８月２日（水）

　午前７時。きょうから「五所川原立ちねぷた祭り」に向けて出発！

　すでに衣類、枕、洗面道具など、ホテルに宅急便してある。
　あとはＶＡＩＯを持って行くだけ…のつもりが、文庫本を入れたり、バスタオルま
で持って行きたくなって、荷物が増える。
　ホテルのバスタオルって、糊が利きすぎちゃって、ごわごわ硬くて痛いよねー。

　午前１０時。嫁と、喫茶店「らぴす」サンで、カフェオレ。
　しばらくして、娘、孫姉＆孫妹が来る。
　う〜ん。孫姉の顔を見ると旅に出るのがつらくなる。

　午前１１時。東京は涼しい。
　青森もこのくらいの涼しさだといいんだけど…。
　昨年の青森三大ねぷた祭りツアーは、もれなく暑かった。
　青森で３０度を越えるのは、年間３日ほどなのに、私が昨年行った３日間だけ３０
度を越えた。
　いくら「晴れ男」の異名を持つ私でも、出来すぎ！

　私、嫁、娘、孫姉＆孫妹は神宮前４丁目の「DU CAFE（デュカフェ）」へ。

　私は、特製ハンバーグセット。





　嫁と、娘は、スープパン・セット。

 



　孫姉は大納言ステックを「乾杯〜！」とはまだしゃべれないけど、私にも大納言ス
テックを持って、乾杯の動作をしろ！と要求してくる。
　最近の孫姉は表情が豊かになってきたので何をに言おうとしているのか、ほとんど
わかる。


　午後１２時。いったん、家に戻る。
　札幌開発スタッフとの掲示板にあれこれ書き込む。
「桃の木掲示板」は、さすがにセキュリティ・チェックが厳しいので、地方のホテル
からアクセスすることができない。
　できるかぎりのことに返事を入れておく。

　午後１時。孫姉＆孫妹に後ろ髪を引かれながら、家を出る。
　娘に注意を引いといてもらって、私と嫁はそ〜っと家を出ないと、孫姉はビービー
泣き出してしまう。

　午後１時３０分。嫁と、東京駅へ。
　かなり天気がよくなってきた。
　荷物が少ないと、楽だねー。

　午後１時５６分。東京駅から、東北新幹線はやて２１号八戸行きに乗車。





　昨年５月１８日に土居ちゃん（土居孝幸）と、青森に取材に行って以来、きょうま
でいったい何回青森に行ったことだろう。
　西に住んでいるサクマニアのみなさんから「最近ちっとも西のほうに来てくれない！」
というメールが来ていて、耳が痛い。
「五所川原立ちねぷた祭り」が終わったら、西のほうにも行くから、待ってくれ。

　たしかにこの１年間は、青森と孫姉にうつつを抜かしていた毎日だった。
　その青森シリーズの完結編はもうすぐだ。
　早く始まってほしい気持ちと、終わっちゃったらもったいない！という気持ちの板
ばさみ。
　それよりノートラブルで「五所川原立ちねぷた祭り」を乗り切ることを考えないと。





　車中、『桃鉄研究所』のコメント書き。
　今回も８月１５日の締め切り日から、１週間以内の更新をめざしているから、みん
な早めに投稿メールしてね。

　今回みんなの投稿がけっこうシリアスで、納得の行くものが多い。
　とくに、来年暮れ発売のゲームをどのハードにしたらいいか？ということに対する
意見は非常に参考になった。
　おもわずペーストコピーして、札幌開発スタッフに送りたいものばかりだ。

　午後４時５５分。終点、八戸駅に着く。
　いつものように在来線に乗り換える。
　間違いなく、この１年間、東京の山手線より、新幹線はやてに乗っている回数のほ
うが多い。

　午後５時７分。八戸駅から、スーパー白鳥２１号函館行きに乗車。





　田んぼの緑を眺めながら、あれこれ新企画のアイデアを考えたり、現在進行中の懸
案事項を考える。
　来年暮れ発売予定の『桃太郎電鉄１８（仮）』のハードもおぼろげながら見えてき
た。私の一存だけで決めるわけにはいかないけれど、何より私が真っ先に考えをまと
めておかないと議論にもならない。

　午後６時８分。青森駅で下車。
　時刻表の到着時間に４分も遅れているのに、何のアナウンスもないし、乗っている
人も誰も文句を言わない。
　こういう些細なことも、旅情のよさだ。
　北国に来た気がする…。


金魚ネブタがお出迎え


　改札口に、青森県観光推進課の斉藤直樹さんが迎えに来てくれていた。
　いつもいつも迎えに来てもらって、ほんとに申し訳ない。
「五所川原立ちねぷた祭り」に『桃太郎電鉄』が参加することになったのは、斉藤直
樹さん無しでは、ありえなかった。
　わずか１年のお付き合いなのに、もう１０年以上の知り合いのようだ。

　午後６時３０分。青森ワシントンホテルにチェックイン！
　ぎょへっ！　ホテルが用意してくれた部屋が、１２Ｆの最上階！！！
　こ、こ、困った！
　低い階で予約してあったはずなんだけど…。
　１０Ｆ以上は、とてもじゃないけど、高所恐怖症の私には無理。
　しかも年々、高所恐怖所の病気は悪化している。

　最近、地方に招待されるような仕事の場合、呼んでくれた側の人が私に気をつかっ
てくれて、みなさん最上階に部屋を取ってくださっちゃうのよー！
　気持ちはありがたいんだけどねー！
「ふとん部屋が隣りにあるような低い階でいいですから…」とよく言うのだが、どう
も謙遜とおもわれてしまうようなのだ。

　しかも、私と嫁の部屋が１室で予約されていたようだ。
　夫婦なんだから、一部屋とおもったのだろうが、私と嫁はいつでもどこでも寝室は
別である。
　お互い本を読みたいし、私は夜中に目が覚めて、アイデアが浮かぶとその場から仕
事を始めてしまうので、おなじ部屋で寝ていたら、お互い目を覚ましてしまう。

　斉藤直樹さんが必死に、交渉してくれて、私と嫁は別々の部屋にしてもらうことが
できたのだが、どうしても部屋はもう１２階しか残っていないという。

　この時期のホテルは全室満員で、動かすこともできない。
　明日なら、土居ちゃん（土居孝幸）が来るから部屋を代えてもらうことができるん
だけど…、あっ！　そうだ！

　きょうはこのホテルに、元ハドソン上級顧問の大里幸夫さんが来ているはずだ。
　あわてて携帯に電話すると、大里幸夫さんはすでに青森ねぶた祭りを見に行ってい
たけど、戻ってきてくれた。
　大里幸夫さんの７Ｆと部屋を取り替えてもらった。
　めでたし、めでたし。

　そういえば昨年、マグロづくしを食べに青森まで来たとき、大里幸夫さんがハドソ
ンをやめそうな気配があったので、私は「五所川原立ちねぷた祭りに桃太郎が登場す
るんだから、せめて８月まではハドソンにいてよ！」といった。
　すると大里幸夫さんは「大丈夫ですよ、さくまサン！　会社変わっても、五所川原
立ちねぷた祭りには来ますから！」という冗談を飛ばした。
　こういう冗談は、その場の冗談だけで終わるものだが、本当に大里幸夫さんは、来
てくれた。

　午後７時。私、嫁、大里幸夫さん、斉藤直樹さんの４人で、「ふく郎」へ。





　この時期は飲食店に入るのも大変。
　ただ青森ねぶた運行中の間なら、わずかながらお店は空いているので、何とか入れ
た。
　外では、青森ねぶたの太鼓の音がする。

　大里幸夫さんのハドソン退社後の話を聞く。
　６月にハドソンを正式に退社したばかりというのに、沖縄に行って、中国に行っ
て、北海道に行ってと、あちこち飛び回っているようだ。
　つい最近も、赤城亭で「青森フェア」を始めたばかり。
　あいかわらず、おもしろい人だ。
　昨年から冗談交じりで「土居さんのマネージャーをやります」と言っていたけど、
本当に企画を考えているようだ。

　ホタテがうまい！
　刺身で食べても、焼いて食べてもおいしい！
　この間も食べたけど、鮭茶漬けがおいしい。

 
 
 



＜おすすめのお店＞
居酒屋「ふく郎」
所在：青森市安方1-10-12
電話：017-777-3988
時間：17:00〜22:30
定休：不定休
おすすめ：豚肉とキャベツのぴり辛炒め。鮭茶漬け。


　午後９時。お店を出るときに、亀田興毅選手の世界チャンピオン挑戦試合は、まだ
３Ｒ。
　お店のお客さんが「１Ｒにダウンしちゃったんだよ！」と、教えてくれる。

　お店を出て、アスパムの近くに行くと、青森ねぶた巡行を終えたねぶたたちがねぶ
たの格納庫に帰ってくるところを一網打尽で見ることができた。
　ハネトと呼ばれる踊り子たちはもう帰ってしまっていたけど、この場所はある意味、
最高の観覧席だ。

 
 



「あっ！　工藤パンだ！」
「さくまサ〜〜〜ン！」
　青森ねぶたは、台車のところに提灯があっていろんな商店の名前が入っている。　
スポンサー名だ。
　このスポンサー名を地元でもない私が叫んだものだから、斉藤直樹さんに笑われて
しまった。
　毎回青森に来てはいろんなお店に入っているので、いろんなお店の名前を覚えてし
まっている。
　もともとこういう風にその土地に溶け込むのは大好き。
　いまや、京都ではよく観光客に道を教える。
　かつて札幌でもよく教えた。
　熱海と青森も、もうちょいかな。

　午後９時３０分。ホテルに戻る。
　部屋に戻ったら、亀田興毅選手の試合は、１１Ｒ。
　途中経過は全然知らないけれど、いつになく真摯な態度の亀田興毅選手がそこいた。
　１１Ｒ、１２Ｒを見る限りでは、負けかとおもったら、勝利！
　たぶん批判が殺到するだろうけど、亀田興毅選手のようなスターが生まれることは
いいことだろう。
　１９歳のまだ少年が、「親父、ありがとう！」「母ちゃん、オレを生んでくれてあ
りがとう！」と人前で言えるだけでも、素晴らしいことだとおもう。

　東北地方はきょうから梅雨明け宣言。
　まるで私が青森に来るのを待っていたかのようだ。

　明日は、五所川原へ。
「五所川原立ちねぷた祭り」まで、あと２日。
　体力を温存しながら、集中力を少しずつ増して行かないと。

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