枚でやめられる勇気がない。 でも嫁と、ふたりで1枚にした。
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最後は、希望者にぜんざいが出る。
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長谷川浩一郎さんを除いて、19人が手を挙げる。 甘いもの控えているんだ、長谷川浩一郎さん。 長谷川浩一郎さんも我慢してるんだなー。 体型見れば、わかるけど。 午後2時30分。長野駅へ。 落語家さんと、生徒さんたちは、長野駅から新幹線で、帰京。 ここから私と嫁は、飯山線で野沢温泉に向かう予定だったのだが、長 谷川浩一郎夫妻が車で、野沢温泉まで送ってくれるという。 お言葉に甘えて、上信越自動車道へ。 何から何まで、長谷川浩一郎夫妻にお世話になってしまった。
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午後3時30分。野沢温泉の「桐谷旅館」へ。
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午後4時。宿帳を書いて、日が暮れる前にと、あわてて外に出る。 野沢温泉は、階段状に町が構成されている。 道は狭く、曲がりくねっていて、坂が多い。
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麻釜(おがま)と呼ばれる野沢温泉を象徴する場所へ。 昔から、麻をここで茹でていたことから「麻釜(おがま)」になったと いう。
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大釜、茹釜、円釜、竹伸釜、下釜など、温度が異なる釜が複数ある。 意外と小さい。 もっと大きいのかと思っていた。 それでも何度もテレビで見たのある、野沢菜を温泉で洗っている風景 を見ることが出来た。
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お土産屋さん街を歩く。 どのお店も、野沢菜漬けがメインだ。 麻釜(おがま)の温泉で茹でた温泉玉子と、トウモロコシを売るお店 も多い。 トウモロコシ食べたいけど、もうすぐ食事時間だからなあ。
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町のあちこちに、2本の柱が建っている。 道祖神らしい。 お正月の松の内が終わるころに、野沢温泉では勇壮な火祭りが開催さ れるそうで、そのとき、毎年山から切り出された木で作られるのが、こ の木製の夫婦道祖神なのだそうだ。
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古いお店が多い中、「福田屋」というお店が、おしゃれなお店をめざ そうとしていた。 ジャムや、ジェラートや、瓶のデザインのよいジュースなどを売って いる。 黄金桃のジュースと、王林のジュースを買う。 これは非常においしかったけど、野沢温泉の特産品じゃないよね。
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野沢温泉には13もの外湯がある
午後5時。「桐谷旅館」に戻る。 坂の連続で、膝ががくがく。 宿の人に「野沢は、スキー場の町だから、このくらいの坂は平気じゃ ないといかんということで…」 そういう考え方もあるのか。 でもこの宿、私たちの部屋は、別棟の3階にあるので、お風呂に行く のにも、いったん1階まで下りて、本館の2階まで行かないといけない。 この階段が、垂直か?と思えるほど、急なので、昇り降りがひと苦労。 お風呂は、思ったより熱くなくて、気持ちのいい温泉だった。 まだ時間が早いので、ほかにお客さんもいなくて、ひとり占め。 午後6時。また1階まで下りて、本館の2階まで登って、食事。 大量の野沢菜が出てくるだろうと楽しみにしていたのに、ちょこっと だったので、がっくり。 お土産屋さんで、買ってくればよかった。
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きのこのあんかけを白いごはんにかけるのは、おもしろいし、おいし かったんだけど、これも量が少なくて、ちょっと不満。 蒸し野菜を薄い胡麻で食べる趣向は、よかった。 午後8時。今年1年ずっと我慢して見続けたNHK『天地人』も、 きょうが最終回。 何とか、最終回を迎えたぞ!という達成感と、気持ちのいい温泉に 入ったせいか、不覚にも、途中で熟睡。 最終回で、連続記録が途絶えるか! はっはっは! でもこれが、私のこの番組に対する評価だなあ…。 一応、東京の家で、毎週録画しているから、寝ていた部分を見るこ とが出来るんだけど、どうせ回想シーンの連続だろう。 この番組、最終回でなくても、回想シーンが多すぎた。 それと、何でもかんでも、上様(上杉景勝だろうと、豊臣秀吉だろ うと)の命令に対して、「はっ!」のひとことですませすぎ。 そこで、いいセリフをひとついうだけで、ストーリーにもっと抑揚が 付いたとおもう。 何かこの『天地人』は、現場の楽しそうな雰囲気が伝わって来ない番 組だった。 公表できない揉め事でもあったような気がする。 来週からの『坂の上の雲』が、楽しみ。 昨年、熊本で見たロケ現場のシーンがやっと見られる。 午後9時。嫁に起こされて、TBS『JIN−仁ー』を見る。 『天地人』の後だけに、緩急の見事なストーリー展開に、目がらんらん。 こっちが大河ドラマなら、よかったのに。 坂本竜馬も、勝海舟も出てくるから。 漫画を読んでいたから、今週で武田鉄矢さん、いや緒方洪庵が死ぬの はわかっていたけど、好感度がぐーんとアップするような演技だった。 旅先で眠れないといけないので、小難しい文庫本を持って来たら、あ っという間に眠れてしまった。
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