1月18日(金) 午前9時30分。二度寝、三度寝どころか、五、六度寝くらいで、こ れ以上寝ていたら、帰れなくなりそうな気がして、ガラガラ声のまま起 きて、着替える。 午前10時。ザ・ハミルトン長崎をチェック・アウト! 昨日で仕事を終えたので、きょうは雨を覚悟していたのに、またまた 快晴! 私はどこまで“晴れ男”なんだ? 午前10時30分。長崎駅へ。 コインロッカーに荷物を預ける。 午前10時45分。麹屋(こうじや)町へ。 予定した時間よりも早く着いてしまったので、少し近辺を歩く。坂本竜馬が最初に起こした株式会社「亀山社中」の史跡は、昨年だっ たか、いったん閉館したようだ。 その後、すぐ近くの場所に展示物は、移されたみたい。 あの絶壁にへばりつくように立っていた「亀山社中跡」はなくなって しまったのかのかな。 *亀山社中ば活かす会
しかし、どうして長崎県は、坂本竜馬に冷たいんだろう? 坂本竜馬の博物館が、2つや3つあってもおかしくないくらい長崎を 舞台に坂本竜馬は活躍したとおもう。 出身は、高知県だけど、人生の大事な時期は、長崎ですごしたと思う んだけどなあ…。 脱藩後、二度と高知県に戻っていないんだから、長崎が坂本竜馬を、 もっとご当地歴史アイドルにしてあげてほしい。 「亀山社中」の公開は、土日・祝日に限られているので、きょうが金曜 日で惜しかった。 麹屋町の山側界隈は、お寺がずらりと並んでいて、不思議な景色。 お寺さんなのに、ランタンがぶら下がっている。
午前11時。「慶華(けいか)園」へ。 トルコライスの「ツル茶ん」のご主人が、ちゃんぽんのおいしいお店 は、「四海楼」とこの「慶華園」だというので来てみた。
ちゃんぽんの元祖は「四海楼」のほうらしい。 明治時代、「四海楼」のご主人が、当時日本に来ていた中国の留学生 に安くて栄養価の高い食事を食べさせたいと思って、考案したらしい。 当時の中国と日本の物価の差は、10倍以上だったから、中国の留学 生の人たちは暮らすのも相当つらかっただろうなあ…。 太い麺と具材の多さが、ちゃんぽんの基本形。 中華鍋ひとつで作れる点も、ちゃんぽんの手間とコストを安くするた めの工夫だったのか。 以前から、ちゃんぽんの太い麺があまり好きではなく、縮れ麺にすれ ばもっとおいしくなるのにと思っていたけど、そんな事情があったわけ だね。 特製ちゃんぽんと、ふつうのちゃんぽんを注文して、嫁と交換しなが ら食べる。 特製ちゃんぽんのほうが、具だくさん。 スープの味も濃かった。
でも、ふつうのちゃんぽんのほうが、私の生まれ故郷である東京都杉 並区上井草駅近くにあった「長崎ちゃんぽん」のお店の味にそっくりだ ったので、驚いた。 あんな田舎町のお店だったのに、本格的な味だったんだなあ…と感慨 にふける。 味覚は、タイムマシンだねー。 食後、中島(なかしま)川を、眼鏡橋に向かって歩く。
眼鏡橋だ。 水面に写る部分と合わせると眼鏡のように見えることから眼鏡橋とい うけど、正直それだけ。 その割には、人気がある。 中島川には、ほかにも太鼓橋になっているおもしろい橋もあるので、 特別、眼鏡橋が珍しいわけではない。 けっきょくのところ、中島川界隈が風情があるので、その象徴として 眼鏡橋があるのだろう。
以前は、川の両側にあまりお店がなかったように記憶したけど、きょ う来てみたら、やたらとカステラ屋さんが多くなっていた。 しかも「三大カステラ」の福砂屋、文明堂、松翁軒ではなく、小さな カステラ屋さんが多かった。インディーズのカステラ屋さん?
インターネットで、福砂屋の五三焼きというのがおいしいと書いてあ ったので、帰りの長崎駅で買って行くつもりだったが、軒を並べるカステ ラ屋さんのどこにも「五三焼き」の文字があるではないか。 しかもどのお店からも、玉子のおいし〜〜〜、あま〜〜〜い、におい が漂っている〜〜〜! このトラップを抜け出られるデブは、この世にいない。 「長崎異人堂」というお店に入る。 「五三焼き」というのは、卵の割合のことで、卵黄が5、卵白が3の割 合のカステラのことをいうそうだ。 砂糖もたっぷりで、これ以上砂糖を入れると、カステラとして焼くこ とが出来ないギリギリなのも、五三焼きの特徴。 もちろん、長崎カステラの特徴でもある、ザラメもたっぷり。 試食したらおいしかったので、お土産に買う。 午後0時。「江崎べっ甲店」へ。
建物からして、すごい! 相当歴史のある「べっ甲店」らしく、お店全体が資料館であり、工場 であり、販売店になっていた。 私が子どもの頃は、べっ甲というと、煙草の匂いをぷんぷんさせて、 目つきの悪い職人さんが、べっ甲の眼鏡をかけてしゃべるイメージが強 くて、べっ甲というと辛気臭いものという先入観が強くて、好きではな かった。 でもいまこうして改めて見ると、見事な芸術だねー。 オランダ船の細工とか見事なので、買って帰ろうと思って値札を見た ら、450万円とか書いてあったよ! はっはっは! 工具箱より小さいのに、自動車より値段高いよ。 これだけ細密に彫るには、これでも安すぎる値段なんだろうけど、さ すがに450万円を出してもいいと思えるほどは気に入らなかった。 さらに、中島川沿いを歩く。 おっ! 坂本竜馬と上野彦馬の石碑だ!
上野彦馬というのは、日本最初の写真家。 ホトガラという写真機で、坂本竜馬のあの有名な肖像を撮ったことで も有名な人だ。 へえ〜〜〜、ここが上野彦馬の生誕地と確定されたのか。 ちょっと感動。 はるか25年ほど前、私はこの上野彦馬と坂本竜馬を主人公にした漫 画か、小説を書こうとしたことがある。 題名も『彦馬と龍馬』と決めていた。 でも当時、あまり資料が揃わず、どこかのデパートで上野彦馬展とい うのをやっていて、3600円の資料を買おうとしたら、3万6000 円もして、下積み時代の私にはそんな高い資料を買うことも出来ず、そ のまま作品も自然消滅してしまった。 もうあと10歳若ければ、あのときの着想でもう一度書いたかもしれ ない。
午後0時30分。昨年出来たばかりの「長崎歴史文化博物館」へ。
お金もかかっていて、コンピュータ映像もつかったりして、かなり豪 華だ。 でも、眼鏡橋界隈を歩きすぎて、「長崎歴史文化博物館」のなかを歩 き回るだけの体力がもうほとんど尽きていた。 この博物館のいいところを見つけてあげるだけの気力がない。 また長崎に来たら、もう一度来るとおもうので、評価はそのときにで も。でも、この博物館のショップは素晴らしいよ。 長崎に関する本が、すべて揃う。 あの『美味しんぼ』も、長崎編だけ売っているのだから、すごい。 10数冊買って、東京の自宅に送る。 貴重な本がいっぱいだ。 午後2時。長崎駅に戻って、博多までのチケットを買う。 列車の発車まで、昨日ロケした「あみゅプラザ」で、お土産を買う。 岩崎本舗の角煮まんじゅう、豚まんの「桃太呂」、福砂屋の五三焼カ ステラなどを東京に送る。 昨日から買うと決めていた「くらさき」の駅弁「ながさき鯨カツ弁当」 を買う。 アメリカの捕鯨反対団体のやりすぎが問題になっているけど、鯨はお いしいよね。 鯨が絶滅種になるほど捕鯨してはいけないとおもうけど、鯨が増える ことを前提の捕鯨はやってもいいとおもう。 すでに、調査捕鯨しかやってはいけなくなっているせいで、鯨の量は 増えてきているらしいね。 しかも、環境保護団体は、日本にだけ抗議して、ノルウェーには抗議 しないらしい。日本の鯨を扱う団体、何ていう団体か知らないけど、そ この対応もあまりよくないんじゃないの? あまり知らないことに、意見を言っちゃいけないな。 横浜ベイスターズの前身の球団名が、大洋ホエールズなので、もとも と鯨好きなので、鯨捕鯨を肯定したくなってしまう。
午後2時30分。長崎駅から、かもめ28号に乗車。 いつも思うが、かもめ号はモスラの幼虫に似ている。 かもめ号のグリーン車は、1座席ずつがほぼ独立していて、スリッパ が用意されている。 歩きすぎて、膨れ上がった足を靴から開放できるのは非常に助かる。
コンピュータ用のコンセントもついていた。 一応、接続して、読みかけの本を読み始めたら、あっという間に寝て しまって、気がついたら、もう鳥栖(とす)駅が近くなっていた。 1時間半ぐらい寝ていたのか。 午後4時22分。4分遅れで、博多駅に到着。
午後4時40分。新幹線構内の売店へ。 大好きな太宰府天満宮の「梅が枝餅」ののぼりが目に入る。 「温かい梅が枝餅売ってたら、買っちゃうんだけどなあ…」と言ってい たら、なんと売店で保温された梅が枝餅を売っているではないか! 買う! 買う! 午後4時51分。のぞみ44号東京行きは、九州新幹線のリレー号が 遅れて到着した影響で、3分遅れで発車。 乗車して、すぐ梅が枝餅を食べる。 ああ! ひさしぶりの味だ。 温かくて湯気が出ている小豆は、うれしくなっちゃうよね。
午後6時。福山駅あたりで、長崎駅で買った「ながさき鯨カツ弁当」 を食べる。
南氷洋のミンク鯨を秘伝のタレに漬け込んだ味は、最高。 駅弁ベストテンに絶対入る味。 鯨そぼろがあるのもいい。 鯨の竜田揚げが2切れほど入っているのも、給食の鯨の竜田揚げで育 った世代には、涙物の懐かしさ。 午後7時45分。私だけ、京都駅で下車。 嫁は、新幹線乗車中に、東京で急用ができたので、そのまま乗って行 くことに。 午後8時。京都のマンションへ。 旅行中の日記を1日分だけ書き上げて、寝る。
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