7月10日(月)

 午前11時15分。喫茶店「らぴす」サンでカフェオレを飲んでから、嫁と東京駅
へ。
 朝は曇り空だったのに、私が旅行カバンを持って家を出ると、急に空が晴れて暑く
なってきた。
 いつものことだ。

 最近都内の道路は、民間に駐車違反の業務を委託したものだから、本当に車の流れ
がスムーズ。
 東京駅まで30分を予定していたのに、15分で着いてしまった。

「みどりの窓口」で、チケットを買って、東京駅中央口の脇にある「駅弁屋」で駅弁
を物色。
 いつも米沢の「牛肉ど真ん中」ばかりでは取材にならないので、何かいままで食べ
たことのないものはないかと探す。

 午前10時56分。東北新幹線はやて15号八戸行きに乗車。
 まだ食事には早い時間なので、VAIOを開いて、『桃太郎電鉄16(仮)』の仕
様書作り。
『桃鉄研究所』で募集した「テレビ番組名パロディ」の第1稿を書き上げる。

 午前11時30分。東京駅で買った駅弁を食べる。

 私は、えび千両ちらし(新潟県)、1200円。

 嫁は、豚の角煮(長野県)、1100円。

 えび千両ちらしは、玉子焼きセットのようでおもしろいので買ってみた。  製造元は、新潟県新発田市であった。  新発田市といえば、サザンオールスターズの関口和之くんが高校時代、蒸気機関車 通学していた町である。  えびと玉子のすし飯だけだったとおもったら、玉子の下には、うなぎ、こはだ、蒸 しエビ、塩イカの一夜干し、むき海老のおぼろ、ガリなど敷き詰められていて、見た 目よりも圧倒的に、ちらし寿しであった。  味は、まあまあ…。  とびきりおいしいわけでもないけど、食べて損したとおもうほどではない。  嫁の豚の角煮は、パッケージにいきなり「豚(とん)にも角煮も」と、だじゃれが 書いてあって、ちょっと萎える。  豚の角煮は、先週「桃の木」の日本一おいしい角煮を食べたばかりなので、私に判 定の資格はない。  食後、『桃太郎電鉄16(仮)』のスタッフロールの作成。  もうスタッフロールの作成時期なんだなあ…。 『桃鉄研究所』のみなさんの名前もしっかり掲載したからね。  おんや?  仙台から先が、空が靄(もや)ってきた…。  いまにも雨が降りそうだ。  盛岡駅で、あきたこまち号を引き離す  このあたりの道路は地面が濡れていた。

 これだけ車中で仕事してるのに、晴れないのかなあ…。  …と、おもったら、いわて沼宮内駅に着いたら、晴れた!  またこれだ。  午後2時3分。八戸駅。  いつものように、在来線に乗り換える。  去年から何回この駅で乗り換えたことだろう。

 午後2時15分。八戸駅から、白鳥15号函館行きに乗車。  乗り換え時間に、12分。  乗車時間13分で、きょうは下車してしまう。  午後2時28分。三沢駅で下車。

 飛行機の町・三沢であるが、実は30年前からずっと一度乗ってみたかった電車の 路線があるのだ。  十和田観光電鉄だ。  1922年の開業っていわれても、とっさに1922年の主な出来事が浮かばない くらい古い。  1923年が「関東大震災」か!  古〜〜〜い!  20年ほど前、『桃太郎伝説』、『桃太郎電鉄』シリーズを作るために、北海道ま で電車往復していたときに、いつもこの短い路線のローカル線に乗ってみたかった。  JRの三沢駅のホームからは、この路線が見えないだけに、いつもどこから発車す るのだろうと興味を持っていた。  でも終点の十和田市駅に用事があるわけでもない。  しかも当時は、十和田市駅ではなく、三本木駅といっていた。  今回ここから十和田湖、八甲田山と回ろうとおもったので、ついに乗車のチャンス が巡ってきた。  三沢駅を降りて、案内板に沿って歩いていく。  駅の下には、大きなこけしが立っていた。  何のこけしだろう。  小川原湖伝説の玉代・勝世姫こけし?  よけいわからなくなってきた。

 あれ〜? 十和田観光電鉄はどこだあ?  右斜め前に見えるのは、郵便局だしなあ…。    あっ。こっちだ、こっちだ。  えっ? タクシー会社のようなビルのなかに入って行くの?

 ええええっ!!!!????  ビルというより、昭和30年代の映画館みたいだよ。  これってほんとに駅舎なの?  映画『ALWAYS〜三丁目の夕日』のほうが新しい町におもえちゃうくらい古い よ、この駅舎。  すごい年代物だ!

 キップの自動販売機の前に行列が出来ている。  こんなローカル線が混むの?とおもったら、「もう1台の自動販売機が、千円札と 五百円玉がつかえないから並んでいるんだよ」と地元の人。  この自動販売機を新しくする気、絶対無いだろうなあ…。

 それにしても、これは鉄道マニア必見の駅舎だなあ…。

 午後2時43分。三沢駅から、十和田観光電鉄十和田市駅行きに乗車。  2両編成の電車。  駅舎の古さに、モーレツに古い車両を期待したのに、車両はまたしても東急電鉄の 払い下げだ。  日本じゅうどこに行っても、第3セクターは東急の電車ばかりだなあ。  この列車も、昭和43年製と書いてあった。  私のような年齢の人間にとって、つい最近のことだ。  つり革は「Bunkamura」の文字のままだ。  渋谷の「Bunkamura」だよ。  ゴトゴトゴト…。  かつて渋谷から元気よく飛び出した電車とはおもえないような遅すぎる加速だ。  線路の脇を、郵便局のバイクに乗った女性が追い抜いていく。  その後も、のんびりゴトゴト、水田のなかを走っていく。  水田が鮮やかな緑色で、美しい。  しかし、何でこんなにすごい路線が、廃線にもならず残っているのだろう。

 その答えは、乗っているうちにわかった。  三農高校前駅、北里大学前駅、工業高校前駅と、学校が多いからだ。  こんなに多いなら、全部の駅に学校の名前つけちゃうといいね。  学校も誘致してしまえばいいし。

 午後3時12分。終点、十和田市駅に到着。  ええっ!? 駅舎がないの?  跨線橋を渡ると、ショッピングセンターに入っていくよ。  ショッピングセンターの2階に改札口があるだけ。  これはまた風情のない終着駅だなあ…。  1985(昭和60)年に、この場所に駅が移転したの?  ショッピングセンターに直結してしまったわけか。  でも駅舎ぐらいちゃんと作ってあげた上で、ショッピングセンターに直結すればよ かったのに。  これじゃショッピングセンターの子分みたいだよ。  おまけに私たちが改札口を出ると、電車への跨線橋のドアを閉めてしまった。  こんな不思議な駅舎は初めて見た。

 そんな駅だから、十和田駅前ったって、駅前広場がない。  ショッピングセンターの1階から、タクシーに乗る。  十和田市駅の市庁舎前など通ってもらう。  かなり大きな商店街だ。  いまはシャッターが閉まったお店ばかりだけど、かつては大いに賑わった町なのだ ろう。  道の両脇に、馬の銅像が多い。  運転手さんに聞くと、かつてここは軍用の馬の名産地だったそうだ。  それなら栄えた町なわけだ。  十和田市「駒の里」の文字があった。

 食べ物のほうの名産は、にんにく、長芋だそうだ。  にんにくの田子町が近いからな。  午後3時30分。道の駅「奥入瀬(おいらせ)」に寄ってもらう。  入り口で、サクランボを売っていた。  名川町のサクランボだそうだ。  明後日、名川町に行く予定だからいま買ってもなあ…。  でも名川町のサクランボなら、きょうも食べたいな。  サクランボ売りのおじさんから、スイカ糖というちょっと怪しげな食べ物を買っ て、帰りに「サクランボ買うからねー」と言って、道の駅のお土産コーナーへ。

 長いもかりんとうとか、奥入瀬ののむヨーグルトなど購入。  せんべい汁にもいっぱい種類があったけど、いまここで買っても荷物になりすぎる なあ…。  板柳りんごセンターのアップルジュースはおいしいので、忘れず買う。  お土産コーナーを出て、サクランボを買おうとしたら、サクランボ売りのおじさん がいない! トイレにでも行ったのではない。商品にシートがかかっていて間違いな く店じまい終了の風情だ。  私たちがお土産コーナーで物を買っていた時間は、10分程度だよ。  午後5時過ぎてるならわかるけど、まだ午後4時じゃない!  商売熱心じゃないなあ。  悔しいので、道の駅の入り口で、イカ焼きを買う。  こんな山の中で、なぜイカとおもうかもしれないけれど、イカの名産地・八戸が近 いのだ。  だから、このイカ、おいしかったよー!  この道の駅の近くに、「中ノ渡(なかのわたり)」という地名があった。  ナムコ勤務の中野渡昌平は、十和田湖のほうの出身と言っていたけど、この町の生 まれなのだろうか?  午後4時30分。奥入瀬川の渓流へ。  阿修羅の流れという観光スポットへ。  このところ雨が多かったので、水量豊富で激しい流れ。

 美しい! 見事だ!  まるで東山魁夷の日本画か、エアコンのCMのように涼やかな景色だ。

 25年ほど前にも、この奥入瀬川に来たことがあるけど、あのときは夏の観光シー ズンで、車の渋滞ばかり印象に残っている。  こんな素晴らしい水流をまったく覚えていない。  きょうはまだ夏休み前なので、観光バスもときおりしか行き交うことなく、あのと きと違う風景を見ているみたいだ。

 次第に、雨が本格的に降ってきた。  トトロが、どこかで雨宿りしていそうな雰囲気だ。

 午後5時。十和田湖に着いたら、晴れた。  山の天気は変わりやすい。 「ゆずりは」という雑貨屋さんに入る。  このお店は、原宿の我が家のすぐ近くに支店があって、散歩で何度が寄った。  この十和田湖のお店が本店。  たしかに原宿のお店で見たことのある女性オーナーさんがいた。  原宿と十和田湖を結ぶ謎…。  西村京太郎さんが題材にしそうだ。

 センスのいい文机を気に入ったのだが、18万円のお値段に、後ずさり。

 十和田湖畔を見たあと、焼山から、蔦温泉、谷地温泉、猿倉温泉といった十和田湖 温泉郷を通って、八甲田山をめざす。  次第に、硫黄の匂いが強くなってくる。  国道103号線に硫黄岳という山があった。  午後6時。本日の宿泊地・八甲田ホテルに到着。  到着と同時に、ばしゃばしゃと雨が降り出した。  また私を「晴れ男」と認定したいのか!?

 八甲田ホテルは、森のなかの巨大なログハウスのようだ。  本当に森のなかに埋没しているような感じ。  部屋も広い。  まるでスイートルームのような広さだ。  午後6時30分。八甲田ホテル1Fのレストラン「メドー」へ。  実はここのフレンチがおいしいと、熱海の「ナチュラル」の奥さんから聞いていた ので、このホテルに泊まってみようとおもったのだ。 ・自家製スモークサーモン ・下北沖の活殻雲丹にコンソメジュレを詰めて国産フレッシュキャヴィアと共に。 ・完熟メロンのスープに自家製生ハムを添えて。 ・深浦沖より活あわびとアスパラガス。 ・青森県倉石牛フィレ肉を柔らかく焼き上げマデラ酒ソースに黒トリュフを添えて。  倉石牛だよ!  1頭380万円の値がつくといわれている青森の最高牛肉の倉石牛だ!  前沢牛を抜いて、何かのコンテストで牛肉日本一に輝いたとか。  和牛マニアとしては、一度食べてみたかった黒毛和牛をこんな場所で食べられると おもわなかった。  良質な赤みで、適度に甘く、とろ〜りやわらか〜い。  非常にフランス料理に適したお肉だ。  メロンのスープに生ハムは、デザートみたい。  これがおいしかったなあ…。

 下北のウニに、深浦のあわび。  殻付きのウニが、んま〜〜〜い。  青森の食材で作ったフランス料理は最高だね! 「プティ・ポワン」さえなければ、いままで食べたフランス料理のなかで、いちばん おいしい!と雄たけびをあげられたくらいおいしかった。

 外は雨。ライトアップしているのか、外の雨が銀色に光っている。  昔、ログハウスの家に、好きな車を入れて、天井までとどく本棚、暖炉の前で本を 読む生活に憧れたけど、ログハウスでフレンチを食べていると、夢が再燃しちゃう ね。

 午後8時。部屋に戻ってから、大浴場へ。  ほかにお客さんがいなかったので、25メートル・プールぐらいの温泉を独り占 め。これは気分がいい。  かなり熱い。  20分ほどで汗だく。

 近くに「酸ヶ湯(すかゆ)温泉」というのがあるくらいなので、泉質は酸っぱい。 ほんとにレモンのような酸っぱさなのだよ。  酸性硫黄泉という泉質だそうだ。  午後8時30分。部屋に戻る。  さすがにインターネットも、携帯も圏外。  インターネットが動かないと、青森放送が日本テレビ系なのかもわからない。  青森朝日放送は、テレビ朝日系なんだろうなあ…。  民放が3局しかない。  7チャンネルがTBS系だ。  フジテレビはど行った!  毎回旅すると、この系列局で悩む。  午前11時。温泉に入ったので、あっという間に睡魔に襲われて、テレビを見ながら、 うとうと…。  こりゃ、気持ちいいわい!

 
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