12月20日(月)

 昨夜のNHK番組「NHKに言いたい」はすごかったなあ。
 視聴者からのファックスで、NHKに対する不満を募集して、海老沢会長に問い質
すという魔女狩りのような番組だ。
 どうもこの手は「会長は辞めるべき」「いつ辞めるのだ」という意見だらけになっ
てしまって、本当の意味でのNHK改善策が出ないのが、もったいない。
 そしておきまりのように、言い訳番組になってしまった。
「言い訳」というのは、それが正しくても、つねに見苦しいものだ。

 午前7時。まずは、ひとっ風呂。
 温度というのは、39度以下だとぬるくて、40度だとちょうどよく、41度だと、
ちょっと熱いなあぐらいになって、42度からは真剣に熱い。
 高円寺の整体のお兄ちゃんの網代の家の温泉の温度は、43度。
「43度は、そのままでは熱くては入れませんよ!」といって言葉のが、やっと理解
できた。
 温度が1度違うと、人間の皮膚はこんなに感じ方が違うんだねー。

 午前8時。昨夜、書き終えた『桃太郎電鉄G(仮)』の仕様書を、札幌に送る。

 午前9時30分。荷物をまとめて、熱海銀座のベーカリー・カフェ「ナチュラル」
へ。
 もうすっかり、熱海ではこのお店が本拠地。
 ここに来て、ここからでかける。

 いつものように、モーニング・セット。  もっとのんびりしていたいけど、きょうは時間がない。  そそくさと、コーヒーを喉に流し込み、熱海駅へ急ぐ。  うへっ。雨がけっこう降ってきた。  天気予報では東日本が雨で、西日本は降らないといっていたので、傘すら持って来 なかった。  午前10時44分。熱海駅から、新幹線ひかり267号新大阪行きに乗車。  この新幹線は1日に2本しかない新幹線ひかりなので、この新幹線に乗り遅れるく れると、京都まで3時間半ぐらいかかってしまう。  京都まで2時間を切るこの新幹線ひかり号は、非常に貴重。  車中、『桃太郎電鉄G(仮)』の仕様書の手直し。  天気予報どおり、新幹線が静岡に着く頃には、雨があがった。  でも曇り空が続く。  午後12時43分。京都駅で下車。  冬の京都なので、相当寒いのを覚悟していたけど、暖かい。  コートがいらないくらい。  午後1時30分。ヤサカタクシーの宮本さんが迎えに来てくれて、京都のマンショ ンへ。  午後2時。ヤサカタクシーの宮本さんといっしょに、京都駅まで、さる要人を迎え に行く。 「さくまサンが、わざわざ京都駅まで迎えに行くなんて、すぎやまこういち先生ご夫 妻クラスの方ですよね?」 「いや! もう! すぎやまこういち先生ご夫妻よりも、ずっとずっと、えらい人な んですよ!」 「えっ。ほんま? そんな人おるの?」  その大切な人とは、この人である!

   井沢どんすけかよ〜〜〜っ! 「井沢どんすけ! ほんとに来ちゃったのか!」 「えへえへえへっ! 来ちゃいました! っていうか、誘ったの、さくまサンじゃな いですか!」 「はっはっは! だって、ここ2〜3年、ずっと京都でおいしいもの食べさせてやる といったのに、ちっとも来ないから、もう来る気がないとおもってたよ!」 「えへえへえへっ! 来ますよ!」 「しかもきょうは、『特に名を比すM(ます多)』だぞ!」 「だからこうして必死に来たんじゃないですか! シーフードカレーを夢見て来まし た!」 「第一、きょうは、今年1年間『桃太郎電鉄USA』の宣伝活動をがんばってくれた 読売広告の岩崎誠と、ハドソン宣伝部の熊沢太吾くんを慰労する会なんだぞ!」 「ええっ? そ、そうなんですか!」 「あっ。そうだ、そうだ。『Vジャンプ』でいっぱい『桃太郎電鉄USA』を取り上 げてくれたのは、井沢どんすけが権勢を振るったせいだから、井沢どんすけも宣伝活 動に尽力してくれたか!」 「えへえへえへっ。ボクに、権力なんて、全然ないっすよ!」 「えっ? 『Vジャンプ』を影で操る男と呼ばれているのは、嘘か!?」 「嘘ですよ! 編集部ではつねにバカにされてるし!」 「情けないなあ…」  午後3時。出町柳の「柳月堂」へ。  三時のおやつで、くるみパンをちょいとほうばる。  焼き立てのくるみパンは、うまいっ! 「えへえへえへっ! こ、これですか。さくまサンの日記に出てくる、くるみパン は。おいしいなあ!」  午後3時30分。下賀茂神社の「糾(ただす)の森」へ。  今年最後の紅葉が、まだ残っていた!  ここだけ別世界のようだ。  見事な紅色のトンネルが出来ていた。

「井沢どんすけ! こういう場所には彼女と来いよなあ!」 「ええ。来たいですねー!」 「本当は、私に彼女いるとバレると、日記に書かれるから、隠しているだけなんだろ!」 「いないですよ!」 「まったくもう。人生に変化のないやつだな。だったら、日記に井沢どんすけには彼 女がいると書いて、女の子自体近寄れないようにしてやるぞ!」 「や、ためてくださいよー!」 「やめても、彼女いないのに変わりがないだろ!」 「あっ。いわれてみれば、そうですよね!」 「納得するなっ!」  午後4時。三条堺町の「イノダコーヒ本店」へ。  けっきょく井沢どんすけが、京都の神社仏閣に造詣が深いとはおもえないので、う ちの日記によく登場するお店に行くのが、井沢どんすけの京都観光になってしまった。

イノダコーヒもクリスマス仕様

 午後4時30分。京都のマンションへ。 「井沢どんすけ! 『桃太郎電鉄TOKYO』の最新ロムあるんだけどやる?」 「えへえへえへっ! それはやりたいな!」 「えへえへえへっ!」 「井沢どんすけ、どうした!」 「赤鬼に目的地に入られちゃいました!」 「井沢どんすけ! テンポ良くなっただろ!」 「す、すごいですね〜!」 「で、井沢どんすけ! いまの音楽は?」 「風神が、目的地に入りました!」 「負けてるじゃん!」 「えへえへえへっ! あっ! 目的地の渋谷に入りました! うれしーなー!」 「井沢どんすけ! COMキャラ相手に心の底から喜ぶなよな!」  よし、よし!  とりあえず、SH900iでは、井沢どんすけから「快適!」のお墨付きが出たっ!  今度はほかの機種でも快適にならいいんだけど、これがけっこう難問らしい。  とにかく1機種でも、厳しい井沢どんすけチェックを通ったのは、めでたい。  井沢どんすけチェックは、コンピュータのICチップの審査基準より厳しいからね(嘘)。  午後5時。土居ちゃん(土居孝幸)が到着。 「あれ? どんちゃん、来てるの?」 「来ちゃったんだよ!」 「それで雨が降ってるんだ!」 「えっ、外は雨?」 「雨降ってきてますよ!」 「井沢どんすけが、ついに京都まで来たから、天気がびっくりしてるぞ!」 「ところできょうは『ます多』に人数5人と聞いていたけど、6人目のどんちゃん、 入れるんですか?」 「ひ〜〜〜! ここまで来たのに!」 「小部屋なんだけど、井沢どんすけは予定してなかったから、井沢どんすけは、『ま す多』から店屋物で、かつ丼を取ってあげて、みんなが食べてる脇で、かつ丼を食べ てもらおうとおもっている!」 「えへえへえへっ! 何で、かつ丼なんですか!」 「おまえは、犯人だ!」 「ぐへっ!」 「乗りやすい性格だ」  午後6時。松原御幸町の「ます多」へ。

 岩崎誠、熊沢太吾くんが到着。 「あれ? どんちゃん、来たんですか? どうりで雨名わけだ!」と、岩崎誠。 「はっはっは! 岩崎誠も雨の原因を井沢どんすけだとおもってる!」 「えへえへえへっ。 きょうを逃したら、一生来れないとおもって、必死に来ました !」 「岩崎誠、すごいぞ、この男。自腹で新幹線に乗ったの、人生36年間で生まれて初 めてなんだよ」 「いつも取材とかで乗せてもらうので、自分のお金では初めてです」 「いまどき、珍しいですねー」 「どケチ王様と呼ばれてるからな、井沢どんすけは!」 「呼ばれてませんよ!」 「その井沢どんすけが自腹で京都まで来たんだから、きょうは本当に本気だったよう だよ」 「新幹線のチケット買ったら、意外と高いなあとおもいました」 「井沢どんすけ! 儲かってるんだから、もっとお金つかえよ!」 「では、今年の初めに私が宣言した、『3年目でハドソン宣伝部が進歩しないなら ば、今年でゲーム作りをやめる!』を、よくぞ跳ね返してくれました! 宣伝に成功 しても、奢れることなく、もっといい宣伝方法はないか!と頭をひねることを約束し て、かんぱーーーーい!」 「かんぱーーーい!」 「かんぱーーーい!」 「ざまーみろ、ロリコンK!」 「さくまサン、どさくさにまぎれて何か言ってますよ」 「聞き逃してくれ!」  あとは、井沢どんすけ、念願の「ます多」だけに、井沢どんすけ・オン・ステージ の幕開け! 「あ〜〜〜! ぎ、ぎ、ギンナンが、もったいない!」  いきなり前菜のギンナンを一粒こぼして、あわてて拾いに行く井沢どんすけを見 て、大爆笑! 「畳の上に落ちたの拾って、食べちゃってるよ」

「ああ! 日記で見たことのある、あわびだ!」 「ええっ!? あわびって、こんなにやわらかいんですか?」 「火に炙るとね!」 「回転寿司のあわびとか、硬いじゃないですか!」 「だから、ここの料理はおなじものでも、全然味が違うの!」 「う、う、うめ〜〜〜! ひ〜〜〜!」

 一生懸命、蟹をほじって、お皿の上に蟹の身を溜め込んでいるのを見て、岩崎誠が からかう。 「どんちゃん、A型っぽいなあ! 食べないなら、食べちゃうよー!」 「ううっ。やめ、うううっ、やめて! うううっ!」 「井沢どんすけ! 何言ってるかわからないよ!」 「えへえへえへっ! 蟹、うまいっす!」

 脇では、熊沢太吾くんがずっと「何でこんなにおいしいんだろ? 何でだろう?」 と頭を抱え込んでいる。 「そ、そんなに悩まなくても!」 「いや。どれもいままで食べたなかで、いちばんおいしいもんだから!」

「井沢どんすけ! だんだん口数が少なくなってきてるぞ!」  ます多得意の「鴨鍋」まで出る頃には、井沢どんすけ、完全にノックアウト状態。 日本酒にワインまで飲んで、完全に酔っ払っている。  それにしても、いつも引っ込み思案な井沢どんすけが、積極的に料理を取りにいく 姿は初めて見た。 「井沢どんすけ! おまえと会ってから、17年経つけど、きょうほど積極的な井沢 どんすけを見たのは、初めてだよ!」 「だって、こんなにおいしいんだもん!」 「どんちゃん! 『Vジャンプ』の金丸尚史くんに怨まれるんじゃない?」 「たぶん、明日にでも、すぐ電話かかってくるとおもいます」

 そして、ついに井沢どんすけ、念願のシーフードカレーが、登場!  きょうはまず、蟹チャーハンが出て、それをひとくち、ふたくち食べたあとに、蟹 チャーハンの上から、シーフードカレーがかかる。  シーフード蟹チャーハンのあとに、白いご飯がやって来て、またシーフードカレー をかける。  まさに横浜ベイスターズ・佐々木様のフォークの連投のようなものだ。 「あれ? カレーのなかに、あわびが入ってる!」と、井沢どんすけが驚く。 「フグも、あわびも、蟹も出汁になって入っているのだ!」 「ひえ〜〜〜!」

 午後9時。井沢どんすけは、なんと! これから東京に戻る。  しっかり新幹線の最終便のチケットを買って来ていたので、みんなで井沢どんすけ を酔わせて、東京に帰さないギャグをやれなくなってしまった。  もし、チケットを買ってなかったら、みんなで井沢どんすけに、新幹線の終電が出 た頃に、「あれ? 井沢どんすけ、新幹線は?」と言ってあげられたのになあ…。  間違いなく、シーフードカレーを食べているときの井沢どんすけの顔には、終電の 時間は消去されていた。  井沢どんすけは、本当に「ます多」のためだけにやって来たのだ。  岩崎誠と、熊沢太吾くんは、大阪のホテルに向かう。  午後9時30分。私、嫁は、京都のマンションへ。  土居ちゃんは、京都のホテルへ。  明日は、大阪でお仕事。

 
さくまNEWS


●『桃太郎電鉄USA』は、絶賛発売中! NEW!

●井沢どんすけ渾身の一冊!公式ガイドブック『ハドソン公式『桃太郎電鉄USA ミリオネアガイド』(集英社)も、絶賛発売中! NEW!

●ハドソンHPに『桃太郎電鉄USA』のページができました! NEW!

携帯着メロ、はじめました!     ※QRコードできました→
インデックスさんの携帯向け着信メロディ配信サイト「えらべるJ-POP」で
さくまあきらがお勧めする「お父さんのためのJ-POP」を配信しています。

【i-mode】iメニュー>メニューリスト>着信メロディ/カラオケ>
J-POP/インディーズ>えらべるJ-POP>お父さんのためのJ-POP
【EZ】トップメニュー>音・画像をゲット>着信メロディ>総合>
えらべるJ-POP>お父さんのためのJ-POP
【Vodafone】ボーダフォンライブ!>メニューリスト>着信メロディ>
J-POP・洋楽>J-POP・インディーズ>えらべるJ-POP>お父さんのためのJ-POP

●東京谷中・妙泉寺にて、「貧乏が去る(猿)像」公開中!
 お寺だけでしか買えない「貧乏が去る(猿)像・白地に金」は、こちら!

●「貧乏が去る(猿)像・カラー版」はコナミスタイルで購入できます!

●四国高松の鬼無駅ホームにて、土居孝幸オリジナル原画による『桃太郎電鉄』の宣伝
看板公開中!



-(c)2004/SAKUMA-