5月28日(土)

 昨夜、DVDで『笑の大学』を見た。
 昭和15年。第二次世界大戦が近い浅草。
 喜劇の台本を作る座付き作家(稲垣吾郎)と検閲官(役所広司)。
 ほとんどのシーンが取り調べ室内で2人だけの演技で進行する映画だ。

 私も一応「喜劇作家」のひとりだとおもっているので、これほど他人事で見られな
い映画はなかった。
 昭和の時代にも、前半の役所広司さんのような編集者はいくらでもいた。
 何度でも書き直しを命じる編集者。
 自分の好きなパターンの笑いしか認めない編集者。
 下ネタを書けといいながら、ボツばかり食らわせ「じゃあ、いったいどのレベルが
下ネタなんですか?」と聞いたら「腰巻がチラッと見える程度の…」と言った学研の
編集者。20年前でも腰巻は古すぎ。

 映画の検閲官(役所広司)は、最後のほうでは、いい人になってしまうけど、現実
の世界ではこの映画のように、いい人に変貌する編集者などひとりもいないから、感
動できちゃうんだね。

 これほどまでに、一言一句、聞き漏らすまい、見逃すまいとおもって見た映画はな
い。
 ただし、ふつうのお客さんよりも、100倍私のほうがおもしろく感じたに違いな
い。ふつうに見てもおもしろいけど、ギャグを生業にしたことのある人には業界映画
だ。
 そして素晴らしい。
 ほとんど取調室のシーンしかないのに、浅草の街のセットの豪華なこと。

 やっぱり6000円のスペシャル・エディションのほうを買うべきだった。
 スタンダード版には、全然メイキングが入ってなかった。

 役所広司さんの演技には、ただただ脱帽。

 劇中のセリフ「私はこんな巧妙な展開を考える作家の才能に嫉妬した」。
 このセリフをそのまま脚本家の三谷幸喜さんに返したい。
「嫉妬」すらできなかったけど…。

 午前9時。京都ひとり合宿4日目。
 4日間ずっと部屋に閉じこもっていられる私ではない。
 京都は私にとっては、空母だとおもっているので、そろそろ発進しないと。

 午後9時30分。京都駅へ。
 電車が来るまで、『桃太郎電鉄モバイル(仮)』のテスト・プレイ。
 マップを大幅に直したくなった。

 午前9時40分。京都駅から、雷鳥9号金沢行きに乗車。
 曇り空だが、ときどき青空も見える。
 このところ新幹線ばかり乗っていたので、こういう在来線の特急のテンポをひさし
ぶりに味わいたくなっていた。

 午前10時25分。おや? 近江今津駅で、臨時停車。
「前を行く特急しらさぎが遅れているので、停車します」

 あれ? いま後ろからサンダーバードがこの電車を抜いて行かなかった?
 雷鳥より、サンダーバード優先なのかな。
 雷鳥とサンダーバードの関係って妙だよね。
 サンダー(雷)バード(鳥)。
 どっちも「雷鳥」なのだ。
 日本人の横文字崇拝が顕著に出ている。

 こっちは急ぐ旅でもないので、のんびり本を読む。
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(山田真哉・光文社)がおもしろい。
 よく『やさしい会計学』とか『わかりやすい会計学』が、わかりやすかったためし
がない。
 うんざりするくらい専門用語をいっぱい覚えさせられて(覚えないけど)、けっき
ょく本を閉じてお終いだ。
 でもこの本は、本当にわかりやすい。
 さおだけ屋さんがなぜ潰れないのか? 住宅街のほとんどお客さんの入っていない
フランス料理屋がなぜ潰れないのか?
 とてもわかりやすく解説してくれる。
 
 午前11時4分。8分遅れで、武生(たけふ)駅に到着。下車。
 遅れたわりに、京都から1時間ちょっと。近いね。

 まずは駅構内で、地場産業のチェック。
 福井アシックス、武生アシックス。
 ジュビロ磐田と清水エスパルスのユニフォームを作っているビット工業。
 HDDレア・アースマグネットを作っているオリオン電機。
 かにカレーを発売しているクッキング福井(鯖江)…。

 これに郷土の特産品である「たけふ菊人形」に「武生打刃物」が加わる。

 駅前は広く、道も広い。
「越前そば」「越前おろしそば」の文字が多い。
『桃太郎電鉄』でも、よく臨時収入になった「越前おろしそば」だ。
 敦賀から福井まで、福井県は越前おろしそば地帯だ。

 武生駅近くの福井鉄道福武線の「武生新駅」の場所を確認してから、目星をつけて
いた越前おろしそばのお店を探す。
「武生新駅」は意外と、武生駅と離れている。
 もっと隣接しているのだとおもった。
 ホームに停車している3本の列車ぜんぶのデザインが違うのがすごい。
 しかもどの車両も古い。
 これはあとで絶対乗る。

 あれ? きょうはどうも地図勘が悪いなあ。
 私は『桃太郎電鉄』の作者であるからして、地図を読むのが得意だ。
 得意というより、1日じゅう地図を見ていても見飽きないくらい地図が好きだ。
 その私が、きょうはどうも道を間違える。

 司馬遼太郎さんの『街道をゆく 23越前の諸道』に出てくる老舗中の老舗「うるしや」
さんを探している。
 司馬遼太郎さんはそんなに食い道楽な人ではなかったけど、どうせ越前おろしそば
を食べるなら、信奉者としては司馬遼太郎さんが食べたところで食べて行きたい。で
も注文してからおそばが出てくるまで、40分っていうのは嫌だな。

 むむっ。いかにも古そうな門構え。
 これは違う。
 和菓子屋さん? 「お餅」の文字が見える。
 それより「創業天明2年」ののれんが威圧感たっぷり。
 天明2年って、1782年だよ。
 田沼意次のあとの「天明の大飢饉」だ。
「阿めこ」というお店。
 武生市役所の近く。
 おもしろいので入って、草もちと大豆もちを買う。200円。
 草もちが指にまとわりつくほどやわらかくて、うまかった。
 しかし予想通り、あとでインターネットで調べても「阿めこ」は検索できなかった。
 でも、私の前にも自動車が横付けで買いに来ていたし、私が買ったあともすぐ自動
車が横付けで買いに来ていた。
 おいしい証拠だ。

 あれ? 蔵の辻とかいう広場に出てしまったぞ。
 蔵が立ち並んで、ずいぶんおしゃれな広場だな。
 ギャラリーや、蔵なのにバーだったり、中華飯店だったりして、これは若いカップ
ルのデートコースに最適な場所…ん? きょうは土曜日だぞ。
 土曜日なのに人っ子ひとりいないぞ。
 それは問題では?

 それはそうと、「うるしや」だ。
 街角で、おばあちゃんに「うるしやサンってどこだかわかりますか?」と聞く。
 腰の曲がったおばあちゃんは、首が一回転してしまうのではないかとおもえるくら
い首をひねったまま、動かなくなってしまった。
「いいです。いいです。探します」
 おばあちゃんはまだ首をひねったままだ。
 首が動かなくなってしまったわけではあるまい。
 ちょうど自転車に乗ったおばあちゃんが通りがかったので聞く。
「うるしやサンってどこだかわかりますか?」
「……………………」
 私の声が聞こえなかったようだ。

 早くも足がもつれてきた。
 どうも嫌な予感がする。
 嫁がいない取材はどうもトラブルが多い。

 基本に帰ろう。
 地図をじっくり見て、目立つ場所を通って近づいて行こう。
 もはや絶版になってしまった『旅・王・国』(昭文社)のデータは古くなっている。
蔵の辻なんか載っていない。
 でも昭文社の現在の最新ガイド「にっぽんの旅10/金沢・能登・北陸」には武生
市自体が載っていない。
 私でも間違えるわけだ。

 暑い。それほど気温が高いわけではないけど、もう1時間近く歩いている。
 汗が出てくるのも当然だ。

 総社大神宮という神社に出たぞ。
 ずいぶん大きい。
 でも『旅・王・国』には載っていないぞ。
 鎌倉時代、一遍上人が絵に描いたこともある由緒ある神社なのに。
 とにかく「うるしや」はこの近くのはずだ。
 もはや地図ではなく、住所で探している。
 この街にも住所表示が全然無いなあ…。

 あった…。
 へばった…。
 あれ?
 うそ…。
「本日休業」…。
 ガイドブックには、木曜日定休って書いてあったじゃないか…。
 がっくり…。
 足の裏が熱い。

 午後12時15分。「蔵の辻」まで戻って、「木楽庵(きらくあん)」に入る。
 まだ開店したばかりだし、いかにも観光地に作りましたといった感じなので、味の
ほうはあまり期待できない。
 でも「蔵の辻」は、この近くに住む人に推薦したいくらい気持ちのいい場所なので
味のほうも確かめておかないといけない。

 越前おろしそば、500円。

 まずは暑いので、ぐいっ!とお水を飲み干す。
 おっ。ちゃんとおいしいお水をつかってる。
 でもこの辺だと、水道水でもおいしいのかも。

「そばかりんとうです」
 おお。待っている間を楽しませる揚げ物だ。

 おっ。来た。来た。
 ちゅるちゅるちゅる…。
 くーーーっ。暑い日には、越前おろしそばのダイコンの辛さが心地いい〜!
 タレは甘いが、ダイコンおろしは辛し。
 うまい! ちゃんとうまい。
 おおっ。厨房を覗いたら、いかにもベテランそうなおじいちゃんが、おそばを作っ
ていた。なるほど、それでこの味が出るわけだ。

 ふとお店の貼り紙を見た。
 営業日が、金・土・日・祝日に、蔵の辻イベント開催日となっていた。
 そうか。この「蔵の辻」が混むときだけやるのか。
 それはいいかも。
 ひょっとして市役所の職員が、アルバイトでやってたりして。
 違うか。


<おすすめのお店> 「木楽庵」 住所:福井県武生市蓬莱町5−24 電話:0778-25-6224 営業時間:11:00〜18:00 営業日:金・土・日・祝日に、蔵の辻イベント開催日 備考:越前おろしそば

 午後12時30分。食後、「蔵の辻」のカフェ「ラグタイム」で、コーヒー。  お店のご主人に聞くと、この「蔵の辻」は、5年前にできたそうだ。  市と民間がいっしょになってこの場所を作ったそうなんだけど、中途半端なのは否 めない。  飛騨高山のように、買い食いできるものがないから人が集まらない。  この辺の名物である「越前和紙」のお店もない。 「えちぜん菊人形」のお店も「武生打刃物」のお店もない。 「越前漆器」のお店も「越前焼き」のお店もない。  これでは観光客すら来ない。 「せめて路上ライブ、路上フォークでもやればいいのにね」というと、カフェのご主 人が「ボクがやってるんですけど…」というではないか。  でも、1ヶ月に一度がやっとらしい。  毎週ここでライブやれば、まず若者が集まるのにね。  武生駅まで戻って、タクシーに乗る。  道中、武生にはやたらと「紫式部」の名前をつけたマンションやお店の名前が多い ことを聞く。  紫式部が子供の頃に武生に住んだことがあるので、紫式部公園なども作ったりして 町おこしにつかってるようなんだけど、住んでたのはわずか2ヶ月だけだったようだ。 うーむ。何ともいえないななあ…。  対向車線を走ってきたバスの行き先は「シピィ」とある。 「シピィって何ですか?」 「郊外の大きなスーパーですよ」  またか。最近日本じゅうどこに行っても、郊外の大型スーパーばかりが発展して、 駅前の商店街をバタンバタンと閉めて行く。 「武生の場合、東西に大型スーパーができちゃったもんで、駅前の商店街は空き地だ らけになってしまいましたよ」  たしかに、駅前にふつうの家が数軒建っていた。  もう地方都市の駅前の再生は難しいのかな? 『タイガー&ドラゴン』の落語のように、長いこと低迷していた落語に脚光が浴びる ような日が来るとおもうのだが…。  そこまで商店街が持ちそうにない。  午後1時15分。今立(いまだて)町の「越前和紙の里」へ。  今立は、佐々木小次郎の生誕地でもあるようだ。  かなり広い場所で、紙漉きの体験が出来たり、昔ながらの紙漉きの行程を見ること ができたり、越前和紙の歴史を学ぶことができる。  パピルスの館、卯立の工芸館、和紙の里会館などがそれだ。  越前和紙のお土産品を売っているお店も何軒かある。  和紙も単なる紙ではなく、天ぷらの油を吸うための紙を作っていたりと用途が増え ているようだ。  こういう場所が、武生の「蔵の辻」にあればよかったのに。  でも今立町は、武生市ではない。  和紙の里会館で見た和紙はきれいだね。  最近どんどんこういう「和」のものに興味が湧いている。  和紙の明かりなんか、とくに好きだ。  和紙の里通りのベンチに座ると、音楽が流れる。  天気のいい日など、ここでのんびりしたら気持ちいいだろね。  きょうは、ちょっと風が冷たい。  午後2時。再び武生市内に戻り、福井鉄道福武線の武生新駅へ。  私はこういう路面電車みたいな路線が大好きなんだけど、この福井鉄道福武線の大 胆なこと。ほとんど路線が、JR北陸本線と並走なのだ。  なのに廃線にもならずになぜ今日も営業できているのだろう。  それにしても、駅のホームは2面3線あった上に、構内にはほかにもレールが敷い てあって側線がたくさんあり、いっぱい電車が無造作に置かれている。  色とりどりの車両が並んでいて、きれいといえばきれい。  一瞬どの電車がいまから走るのかよくわからない。  だいたい私が乗る電車は3両編成なのに、先頭車両のドアしか開いていない。  まるで車庫からそのまま発車するみたいだ。  午後2時10分。武生新駅から、普通田原町行きが発車する。  古い車両をぶるぶる震わせて疾走する。  意外と車両を傾けながら必死に走る。  武生新駅の次の駅、「西武生」駅に着く。  もちろん無人駅。  ここにもまた車両が何台も放置してある。  動くのかなー。  午後2時30分。4つめの駅、西鯖江(にしさばえ)駅で下車。  JR鯖江駅に近い駅なので、ここはさすがに有人駅。  ホームも2面。上りと下りが行き違うこともできる。  あれ? 地図では福井鉄道西鯖江駅とJR鯖江駅は、むちゃくちゃ近くのように書 いてあったけど、駅を降りてすぐの案内板に、JR鯖江駅まで、1.1キロメートル と表示されてるぞ。  鯖江(さばえ)まで、1.1キロ?  思わずどこからか、長嶋元巨人監督の「うーん。魚偏に、ブルーで鯖(さば)です ね〜!」という声が聞こえた。  私はすでに武生(たけふ)で歩きすぎて、疲れきっている。  ふつうに歩いて、20分か…。  疲れてるから、30分以上かかるな。  間髪入れず駅前のタクシー運転手さんが、自分の車を指差して、「乗るか?」とい う合図を私に送っている。  ここで倒れるわけにはいかないので、あっさり乗る。 「けっこうJR鯖江駅まで遠いんですね?」 「そうなんだわー。けっこうあるよ」 「運転手さん! 鯖江駅の近くにめがね会館ってあるでしょ?」  鯖江(さばえ)といえば、メガネの生産日本一の町である。  なにしろ国内生産の90%を誇るそうだ。 「めがね会館ね。ちょっと遠いよ」 「えっ? 駅から2〜3分のところじゃないんですか?」 「そうだねー。駅から歩いて20分はかかるね」 「ぎょえー! だったら直接めがね会館までお願いします!」  午後2時40分。鯖江のめがね会館へ。  えっ? 自動ドアだよね?  開かない?  別に「休館」とも書いていない。  もう一度ドアの前に立つ。  うんともすんとも言わない。  嘘だろー!  思わず、『エンタの神様』の魔邪みたいにマイクがあったら、叩きつけたくなる。 開いてるのか、開いてないのか、はっきりしろ!  当然のことながら、駅まで歩く。  身体をひきずりながら歩く。  ほとんど何もない景色のなかをとぼとぼ歩く。  ほんとに擬音で、とぼとぼ…という字が後からついてくるみたいだ。  ああ! 麦畑が美しく感じるくらい疲れちゃってるよ。  午後3時。鯖江駅にたどり着く。  あ〜、目の前の1番線ホームに雷鳥が入線してきた。  あわててキップを買えば、間に合わないこともない。  でも急ぐ気まったく無し。  疲れた…。  午後3時16分。鯖江駅から、普通福井行きの電車に乗る。  鈍行だけど、4駅で福井だ。    午後3時30分。終点福井駅に到着。  あれ? 福井駅って、高架だったっけ?  2階のホームに着いたよ。  私の知ってる福井駅じゃない!  福井駅は新しくなっていた。  あの天井の低くて暗い駅ビルは消滅してしまったのか。    駅前からタクシーに乗る。  運転手さんに福井駅の改装について聞く。  どうやら新幹線の金沢以西の路線の認可がおりたので、駅だけ先に作っておこうと いうことらしい。  というよりも、福井は何でも金沢の真似をするらしい。  近年、金沢駅が高架になったので真似ただけという意見もあるそうだ。 「でも駅ビルはきれいになって、新しいお店もたくさん入ってますねー」 「福井名物ソースかつ丼のヨーロッパ軒も、駅ビルに入るという噂あったけど、テナ ント料金があまりにもバカ高いんで、やめたそうだよ! いまどき駅周辺なんて価値 ないでね!」 「えっ!?」 「ほれ! あそこに見えるでしょ! あれがコパいうてね…」 「郊外の大型スーパーですか?」 「そうよ。あそこにみんなお客さん奪われてるよ」 「ああいうスーパーって何でもありますもんね」 「そうよ。家電品のさ安売りはあるし、パチンコ、紳士服、結婚式場なんて2ヶ所も あるんよ。病院まであるし。福井放送も、福井新聞も、駅前のケーキ屋さんまでみ〜 〜〜んなコパのところに引っ越してきた」 「駅前がなくなっちゃう!」 「仕方ないさあ。福井は共稼ぎ率日本一だからねー。奥さんみんな軽自動車運転して るから駐車場のないお店には絶対行かんよ。いま福井駅の地下に駐車場作ってるけど 小さいから誰も行かんとおもうなあ!」  ほんとに地方都市に行くと、郊外の大型スーパーと、駅前の商店街の対立ばかり話 題になる。もはや対立などと呼べるものではなく、大型スーパーのじゅうたん爆撃の ようなものだ。  でも『桃太郎電鉄』の福井駅の物件に、郊外大型スーパーなんて物件名を入れるの 嫌だなあ…。  資本主義なんだから、駅前の商店街が立地に胡坐をかいていた証拠といわれればそ の通りなんだけど、この不釣合いだけはどうにかならないものか。  午後4時。越前竹人形の里へ。  内田康夫さんの作品に『竹人形殺人事件』というのがあったので、前から来てみた かった。  入ってみて驚いた。  人形のデザインが、現代的で、いわゆる土産物っぽくないものがたくさんあるでは ないか! 髪の毛の長い竹人形があるんだけど、これなんか直径0.2ミリに割った 細い竹ひごを1本ずつ埋め込んで行って、なんと4000本つかってるんだって。  伝統の技って、どこかで劇的に変化を遂げるんだね。  なるほど年間40万人の観光客が訪れる場所なわけだ。  越前竹人形の里を囲む竹林も見事だった。  熱海の家に庭に竹を植えようとおもっているほど、最近、竹が好き。  午後5時。福井駅近くの「ヨーロッパ軒」へ。  はっはっは! やっぱり福井に来たら、ヨーロッパ軒に寄って行かなきゃね。  ひさびさの「ヨーロッパ軒」は、すっかりサイン入り色紙が壁を埋め尽くしていた。  あれからソースかつ丼はブームで、ヨーロッパ軒を真似たソースかつ丼のお店がた くさん出来たそうだ。  でも、越前竹人形の里まで乗せてくれたタクシーの運転手さんが言っていた。 「ヨーロッパ軒のソースは、イカリソースなのははわかってるんだ!」 「情報を仕入れたんですか?」 「いや。いつもお店の脇にあれだけイカリソースの箱が積み上がってたら、誰でもわ かるよ」 「なるほど」 「でも、そっからヨーロッパ軒は味を加えてるんだね。その味がほかでは出せないん だ」  ご飯を半分に減らしてもらって、ソースかつ丼、820円をぱくぱくぱく。  うん。やっぱりこのソースの味が何ともいえない。  思わず5分ほどで食べ終えちゃったよ。  お店の人が驚いていた。 「あいかわらず、ソースがいい味でした」といってお金を払うと。お店の人はホッと した顔をしていた。  私もこんなに早く食べ終えなくてもいいとおもったよ。  でもおいしかったんだもん。  ここ2日間、ヘルシーな夕飯だったから、よけいおいしく感じた。

<おすすめのお店> 「ヨーロッパ軒総本店」 住所:福井県福井市順化1―7―4 電話:0776−21−4681 営業時間:11:00〜20:00 定休日:火曜日。 備考:片町通り。元祖ソースかつ丼の店。

 午後7時40分。福井駅から、サンダーバード40号大阪行きに乗車。  あれ? 民主党の菅直人さんもいっしょだ。  すっかり元の髪型に戻っていた。  丸坊主はもう終わり?  車中、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(山田真哉・光文社)を読み終える。 最後までわかりやすく、ていねいに作られた本だ。  午後7時11分。サンダーバード40号は、5分遅れで京都駅に到着。  行きも帰りも遅れてる。  午後8時。京都のマンションへ。  京都駅からプラッツ近鉄に寄って、『笑の大学』のスペシャル・エディションを 買って帰った。  どうしてもメイキング映像が見たい。  その前にきょうの日記を書くのが大変。  福井鉄道のこととか調べ始めたら、日記が書けなくなる。  最近、取材時間と旅日記の執筆時間がほとんどおなじ。  綿密に書きすぎかなあ…。  実はまだまだ書き足らない。

 
さくまNEWS


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