11月22日(火)

 午前4時。明け方に目が覚めてしまった。
『桃鉄研究所』のコメント書き。
 今回は投稿メール数が少ないなあ!とおもっていたけど、すでに平均掲載業行数3
500行を突破して、締め切り前1週間分の投稿メールが残っている。
 何だか、また記録を更新してしまいそうだ。

 午前7時。温泉に入る。
 お風呂テレビで、TBS『朝ズバッ』を見ながら、ぬくぬく、ぽかぽか。

 午前8時。フジテレビ『トクだね』を耳で聴きながら、湯上りのいちばんポッカポ
カの状態で、深い眠りに入る。
 この温泉後の二度寝が楽しみで、熱海に来ているようなものだ。
 温泉に入ってからの1時間の眠は、通常の8時間睡眠ぐらい眠りが深い。

 午前10時。嫁と、熱海駅へ。
 駅構内の「ドトール」で、コーヒー。

 午前10時23分。熱海駅から、踊り子101号下田行きに乗車。
 おいおい! きょうはすんなり東京に帰るんじゃなかったっけ?
 はっはっは! 土、日、月と、熱海にこもっていて、動きがなかったので、そろそ
ろ旅の虫が騒ぎ出した。

 これから下田の手前の蓮台寺(れんだいじ)というところまで行く。
 熱海から蓮台寺駅までの料金が、1890円。
 意外に値段が高いというよりも、それだけ距離があるってことだろう。
 確かに、『桃太郎電鉄』でも熱海から下田の☆印カード売り場まで、4マスある。
『桃太郎電鉄』で、4マスはかなりの距離だ。

 しかもいまは紅葉の時期。
 伊豆急の車窓から、紅葉の山が眺められるとおもったのに、伊豆半島は紅葉になる
木が少ないようだ。
 それでもたまに、深紅の紅葉が、ちらちら。
 イチョウのような黄色い木がほとんどない。

 でも、海が見えたからいいや。  光る海が美しい。  11時41分。蓮台寺(れんだいじ)駅に着く。  蓮台寺駅は、こじんまりとしたかわいい駅だ。  伊豆急の駅は、あまり統一感がない。

 駅前から、タクシーに乗車。  ここからまっすぐ、加山雄三ミュージアムまで行く。  あの海の若大将・加山雄三さんである。  ところが、私の旅はつねに、行き当たりばったり、どんどん横道にそれて行くので あった。

 車は、松崎街道をひた走る。  実はこの「松崎町」にちょっとした思い出がある。  いまから30年前、大学生だった私は、高校時代からの友人・川久保良実くんと、 よく車で旅行にでかけた。  お互い車好きなので、飛騨高山とか京都までとか、けっこう遠くまででかけた。  私はコロナ・マークIIで、川久保くんは、真っ赤なブルーバードUに乗っていた。 車好きは、車で名前を覚える。  その川久保くんと大学時代の友人と、もうひとりと、4人で京都にでかけたことが ある。  京都旅行の帰り道、なぜかこの川久保くんの友人の実家である伊豆半島の松崎町に 寄って、泊めてもらった。  その川久保くんの友人とは、その後何回かは会ったけど、5回を越えるほどではな い。  その川久保くんの友人の名前も覚えていない。  これから行く松崎町の呉服屋だったことぐらいしか覚えていない。  それでも一応、運転手さんに「松崎町に、呉服屋さんってありますか?」 「呉服屋さんですか? 中瀬さんというのがありますよ」 「うーーーん? 中瀬なら、隣りの中学校のの名前だから覚えているはずだ。違うよ うな気がする」 「中瀬邸は、明治時代に財をなした大地主で、いまは資料館になっています」 「そんな豪商ではなかったなあ…!」 「名前だけでもわかると手がかりになるんですけどねえ…」 「いやいや。いいですよ。わかるわけないですから…」  午後12時。道の駅「花の三聖苑」に寄る。 「三聖苑」とは、何だ?  何でも、松崎町が生んだ偉大なる3人を記念して建てられたそうだ。

・依田佐二平(よださじへい) ・土屋三余(つちださんよ) ・依田勉三(よだべんぞう)  依田佐二平さんは、実業家、土屋三余さんは、漢学者。  依田勉三さんは、北海道帯広市の開拓に尽力したそうだ。  すごいねー。郷土があると、こんな立派な「道の駅」にまでなってしまうんだねー。 どこかの町で私と土居ちゃんと榎本51歳の「花の三馬鹿苑」でも作ろうかね。また ギャグかい!  この道の駅「花の三聖苑」には、かじかの湯という日帰り温泉があった。  伊豆半島は、どこにでも温泉があるからね。  お土産品店で、松崎町の名産を調べる。  さくら餅につかう桜の葉っぱが、この町の名産らしい。  タクシーの運転手さんの言にによれば、塩漬けにした桜の葉っぱの生産は、全国の 60%を占めているそうだ。  きょうの運転手さん、非常に親切で、ずっと街道沿いについてあれこれ教えてくれ る。夏になると何の花が咲いて、秋になると何の花が咲くとか教えてくれたけど、私 は花の名前に疎いので、覚えられない。。  桜葉漬け、さくら葉餅、さくら葉クッキー、桜葉かすてら、桜葉アイスなど、なる ほど桜の葉をつかった名産品が多い。  これは、『桃太郎電鉄』の物件名にしやすいね。  再び、車は松崎街道を走る。  那賀川という川にさしかかった。  ずいぶんまっすぐな川だ。  このまっすぐな6キロメートルの川沿いに、4月になると、1500本ものソメイ ヨシノの桜が咲くそうだ。  これは見ごたえあるだろうなあ。

「あっ! 伊豆の長八だ!」  道路標識に、「伊豆の長八美術館」の文字が出てきた。  思わず、叫んだ! 「う、う、運転手さん、伊豆の長八美術館に寄ってください!」  伊豆の長八(ちょうはち)というのは、江戸時代に活躍した職人さんで、壁に塗る 漆喰(しっくい)で、西洋のフレスコ画のような絵を描いた人である。  前から伊豆を調べる度に、この名前が出てきて気になっていたのだ。  午後12時30分。「伊豆の長八美術館」へ。  何じゃ、この奇天烈な建物は!

 江戸時代の人の美術館なのに、何でエーゲ海の白い家のような建物なんだ?  しかもエントランスは、ギリシャのエンタシスみたいだ。  とにかく入ってみよう。

 いきなり、ハンマーで殴られたような衝撃を受けた!  こんなにも「鏝絵(こてえ)」が立体的で、躍動感があって、美しいものだとは露 ともおもわなかった!  まるで細い筆で描かれたような精密さなんだよ。  大工さんが「鏝(こて)」をつかって壁を塗るあの道具で、絵を描いちゃうんだよ。 もっと野太いダイナミックなだけの造形さと思い込んでいた。

 ああ! もどかしい。  若い人に、この魅力を説明するのが、難しい。 「鏝絵(こてえ)」といっても、いまの若い人に説明するのは非常に難しい。  私たちの年代には、左官屋さんというだけで、「ああ、あの鏝(こて)をつかっ て、家の壁の漆喰(しっくい)を作ったりする人のことでしょ?」と来るのだけど、 若い人には、ここでまた「漆喰(しっくい)」を説明しないといけない。 『広辞苑』によれば「漆喰(しっくい)」は、消石灰にふのり・苦汁(にがり)など を加え、これに糸屑・粘土ねんどなどを配合して練ったもの。  広義には、石膏・石灰・セメントなどをそのまま、または砂などをまぜて作ったモ ルタル漆喰をもいう…とある。  よけい難しくなってしまった。  それか、とにかくここに来てくれっ! http://www.izu-matsuzaki.com/cyouhachi.html

 絶対、素晴らしい!  これは見ないと、一生の損だ!  日本を、この松崎町を、きっと好きになれるよ!

<おすすめ!> 「伊豆の長八美術館」 住所:静岡県賀茂郡松崎町松崎23 電話:0558-42-2540 営業時間:9:00〜17:00 定休日:年中無休 交通:伊豆急蓮台寺駅から、松崎行きのバスで40分。

 それにしても、こういう「鏝絵(こてえ)」の技術は、日本の伝統芸として残して おいてほしいなあ…。  この松崎という町が、「鏝絵(こてえ)」を描ける左官屋さんを集めて、町じゅう に「鏝絵(こてえ)」の入った絵の家を作ってほしいなあ。  いや。町規模でどうなるものではない。  国が動いてほしいなあ。 「伊豆の長八美術館」を作るのに、全国からのべ2000人の左官屋さんが集まった っていうのだから、可能なことだろう。  松崎に来れば、左官の仕事があるとわかれば、日本じゅうから左官屋さんが集まっ てくる。集まってくれば技術が向上するし、左官屋さんの仕事が注目を集める。注目 を集めれば、左官屋さんになる人が増える。左官屋さんが増えれば、「鏝絵(こてえ)」 を描いてみようとおもう左官屋さんが増える。 「鏝絵(こてえ)」を描く左官屋さんが増えれば、「鏝絵(こてえ)」の存在を知る 人が増える。  ああ! 気の遠い話だ。  でも、松崎を「鏝絵(こてえ)」の町として、いまよりもっともっと充実させて行 けば、絶対素晴らしい町になっていくはずだ。  現在、松崎町では、なまこ壁の家をたくさん作っている。 「なまこ壁通り」というのまである。  この町づくりが完成したら、素晴らしいだろうなあ…。  京都や高山よりも、素晴らしい町が出来上がるはずだ。  おっと。もうひとつ「長八記念館」にも寄って行かないと。  ふたつも記念館があるって、すごいでしょ?  でも「伊豆の長八」って人の名前、初めて聞くでしょ?  ここは、浄感寺といって、伊豆の長八が子どものころ、貧しくて預けられたお寺だ そうだ。  こっちには、伊豆の長八の名作「八方にらみの龍」が天井に描かれている。  撮影禁止だったので、これもまたぜひ現地まで見に来てほしい。

 本当に、私は興奮している。  こんなに素晴らしい日本の美が、こんな伊豆の片隅に眠っているなんて。  こういうのを見つけて、日本じゅうの人に知らせるのが、『桃太郎電鉄』の仕事な のに。  まるで仕事をさぼっているのを見つけられたような衝撃だよ。  でも言い訳めくけど、松崎町は西伊豆なんで、電車が通ってないんだなあ。

<おすすめ!> 「長八記念館」 住所:静岡県賀茂郡松崎町松崎234−1 電話:0558-42-0481 営業時間:9:00〜16:00 定休日:年中無休

「運転手さん、寄り道ばかりですみません。加山雄三ミュージアムに向かってくださ い!」 「はい。ところで、松崎町の知り合いの方ですが…」 「いや。いいですよ。名前も覚えてないんですから…」 「いまこのお寺の人に聞いたら、松崎で、呉服屋をやっていて、50歳ぐらいの人な ら、山崎さんではないだろうかとおっしゃっていたんですが…」 「山崎…、山崎…、むむっ。そんな名前だったような気がする…」  午後1時。タクシーの運転手さんが、タイムマシンの運転手さんに見えてきた。  なんと! 私の記憶は30年前に戻った。  かすかに見覚えのある道に、運転手さんは連れて行ってくれた。  名前は「山崎呉服店」。  あの頃、、着物でいっぱいだったはずだ。  でもお店は、すっかり洋品店になっていた。  ほんとに、このお店かなあ…。  不安になる。

 なにしろ30年前の大学時代の友人の友人の家だ。  その顔も我が家に残っている20歳くらいのときのたった1枚の写真しかない。  その友人の友人が、この家を継いだのかどうかもわからない。  東京の大学に行っていたのだから、そのまま東京で就職した可能性は非常に高い。  おそるおそるお店に入ってみる。  ご主人が、怪訝そうな顔で出てきた。  私がこの松崎町の住民でないことは、すぐわかったのだろう。  いかにも、50歳代の顔のご主人だ。  あっ! でも間違いなく、彼だ。  たった1枚の写真の顔の目元がそっくりだ。  さあ、ここからが大変だ。  何から話を切り出したらいいか、わからない。  思い出してもらえる確率は非常に低い。 「え〜と…」  自分から訪ねてきて、「え〜と…」もないだろう。  でも、何から話していいんだかわらないだよ。 「ご主人は…、日本大学…、え〜と…、文理学部の…、出身ですか?」 「は? は、はい…?」  ますます疑い深い顔になっちゃったよ。 「同級生に、川久保くんっていませんでした?」 「川久保くん? はい、いました!」  ああ、やっぱり間違いない! 「実は、わかりづらい話ですが、学生時代、川久保くんと、山崎さんと、私と、もう ひとり誰かと、車で京都まで旅行に行ったことがあるんですよ…」 「はあ…。川久保くんとは、よくいっしょに旅行しましたから…」  やっぱり思い出せないようだ。 「その京都旅行の帰り道。どういうわけか、この山崎さんの家に寄って、川久保くん といっしょに、泊めてもらったことがあるんですよ」 「はあ…」  けっこうこの家に泊まる人は多いみたいだ。  もうひとつ思い出してもらえない。  しばらくあれこれ話してみるが、彼は私のことを覚えているような、覚えていない ようなぼんやりとした感じだ。  そのとき、嫁がシビレを切らしたかのように、「いま、うちの主人は、ゲームを作 ってまして…」というと…。 「ゲーム? あっ、『桃太郎電鉄』ですよね? 川久保くんから、聞いてますよ。あ あ、あのときの! うちの子どもも『桃太郎電鉄』、夢中になって遊んでましたよ!」  やっと繋がった! 『桃太郎電鉄』作っておいて、よかった。  大学を出て、3年で松崎町に戻って、家を継いだことや、子どもが現在、大学生で ふたりいることや、松崎町のことなど聞く。  お店の隅っこに、反物が置いてあるのは、やはり昔、呉服屋だったので、着物めあ てで来るお客さんがたまにいるからだそうだ。  話は尽きなくなりそうだ。  でもお店の外に、運転手さんを待たせている。 「私も長いこと、川久保くんに会っていないので、川久保くんと連絡とって、もう一 度川久保くんといっしょに来ますよ! 川久保くんに車、運転させて!」 「川久保くん、車運転するの好きでしたからね!」 「そういえば、山崎さんが乗ってた車、え〜と。ギャランでしたよね?」 「ははは。お恥ずかしい!」  車好きは、誰がどの車に乗っていたかは、くっきり覚えているものなのだ。  まるでテレビ番組の人探しみたいだった。  しかもたった一度しか来ていない町で、名前も忘れちゃっている人の家を訪ねてし まったんだから、図々しいよね。  かなりいいかげんな再会だ。

 ああ! 腰にホカロン貼っているような不思議な気分。  親切なタクシー運転手さんがお寺の人に、この家のことを聞いてくれなかったら、 わからないままさっさと松崎町の商店街を素通りしてしまったことだろう。  運転手さん、素晴らしい再会をありがとうございます!  鈴木卓一さんという名前だった。  忘れないように、ここにメモっておこう。  でもタクシー会社の名前を忘れしまった。ダメだなあ…。  人間、50歳を過ぎると、人生の中で積み残したことや、塗り残したことが非常に 気になるものだ。  熱海に来てからずっと、この松崎町の呉服屋さんのことが気になっていた。  嫁に何度も、この家のことを話していたそうだ。  タクシーの運転手さんのおかげで、気がかりだった塗り残しを思いがけず、ひとつ 塗ることができた。  いい人に出会うと、とんでもないドラマを作ってくれる。  再び車に乗って、ほどなく堂ヶ島へ。  うわあっ! きれいな風景だ。  大小の大岩、小島が浮かぶ風景は、ここまで島ひとつない海の景色から一変して、 起伏が激しい。

 これは相当、夕陽がきれいだろうなあ…。  午後1時30分。堂ヶ島の「加山雄三ミュージアム」にようやくたどり着いた。  寄り道が過ぎた!  でもたぶん、松崎町の山崎呉服店を訪ねてみようとおもったのも、伏線はこの「加 山雄三ミュージアム」だったとおもう。  私が中学生の頃、加山雄三さんの全盛期だったから、気持ちがタイムスリップを欲 していたのだろう。  その「加山雄三ミュージアム」だ。  私の同世代の男の子で、加山雄三さんに憧れなかった人は、まずいない。  いまここで、シングル盤が並んだ壁に立っても、ほとんどぜんぶ持っていたし、館 内に流れる加山雄三さんの曲は、すべて「イントロ、どん!」で、曲名が言えている。

 そうそう。加山雄三さんの母方の祖先は、明治維新の立役者だった岩倉具視(いわ くらともみ)だったっけ。  かつて500円札の肖像画になっていた人だ。  岩倉具視さんといえば、坂本竜馬のマブダチだ。はっはっは!  京都の岩倉町にある「岩倉具視邸」まで、ヤサカタクシーの宮本さんといっしょに 行ったこともある。  そんな知識も思い出した。

 当時、私は加山雄三さんがギターをやれば、私もギターを始めた。加山雄三さんが 『海の若大将』で水泳部だったので、水泳部に入った。 『サッカーの若大将』が封切られれば、サッカー部に入っていた。  それほど影響を受けていた私が、なぜ加山雄三さんのようにならずに、なぜ、『桃 太郎電鉄』の人になってしまったのであろうか?  昔、日本映画というのは、必ず2本立てで上映されていた。  加山雄三さんの『若大将』シリーズ、全17作品をすべて見ている私は、同時にこ の2本立てのもう1本の映画もすべて見ているわけだ。  このもう1本の大半が、クレージーキャッツ映画か、ゴジラ・シリーズか、森繁久 弥さんの社長シリーズだったのだ。  もう正解、わかっちゃったでしょ?  私は、加山雄三さんに大きな影響を受けていたはずなのに、クレージーキャッツと 怪獣映画と社長シリーズのほうに、強い影響を受けちゃっていたんだねー。はっはっ は! 若大将だけ無いよ〜〜〜!  おお! やっぱりミュージアムのトップバッターは、光進丸からか!  加山雄三さんといえば、海。海と言えば、加山雄三さんが乗っている光進丸だ。  光進丸の操縦室が、再現されている。

 おおっ! 「田能久(たのきゅう)」だよ、「田能久(たのきゅう)」!  いま『ポポロクロイス物語』の原作者・田森庸介さんも「おおっ!」って言ったで しょ? 『若大将』シリーズで、加山雄三さんは老舗のすき焼き屋さん「田能久(たのきゅう)」 の息子で、お坊ちゃまという設定だった。

 それにしてもいつも思うんだけど、加山雄三さんの若い頃って、長嶋一茂さんに そっくりだとおもうわない?  似てるよね?  それだけなんだけど。  加山雄三さんは最近、画家としても注目を浴びている。  美術館エリアは、さすがに撮影禁止だったけど、これほどまでに絵が上手いとはお もわなかった。  とくに海の絵は、東山魁夷さんばり。  海が好きな加山雄三さんの気持ちが、ダイレクトに絵に表れている。  海の絵はほしかったけど、1枚100万円とか、200万円っていわれるとなあ…。  鉄道模型のジオラマがあった。  加山雄三さんが鉄道マニアというのは知らなかったなあ…。

 館内の「加山雄三クイズ」に挑戦する。  上級、中級、初級とあるけど、上級問題の1問を失敗した以外は、正解。  覚えようとおもって覚えたわけじゃないし、30年前の記憶だけなのに、正解で来 ちゃうのがすごいよね。若いときに覚えたことって、脳に刻まれ方が違うのかね?  年取ってから覚えたことなんて、1〜2年前のことでもすぐ忘れちゃうよ。  最近なんか、観た映画、1週間後には跡形もなく忘れちゃってるもんなあ!

 館内のレストランで、食事。  うれしいねー、このメニュー。 「田能久(たのきゅう)」の若大将すき焼き丼、1350円だよ!  光進丸カレー、1150円だよ。

 もちろんこのふたつを注文する。  はっはっは! やっぱり、すき焼き丼、大きい!  映画のなかでも、大きい丼で食べる設定だったからな。  こういうなぞり方は、いいね。

 光進丸カレーはシーフードカレーになっていて、なかなかおいしい。  午後2時30分。「加山雄三ミュージアム」を出発。 「加山雄三ミュージアム」は、2年前にリニューアルしたそうだから、3年以上前に 来た人は、ぜひ再訪を!  せっかくなので、帰り道は、国道136号線を通ってもらう。  要するに、海岸沿い。  親切な運転手さんは、ときどき車を止めては、「ここから富士山が見えるんですよ」 と教えてくれる。 「彫刻通り」と呼ばれていることや、徳川慶喜が船で港に停泊したのを記念した料理 があるとか、たくさん観光案内してくれた。  野猿の波勝崎(はがちざき)や、子浦(こうら)海岸を通って、下田へ。

 午後3時45分。伊豆急下田駅へ。  思ったとおり、伊豆急下田駅から特急の発車時間まで、わずかしかない。  窓口に走る!  午後4時。伊豆急下田駅から、スーパー踊り子52号池袋行きに乗車。  疲れていたので、グリーン車にしたかったけど、1席しか空いていないというの で、普通指定席で。  でもこの指定席、踊り子号のグリーン車の座席より、全然豪華だよ。  スーパーと、ただの踊り子号とは、こんなに違うんだ!  ちょっと、びっくり。

 午後4時58分。伊東駅に停車。  えっ? 伊東駅まで、1時間を切る速度で来て、伊東駅から熱海駅まで、25分も かかるの?  熱海と伊東って、近いじゃない!  スーパー踊り子号でも、1駅だよ。  その遅さは、すぐわかった。  熱海と伊東は1駅でも、途中の宇佐美、網代といった駅にいちいち停車しているの だ。乗降ができないだけで、上下線のすれ違いのために停車しているのだ。  だったら鈍行といっしょじゃないか!  伊豆急が複線だったら、もっと伊豆半島は繁栄しただろなあ。  伊豆の長八も、もっと有名になっただろうかあ。  私の感覚では、熱海と下田は、30分でじゅうぶんな区間だとおもう。  1時間半は、遅すぎ!  午後5時22分。熱海駅で下車。  すっかり日が暮れてしまった。  そのまんま東京に帰るのでない。  熱海の温泉家に、荷物を置きっぱなしだ。  午後5時30分。割烹「葵(あおい)」へ。  土曜日に続いて、二度目。  前回食べたかったアワビのバター焼きが食べたかった。  あとは、さんまの塩焼き、イカ納豆、行者にんにくなど。  きょうの雑炊は、もずく雑炊。  いつもは、おかか雑炊だけど、もずく雑炊もいいね。

 午後6時30分。熱海の温泉家へ。  帰り支度といいながら、まだ温泉にお湯が入っているので、ついつい入ってしま う。泊まって行きたいけど、明日はちょっと早いので、帰らないといけない。  だったら、温泉に入らず、早く帰れよ!であることは、言うまでもない。  午後8時45分。暗い夜道をえっちらおっちら歩いて、熱海駅へ。  午後9時2分。熱海駅から、東海道新幹線こだま588号東京行きに乗車。  きょうの日記を書き始めるけど、イベント数が多すぎて、書き切れるはずがない。 ましてや、温泉に入って、身体から力は抜け切っている。  午後9時56分。終点の東京駅に着く。  午後10時30分。帰宅。  わずか3泊4日なのに、青山界隈の景色が、ずいぶんひさしぶりな気がする。  さすがにきょうは、何もできず、寝るだけ。  おっとっとっとっとおおおおおおおおおおおおっ!  いつものように寝る前に、ヤフースポーツを検索したら…。

東京都・馬場ダイ ――――――――  さくまサン、こんにちは。  馬場ダイです。  クルーン投手が来季残留となりましたね。  横浜としては特例の複数年契約の2年4億円(推定)。  実力はもちろん人気面を考慮すれば、もう少し色をつけてもいいんじゃないのか なぁ〜などと思いましたが。  何はともあれ、おめでとうございます。

 そうなんだよ! そうなんだよ! そうなんだよ! そうなんだよ!  そうなんだよ! そうなんだよ! そうなんだよ! そうなんだよ!  クルーン投手が残留なんだよ!  うれしいよ! うれしいよ! うれしいよ! うれしいよ!  うれしいよ! うれしいよ! うれしいよ! うれしいよ!  うれしいよおお〜〜〜んおんおん!  毎日、毎日、毎日、大学受験の合格者発表掲示板を見る思いで、インターネットの スポーツ・ニュースをずっと見ていたんだよー!  大学受かったときより、うれしいかも。  ホッとした。  これできょうは気持ちよく眠れる。  よかった。クルーン投手、ありがとう…!
 
さくまNEWS


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