10月12日(金) 午前4時。川の音がやけに大きいと思ったら、雨の音だった。 西村京太郎さんの最新作『十津川警部/金沢・絢爛たる殺人』(講談社) を読みながら、二度寝。 午前9時。1階にて、朝食。 雨はすっかりあがって、いい天気。![]()
雨上がりの銀山温泉の風景もまたいい。
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朝食は、湯豆腐と、味噌汁に入った大きなキノコがおいしかった。 年々、キノコ類がおいしいと感じるようになってきた。 午前11時。旅館の人が大石田の駅まで車で送ってくれるというので、 途中の尾花沢の「芭蕉・清風歴史資料館」までにしてもらう。 この宿は、接客も、そんなに悪くなかったんだけど、うーーん。 どうにも建築家と私たちの趣味が合わなかった。 非日常の世界というより、和モダンといいながらSFの世界だ。 IT企業の人たちなら、こういう宿が好きかも。 銀山温泉のほかの旅館の間取りがどうなっているのか知りたくなった。 話は「芭蕉・清風歴史資料館」に戻る。 実は、この「芭蕉・清風歴史資料館」は、嫁と2000年の年も押し 迫った12月26日に取材で来ている。
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あのときは、私たちが帰った後、豪雪で山形新幹線が不通になるほど の大雪だったので、景色と言えば、真っ白な雪景色しか覚えていない。 2000年12月26日の日記の写真と、きょうの写真を見比べると おもしろい。 きょう見た「芭蕉・清風歴史資料館」が、けっこう町なかにあること に驚いた。 インデックスさんのiモード・ゲーム『さくま式奥の細道』の前から、 何度も『奥の細道』を読んでは、松尾芭蕉の旅の跡の取材を続けている。 つくづく、何冊も本を読むより、おなじ本を何度も、何度も、表紙が 破けるまで読むことが大事であることを痛感する。 この「芭蕉・清風歴史資料館」もあのときより、知識が増えているか ら、展示物の古文書もあのときより深く読めるはずである。 この尾花沢は、松尾芭蕉と、とくに仲のよかった鈴木清風の家に3日 泊まり、養泉寺に3日泊まった。 約150日間の『奥の細道』のなかでは、尾花沢が最長10日間も泊 まったことから、尾花沢は「芭蕉十泊のまち」をキャッチフレーズにし ていた。
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『奥の細道』のなかでも、鈴木清風さんは次のように書かれている。 「尾花沢にて、清風といふ者を尋ぬ。 かれは富める者なれども、志卑しからず」 今回この資料館で新たに学んだのは『奥の細道』は、「知る人」との めぐり合いの旅であったこと。 闇雲に東北を旅したのではなく、俳諧を通じて知り合った人に会う旅 であったことに、何か新しいことを発見したような気がした。 午前11時25分。おっと! 大石田駅に着いたけど、キップを買う 時間がない。
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「乗る人間の数は3人。乗車券は、東京までで、特急券は山形までです」 と言ったのだが、駅の窓口の人は「はい、わかりました」と言いながら、 「乗車券は、3人とも東京まで? 山形?」「えーと、特急券は2人?」 と、とんちんかん。 山形新幹線の駅は、跨線橋を渡って、さらに新幹線改札口を抜けて、 エスカレーターでホームまで上るようなホームではなく、改札口を抜け てすぐの場所にあるからいいけど、ちょっとあせる。 地方で、電車を1本乗り遅れると、次の電車まで1時間後、2時間後 は当たり前だ。 午前11時29分。大石田駅から、山形新幹線つばさ114号東京行 きに乗車。
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午後0時。山形駅で、下車。 山形駅だけは、新幹線駅にふさわしい巨大な構造。
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横手、湯沢、銀山温泉と回ってくると、山形市がとてつもない大都会 に見えてくる。 午後0時15分。山形城跡霞城公園内の「最上義光歴史館」へ。
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最上義光は、戦国時代東北でいちばん勢力があった大名。 長いこと、最上義光の名前を「あきみつ」と読んでいたが、「よしあ き」と読むのが正しい。 「義光」で「よしあき」と読むの難しいよね。 親戚の「藤岡藤巻」の藤岡孝章の弟が、良章だったから、あの弟の名 前とおなじと、暗記しよう。 その最上義光は、庄内地方で灌漑工事をよくやって、今日の庄内地方 が米どころとなる礎を作ったりもしたのだが、それ以外は、伊達政宗の ライバルとして登場するだけで、痛快なエピソードも残っていない。 今回、『桃太郎電鉄TOUHOKU』を作るにあたって、最上義光を歴史キャ ラとして登場させるか悩んで、けっきょくやめてしまった。 このことが心残りで、どうしてもこの「最上義光歴史館」に来ておき たかった。 もしおもしろいエピソードでもあったら、悔いが残るからだ。 午後1時。本町2丁目の「栄屋本店」まで歩く。
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道路がきれいに整備されていて、おしゃれな通りだった。 自動車がスピードを出さないように、わざと曲がりくねった道を作る のが、最近流行っている。 そういえば、最近、自動車のボディーをシリコンで作る研究が進んで るんだってね。少しでも死者を減らすためなんだろうけど、すごいこと 考える人、いるもんだね。 そのうち、卓球のラバーのようなボディーの新車が登場するのかな。 この「栄屋本店」は、冷やしラーメン発祥のお店。
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なぜ冷やしラーメンが出来たというと、このお店がもともとお蕎麦屋 さんだったから。 でもラーメンもおいしいので、人気になり、そのうちお客さんに「冷 たいそばはあるけど、冷たいラーメンはないの?」と聞かれて、作り始 めたそうだ。 というと、簡単なようだが、スープを冷たくすると、脂分が固まって しまう。 とくにチャーシューなんかが、白く固まるよね。 あれが出ないようにするのが、大変だったんだって。 そのため、いったん冷却してから脂分を取り除いて、植物油などでま ろやかさを出すようにしているんだって。 手間がかかっているんだねー。
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味のほうは、おいしかったよ。 冷やしラーメンだから、グルメ漫画のように「カツオと昆布が奏でる 見事なハーモニー…」のような言い方は出来ない。 素直に「うまかった!」というのが、冷やしラーメンへの礼儀のよう な気がする。 そういえば、山形って、今年の夏、岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市が、 気温40.9度の日本一を更新するまで、74年間気温40.8度の日 本記録を保持していた場所なんだよね。 だからこそ、お客さんが「冷たいラーメンはないの?」と言ったんだ と思う。 草加せんべいも、お客さんが「余ったお団子を平たくして、お醤油を 塗って焼いたら?」のひとことから誕生しているし、冷やしラーメンも お客さんの何気ない「冷たいラーメンはないの?」から、誕生している。 お客さんのひとことは、本当に聞き逃してはいけない。 肝に銘じないと。
<おすすめのお店> 「栄屋本店」 住所:山形市本町2−3−21 電話:023-623-9766 営業時間:平日:11:30〜19:00 11:30〜19:20 定休日:水 備考:山形名物冷やしラーメン発祥のお店
午後2時6分。山形駅から、山形新幹線つばさ118号に乗車。 これにて、秋田→山形の取材旅行は、終了。 駅構内の売店で、ラ・フランス・ジュースを買って、乗車と同時に 飲み干したら、急速に睡魔に襲われて、グースカピー! 福島駅で、東北新幹線と連結するまで、ずっと熟睡。 旅の疲れが、ドッと出た。![]()
午後4時56分。終点、東京駅に着く。 北国から帰ると、さすがに東京のほうが暖かい。 午後5時30分。帰宅。 ちょうど娘&孫と、家の前でばったり。 でも、孫姉はバギーに乗って、スースー寝息を立てながら、熟睡。 午後6時。お腹がストローを突っ込まれたカエルのように張って、と てもじゃないがご飯を食べにいけない! 私だけ夕食を遠慮させてもらって、「ナチュラル・ローソン」のサン ドイッチに牛乳にさせてもらう。 それでも、なんと2泊3日で、3キロも太っていた。 旅に出ると、1日3食ちゃんと食べちゃうし、甘いものを仕事とはい え、いっぱい食べちゃうからね。 グルメ・タレントのみなさんは、本当に大変だなあ…。 さすがに、きょうは、バタンキュー。
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