2009年7月23日(木) 午前3時。夜中、急に覚めてしまった。 昨日も温泉に入って、すぐ寝たので、たっぷり寝た気がする。 しばらく、仕事をしたり、メールをしたり、古い知り合いのブログ日記 を見て歩く。 ちょっと読まないうちに、3ヶ月、半年って、あっという間にすぎて行 ってしまうもんだねー。 「小説の1行目が、書けない」なんて言葉があると、人間味があって好感 が持てる。 ただゲーム関係の人の半数以上が、転職しちゃってるねー。 『桃太郎伝説』1作だけで辞めるつもりだった私が、20年以上もゲーム を作り続けているのが、ほんと不思議だよ。 ほかの人の日記で、ゲーム業界の今が、垣間見える。 午前6時。温泉に入る。 39度のぬるい温泉なので、いくらでも入っていられる。 ワイドショーは、まだ日食の話題が多い。午前7時。温泉に入った後の二度寝がいちばん気持ちいい。 すぅ〜〜〜っと、深い眠りにつく。ZZZ…。 午前10時30分。悪の帝王・岩崎誠からの電話で、太平の眠りから 叩き起こされる。 黒船、来航か! 「きょう、東京に帰ってくるなら、打ち合わせがあるから、うまいものを 食わせろ(うそ)!」という電話だ。 午前11時。すぐ後に、藤岡藤巻の藤巻直哉くんのほうから電話。 「おお! 来週7月27日のライブのチケット、買ったよー」 「えっ、ほんと。ありがとう!」 「最近、すごいじゃない。どのライブもチケット・ローソンで予約しよ うと思っても、全部完売でチケット全然取れないよ。仕方なく1回は、 従兄弟の藤岡孝章に取ってもらった」 「そうなんだよ。でも今回の会場が、森光子さんの『放浪記』で有名な日 比谷のシアタークリエなんだよ」 「私も三谷幸喜さんの舞台見に行ったよ。すごく広い会場じゃない?」 「そうなんだよ。だから、さすがにまだチケットが完売できてないんだ よ。だから、まだ藤岡藤巻のライブ、席余ってますって、さくまクンの 日記に書いてくれる?」 「ハハハ! いいよー。絶対、最近の藤岡藤巻のライブは、席が取れな いと思い込んでチケット買わなかった人も、多いとおもうよ」 というわけで、この日記を読んでいて、一度は藤岡藤巻のライブを見 てみようかな?と思っていた人は、ぜひ7月27日、日比谷シアターク リエまで、お越しください! 迷っているら、行きましょう! 私も間違いなく行きます。 しかし「日記に書いてよ」っていうのを、親戚の藤岡孝章ではなくて、 何で相方の藤巻直哉くんのほうが、電話してくるんだ? 何かいつも、親戚より藤巻直哉くんと話しているような気がする。 ごの後、もう一度、お風呂に入る。 岩崎誠からの電話で、寝汗をかいた(うそ)! 午後0時30分。小雨降るなか、嫁と網代の「笑(しょう)ぎょ」へ。 活イカのいいのが、入っていた。 アジフライ定食に、アジのたたき定食。
サイドメニューに、いわしの甘露煮。
きょうのイカは、うっすら青くて、甘みがたっぷり。 お刺身のおいしい場所っていいねー。 このお店からは、海も見えるので、昼間来るのが、絶対おすすめ。
午後1時30分。網代駅まで歩いて、「間瀬菓子舗」で、今年初めて のコーヒーミルクのカキ氷。
これを食べないと、伊豆に夏が来た気がしない。 今回、雨が多くて、けっこう涼しいので、夏の気分になれなかったか ら。 カキ氷に、バニラアイスをトッピングしてもらう。 午後2時15分。私は、熱海駅へ。嫁は湯河原の家に向かう。
午後2時31分。熱海駅から、東海道新幹線こだま652号東京行き に乗車。 駅の売店で買った『FLASH』を読む。 安田大サーカスのクロちゃんが、彼女といちゃいちゃしているとこを 激撮されていると聞いたからだ。 左ページ下に、クロちゃん、彼女、もうひとり一般人が目にモザイク をかけられて写っていた。
この一般人は、石川キンテツだ! ハハハ! 一般人と思われて、目にモザイク入っているけど、知ってる人なら、 すぐ石川キンテツとわかる。 しかし、クロちゃんが彼女といるところにまで、石川キンテツはいる のか!? 何者だ! 午後3時12分。品川駅で下車。 この間、ここで嫁が見つけた「カステラ」のラスクが、抜群においし かったので、駅ナカ商業施設「ecute品川」へ。 長兵衛の「カステララスク」というのか。 物件に加えたいほどのおいしさ。 午後4時。帰宅。 しばらく、『ドラゴンクエストIX』。 明後日には、『ドラクエ』を中断して、『桃太郎電鉄2010』のテスト ・プレイに戻らないといけない。 あせれば、あせるほど、村人に話しかけるを忘れて、次に進めないよ 〜! 午後6時30分。岩崎誠が「きょう、東京に帰ってくるなら、打ち合 わせがあるから、うまいものを食わせろ(うそ)!」というで、赤坂ビ ズ・タワー2Fの「ざくろ」へ。 しゃぶしゃぶの老舗だ。 石川キンテツがお店に入れずに立って待っている。 「私の名前で部屋を取ったんだから、お店のなかに入って待っていれば いいのに!」 「やっやっやっや…!」 どういうわけか、キンどん(井沢どんすけ&石川キンテツ)は予約し たお店に、一番乗りで入店するを怖がって、入らない。 一度、雨の日、井沢どんすけがお店の前で雨に濡れながら、立って待 っているので、5分ほどこっちも雨に濡れながら、物陰からずっと見て いたら、井沢どんすけ、一向に入る気配がない。 何が怖いんだろう? 私は井沢どんすけのほうが、敵に回すと恐いが、 味方にするともっと恐い…。 岩崎誠から、「少し遅れます」のメールは入っている。 そこでまずは石川キンテツと、打ち合わせ。 石川キンテツは、最近桃太郎チーム内広報という役職に就いて、1ヶ 月間がんばったら、ギャラ・アップという約束になっている。 だから最近、石川キンテツ、必死&熱心。 「この勢いがいつまで続くかなあ…」 「やっやっやっや…! 続けますよー」
チーム内広報というのは、先日の「ライブスタンド2009」などのレポ ートを、石川キンテツが書いて、幕張まで来れない札幌開発スタッフや、 作曲家のみなさんなどがどんなイベントだったかをおおよそわかるよう にするシステムだ。 スタッフの数が多くなると、ついうっかり誰かをイベントに呼び忘れ てしまうといったケアレスミスが起きてしまいがちだ。 スタッフ間に、疎外感が生まれないようにするのが、石川キンテツの 役目。重要な役目だ。 サッカーでいうと、ミッド・フィルダー? 「だからといって、石川キンテツにわざわざこんなすごいしゃぶしゃぶ を食べさせてまで打ち合わせすることなかったなあ!」 「この間も、すき焼き食べさせてもらったのに、すいません!」 「さくまサン! もう7時ですよ。岩崎誠さん、遅いっすね!」 「岩崎誠批判か?」 「やっやっやっや…! 岩崎誠さんはいい人です」 「でも30分遅れはいかんなあ! ちょっとメールでいじめてあげよう。 え〜と…。『すぎやまこういち先生もいらっしゃっているというのに、 30分以上も遅れるとは何事だ!』って書いて、送信っ! 行ってこ〜 〜〜い。ハハハ! 岩崎誠、ビビるぞ〜!」 「すごいっすね〜!」 午後7時過ぎ。岩崎誠が、そ〜っとドアを開けて、この部屋を覗き込 んだ。 「ふう〜〜〜!」とため息をついて、その場にへたり込みそうになる。
「うそだったんだ、もう〜! すぎやま先生がいらっしゃったら、どう いう風に謝れば許してもらえるか、頭のなか、渦巻いちゃいましたよー!」 「ハハハ! 引っかかった! 引っかかった! 遅刻は10分まで! 30分以上は、絶対にいかんよ!」 「でも、よく考えたら、もしすぎやま先生がいらっしゃったら、石川キ ンテツなんか呼ぶわけないから、うそだと気づくべきだったなあ!」 「そういう問題じゃないぞ!」 「はい。そうですよね」 「いや。私のことだ。岩崎誠を驚かすためなら、すぎやまこういち先生 にお越し願うよ」 「さくまサン! たまにほんとにやるからなあ!」 「忙しいのはわかるけど、遅刻が続くと、相手もどんどん岩崎誠のこと を舐めてかかるし、いいかげんな対応をしてくるから、いいことはひと つもない。まずは遅刻しない程度の仕事量に減らすべきだ」 「はい。わかりました」 岩崎誠は今年に入ってから、本当に睡眠時間3時間平均で、働き続け ている。 でも、それは岩崎誠が倒れたら、仕事関係の堤防が決壊してしまうこ とを意味する。 そうなってからでは、遅いし、サラリーマン社会は残酷だから、倒れ ても誰も助けてくれない。 私もゲーム・ブーム全盛の頃、1週間で睡眠時間8時間という無茶を して、仕事場で血を吐いたことがある。 でも誰も「休んでください」って、言わないもんなんだよ。 遠巻きに私を見て、声も掛けられない状態になるだけだ。 自分の身体は、自分で守るしかない。 このままだと、岩崎誠が私の二の舞になりそうなので、釘を刺した。 「わかりました。私の分は、今後、石川キンテツに頼むようにします」 「えっ! えっえっえっ! 岩崎誠さんの仕事をボクが…」 「嫌ならいいんだよ、石川キンテツ!」 「やっやっやっや…! やります。やります…。えっ?」 「……………………」 「あっ! すいません。やらせてください! ぜひやらせてください!」 「そのとおり。うちのチームは、自分から進んでやらない人には、仕事 を頼まない主義だからね。自分から言わないとな!」 「やっやっやっや…!」
しゃぶしゃぶを食べながら、岩崎誠と、明後日のトレッサ横浜のイベ ント会場のステージ構成について、打ち合わせ。
『桃太郎電鉄CHU-SHIKOKU』、『桃太郎電鉄KINKI』の駅貼りポスターの ラフ・アイデアも聞く。 『桃太郎電鉄KINKI』で、携帯電話版『桃太郎電鉄』が、10作目になる。 もう10作目なんだ。 岩崎誠にお説教するのが、ためらわれるくらい私も働きすぎだな。い かん、いかん。ハハハ!
最後に、岩崎誠が「いやあ…、おいしい、しゃぶしゃぶだったなあ…。 こういうのを食べて、うれしく感じる時間も作らないといけないんだなあ」 と、しみじみつぶやく。
午後9時30分。帰宅。 『ドラゴンクエストIX』で徹夜しないように!と、自分に言い聞かせる。 7月27日の日比谷シアタークリエの藤岡藤巻のライブで、会いまし ょう!!!
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