４月２３日（水） 午前７時。ＶＡＩＯで、あれこれ調べもの。 あっ。昨日からＶＡＩＯをずっと充電せずにつかっていた。 あとちょっとで充電が切れると言っているではないか。 「もう少し早く注意してよ！」とまでは、ＶＡＩＯに言えない。 あわてて、コンセントにコードをつなげる。 午前９時。弘前パークホテルに荷物を預ける。 「あの〜、すみませんけど、パソコンの充電が少なくなっているので、 帰ってくる間、充電をお願いできませんか…」 「いいですよー！」 よかった。あわてて充電したけど、１３％までにしか回復していなか った。 嫁と、弘前城へ。 きょうも、弘前は２０度を越える暖かさだ。 東門のお堀の桜からすでに、満開なのが気持ちいい。 とにかく弘前の桜は、１本に咲く花びらの数が桁外れに多いので全国 の桜好きを魅了してやまない。
午前９時３０分。東門から入る。
北門のほうに、スカイ・パーフェクＴＶ「サイコロまかせ〜桃鉄の旅」 のときに取材させてもらった「三忠（さんちゅう）食堂」が、この時期 だけ、この弘前城にお店を出すというので、探しに来た。
夜桜もいいけど、朝の弘前城の桜も素晴らしい。 やはりこの時期に桜が満開になると思っていなかったのか、観光客の 団体ツアーがまったくいない。
地元の人たちしか見に来ていないので、人が少なくて、純粋に桜の美 しさを楽しめる。
向こうから歩いて来る人が、やたらと大きい黒いおでんを食べていた。 ハガキの大きさくらいのおでんだ。 「三忠食堂」に早く行きたいけど、おでん１本くらいなら食べても影響 はないだろう。 出店の１軒で、このジャンボ黒おでんを売っていた。 １本１００円だ。 私はお店の親父に「おでん、１本ください！」と言った。 「……………………」 「えっ？」 あれ？ 買うために並ぶ場所を間違えたのかな？ まわりを見渡すけど、誰もお客さんはいない。 「おでん、１本ください！」 「……………………」 返事しないよ。この親父。 「おでん、１本ください！」 「……………………」 返事がない。 まさか？ 聞こえないふりしているのか？ 嫁が「お金を出さないと、しゃべらないんじゃない？」という。 「そんなわけないだろ！」 「……………………」 おい。本当に、聞こえないふりしているのか？ 嫁が１００円を出したら、ようやくこの親父、おでんを１本取り出した。 嫁が荷物を持っているから、私がおでんを受け取ろうとすると…。 「おまえには、やらない！」 「へ？」 「お金を払わないやつには、やらない！」 「ええ！？ あんた、本気で言ってるの？」 最初はよくいるギャグな下手な親父だと思った。 ときどきいるんだ。ギャグが下手で人を傷つけてしまう人が。 ギャグの基本は、笑いながらだ。 でも、この親父の顔の表情は、真顔だった。 間違いなく聞こえないふりをしていた。 頭に来た！ 「だったら、いらないよ！」 嫁に、おでんを返させた。 親父は、１００円を返す気もない。 もちろん、私だって返してほしいとも思わない。 何なんだよ、この親父！ 最低だよ！ 開いたくちがふさがらない。 私がここまで頭に来るのは、珍しい。 よっぽど過去に死ぬほど嫌いだったやつにそっくりなのかと、頭のなか の検索エンジンをフル回転させたほどだよ。 商売を何だと思っているんだ。 私が２０歳代だったら、絶対この親父を殴っていたよ。 こんなやつが、２３０万人も訪れる弘前城で、仕事していていいのか？ この日記を熟読してくれている人はよく知っているとおもう。 私が青森で、本当にいい人にばかり会っていることを。 私につられて、青森によく来るようになった人たちも、みんな「青森 はいい人ばかりだ」を連発して、何度も青森に来るようになった。 だからこそ、まさか青森で、こんな過去最低の親父に会うとは思わな かった。 「青森は、いい人だらけ」が、青森県の最大の財産なのに、こんなやつ がいるのか？ もし、生まれて初めて青森に来た人が、最初に弘前城で、このお店で 買い物をしたら、生涯、青森を嫌いになるぞ！ 正直、『桃鉄』的怒りで言えば、青森の全物件の収益率を０％にしたい くらいの怒りだ。 しかも増資無しだ！ 即刻、東京に帰りたくなった。 そして、二度ともう青森に来たくないと思った。 この親父、どうしてくれようと考えている間に、嫁が、近くの「三忠 （さんちゅう）食堂」に入ってしまったので、仕方なく、後を追う。
本気で怒ると、何をしでかすかわからない男なのを、嫁は熟知してい る。
嫁が、津軽そばと、若布ラーメンを注文していた。
どうにも、怒りがおさまらない。 血圧の薬は、毎日１．５錠飲むんだけど、３錠飲むことにした。 正直、味がわからない。 かすかに昆布ラーメンの縮れ麺のおいしさは以前食べていたので、覚 えていたんだけど、せっかくの津軽そば初体験を楽しめなかった。
食後、出店が並んでいるところを散策。 あの私が大好きな「嶽きみ」を天ぷらにして売ってくれるお店があっ た。ふだんならヘモグロビンA1cの上昇を省みず、飛びつくところだけ ど、どうもまだあのおでん屋の親父のせいで、味覚音痴のまま食べても、 もったいないと思ってしまった。 あるお店で聞いたんだけど、あの親父、相当評判悪くて、お客さんか らもよくクレームが来ているんだって。 やっぱりねー。 ギャグが下手じゃなくて、本当に嫌なやつだったんだ。
とりあえず、春陽橋からの桜を眺めてから、弘前城の天守閣がある広 場に向かう。
ベンチに座って、見事なピンク色の枝垂桜を眺める。
この広場すべてに、桜が埋め尽くされているのが、すごい。 映画『マトリックス』の３６０度キャプチャー映像みたいだよ。 枝垂桜の輪の中にいる。 桜を見ているうちに、血圧の薬が効いてきたのか、少し怒りが収まっ てきた。
１本、１本の桜が、ほかの地方に１本だけ植わっていても、名物にな るような見事な桜ばかりだ。 そんな桜が、弘前城の隅々まで、約２６００本植わっている。 枝垂桜、八重桜、ソメイヨシノが同時に満開を見ることができるのも、 弘前城の桜の素晴らしさだ。 ときおりやわらかい風が吹いて、桜が花がゆっくり落ちる。 こんな優雅な花の散り方は初めて見た。 やっぱり、弘前城の桜は、最高だ。
きょうはすでに２０度を軽く越えているような暖かさなので、このま まずっと夕方まで、この桜を見続けても飽きそうにない。 ぼ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っと、してしまったよ。
弘前城の桜の美しさって、いったい何だろうね。 人間が桜を美しいと思う感覚って、脳のどこを刺激しているんだろう ね。不思議だ。
午前１１時３０分。後ろ髪を引かれつつ、弘前城を後にする。 もっとここにいてもいいけど、もう一度来たいと思える余地を残して おかないと。 午後０時。大鰐（おおわに）町へ。 大鰐という名前は、鰐（わに）がいたわけでもなく、因幡の白ウサギ の鰐が、鮫（さめ）だったように、鮫がいたからでもない。 伝説によると、大きなクロサンショウウオがいたからだというのが、 有力らしい。 ほかにも、大きな阿弥陀仏がいたから「大阿弥（おおあみ）」。 大安国（おおあに）寺があったから「おおあに」が地名になったとい う説もあるようだ。 それにしても、大鰐（おおわに）町というのは、インパクトのある名 前だ。 地域交流センター道の駅「鰐come（わにかむ）」へ。
正しくは「道の駅」ではなく「湯の駅」らしい。 ここに日帰り温泉がある。 実はこの温泉に入りたくてやってきた。
まだオープンして４年ぐらいの施設なので、非常にきれいだ。 あれ？ 入浴料にタオル代が入っていないのか。 あわてて、２００円のタオルを買いに戻る。
はあ！ 極楽。極楽…。 塀に囲まれているけど、露天風呂があるので気持ちいい。 近くを走る電車の音が聞こえるのも、私にはうれしい。 ３０分ほど、ゆったり。 お風呂を出て、マッサージ機で、まったり。 お土産品売り場で、大鰐名物の温泉もやしを買って帰ろうとしたら、 ４〜６月まで販売中止なんだって。
何でも注文が殺到して、生産が追いつかないそうだ。 温泉のお湯で栽培したもやしで、これが長くて、おいしい。 以前、大鰐駅を出てすぐの「山崎食堂」で、もやしラーメンとして食 べておいしかった。
林檎の木にも若葉が出てきた！
午後２時３０分。再び、弘前に戻って、昨日行った「常寿し」で、海 鮮生太巻きを１本作ってもらう。 帰りの電車のなかで、食べるためだ。 ２日続けて食べたいくらい、おいしい。
「□」のなかに、「み」という文字が入って、このあたりを「かくみ小 路」という言い方をする。 飲食店が多いので、「みかく」小路なのかと思った。
あの太宰治も通ったという喫茶店「万茶（まんちゃ）ン」へ。 昭和４年創業で、喫茶店として、東北では最古、日本でも４番目に古 いそうだ。
私も、嫁も、焼きリンゴのアイスクリーム添えセットに、コーヒーは 昭和の珈琲・太宰ブレンド。
ちょっとほろ苦い味の珈琲なのが、太宰治なのかな？ いつもはこの喫茶店で、アップルパイを食べていたんだけど、今回初 めて焼きリンゴを食べたら、おいしかった。 スライスしたリンゴをシロップで煮たもので、ちょっと焦がした部分 があって、これがいい。 ここから、弘前パークホテルまで歩いて、荷物を受け取る。
ＶＡＩＯも充電しておいてくれた。 やっぱり青森の人は、基本的にやさしい人ばかりだ。 大鰐温泉から乗ったタクシーの運転手さんもいい人だった。 そういえば、私は日本じゅうでタクシーに乗っているけど、青森の運 転手さんで、ひどい人に会ったことがない。 これは奇跡的だ。いままで意識して思ったことがなかった。 午後３時３０分。弘前駅まで歩く。 ホテルから駅まで意外と、遠かった。ハハハ！ ＶＡＩＯをかついでいるから、仕方ない。 大鰐温泉のせいで、力が入らなくなっているせいでもある。 土手町から、蓬莱橋に向かう道は、路肩に桜が植えられていた。
ひょっとして、数年後に、弘前駅から、弘前城まで、桜で道を埋めつ くすつもりなのかな？ 道路にも桜が咲いていたら、渋滞のときも、少しは心が安らぐかもし れない。やっぱり、弘前の桜を世界遺産に。 午後４時５分。弘前駅から、つがる２８号に乗車。 つがるって、車両が新しくなった？ ずいぶん、きれいな車両だ。 大鰐温泉で、お湯に浸かったせいで、あっという間に、熟睡。
午後５時４８分。終点、八戸駅へ。 ここで、新幹線に乗り換える。 午後６時。八戸駅から、東北新幹線はやて２８号に乗車。 ちょうどいい時間なので、「常寿し」で作ってもらった海鮮生太巻き を食べる。
ロールケーキぐらいの大きさなので、３つ食べたらもうお腹がパンパ ン！ 食べ過ぎちゃいけないと思う前に、ぺろり！だ。 食べ終わると、また眠くなって、熟睡。 仮眠なんてもんじゃない。 盛岡を過ぎて、仙台を過ぎても、目が覚めなかった。 こんな長時間、新幹線のなかで寝たのは久しぶり。 温泉効果は、偉大なり。 午後９時８分。終点、東京駅に着く。 わずか１泊２日の旅だったのに、３泊４日ぐらいのボリュームだった。 午後９時３０分。帰宅。 やっぱり、来年も弘前城の桜を見に行きたいと思ってしまった。 「一生に一度は、弘前の桜を見てほしい」と、みんなにも言いたいとこ ろだけど、言えなくなりそう。 一度見に行ったら、毎年行きたくなってしまうからだ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
◆さくまNEWS◆
◆『歌合戦〜桃太郎電鉄２０周年記念ＣＤ』 NEW! NEW!
１：それいけ！桃鉄〜紅白バージョン 作詞・さくまあきら 作曲・池 毅 歌・陣内智則
２：怪傑ペペペマンの歌 作詞作曲・関口和之 歌・安田大サーカス
３：ボンビー・モンキーだモーン！ 作詞・小室みつ子 作曲・池 毅 歌・若槻千夏
４：キングボンビー賛歌 作詞・さくまあきら 作曲・関口和之 歌・ケンドーコバヤシ
５：菜の花鉄道 作詞・小室みつ子 作曲・関口和之 歌・テツandトモ
＊amazon ＊セブン アンド ワイ ＊ツタヤ オンライン ＊セゾン ミュージック 他でも予約できます！
◆『ご当地グルメバトル--桃鉄の旅--』スカパー！旅チャンネルで好評放映中！ NEW!
◆『桃鉄物産館』が、Au、SoftBankでも利用できるようになった！ NEW!
『桃鉄物産館』への入り方は、こちら↓
・DoCoMo iメニュー⇒メニュー/検索⇒ゲーム⇒テーブルゲーム
⇒桃太郎電鉄⇒桃鉄物産館
・Au
EZトップメニュー⇒カテゴリで探す⇒ゲーム
⇒パズル・テーブル⇒桃太郎電鉄⇒桃鉄物産館
・SoftBank
メニューリスト⇒ケータイゲーム⇒パズル・テーブル
⇒桃太郎電鉄⇒桃鉄物産館
◆『桃太郎電鉄20周年』のHPができました！ NEW! NEW!
＊モバイル版桃太郎電鉄（i-mode EZweb Y!ケータイ）の入り方などもこちらにあります！
●携帯着メロ、はじめました！
インデックスさんの携帯向け着信メロディ配信サイト「速報 Musicサーチ」で
さくまあきらがお勧めする「さくま式スゴログ」を配信しています。
【i-mode】i Menu→メニューリスト→着信メロディ/カラオケ→総合→速報Musicサーチ
またはURL:http://39e.jpを入力
□ 情報料：「速報Musicサーチ」 94円=90ポイント/315円=360ポイント/525円=600ポイント（月額・税込）の3コースから選択
「速報Music歌詞」 52円（月額・税別）/35,000曲を無制限で閲覧可能
【EZ】トップメニュー→音・画像をゲット→着信メロディ→総合→速報Musicサーチ
またはURL:http://39e.jpを入力
□ 情報料：「速報Musicサーチ」 94円=90ポイント/315円=360ポイント（月額・税込）の2コースから選択
◯「速報Music歌詞」 52円（月額・税別）/35,000曲を無制限で閲覧可能
えらべるJ-POP＞お父さんのためのJ-POP
【Yahoo! ケータイ】メニューリスト→J-POP・洋楽→J-POP・インディーズ→速報Musicサーチ◯
またはURL:http://39e.jpを入力
□ 情報料：「速報Musicサーチ」 94円=90ポイント/315円=360ポイント/525円=600ポイント（月額・税込）の3コースから選択
◯ 「速報Music歌詞」 52円（月額・税別）/35,000曲を無制限で閲覧可能
●東京谷中・妙泉寺にて、「貧乏が去る（猿）像」公開中！
●四国高松の鬼無駅ホームにて、土居孝幸オリジナル原画による『桃太郎電鉄』の宣伝
看板公開中！
-(c)2008/SAKUMA-