10月27日(月) 『坂の上の雲』(司馬遼太郎・文春文庫)を読み続けている。 明治時代は、けっこう近代なので、読んでいて生臭く感じる。 大砲とか、機関銃が出てくると、鉄と血の臭いがする。 戦国時代の刀剣が武器の頃のほうが、絵空事に思えて気が楽に読める ってことだろうね。 NHK大河ドラマで、明治維新ものは視聴率が取れないジンクスがあ るのもこの辺が理由だろう。 午前11時。ハチ公バスに乗って、表参道の「ロイヤルホスト」へ。 ひさびさに、『桃太郎電鉄』のアイデア出し。 クラブハウスサンドイッチに、スモール・サイズが出来た。私のように少量食べたい人に親切だ。 ファミリーレストランとコンビニは、お客さん本位のメニューを必死 に作り続けているなあ。 私が必死に考える『桃太郎電鉄』のアイデアはどれも間抜けで、ファ ーストフード業界の人たちに申し訳ない気がする。 いつも座ると同時に勝手にアイデアが湧く法則のある「表参道ロイヤ ルホスト(通称:おもロイ)」だが、きょうはそんなにアイデアが出な くてもいいや程度の気分で来たのに、あれよ! あれよ! 自分じゃない人のパワーに後ろから押されるように、浮かぶ、浮かぶ! アイデアはいくらあっても困るものじゃないけど、遠い島の洞窟の大 きな宝箱を開けたような気分。 気がつけば、2時間ぶっ通しでアイデアノートに、ぐちゃぐちゃな文 字で書き込みをしていた。 午後1時。帰り道、ロイヤルホストから、裏原宿のキャットロードを 歩いて来たら、Bio Ojiyan Cafe(オジアン・カフェ)の文字が!
うちの近所にあった「Ojiyan Cafe(オジアン・カフェ)」がこっちに 移転していた。 この間アリtoキリギリスのヅカッチ(石塚義之くん)へのメールに、 「ヅカッチの大好きなOjiyan Cafe(オジアン・カフェ)が潰れてしまい ました」と書いたばかりだ。 そのうち、このお店に来てみよう。 さらにその先を歩いていると、壁に石川キンテツのオブジェが!
おもしろいので、写メして石川キンテツに連絡事項付きで送る。 あとで、石川キンテツから返信が来た。 「あわわ…。 写メ、確かに似てる気がします(笑)。 では6時に書店でよろしくお願いします」 あいかわらず、石川キンテツ、否定しないなー。 ちょうど井沢どんすけから、スケジュール調整のメールが来たので、 「OK!」の返事を書くついでに、石川キンテツ似のオブジェを写メする。 井沢どんすけから、返信が来た。 「爆笑! ジョジョの石仮面をはめられたキンテツみたいです(笑)」 あいかわらず、井沢どんすけ、上手い表現するなあ…。ジャンプの枠 から出れないけど…。 午後1時30分。帰宅。 「表参道ロイヤルホスト」でいっぱい出たアイデアをVAIOの台帳に 書き換える作業。 早く写し取らないと、走り書きで字が汚くて、自分で何を書いたか忘 れてしまうため。 午後4時30分。DIGAに録画しておいた昨日のテレビ東京の番組 『みゅーじん』という番組を見る。 石川鷹彦さんという日本のフォーク・ソング業界を40年間支え続け て、いまなお現役のギタリストであり、編曲家の人の特集だ。 『22歳の別れ』、『旅の宿』、『チャンピオン』といった名曲のギタ ー・イントロにはつねに石川鷹彦さんの名前があった。 65歳になって、いい年の取り方をしてるなあ…。 先週この番組は、30年間日本のフュージョン音楽界を支え続けた T-SQUAREの特集を組んだ。 T-SQUAREの歴代メンバーが一堂に会しての合同演奏は圧巻だった。 ドラムスだけで5人もいるんだよ。 歴代メンバーが揃うことだけでもすごい。 こういうふだんスポットライトが当たることのない人たちに光りを当 てるこの番組は素晴らしい。 ワイドショーも「麻生太郎さんがホテルのバーで飲むのがけしからん!」 とかくだらない放送をしてないで、こういう達人や、町工場の天才たち を取り上げたほうが日本経済の発展に役立つと思うのだが…。 密かにテレビ東京は、『美の巨人たち』とか、『カンブリア宮殿』、 『ガイアの夜明け』など、NHKに匹敵するような素晴らしい番組を作 っている。 午後5時30分。嫁と家を出たら、雷雨轟き、バシャバシャと激しい 雨が降り出した。
タクシーに乗ったら、運転手さんの声が聞こえないくらい、さらに雨 が激しくなった。 「ゲリラ雨ですかね。危ないのでゆっくり走ってもいいですか?」 「どうぞ! どうぞ!」 ワイパーがおっつかない。 『坂の上の雲』を読み続けているので、屋根を打つ雨が、機関銃の音の ように聞こえる。 午後6時。麻布十番の本屋さんへ。 『TVブロス』の表紙が、バッファロー吾郎だよー! 結果が出始めたねー。
「たき下」へ。 毎日放送の中井保さん、石川キンテツと食事。
中井保さんは、ズボンがずぶ濡れ。 「さくまサン、この後仕事なのに、こんなに大雨、珍しいっすね!」と、 石川キンテツ。 「あっ。ボクが雨男なんや!」 「ええー。中井保さん、雨男なの?」 「うちの奥さんも雨女!」 「でもさくまサンの晴れ男パワーのほうが…」 「このメンバーだと、私の意識が仕事モードになってないんじゃないの? たぶん、ご飯食べ終わる頃には、晴れるとおもうよ」
午後7時15分。私と嫁は、ラジオ番組出演のためにでかけないといけ ないので「石川キンテツ! 私と嫁のデザートを食べていいよ!」と言っ て、タクシーに飛び乗る。 案の定、雨はあがった。ハハハ! 午後7時30分。三田1丁目の交差点へ。 6Fのスタジオへ。 九州朝日放送『Dr.コパの黄金の扉』の収録…と思いきや、なんと! 生放送だという。ごめん! 九州地方の人に予告できなかった。 Dr.コパさんは、あの風水で有名なコパさんだ。 この番組すごくて、いきなり生放送で、初対面ですねー!というスタ ンスからコミュニケーションを取っていくらしい。 午後8時。スタッフの人(永田透さん、河田俊一郎さん、下前信喜さ ん)たちと、しばらく会話して、そのスタジオ入り。 アシスタントの方は、彩乃かなみサンと言って、元宝塚の方だそうだ。
Dr.コパさんも、彩乃かなみサンもゲームをやらない人なので、何を 話していいのかわからないけど、私の家がDr.コパさんの家まで200 mぐらいしかないという話をして打ち解けた。 九州のみ放送の番組なので、『桃太郎電鉄KYUSHU』の話題をするつも りが、Dr.コパさんが競馬好きなので、シャンプー・ハットのてつじク ンが700万円を当てた話をする。 Dr.コパさん、ちゃんとてつじクンの700万円の話題を知っていた。 どうも最近、マスコミに私が登場するときの話題が『桃太郎電鉄』か ら、「さくまもり」の話題に移りつつある。
Dr.コパさんは、テレビなどで観るより、さらにオーラの強い人だっ た。このところみんなに幸運を分けていた気を、コパさんで充電させて もらった感じ。 ちなみに、コパさんはうちの近所の家には帰らずに、銀座の家のほう にばかり帰っているそうだ。 「だって、あの家には奥さんがいるじゃない!」 トークの上手い人だ。
CDのお返しにと色々いただいてしまった テツandトモの『僕たちの風景』を放送で流してもらった。 やっぱりいい曲だなあ…。 テツandトモ10周年記念CD『旅〜僕たちの風景』は、いよいよ明後 日10月29日(水)発売ですぞ。各々方! 私を親戚だと思って、買っていただきたい! 午後9時。帰宅。
都城市・由香びー …………………… さくまさん、はじめましてこんにちは。 中学生のときから桃鉄が大好きで今は携帯版桃鉄にはまっていますっ! 宮崎県出身なので『桃鉄KYUSHU』楽しみにしています〜!
●さくま「いま何歳なんだろう? 女性っぽいから聞いちゃいけないか。 『桃太郎電鉄KYUSHU』はそろそろテスト・プレイが始まりそうな気配!」さっきテレビを見ていたら鹿児島県の吉松駅の周辺を案内している番組 がありました。 吉松にはSL記念館みたいなところがあるんですね。 そして『汽笛饅頭』のお店も近くにあってドーナツ生地に白餡がはいっ てて美味しそうでした! 都城市の近くなのに全然しらなかったので今度行ってみようと思います。
●さくま「私が今年の2月13日に行った矢岳(やたけ)駅のSL展示 館のことじゃないのかな? 肥薩線は景色が最高にいいよ!」いつも桃鉄をプレイしてその場所にいった気にさせてもらっているの で幸せです。 寒くなってきたのでお身体ご自愛なさいませ。では失礼いたします。
●さくま「その場所に行ってみると、もっと『桃鉄』が楽しくなるので ぜひ行ってみてください!」釧路市・しげちゃん ……………………… さくまさん、11月26日に帯広に行くのは、取材ですか?
●さくま「けっきょく、帯広行きは断念することになりそう。ザ・ハプ ニングス・フォーという私が大好きなバンドのオリジナル・メンバーが 帯広のライブハウスに揃うというので行きたかったんだよ。 今年も去年もこのバンドのライブを見ているけど、全員揃ったところ は、生で35年ぐらい見ていないので見たかった…」東京都・HALF …………………… ボクも、10/26の日記の長崎市・庸心さんのように『桃太郎電鉄』が、 Wiiで発売してほしいと思っています。 ショッカーO野ゲーム復活希望。3行メールにしてみました。
●さくま「3行メール、いいね! 3行革命だ!」桐生市・オオヅカシンゴ …………………………… さくまさん、こんにちわ。 10/25の裏日記にて。 >井沢どんすけがダウンタウンの浜ちゃんはいないのか? >浜ちゃんも『桃鉄』ファンだろ! >と神をも恐れぬ発言をしていたことはナイショである わはははは、大笑いしてしまいました! さすがですね、どんすけさん! でも「桃−1グランプリ」が「接待・桃−1グランプリ」になってし まいそうですね(笑)。
●さくま「そうか! 浜ちゃんが参加したら、全員後輩芸人だし、浜ち ゃん巨匠だから、負ける努力しちゃうか!」東京都・馬場ダイ …………………… さくまサン、こんにちは。 馬場ダイです。 行ってみたい町(何度でも行ってみたい町含む)ベスト5です。 第1位「青森」 青森へは、県庁へ出張で行ったことがあるのですが、そのときは、まだ さくまサンの日記で青森が頻繁に登場する前でした。 今でしたら食べてみたいモノリストも頭の中に入っていて準備万端。 もう残念でなりません。
●さくま「知識が入ると出張の仕事がなくなるもんだよね!」第2位「熱海」 熱海も食べてみたいモノリストができているのですが、そのなかでも 今食べたいのは、豆パンに、もずく雑炊。あ〜ダメだ。 あと起雲閣にも足を運んでみたいです。 第3位「京都」 さくまサンがあまりにもおいしいお店を紹介されるので、一昨年は3 回ほど行きました。 毎回「コーヒーブルース」を口ずさみながら、ナポリタンを食べてい ます。
●さくま「『コーヒーブルース』は、イノダコーヒをモデルにした故・ 高田渡さんの名曲だ。3回も京都に行くなんてすごいね!」第4位「博多」 昭和通りの屋台群にイカ、いか、烏賊。あ〜たまらない。 第5位「兵庫三田」 いつかは、いつかは行ってみたい場所です。 自分のご褒美にとは考えるのですが、何をすれば三田へ行けるご褒美 になるのか、その釣り合うモノが見つかりません。 ん〜まだ時間がかかりそうです。
●さくま「さすがにマツタケは、ご褒美というレベルじゃないからね!」ベスト5を考えたら、お腹がおいしいモノを求めてしまっています。 もしかして、今回のテーマは、そうなることを想定したさくまサンの作 戦か・・・と思いつつ、今夜は、その作戦に素直にのっかって「おいしい 桃鉄」を枕の下に敷き、せめて夢の中で幸せになりたいと思います。
●さくま「行きたい場所でなく、食べに行きたい場所になっちゃってる! もうちょいで、データが揃うレベルなので、未投稿の人は、ぜひ応募し てくだい!」香川県三豊市・京野四郎 …………………………… どうも。自分も司馬遼太郎先生の小説は好きでほとんど読んでいます。 「坂の上の雲」は文明開化後の混乱の中で戦争の悲惨さを描いた素晴らし い作品だと自分もおもいますがが、考証の正確さという点に関して言えば あれは、現在と比べるとどうしても資料の少ない中で描かれた「小説」で すから今では否定された説もたくさんあると思います。
●さくま「当時よりも新しい資料がたくさん出て来ているみたいだね」例えば作中では 「伊地知は大型砲は運べないから持って来るな」といっていたとあります が、実は「すぐ砲を運んでくるよう」依頼していたそうですし…。 先に高台を児玉元帥が奪い、そこから砲撃を加えたから203高地をす ぐに落とせたと、あの本や東映の映画「203高地」でも描かれています が、その作戦ができたのもあらかじめ突撃作戦による尊い犠牲によりある 程度要塞の敵兵に打撃を与えてきたからです。 (突撃作戦がなければ高地をおさえようとしても要塞から出撃してくるロ シア兵たちにすぐに奪還されていたといわれています) また当時、要塞攻略には残念ながら兵士による突撃しか有効な作戦がな く、ヨーロッパでやはり要塞攻略戦がありましたが、203高地以上の死 者を出しました。 (要塞は後に航空機による爆撃という弱点が現れるまで圧倒的な戦力を 保持しました)
●さくま「203高地以上の激しい戦闘があったんだ」もちろん、あの戦争はとても悲惨なもので、なくなられた多くの人たち や残された人たちの悲しみには自分も胸が痛みます。 自分の祖父母も太平洋戦争で苦しい目にあいました。
●さくま「近年の戦争は、累代に及ぶ場合が多いから、胸の痛みが生々 しい。私の祖父は、日清戦争で通訳をしていたらしい」歴史作家にとって「新しい価値観を読者に突きつける」のはとても魅 力あることだと思うんです。 例えば司馬先生はこれ以外にも当時まで悪役として描かれてきた不人 気だった新撰組を主義主張に準じた不器用な男たちと描くことに成功し ていますよね 私も「燃えよ剣」や「新撰組血風録」は大好きです。
●さくま「坂本竜馬も、司馬遼太郎さんが描くまで無名だった説がある。 確かに脱藩して、藩の後ろ盾がない浪人が革命を起こしたとは、当時の 人も言いたくなかったとおもう」司馬先生の胸にも、それまで英雄として世界的に知られてきた乃木将 軍より、その影に児玉参謀がありまた幾多の尊い無名の兵士の死があっ たということをより知って欲しいとい思いがあったのでしょう。
●さくま「司馬遼太郎さんは、第二次世界大戦に従軍して、無能な指揮 官によって犬死していった多くの人たちを目の前で見てきただけに、必 要以上に指揮官を悪く書く傾向にあることは、私も理解している」その後、日露戦争に勝利した日本がその犠牲から逆に大事なことを学 び忘れ、再びより大きな戦いに突入していったことは本当に悲しいこと だと思います。
●さくま「敗戦から学ぶことのほうが多いからね!」さくまさんが言うとおり軍隊の上層部が官僚化したため現場の人間の 命の価値をかろんずる風潮がうまれたことは間違いなく日露戦争の勝利 が 逆に「兵士の命さえ犠牲にすれば戦争に勝利することができる」とい う過信を植えつけたのでしょう。
●さくま「頭の悪い人にかぎって『大丈夫ですよ』と、楽観視すること が多いからね!」自分もそういった人たちには激しい怒りを覚えます。 そして、今でもそういった人たちがいるのも事実だと思います。 日露戦争に関する最近の研究についてはこのあたりの本がおすすめです 「旅順攻防戦の真実」別宮 暖朗 (著) 以上、まことに僭越でしたが長々と自分の意見を述べさせていただきま した。 正直、意見しようかどうか悩みましたが「イエスマンばかりはいらない」 というさくまさん最近の日記を読み、やはり、ひとこと感想を述べたいと おもいメールしました。 さくまさんの心になにか残るものがあったならば幸いです。
●さくま「素晴らしい意見を持った若者がいると、感心したよ! 感情的 にならず、一歩引いた書き方をしているのも見事だ! 『感情的な議論は、勝っても負けても、遺恨を残す』 これも司馬遼太郎さんの作品のなかにあった言葉だ!」自分たちの生活が過去の人たちの尊い犠牲の上に成り立っていることを 忘れないことはとても大事なことでだと自分もおもいます。 では、失礼しました。 新作楽しみにしています。
●さくま「新作を楽しみにしてくれるのは、うれしいけど、こういう立派 な意見を聞いた後に、『大村益次郎の顔はM火吹き達磨!』といったメッ セージを書くんだろうなあ。ハハハ!」※告知サイト『旅〜僕たちの風景』テツandトモ(試聴もできます!) ★アマゾン、HMV、タワーレコード、新星堂などで予約できます!!!
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