１０月３０日（月）

　きょうからスカイ・パーフェクＴＶ旅チャンネル「サイコロまかせ桃鉄の旅〜東北
・北海道編」のロケだ！

　今年の３月、スカイ・パーフェクＴＶで「さくまあきら伝説」の番組を作ってくれ
たオフィス・キッチンのメンバーが「先生、またいっしょに旅がしたいので
旅行番組の企画書を書いていいですか？」というので、「ああいいよ！　旅番組の話
はいままで何回も来ては立ち消えになっているのでまたダメになると思うけど、企画
書を出すのはＯＫだよ！」と答えていた。

　私もはるか昔に放送作家の卵みたいなことをやっていたので、企画が通ろうと通る
まいと何でもいいから企画書を乱発しないといけないのは知っている。
　だから企画書に名前を出してもいいと言ってもらえるタレントさんを何人も知って
いないと仕事にならない。
　この苦労を知っているので企画書に私の名前を貸すのはお安い御用と、ＯＫを出し
たのだが、まさか企画が通って、早くもその番組の収録の旅にでかけると思わなかっ
たのである。はっはっは！

　だから今回、３泊４日のロケで、５話分の番組を取る（何たる強行軍！）ことまで
は知っているのだが、その後も続くのかどうかもよくわかっていない。はっはっは！
　３泊４日のロケで５話分！って、計算が合っていないよ！
　１０泊１１日でどこかの星に旅立つ旅行みたいだ！

　午前５時３０分。うとうとしていたのに、ＴＢＳ『朝ズバッ』のみのもんたサンの
くっきりした声で目が覚める。

　これからでかけないといけないのに、ベッドから出ることができない。
　寝不足もあるし、風邪がまだ治らないせいだ。
　だるい…。

　午前７時３０分。嫁と、東京駅に向かう。
　会社に向かうサラリーマンのみなさんが足早に歩く姿を見るのはひさしぶりだよ〜
〜〜！
　私はこんな時間に起きることはあっても外出することはまずないので、寒い、寒い！
　朝晩の冷え込みという言葉の無縁の男だったのに！

　午前８時。東京駅からほど近いビルの４Ｆの会議室へ。
　すでにみなさん集まっていた。
　今回の旅の仲間は、テツandトモのふたり！





　毎年この時期に、『桃太郎電鉄』がらみで会えるので、１年ぶりの「おひさしぶ
り〜〜〜！」。
「ご無沙汰してま〜す！」

　テツandトモのふたりは、わざわざ『桃太郎電鉄１２〜西日本編もありまっせー！』
のＣＭに出演してもらったときにあつらえた特注ジャージを着てきてくれた！　
　義理がた〜い！

　テツandトモのふたりは、スカイ・パーフェクＴＶに加入している家庭に毎月届け
られている雑誌の取材を受けていた。

　その間に私は昨日とどいたばかりの台本をこの場で読み返す。
　どうも私と土居ちゃん（土居孝幸）とアシスタントの女性が、この番組のメインな
のは間違いないようだ。
　まいったなあ…。
　テツandトモが主役とばかり思っていた。
『とくダネ！』でいうと、小倉智昭さんがテツandトモのふたりで、アシスタントの
女性が佐々木恭子さんで、私と土居ちゃんは、前田忠明さんと、デーブ・スペクター
のポジションだと思っていた。
　デーブ・スペクターは、土居ちゃんね！　“デブ”スペクター！

　番組のタイトルは「サイコロまかせ〜桃鉄の旅」。
　たしかにこのタイトルなら、私たちが主役は当然か。
　どうも最近、番組のおまけで出演するというより、かなり演技をさせられる仕事が
増えてきて困っている。
　昔取った杵柄（きねづか）で放送作家としての進行ぐらいは出来るが、タレントと
しては、私も土居ちゃんも素人である。
　間が持たない場合は、テツandトモのふたりにがんばってもらおう。

　ちなみに、赤いジャージで踊りを踊るほうが、テツくん。
　青いジャージで、ギターを弾きながら歌うほうが『桃鉄』大好きのトモくん。
　きょうから数日間、どっちがテツくんで、どっちがトモくんかを覚えておくとこの
日記が読みやすくなる。

　さて、ここでおさらい。
　テツandトモのトモくんは、どっちの色のジャージ？
　チッチッチッチ…。
　はい。正解だったかな？

　アシスタントの女の子は、成田志織さん。
　もちろん、初対面。
　ミス・ユニバースで準優勝したモデルさんだそうだ。
　モデルさんと私と土居ちゃんのトリオでは話が噛み合いそうもないけど、出身地が
青森と聞いて、俄然気が楽になった。

　午後９時。東京駅の丸の内側に移って、東京駅をバックに番組の冒頭シーンを撮影
する。

 



　これから数日間かけて、ゴールの函館をめざして北上する。
　途中サイコロをふって、途中下車しながら、テツandトモのふたりがその土地の人
たちに聞き込みをして、テツくん、トモくんのどっちが私さくああきらお気に入りの
お土産品を選んで来れるか！というような番組。
　しかも負けたほうに、貧乏神がつく。
　この貧乏神、本当にきぐるみを着た生身の人間がつく。
　しかもこの貧乏神、予算の都合上、この番組の制作会社オフィス・キッチンの社長
さんが務める！
　その顔が、貧乏神に似ているというより、貧乏神のモデルの榎本５３歳に似ている。
素顔は似てないのだが、扮装すると榎本５３歳に似る。
　要するに、『桃太郎電鉄』のリアル版であり、この日記の映像版である。





　最初のサイコロの出目で、仙台に向かう。

　午前９時５６分。東京駅から、東北新幹線はやて１３号に乗車。
　しばらく、私、土居ちゃん、テツandトモ、成田志織さんが雑談しているシーンを
撮影。





　でもテツandトモのふたりとは１年ぶりなので、ほんとに世間話の雑談を始めてし
まった。旅の話をしろ、旅の話を！

　午前１１時３７分。仙台駅で下車。
　東京では曇り空だった天気は、すっかりいい天気に。
　陽射しまで出てきた。
　また「晴れ男」の私のせいにされた。はっはっは！





　仙台駅前で「仙台に着いた〜〜〜！」と撮ろうとしたら、テツandトモのふたりが
ジャージ姿なので、あっという間に、人だかりが出来てしまった。
　でも、えらいよ〜！
　どの人にも、ふたりは「なんでだろ〜」の手を交差するポーズを取ってあげて、写
メールに写ってあげる。
　遠くの大型観光バスのなかの人たちがふたりに気づいて手を振っても、ちゃんと
「なんでだろ〜」のポーズをしてあげる。
　出来そうで出来ないことだよ！
　コートを着ると、急にテツandトモと気づく人は減るけど、やっぱりテツandトモの
人気は全国区だから、学生さんだろうが、サラリーマンだろうが、おばちゃんたちだ
ろうが、誰にでもよくつかまる。
　その度に、ポーズを取ってあげる姿は、多くの芸能人を見て来たはずの私も感動し
た。、

　さて、仙台駅をバックに最初のシーンは、お土産品対決！
　テツandトモが私のお勧めである仙台駅の地下にある「エスパル」で、私のお眼鏡
に叶ったお土産品を買ってきて、テツくんが勝つか？　トモくんが勝つかを決める。





　この辺から、さすがに番組の内容に関わることなので、あまり具体的に書けない。
この番組を見てくれる人の楽しみが半減してしまうからね。
　うちの嫁が撮影したデジタル画像を多めに載せておくので、想像してください。
　で、放送を見た人はぜひ、こんな番組内容だった！と、スカイ・パーフェクＴＶを
見ることのできないサクマニアのみんなのために、メールをこの日記に送ってくださ
い。

　さあ、ここからヒット＆アウェイの撮影ラッシュが始まる！

　午後２時。牛タンの「喜助」一番通り店。

 



　いつもは仙台駅地下の「エスパル」の喜助で食べるんだけど、今回は念願叶って本
店へ。
　私がよく東京駅構内のキッチンストリートで食べる「牛タンの喜助」もこの系列店。

 



　やたらと赤いジャージのテツくんが、ご主人に牛タンの作り方を聞いていた。
　まるでこれからお店を出そうと思っている人みたいだ。
　テツくんは、料理を作るのが好きらしい。
　ご主人のしゃべりが、おもしろかった。


＜おすすめのお店＞
「味の牛タン喜助」一番町店
住所：宮城県仙台市青葉区一番町一丁目6-19　壱番館ビル地下
電話：022-262-2561
営業時間：11:30〜21:00.
定休日：不定休。


　午後３時。ずんだ餅の「源吾茶屋」へ。
　みんな、ずんだ餅のおいしさを知らないようなので、きょうはこのお店にみんなを
連れてくるのが私のいちばんの楽しみだった。
　案の定、みんながずんだ餅に対する概念が変わるほど、びっくりしてくれた。

 
 



＜おすすめのお店＞
「源吾茶屋」
住所：宮城県仙台市青葉区桜ヶ岡公園1-1
電話：022-222-2830
営業時間：11:00〜17:30
定休日：無休（悪天時休）
おすすめ：ずんだ餅の最高峰！
備考：大町西公園


　午後３時４５分。仙台駄菓子の「熊谷屋」へ。





　いつも私が買って帰る駄菓子の名前が、うさぎ玉と、きなこねじりであることが判
明した。いつもはいろんな種類の駄菓子が入っているものを買って帰っていたので、
名前がわからなかった。


＜おすすめのお店＞
元祖仙台駄菓子本舗「熊谷屋」
住所：仙台市青葉区木町通2-2-57
電話:022-234-1807


　要するに、この番組、長年私が日本じゅう食べ歩いて見つけたおいしいお店を紹介
する番組のようだ。
　だから楽といえば楽。
　いつも思っていることを言えばいい。
　それにしても仙台に来たのに、青葉城の伊達政宗像を撮影しに行かないんだもん。
すごいよねー。
　まあ、青葉城の伊達政宗像はサスペンス劇場で仙台が舞台になれば必ず見る景色だ
からいらないかもね。
　この番組、思い切りがいい！
　後日、この話をスタッフにしたら、「旅チャンネル」自体が、旅行専用番組なので、
お客さんのほうもありきたりの景色は見慣れているので別にいらないようなのだ。そ
れはそうかもね。

　午後４時２０分。仙台駅に戻る。





　ひ〜〜〜！　あわただしい撮影であった。
　しかし、あわただしいのはまだこれからであった。
　またサイコロを振って、何と、青森に向かうのであった！
　仙台に泊まらずに！
　仙台牛の「大胡椒」に寄って行きたかったあ…。

　午後４時３８分。仙台駅から、東北新幹線はやて２３号八戸行きに乗車。
　ここで『桃鉄』大好きのテツandトモのトモくんに、『桃太郎電鉄ＤＳ（仮）』の
テスト・ロムを貸し出す。
　開発前のヴァージョンなので、トモくん大喜び。
　今回これだけは忘れずに持って来てトモくんにやってもらいたかった。

　土居ちゃんは「新幹線のなかで仕事の打ち合わせをしましょう！」といいながら、
新幹線が動き出すと同時に、ぐーぐー寝てしまった。
　おいおい！　土居ちゃん！　まだＶＡＩＯが立ち上がってないよ〜！
　牛タンの「喜助」で、牛タン定食を完食して、ずんだ餅の「源吾茶屋」でもお餅３
個をぺろりとたいらげるからだよ！
　そんな私もキーボードを叩きながら、いつのまにか寝てしまった。

　午後６時４分。八戸駅で、特急つがる２３号弘前行きに乗り換える。
　電車を降りると、風が冷たい。

　午後７時１２分。青森駅にて下車。

 



　さっそく、いつものように駅の売店で、小川原湖の飲むヨーグルトを数本買うと、
土居ちゃん、テツandトモがつられて買う。
　ほんとは新郷村の飲むヨーグルトを飲ませてあげたい！

　午後８時。青森ワシントンホテルへ。
　青森県観光推進課の斉藤直樹さん、中村義人さんが来てくれた。
　一応、このホテルに入るところの撮影をして、本日の撮影は終了。
　推理小説の犯人の時刻表トリック並みに、激しいスケジュールだったけど、何とか
こなせた。

　午後８時３０分。私、嫁、土居ちゃん、テツandトモとマネージャーの川田友見さん、
斉藤直樹さん、中村義人さんの８人で、「樽」へ。

 
 



　テツandトモのふたりが青森に来て、あまりおいしい食べ物に出会ったことがない
というので、ならばと斉藤直樹さんの提案でこのお店に来た。
　このお店はお刺身がおいしいから、絶対彼らに満足してもらえると思った。

 
 



　うれしいことに案の定、お刺身に驚いてもらい、あらのじゃっぱ汁にも満足しても
らえた。
　すっかり私は青森の食べ物をホメられると、うれしくなるようになっちゃったなあ…。


＜おすすめのお店＞
すし居酒屋「樽」
住所：青森県青森市古川1-20-11
電話：017-773-9955
営業時間：18:00〜26:00
定休日：日・祝日。


　午後１０時３０分。青森ワシントンホテルに戻る。
　さすがに、ばてばて…。
　明日も、朝から撮影なので早く寝ないと！

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