3月19日(金)

 昨夜、遅くまで『桃太郎電鉄U(仮)』を17年目までテスト・プレイ。
 グラフィックも増えてきて、テスト・プレイも楽しい。
 でも目が痛い。
 プチ老人には、処理速度がさらに速くなった画面は、つらいのだ。
 おまけに、寝たきりのテスト・プレイのため、焦点が画面に固定されてしまうので、
ちょっと首をひねって、カレンダーを見ると、文字が二重、三重に見えてしまう。

 そういえば、スカイ・パーフェクTVで放送して、フジテレビの地上波でも放送し
た「ゲームセンター『CX』ボーナスステージ」が、また再放送することになったら
しい。
 私が出演しているやつだ。

 2004年3月23日(火) 深夜26:50〜27;55 
 フジテレビ(関東ローカル)にて。
 深夜26:50ってことは、午前2時50分ってことか。
 まあ、前回見逃した人は、ビデオで録るなり、夜更かしするなりして見てください!

 午前11時30分。読売広告の岩崎誠が来て、私、嫁の3人で、近所の「おけいす
し」へ。
「あれ? 井沢どんすけクンは、来ないんですか?」
「あいつは何よりも『桃鉄』の最新ロムが来るのを楽しみにしているから、来ると思
うんだけど、遅刻はする!」
「井沢どんすけクンを、待ったほうがいいですかね?」
「うちのチームは、つねに現地集合。絶対、待たない主義だ! 一応、電話だけして
みる!」
 トゥルルルルル…。
「はい! もしもし、井沢です!」
「あれ? 井沢どんすけ! ガタン、ゴトン、電車の音がするぞ! まだ電車のなか
か!」
「えへえへえへっ。はい!」
「電車のなかでは、電源を切りましょう!…じゃなかった。遅れたら、お寿司はおま
えが奢れよ!」
「ひ〜〜〜ッ! す、す、すぐ行きます!」
 井沢どんすけ、原則的にケチな男である。

 私、嫁、岩崎誠の3人は、待たない主義の桃太郎チームなので、さっさと「おけい
すし」で食べ始める。

 しばらくして、井沢どんすけ、到着!  お寿司を握っている人に「こいつは、わさびが好きだから、いっぱい入れてあげて ください!」といってあげる。 「はい! それじゃ、たっぷりと!」 「ひ〜〜〜ッ! やめてください!」  10数年前、井沢どんすけと北海道函館で、お寿司を食べたんだけど、私でもちょ っとわさびが多くて、きついなあ!と思ったことがあった。  でも、井沢どんすけは平然とした顔で、お寿司を食べていたのだ。  へ〜〜〜、井沢どんすけはわさびに強いのかあ。  そう思って、あとで「井沢どんすけ、わさび平気だったのか?」と聞くと…。 「平気じゃなかったすよ! 頭割れそうになるくらい、きつかったですよ!」 「だったら、わさび減らしてと言えばよかったじゃないか!」 「で、でも。板さんの顔が怖かったから…」  以上、井沢どんすけらしいお話でした。 「さくまサン! ここのお寿司、無茶苦茶おいしいっすね!」と、井沢どんすけ。 「だから毎回テスト・プレイのときに、井沢どんすけに食べさせてあげようと思って いるのに、午前11時半に来れないっていうじゃないか!」 「えへえへえへっ。なかなか起きられないんすよ!」 「でもさあ! 原宿よりはるかに遠い鎌倉に午前11時30分集合ってときには、毎 回時間通りに来てるじゃないか!」 「えへえへえへっ!」

 井沢どんすけ…。敵に回してもよくわからないが、味方にするともっとわけのわか らない男である。  午後12時。帰宅。  岩崎誠、井沢どんすけ、石川キンテツ(通称:チャペル)の3人で、『桃太郎電鉄 U(仮)』のテスト・プレイ開始。

 実は、まだ石川キンテツ(通称:チャペル)は、まだ来ていない。  石川キンテツ(通称:チャペル)から電話が入って、「ちょっと仕事が押している んで、そちらに行くのが遅くなりそうなんすけど…。COMキャラのまめ鬼にしても いいすから、あんまりひどい目に合わせないでください!」  というわけで、今回は石川キンテツ(通称:チャペル)のCOMキャラは、あしゅ らにしてあげた。  ところで、石川キンテツの(通称:チャペル)は、石川キンテツがそのおもしろい 顔からは一番縁遠い大学・上智大学出身ということから、最近名づけられた。  石川キンテツのえさんくささが、よりいっそう引き立つニックネームだと思う。  みんなも町で、石川キンテツに出会ったら、ぜひ「チャペル!」と、呼びかけてほ しいものである。  テスト・プレイ、スタート!  石川キンテツ(通称:チャペル)のCOMキャラをあしゅらにしたばかりに、石川 キンテツ(通称:チャペル)が、けっこう強い! 「石川キンテツより、圧倒的にCOMキャラのあしゅらのほうが、強いよ!」 「石川キンテツ、来ないほうが勝つんじゃないですかね!」 「石川キンテツが来たら、まめ鬼になっちゃうようなもんんだな!」  午後1時。江口貴博くんが到着。  江口貴博くんには、今年、読売広告の岩崎誠の宣伝プランのサポートをしてもらう ので、そろそろゲーム内容を知っておいてもらおうと思って、来てもらった。  ゲーム序盤は、井沢どんすけの力量を甘く見た岩崎誠が、石川キンテツ本人よりも 数10倍『桃鉄』が上手なおしゅらのせいもあって、目的地の読みに失敗して、どん 底を味わう。  さらにゲスト・ボンビーを喰らい、本来得意技であるぶっとびカードの着地に失敗 したりして、井沢どんすけに独走を許す。

 この状況には、私も困った。 「おかしいなあ! 私がここ2日間テスト・プレイしたかぎりでは、かなり納得の行 くチューニングになってきたから、きょうこそ井沢どんすけが大敗を喫して、発売決 定!と、私が叫べるかと思ったんだけどなあ!」 「えへえへえへっ。やっぱりボクに実力がついてきたってことですかねえ!」 「それは、絶対無いと思う!」  午後2時。石川キンテツが到着。

 COMキャラのあしゅらキンテツから、石川キンテツ本人にチェンジしたとたん、 決算のあとの棒グラフは、下がりっぱなし! 「石川キンテツ! おまえ、きょう来なくてもよかったんじゃないか! COMキャ ラのあしゅらのほうが絶対上手いよ!」 「やっやっやっや…! ボクのほうが、やっぱり…」 「やっぱり、何だよ!」 「やっやっやっや…! はははは…。弱いかもしれないっすね!」  石川キンテツは、人の言ったことに対して、否定をしない性格が、みんなに可愛が られる所以だ。  午後3時。柴尾英令くんが到着。 「さくまサン! 井沢どんすけサンの調子はどうですか?」 「困ったことに、ここまで8年間、ずっと独走だよ!」 「それは困りましたねえ!」 「ぶっとびカードをつかうと、目的地まであと5マスに飛んで、偶然、5進めるカー ドを持っていたりと、井沢どんすけのラッキー運が吹き荒れているよ!」 「まだチューングが合っていないってことですかねえ!」 「そんなことないと思っているんだけどなあ…」

 そんなときであった。  井沢どんすけに貧乏神がついた。  しかも、具体的にどこの場所とは言えないが、井沢どんすけは孤立した!  もちろん、貧乏神はゲスト・ボンビーに変身した!  パチパチパチパチッ! 「やったあ!」 「ついに、来た!」 「井沢どんすけの天下、終了なり〜〜〜ッ!」 「あ〜〜〜ッ! 終わった!」と、井沢どんすけがため息をつく。 「井沢どんすけ! 脇の下に汗かいてるぞ!」 「えへえへえへっ! 汗かきますよ! こいつ(ゲスト・ボンビー)、本当にじわじ わ嫌なやつなんですよ〜! 終わった!」    しかし、井沢どんすけに終わりはなかった…。  このあと、ゲスト・ボンビーから貧乏神に戻ったすぐあと、今度はハリケーンボン ビーに変身した!  ♪ズンジャジャジャジャーーーッ、ズンジャジャジャジャーーーッ! 「えへえへえへっ。やめて! やめて! あ〜〜〜ッ!」  井沢どんすけの独占都市が崩れて行く…。 

 さらに、ハリケーンボンビーから貧乏神に戻ったすぐあと、今度はキングボンビー に変身した。 「は〜〜〜〜〜〜ッ!」  この間、実にわずか1年間の出来事である。 「芸術的だなあ! 井沢どんすけの崩れ方は!」 「……………………」  井沢どんすけ、声もない。  井沢どんすけは、完全に放心状態。  その証拠に、コントローラを石川キンテツに手渡すのを忘れる。 「井沢どんすけ、どうした?」 「はっ…。魂が抜けてました!」  このあとは、いつも見なれた光景の連続だっ! 「井沢どんすけ!」 「はい?」 「ありがとう! 発売決定だあっ!」 「えへえへえへっ。発売決定かあ〜〜〜っ!」

 しかし、冗談半分で言っているけど、毎回ゲームを作り始めのときは、井沢どんす けって、本当に連戦連勝なのだ。  それがあちこち直して行くうちに、ある日、ぴたっ!と勝てなくなって、その後ず っと勝てなくなる。  この日記を読んでいるみなさんは、リアルタイムで知っているわけだけど、今回の ゲームの根幹に関わる部分を、井沢どんすけの希望により、作り直した。  でも井沢どんすけの希望を取り入れれば、入れるほど、井沢どんすけの負けが込む というのは、いったいどういうことなんだろう?  たしかに、私が後ろで見ていて、井沢どんすけの癖から、☆印カード売り場のメニ ューを変えたりしている。  青マスを、赤マスに変えたりもしている。  でもこの変更は、全プレイヤーに機会均等なはずである。  いよいよ、いつものチューニング最高潮のときの井沢どんすけにありがちな場面が 続出し始めた。  井沢どんすけの伝統芸である、マス目の数を読み間違えて、12月の赤マスに突っ 込む技も、披露! 「やっぱり、井沢どんすけサンは、こうでなくちゃ!」 「えへえへえへっ。なりたくないよ!」 「井沢どんすけ!」 「はい?」 「間違いなく発売決定だ!」  井沢どんすけも全部が全部ダメになってるわけではないよ。  レアで、ラッキーな場面もちゃんとあるんだよ。  きょうもぶっとびカードで、目的地にホールイン・ワンしているんだから!  でもその半年後には、貧乏神がついているんだけどね! 「だから、10年目からは、ボクが独走するって、昨日、宣言したじゃないですか!」 と、岩崎誠。 「岩崎誠! おまえは毎回勝利宣言してるじゃないか!」 「あはははは!」  午後6時30分。近所のスペアリブのお店「ハイ!ダディ」へ。 「は〜〜〜い! 『桃太郎電鉄U(仮)』発売決定を祝って、乾杯〜〜〜ッ!」  ひとり泣く真似の井沢どんすけ。

 午後7時30分。帰宅。  引き続き、『桃太郎電鉄U(仮)』のテスト・プレイ。  今回の目玉イベントである「三大新○○○」が、続々と登場!  さすがに、初登場の大掛かりなイベントだけに、あちこち手直し箇所が見つかった り、もっといい演出にしたほうがいいといったアイデアも出る。

 でもチューニング的には、あいかわらず井沢どんすけが、ヘマの連続で、とっても ナイス!  午後10時30分。最後にあるシステムに関して、激論を交わして、テスト・プレ イ20年目が終了。 「いやあ! おもしろかった!」 「えへえへえへっ! もうへとへと…」 「井沢どんすけ! へとへとってことは、まだ内容が小難しいか?」 「えへえへえへっ! いえ、上がったり下がったり、ほとんどのビッグ・イベントを 見てしまったんで、疲れちゃっただけです!」 「ああ、よかった! また井沢どんすけが知恵熱を出したとなると、システムの見直 しをしないといけないからな!」  きょうのテスト・プレイで出た問題点を検討しないといけない。  でもさすがに私も疲れた。  風呂入って、寝る!

 
さくまNEWS


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