５月１日（土）

　イラクの人質さんたちは、謝罪の言葉がなかったね〜。
　誰かに「絶対謝るな！」って、入れ知恵されちゃったのかなあ…。
　訓練された言葉づかいだったなあ…。

「あの状態で、否定できますか、みなさん？」
　必死に、居合わせた人たちよりも、高い位置からしゃべろうとする姿も、ちょっと
気になったなあ…。

　午前８時。『桃鉄研究所』の原稿執筆。
　前回の『桃鉄研究所』は、おおよそ４８００行文章があった。
　過去最大の文章量だ。
　それがもう、５０００行を越えようとしている。
　投稿メールは、さらに増えているわけだ。
『桃太郎電鉄１２』が発売されてから、もう半年がたっているのになあ。
　うれしいやら、しんどいやらだ。
　とにかく時間がかかる。


浜辺は、海草だらけ


　午前１１時。ひさしぶりに、鎌倉の大仏近くのサンドイッチのお店「サブマリン」
に行きたくなった。
　ゴールデン・ウィークのど真ん中。
　鎌倉の大仏に向かう道は、車道から人があふれている。

　あれ？　「サブマリン」が！
　ない！　ない！　ない！
　ひょっとして、この新しい駐車場は？
　う〜ん。「サブマリン」はなくなってしまったのか！
　あの若い頃不良そうだったおじいちゃん、リタイアしちゃったのかなあ？
　独特の味、独特の雰囲気のお店だっただけに、残念、

　仕方がないので、近くで食事できそうなお店を探す。
　おっ。「きしめん」の文字が！
　軽く食べたかったので、きしめんはいいねえ。
「きしめん　むつ冨」へ。





「きしころ」？
　妙な名前のメニューがある。
「きしころ」の「きし」は、きしめんの「きし」だよね。
「ころ」は、何だ？
「いしころ」ではないし。
　お店の人に聞くにかぎる。

「『ころ』は、名古屋弁で、『冷たい』という意味なんですよ。だから冷やしきしめ
んです」
「きしめんだから、名古屋かあ！」
　私も嫁も、きしころスペシャル、８５０円を注文。





　天かす、油揚げ、生姜、錦糸玉子、大葉、キュウリ、大根おろしなどが入った涼味
あふれる冷やしきしめんだ。
　麺に腰があって、いいね。
　ほかのきしめん料理を食べてもおいしそうだ。
　天かすのさくさくの歯ごたえ感もいい。

　これはいいお店を見つけた。


＜私がもう一度行くためのメモ＞
「むつ冨」
住所：鎌倉市長谷１の１５の１３　白朋ビル１Ｆ
電話：０４６７（２５）５０５１
営業時間：１１：００〜１９：００
定休日：水曜休。


　午前１１時４５分。「ベェルグフェルド・カフェ」でコーヒー。

 



　午後１２時３０分。鎌倉長谷の家に戻る。
　きょうから、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』のテスト・プレイ３連戦。
　
　友清哲くんが、一番乗りで到着。
　札幌開発スタッフの小坂晃弘くん、込山勉くんが到着。
　ハドソンのネットワークゲームの会社に勤務する楠育雄くんもいっしょ。

　どっこいズ（井沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川キンテツ）の到着が遅いので、
友清哲くん、込山勉くん、楠育雄くんの３人で、「桃鉄公式戦」をテスト・プレイす
る。





　さすがに、このメンバーだと、試合展開に破綻は起きない。
　粛々と、進む。
　友清哲くんが、初めて見る貧乏神の悪行のひとつに「何？　これ？　え〜〜〜ッ！」
と叫びながら、轟沈。
「桃鉄公式戦」のような短期勝負に、ミスひとつは大きく影響する。
　この貧乏神の悪行は、車掌さんの練習のようなイベントなんだけど、「これって、
ゲスト・ボンビーみたいですよ！」というくらい、強烈なキャラである。
　実際、ゲスト・ボンビーとして、貧乏神の変身パターンでつかうキャラとして途中
まで作っていたものだけに、かなりしんどい。

　午後３時。どっこいズ（井沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川キンテツ）と、柴
尾英令くんが到着。





　またしても、鎌倉長谷の家は、学生さんたちのたまり場のように男臭い部屋になっ
てしまった。





　しかも、柴尾英令くんがわざわざ九州小倉から取り寄せた豚まんを、電子レンジで
チンしながら、ひとつずつ、みんなに配っているものだから、なんとものどかな雰囲
気だ。
　ひさしぶりに、「揚子江」の豚まんが食べられてうれしいなり。
　土居ちゃん（土居孝幸）が大好きな豚まんだ。

 



　さて、友清哲くんは、『桃鉄負けない戦術』（宝島社）の著者でもあり、うちの界
隈ではいまのところ、柴尾英令くん、読売広告の岩崎誠と並んで、桃鉄ベスト３の腕
前といわれている。
　その友清哲くんに対して、どっこいズ（井沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川キ
ンテツ）が、どのくらい戦えるかが今回のテーマ。

　なにしろ、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』は、何度も言っているように野心作である。　
　昨年一度だけテスト・プレイした友清哲くんをして「これはいままでのやり方がま
ったく通用しないですよ！」といわしめた内容である。

　だから、今年に入って、どっこいズ（井沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川キン
テツ）は何度も、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』をテスト・プレイしているので、友清哲く
んよりも、圧倒的に有利ははずである。
　圧勝は無理としても、ほどよいハンデ戦になって、好カードが展開されるだろう。
　ただ、どっこいズが友清哲くんに圧勝してしまうと、それはそれで、とっつきの悪
いゲーム、いままでと変更しすぎのダメなゲームという判定になってしまうので、こ
の試合の行方は、大幅変更を入れないといけないかどうかを占う意味でも貴重な試合
だ。

　試合開始、１時間後。

　さまざまな心配は、まったく杞憂に終わった。

　昨年から井沢どんすけが『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』をテスト・プレイした回数、およ
そ１５試合。
　友清哲くんのテスト・プレイ数、２回目。
　しかし棒グラフを見れば、友清哲くんはほかの３人と一度も交わることのない、
ぶっちぎりトップで独走！
　あいかわらず、どっこいズ（井沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川キンテツ）が、
無為無策、無抵抗主義であることを証明しただけである。

　それでも、たった一度だけ、どっこいズ（井沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川
キンテツ）が、結成３年目にして、初めて力を合わせた！

　マップは、こんな感じ。

　　ー―赤ーーーー駅ーーーーー黄ーーー？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　黄
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│

　井沢どんすけが、指定うんちカードも２枚も持っていた。
　友清哲くんは、「駅」のところにいた。
　ここで、まず指定うんちカードを、「赤」のところに置いた。

　次のターンで、今度は「？」の下の黄マスに、指定うんちを置いた。

　　　　　　　友清哲くん
　　　　　　　　　↓
　　ー―うーーーー駅ーーーーー黄ーーー？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　う
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│

　要するに、うんちで友清哲くんを閉じ込めて、「？」駅に誘い込んで、リトルデビ
ルカード、デビルカード、キングデビルカードのデビル３点セットを、友清哲くんに
喰らってもらおうという作戦だ。
　しかも、ご丁寧に、コイズミリュウジが、刀狩りカードで、友清哲くんから、都市
名が入ったがブックマークカードを、奪った。
　これで、友清哲くんは、この場から逃げる方法は、まったくなくなってしまった。
　万事休す！

　…に、なったのは、どっこいズのほうである。

　いきなり、友清哲くんはサイコロを振って、出目が２。
　まんまと、どっこいズの作戦通り、友清哲くんは「？」駅へ。
「やったーーーッ！」
「やりましたね！」
　歓喜にむせぶ、どっこいズ。

　しかし、メッセージは…。

「やりましたぞ！　○○○○社長！」
▽
↓
「地域住民の　みなさんが
　このあたりの　発展のためにと
　援助金を　もってきてくれました！」
▽
↓　

　友清哲くんに、お金入ってるじゃん！
「うわ〜〜〜、友清哲さん、運がいいなあ！」
「運がいいというより、あまえたちの頭が悪いんじゃないのか？」
「デビル３点セットは、圧倒的に出る確率は低いぞ！」

　しかも、すぐ決算になり、４月になると、桃太郎スタジオから「今年１年間はスリ
の銀次の当たり年になる」のニュース。

　友清哲くんは、うんちとうんちの間に挟まれているので、サイコロで出目が１か２
にならないかぎり、動くことが出来ない。
　動くことが出来ないということは、スリの銀次を喰らう必要がない。

「かえって、得しちゃったなあ…」と、つぶやく友清哲くんの脇で、どっこいズ（井
沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川キンテツ）は、動く度に、スリの銀次を喰らっ
て「うわ〜〜〜！」「ぎゃ〜〜〜！」「ひで〜〜〜！」と、持ち金をどんどん減らし
て行く。

　どっこいズらしい、お粗末さでしょ？

　午後７時。長谷の海沿いのお店「ココモ」で、ピッツア。
　総勢１０人なので、２テーブルに分かれて、食事。

　午後９時。鎌倉長谷の家に戻って、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』のテスト・プレイの続
き。

「早くしないと、友清哲さん帰っちゃいますよ、井沢どんすけさん！」
「う〜〜〜ん。早くなんとかしないとなあ…。えへえへえへっ！」
「井沢どんすけサン、どんな作戦で行きますか？」
「それが、浮かばないんだよ、えへえへえへっ！」

　午後１０時。
「そろそろ、ボクは終電なんで…」と、友清哲くん。
「うわ〜〜〜！　勝ち逃げだあ！」
「負けたあ！」

　柴尾英令くん、友清哲くんが、帰京。
　すでに楠育雄は、帰っている。
　このあと、小坂晃弘くん、込山勉くんは、大船のビジネス・ホテルへ。

　残ったどっこいズ（井沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川キンテツ）は、どうな
ったかというと…。

「だから、友清哲くんをＣＯＭキャラの餓鬼にしたほうがいいって言ったじゃないか！」
「やっやっやっや…！　やっぱり、あしゅらレベルのＣＯＭキャラにして、友清哲さ
んに勝たないと、意味がないですから！」
「もうすぐ、ＣＯＭキャラのあしゅらに追いつきますから！」
「それにしてもＣＯＭキャラのあしゅら、強いなあ！　えへえへえへっ！」

　いつものどっこいズ（井沢どんすけ、コイズミリュウジ、石川キンテツ）しかいな
くなってしまったので、お家芸の珍プレイが続出。
　一応、友清哲くんがいたので、彼らなりに慎重にプレイしていたんだ。
　初めてわかった。





　それにしても、貧乏神をなすりつけられそうになって、うんちカードをつかって防
いだのはよかったものの、あとでそのうんちのせいで、戻れなくなくなってしまうな
ど、まったくいつものどっこいズだ。無法地帯。

　貧乏神をなすりつけあう３人を尻目に、ＣＯＭキャラのあしゅらだけが、黙々と目
的地をめざす情けない展開。

　午後２時３０分。おなじことのくりかえしを見ていても仕方がないので、私は就眠。

　ときおり、隣りの部屋から「アハハハハ」「ガハハハ！」の声が漏れ聞こえる。　
　へぼ将棋ほど、楽しいんだろうなあ…。