3月20日(土)

 眠れなかった〜!
 井沢どんすけ参加の『桃太郎電鉄U(仮)』のテスト・プレイは、どっぷり、ぐっ
たり、ずっしり、疲れすぎた!
 疲れすぎると、興奮して、目を閉じても、マップ曲と目的地到着曲が幻聴のように
聴こえてくる。
 10時間近くテスト・プレイしてたんだもんなあ!

 午前4時ごろに、一度寝付いたものの、1時間ほどで、ガバッと目が覚めて、また
脳内出血か?と、うろたえる。
 心臓の動悸が早くなっている。
 脳内出血で倒れる前に、何度もこの症状が出たので、怖くなる。
 もう少しのんびり、テスト・プレイすべきかなあ…。
 ちょっと激務すぎるかも。

 午前6時すぎ。やっと、うとうと…。

 午前10時30分。やばい!
 嫁の携帯メールで、目が覚める。
 きょうはこの時間から、外出しないといけないのだ!
 あわてて、着替えようと外を見ると、雨。
 ふわ〜〜〜ッ!
 本当はよくないけど、よかったあ!
 わからない感想でしょ?
 きょう、午後1時30分から、横浜スタジアムの「横浜VS西武」戦のオープン戦
に、佐々木主浩(ささき・かずひろ)様が登板するので、見に行こうと思っていたの
だ。
 この雨なら、中止だ。
 昨日のテスト・プレイで、本当に疲労困憊している私としては、なんとか横浜スタ
ジアムまで這って行けても、応戦するだけの体力が残っていない。
 その意味で、よかったあ!なのだ。
 佐々木様の登板を見れないのは、よくないけど。

 午前11時。外に出る気力もないので、ミートピアサヌキのきつねうどん。
 
 食後、テレビを見ながら、転寝。

 1時間ほどで目が覚めて、うだうだと、テレビを見続ける。
 テレビも、のんびり見ると、けっこうおもしろいことやってるねえ!
 再放送だったけど、日本テレビで、プロ野球選手が、アニメの魔球を打つというば
かばかしいことをやっていた。

 元巨人軍投手の宮本さんが、マウンドから流れると、ホームプレートの途中で、地
面から炎が出て、ボールはその炎の中を通って、ホームベースまで飛んでくる。『巨
人の星』の消える魔球のつもりらしい。
 このボールを打つのは、ヤクルトの宮本慎也選手、西武の和田選手、中日の福留選
手、さらに昨年韓国で本塁打のアジア新記録を樹立して、今年ロッテに入団したイ・
スンヨプ選手。

 三振を取れば、宮本投手の勝ち。
 けっきょく全員が、3カウント取られる前に、ヒットを打ってしまったのは、さす
がプロだ。

 もうひとつの魔球は、『侍ジャイアツ』のハイジャンプ魔球。
 マウンド上から、トランポリンでジャンプした投手が投げてくる球を打たないとい
けない。
 テレビのすごさは、こういう馬鹿馬鹿しいことを真剣に、壮大にやることだなあ!
 放送作家としての私は、予算のある番組を一度もやったことがないので、うらやま
しい。

 午後5時。雨はやんだようだ。
 嫁と、新宿2丁目の居酒屋「もて茄子や」へ。
 歩いていて、たまたま見つけたお店。

 おでん、ちくわの磯辺揚げ、豆腐と茄子の揚げだし、おにぎりなどを食べる。
 もともと私は、ちくわの磯辺揚げが好きなんだけど、ここのちくわの磯辺揚げは、
お餅のように、もちもちしていて、おいしかった。
 偶然入ったお店がおいしいと、宝くじに当たったようなうれしさだ。

 午後6時30分。東北新社の「映像テクノアカデミア」へ。
 本日、「小池一夫塾」ゲーム科の最終講義。

 席上、最初に『怪物パラ☆ダイス2』の製作の事実上の延期を宣言する。
 昨年から「小池一夫塾」の生徒たちといっしょに作っていた『怪物パラ☆ダイス2』
は、その後いくつかのゲームメーカーからもオファーがあって、話もかなり進んだ。
 シナリオというかシステムは、8割方完成している。
 でも、いまひとつ私が、製作に着手する気になれないのだ。
 ゲーム内容がつまらないわけではない。
 じゅうぶんおもしろいと思っている。

 でも、現在『桃太郎電鉄U(仮)』を作っている札幌の開発チームとのコンビネー
ションが、あまりにも良すぎるので、もうほかのチームと、ゲーム製作をしたくなく
なっているのだ。

 札幌の開発チームとは、3ヵ年計画で、プロ野球にたとえるなら、ゴロの捕り方か
ら始まって、キャッチボールのやり方、外野に飛んだボールをどっちが捕るかの合図
の仕方まで、本当に綿密に溝を埋めて行った。
 そのチームをまとめる川田忠之くんを、私は『三国志』の劉備玄徳にたとえている
んだけど、そのカリスマ性はすごいし、その下で働く人たちも、関羽であり、張飛で
あり、諸葛亮といった人たちがいる。

 この優秀なるチームと仕事をしていると、もうほかのチームと、新しいコミュニケ
ーションを取っていくことが難しくなっているのだ。
 私がもう少し、若ければ、その困難に立ち向かう気もするんだけど、50歳過ぎて、
あの大変なコミュケーションの疎通を図るのは、ゲーム作りも平行では、とてもでき
そうにない。

 話がそれた。
「小池一夫塾」の講義は、総まとめ。
 いちばん最初に講義したこととおなじように、「価値観の合う人間を生涯で3人以
上探せ!」「その場の空気が読める人間になれ!」「ホウレンソウ(報告、連絡、相
談)を怠るな!」の3か条を繰り返す。

 そして最後は、生徒たちのほうから、携帯コンテンツの新企画を考えているので、
なんとかしてもらえないか?という提案が出た。
 聞いてみると、実におもしろい。
 その企画が本当に携帯コンテンツとして成立するかどうかは、わからないけれど、
発想は実におもしろい。しかも実用新案の特許まで申請するというではないか!

 何だか最後の最後で、この1年間の講義の結論を、生徒たちが出してくれたようで、
ふわっと身体が軽くなるように、うれしくなった。
 若いっていいことだねえ。

 吉田拓郎さんのデビュー当時の名曲に、『新しい舟を動かせるのは、古い水夫じゃ
ないだろう』という歌がある。
 古い水夫は、七つの海を舟で渡ってきて、誰よりも危険な海溝、危険な暗礁の場所
を知っているし、その怖さを知っている。
 でもその怖さは、ときとして、その怖さが、水夫に新しい航海に出るを失わせてい
る。まさに私がもう新しいゲーム製作会社と仕事をする気がなくなっているようなも
のだ。
 いま「小池一夫塾」の生徒たちが、新しい水夫となって、新しい舟を動かせるかも
しれない。

 来年のゲーム科の授業は、お断りしたので、この生徒たちとの付き合いが、しばら
く続きそうである。

 午後9時30分。帰宅。
 嫁はそのまま、水道橋まで、名古屋に転勤のけーむらクンの送別会へ。
 私は、昨日の井沢どんすけのテスト・プレイ・チェックをまとめる作業が、いっぱ
い残っている。

 井沢どんすけは、多くは語らないけど、要所、要所で、またとんでもない真実の鏡
をチカチカ光らせていたのだ。
 その解読に、数日間かありそうである。

 
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