１１月２９日（月）

　昨夜は、温泉効果で眠くなって早く寝た。
　おかげで、『ドラゴンクエスト８』を朝までやって寝不足というピンチに陥らずに
すんだ。

　午前９時。『桃太郎電鉄TOKYO』の手直し作業。
　今回目的地をバラけさせてたので、いい感じ。
　都心部のビッグ・ネームな駅ばかりを目的地にすると、１ヶ月に一度のペースで到
着してしまう。
　携帯電話ゲームのマップは広くできないので、ちょっと作り方を間違えた。
　かといって、目的地が遠くばかりだと、ストレスになる。
　料理とおなじで、この辺の塩加減がゲームのおもしろさに大きく影響してしまうの
で、何度も何度も、お客さん目線でのテスト・プレイをくりかえすしかない。

　午前１０時。何はともあれ、温泉に入る。
　昨日のお湯に、源泉のお湯を足してはあふれさせているので、お湯の塩分が高く
なっていくのがわかる。
　朝寝、朝湯は気持ちいい。

　午前１１時。私、嫁、娘、孫の３．５人で、熱海銀座のカフェベーカリー「ナチュ
ラル」へ。
　モーニング・セットに、ランチ・セットに、パングラタンやら…。
　バラバラの注文にも親切に応じてくれる。
　おまけに、熱海のいろんな情報を教えてもらえるので、原宿の喫茶店「らぴす」サ
ンのように、うちにとっては貴重なお店になってきた。
　実社会最大の武器は、剣と魔法ではなく、やっぱり情報だからね。
　いかん。頭のなかがすっかり『ドラゴンクエスト８』で、満ちてきた。
　外を歩いていると、フィールドマップの曲が流れてしまう。

　午後１２時３０分。熱海の温泉家に戻る。
　しばらくて、待ち望んでいた荷物が届いた。
　この荷物が届くので、今回わざわざ『ドラゴンクエスト８』のプレイを延期してで
も、熱海に家に来たくらい、私にとっては重要イベントだ。
　けっきょく、『ドラゴンクエスト８』やってるけど。

　その荷物とは…。
　ははは。つい、もったいぶっちゃいたい。

　話は、１週間ほど前に戻る。
　私と嫁の会話。

「さくまサン！　もう欲しいとおもうような車って、無いの？」
「ニッサン・シルビアで満足しちゃってるから、別に欲しくないなあ…」
「しいてあげれば…？」
「そうだなあ…。トヨタの２０００ＧＴに、トヨタのＳ８００に、プリンス・グロリ
アに、プリンス・スカイライン２０００ＧＴ−Ｂに、ダットサン・フェアレディＳＲ
３１１に、ホンダのＳ６００スポーツに、シトロエンＣ２に…」
「ずいぶん、あるじゃない！」
「でもやっぱり、ポルシェだよ。ポルシェ！　子供の頃、ポルシェが買えるような大
人になりたかったなあ！　フェルディナンド・ポルシェ博士は、ヒットラーとも親交
が深くて、タイガー戦車の設計に加わり、国民車として名高いフォルクス・ワーゲン
も設計したすごい人でね…」
「ポルシェ、ポルシェ…」
「いったい、何やってるの？」
「ネット・オークションで、ポルシェを探してるの」
「ええ〜〜〜っ！　　ネット・オークションって車まで買えちゃうの？」
「ポルシェの何がいいの？」
「９１１！」
「９１１、９１１…。いくらぐらいまでなら、お金出す？」
「お金出すったって、ポルシェだぞ。新品で買えば、１５００万円する！　私が好き
な９１１だって、古いけど、３００万円くらいはするよ！」
「欲しくないの？」
「欲しいよ、そりゃあ！　でもオークションで安く買えたとしても、２５０万円以上
には絶対なるから、お金を出すとしても、９９万円までだね。買えるわけないけど！
　１００万円未満なら、買ってやらあ！」

　買えてしまったのである…。ははは。

　ほんとに、１００万円以下で落札できてしまったのだよ。
　ポルシェが、１００万円以下だよ。
　信じられないでしょ？

　というわけで、熱海の温泉家にポルシェがやってきた。
　子供の頃から、憧れていたポルシェだ！

 



　１９６４年。第２回日本グランプリで、プリンス・スカイライン２０００ＧＴは、
国産車で初めて、怪物と呼ばれたポルシェ９０４を一度だけ追い抜いたのだ。
　この快挙は、いまでいえば大リーグ相手に完全試合を達成するような快挙で、この
グランプリ以降、スカイラインは日本のスポーツカーの代名詞となって、今日も絶大
なる人気を誇っている。

　その怪物のほうのポルシェを、私が尊敬しないわけがない。
　だからいつかは、ポルシェに乗りたいと、子供心におもったものだ。
　その夢があっさり叶ってしまった。
　裏口入学にもほどがあるような買い方だけど、ポルシェは、ポルシェ。
　陸送屋さんに、車庫入れまでしてもらって、熱海の家にポルシェが１／１フィギュ
アとして加わった。





　じわーーーん…。
　このうれしさは、女性にはわかるまい。

　午後１時３０分。『ドラゴンクエスト８』の続き。
　戦闘場面がいいねえ。
　相手からの打撃の数値を、びっくり吹き出しを赤色にして、数字を上に乗せている
ものだから、読みやすい。
　プレイヤー側のＨＰも瞬間表示されるので、うっかりＨＰが大きく減っていること
に気づかないといった不便が少ない。
　ちょっとこういう不便を解消しすぎかな？ともおもえるけど。

　何とか、ふたつめの村をクリア。
　ゆっくりやっているよ。

　午後３時。湯河原の「エスポット」へ。

 



　熱海の家用の電気ヒーターを買いに来た。
　温暖な熱海も、夜は寒い。
　温泉があるものの、高齢者が死にやすいのは、浴室だ。
　浴室を暖かくしておかないと。

　このスーパー、やたらとお徳用品が多くて、トイレットペーパーなど２０個入りで
一袋のようなすさまじいものを売っている。
　お菓子なんかも、キットッカットの１２個入りが１０袋入るような大きさだ。
　都内だとまずお目にかかれない大きさ。
　今度、もっとゆっくり来てみよう。

　午後５時。家族揃って、咲見町の中華料理屋「壱番」へ。
　くらげの冷菜、酢豚、餃子、チャーシュー入り炒飯、鳥そばなど。

 
 
 
 



　食べ物にうるさいうちの娘に、このお店の絶品餃子を食べさせてあげたかったのだ
が…。
「ねえ、もう１人前、餃子追加していい？」
　やっぱり〜〜〜！
　このお店の餃子のおいしさは、桁外れだ。
　奇をてらったものではなく、正攻法においしい。
　肉汁のおいしいさＮＯ．１という言い方がふさわしいかもしれない。
　餃子以外の料理も、どれもおいしい。
　私はこのお店の酢豚がお気に入りだ。


＜お勧めのお店＞
「壱番」
住所：熱海市咲見町7-48 咲見ハイツ1階
電話：０５５７（８３）４０７５
営業時間：11：30〜14：30　17〜20：20
定休日：木曜日
備考：絶品の餃子


　食後、骨董品屋さんで、火鉢を買う。
　冬に向かって、炭火で魚を焼いたり、お餅を焼いたりしたいのだ。

　午後６時３０分。熱海の温泉家に戻る。
　うーーーん。ホレボレ〜〜〜！
　ポルシェがこっちを向いて待っていた。
　中犬ハチ公のようだ。

『ドラゴンクエスト８』をちょこっと。
　和歌山産のみかんと、奈良産の柿を食べながら。
　カウチ・ポテトではなく、カウチ・フルーツ。

　ついつい、ヤンガスの「くちぶえ」で、経験値稼ぎしちゃうなあ。
　ちょっと町が広すぎて、こまめに宿屋に戻る気がしない。

　それと、グラフィックがさらにリアルになったせいで、武器、防具屋のおっさんた
ちの目の前で、樽（たる）や壺を壊すの、気が引けない？
　タンスなんか、人の家で、いま話したばかりの人の脇で、開けちゃうんだもんねえ。
たいしたものは入っていないとわかっていても、調べずに行くと、もったいない気が
するよねえ。

　なんとか、３つ目の町もクリアして、船に乗って、次の町へ。
　もう３日目だから、徹夜でプレイした人は、もうクリアしたのかな？
　今回は、のんびりクリアしよう。

　午後１０時。温泉の家なので、とにかく温泉でＨＰを回復させる。
　いかん。どんどん会話がドラクエ語になっている。

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