2月17日(木)

 午前7時。『桃太郎電鉄16(仮)』の仕様書作り。
 昨日1日、土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くんと打ち合わせたCOMキャラの
思考をまとめる作業が、きょうになっても終わらない。
 私たちの取材旅行に付き合った人は、一様に「こんなに仕事の話ばかりしていると
思わなかった」という。
 日記では、食べてばかりの記述と、おいしい食べ物の写真しか載っていないからね。
ほとんどの人が年がら年じゅう食べっぱなしだとおもっている。
 実は食べているときも、歩いていているときも、乗り物に乗っているときも、仕事
の話ばかりである。
 自由業は、24時間営業だ。

 午前9時。仕様書作りで、頭が焼き切れそうになってきたので、嫁を誘って、近所
の喫茶店「スマート」へ。
 嫁は、まだ風邪が治らない。

 午前9時30分。京都のマンションに戻り、桃太郎電鉄16(仮)』の仕様書作り
を続ける。

 午前11時。ヤサカタクシーの宮本さんが、ワゴンに土居ちゃん、柴尾英令くんを
乗せて迎えにくる。

 話は、先月に遡る。
「土居ちゃん、2月の京都旅行はどうする?」
「2月の京都は、寒いからいいや! 外に出るのも嫌!」
「そうか。もうすぐイノシシ鍋の季節が終わっちゃうんだけど、この冬はイノシシ無
しでいいかな?」
「イノシシの白味噌鍋か! さくまサン、京都行こう!」
「えっ? 早っ!」
 という風に、食べ物次第で、簡単に決まってしまうのが、桃太郎チームのアイデア
合宿だ。

 京都は、雨がぽつぽつ。
 やっぱりイノシシ鍋を食べに行くので、仕事気分が薄いのかもしれない。

 午前11時30分。出町柳駅で、バッファロー吾郎の木村明浩くん、竹若元博くん を乗せて、そのままイノシシ鍋の「洛雲荘」に向かう。  予定では、バッファロー吾郎のふたりと、ケンドーコバヤシくんもいっしょに来る ことになっていたのだが、急に仕事が入って、NGに。  今朝、読売テレビ『なるトモ』を見ていたら、ケンドーコバヤシくんが出演してい た。 「入った仕事はこれか!」と、見ていて笑った。  陣内智則くんの番組だ。  さらに、本当は読売広告の岩崎誠も合流のはずだったけど、腰痛が悪化して、3日 会社を休んだほどで、「みなさんでたくさん食べてきてくださいねぇ、号泣!」との メールが届いた。お大事に。  午後12時。京都市内北区にもかかわらず、携帯電話がまったく通じない雲ヶ畑の 「洛雲荘」へ。

「ほんまに、出町柳から30分や!」と、木村明浩くんが「洛雲荘」のまわりの景色 を見て驚く。  そりゃ、驚くに決まっているよ。  日本じゅうを回っている私でも、いきなりこの風景を写真1枚だけ見せられて「ど こ?」といわれれば、「奥飛騨!」と答えると思う。  まさか京都市内から30分でこんな景色になるとは、誰も思わない。  いつもは2階の部屋に通されるのだが、きょうは1階へ。  なんと、掘りごたつになっていた。  聞くと、「洛雲荘」のご主人の手作りだそうだ。  このご主人、昨年は、お客さん用のカラオケの家を、ひとりで作ってしまったほど、 器用だ。 「う〜〜〜、腹減ったあ!」と、『ミスター鍋っ子』の柴尾英令くんが、にこにこし ながら、待ちきれない様子。 「うわ〜〜〜、これや〜! さくまサンの日記で見たイノシシや〜〜〜!」と、木村 明浩くん、大喜び。 「木村明浩くん、正座しなくていいよ!」 「あっ、いやっ、その。お肉だとどういうわけか正座しちゃうんですよ」  そういえば、以前「三嶋(みしま)亭」でも、正座していた。

 あとは、みんなで「うめ〜〜〜!」「おいしいなあ!」「白味噌の出汁がうまい!」 「たまらんなあ!」「しあわせ」と、感嘆符の連続。  お笑い業界の裏話や、『週刊少年ジャンプ』の裏話など。

 バッファロー吾郎のふたりから、先日の『ダイナマイト関西』の話も聞く。 「いつもすごいよね。発売と同時に売り切れちゃうんでしょ?」 「ええ、まあ!」 「みんな、どこでバッファロー吾郎のイベント情報手に入れるの? ホームラン寄席 のホームページには、イベント情報ってないじゃない?」 「そや。どこでやろ?」 「『マンスリーよしもと』には載ってますけど…」 「でも、そのくらいじゃ、発売と同時に完売にならないとおもうよ」 「そうですねー!」 「お笑いだから、ふだんからミュージシャンが宗教的なことを叫んで、マニアックな 信者だらけって、わけでもないでしょ?」 「でも、竹若のほうが、マニアックなネタをやるから…」 「ああ、そうだよね。竹若元博くんの笑いのセンスはいいもん…、あっ! 木村明浩 くん、ゴメン! また相方のほうをホメてしまった! はっはっは!」 「そうですよ! ボクをホメてくださいよ! でも竹若のほうが、マニアックと自分 で言った時点で失敗したな!とは思いました」 「はっはっは!」 「わっはっはっは!」 「ハハハ!」  午後2時。食事終了。 「うお〜〜〜! 食った、食った!」と、『ミスター鍋っ子』の柴尾英令くん、ご満 悦。 「さくまサン、ごちそうさまでした!」「いつもすみません!」と、バッファロー吾 郎のふたりは礼儀正しい。 「いやいや。木村明浩くんは、とりかえしカードの生みの親だから…」 「そいういってもら…、さくまサン、そのとりかえしカードの生みの親って言い方や めてくださいよ〜〜〜!」 「いやあ! 木村明浩くんのテスト・プレイを見ていて浮かんだ記念すべきカードだ から。はっはっは!」 「まったくもう!」

 バッファロー吾郎のふたりは、「洛雲荘」の人たちに、サインを頼まれて、記念撮 影も。やっぱり関西でのバッファロー吾郎の人気は根強い。

<絶賛のお店> 洛雲荘 住所:京都府京都市北区雲ケ畑 出谷町343 電話番号:075-406-2204 営業時間:11:30〜18:00 定休日:月曜不定休 交通手段:地下鉄北大路駅から京都バス37系統雲ヶ畑岩屋橋行きで45分、終点下車す ぐ 。 備考:イノシシの白味噌鍋。

 午後2時30分。国際会議場近くの喫茶店で、コーヒーブレイク。

 午後3時30分。地下鉄「国際会議場」駅で、土居ちゃんと柴尾英令くんは降りて、 京阪「出町柳」駅で、バッファロー吾郎のふたりが降りて、私と嫁は、京都のマンシ ョンへ。  嫁の体調がまだ回復しないので、静養。  私は、『桃太郎電鉄16(仮)』の仕様書を30分ほど書いてから、毎日放送『ち ちんぷいぷい』を見ながら、仮眠。  午後6時30分。嫁が、食事に行く気力もないようなので、「志津屋」の調理パン で夕食。  陽が落ちてからの京都は、寒い!  まだ少し雨も降っていた。  食後、『桃太郎電鉄16(仮)』の仕様書作り。  あとちょっとで、『桃太郎電鉄16(仮)』の仕様書は、完成してしまうけど、意 識してちょっと遅らせている。  いま、『桃太郎電鉄16(仮)』の仕様書が完成してしまうと、気が緩んで、嫁の 風邪をもらってしまいそうだからだ。 「病は気から」だからね。  でも、すでに98%、完成。  明日は、東京に帰るはず。

 
さくまNEWS


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