３月５日（金）

　長嶋さんの緊急入院のニュースは、日本列島を大きく揺さぶった。
　スポーツ紙は、もちろん一面。
　テレビはほとんどのニュースをやめて、ずっと長嶋さんの話題だ。

　私たちの世代にとっては、手塚治虫さんとか、加山雄三さん、大鵬親方、長嶋茂雄
さんといった人たちは、好きとか、嫌いを超えた、その時代を作った偉大なる人たち
だ。
　脳梗塞かあ…。
　身体の右側に軽い麻痺ということは、私とおなじ症状だ。
　私は左側が麻痺だったけど。
　脳梗塞の中程度っていうのは、けっこう重いよ。
　う〜ん。けっこう長引くなあ、これは。
　ちょっと心配だ。
　アテネ五輪はまず無理だろうなあ…。
　長嶋さんは行きたいだろうなあ。

　午前１０時３０分。嫁と、高円寺の整体さんへ。
　整体のお兄ちゃんは、確定申告で忙しかったようで、しかも収入がかなり減ったの
を嘆いているから「だったら、もっと働きなよ！」というと「やだ！」。はっはっは！
　お兄ちゃんらしい！
　もともと収入減の原因も、伊豆に温泉つきの家を買って、月曜、火曜と、休みを増
やしたせいなのだから、当然といえば、当然。

　午後１２時３０分。整体さんの帰り道、餃子処の看板が目に入った。
　餃子処「たちばな」に入る。

 



　ランチがあって、餃子８個、麦ごはん、サラダ、スープのセット。
　餃子が８個もつくというのがいい。
　だいたい餃子って一皿５個くらいで、物足りないことが多い。

 



　ついでに、キュウリと、とろろも注文する。
　このとろろが、こってり、ねばねばでおいしかった。
　餃子も、羽根の多い鉄鍋風で、しっかりした味でおいしかった。





　たぶん餃子ランキングを作ったら、ベストテンには楽々入って、ベスト５くらいは
窺えるレベルだ。
　高円寺の商店街のはずれに、こんなおいしい餃子屋さんがあるなんて知らなかった。


＜私がもう一度行くためのメモ＞
餃子処「たちばな」
住所：東京都杉並区高円寺南３の４３の１３　笠原コーポ１Ｆ
電話：０３（３３１６）２６２９
営業時間：１８：００〜０：００
　　　　　ランチは、火曜〜土曜１２：００〜１５：００
定休日：月曜
備考：高円寺西友の通り。


　ランチは、最近始めたばかりのようだ。
　夜は、焼酎も飲める居酒屋さん。

　午後２時。喫茶店「らぴす」サンに寄ってから、帰宅。

　午後２時３０分。Ｇ＋で「横浜ＶＳ巨人」のオープン戦。
　今年もテレビで、横浜ベイスターズの戦いぶりを生で見ることができる季節になっ
てしまったなあ。
　昨年は、読売広告の岩崎誠と、陣内智則くんの阪神優勝騒動に巻き込まれて、どう
せ横浜ベイスターズには、今年何も新しい話題はないから、阪神ファンになっちゃお
うかなあ？と３分間だけ思ったけど、佐々木主浩（ささき・かずひろ）様の復帰によ
り、今年も１年間横浜ベイスターズから目が離せなくなってしまった。
　今年も、影のオーナー宣言だ。

　試合のほうは、あいかわらず、巨人の主力投手が出てくると、すっかりおとなしく
なってしまう横浜ベイスターズの若手打撃陣だったけど、オープン戦は、新人選手を
見ることができるだけでも、マニアにはうれしい。

　とくに吉村裕基選手の未来を非常に期待しているんだけど、守備位置が、今年４番
を打つかもしれない村田選手の３塁と、昨年セ・リーグ本塁打王のＴ・ウッズ選手の
一塁では、どうにもならない。
　外野を守らせてしまってもいいような気がするなあ。

　古木克明選手が、きょうも３番を打っていたけど、昨年からのへっぴり腰打法が、
全然直っていないなあ！　影のオーナーとしては、確実性のない打法だったら、吉村
裕基選手の将来性を取るなあ。
　河野友軌外野手も、このところオープン戦で調子がいい。
　野手は、けっこういいんだよなあ。
　投手陣が、まったくいない。
　これはもう伝統だからなあ。
　鈴木尚典選手＋石井琢朗選手＋金城龍彦選手＋種田仁選手と、松坂大輔投手ひとり
と交換トレードしてくれんかねえ。
　ああ、今年もこうやって、絵に描いた餅をたらふく食うんだろうなあ。

　あっ、そうだ。マーベラス・エンタテインメントの片岡義朗様！　今年、神宮球場
はあの１９８８年、横浜ベイスターズが３８年ぶりに優勝したときの年間シーズンシ
ートに戻しましたので、ぜひご連絡ください！

　けっきょく、横浜ベイスターズは５−１で敗戦。
　まあ、こんなもんだろう。

　午後４時。『桃鉄研究所』の原稿執筆。

　午後６時３０分。代々木駅で、サザンオールスターズのベーシスト＆ウクレレ伝道
師・カズ坊（関口和之）と、辻邦博さんと待ち合わせて、「代々木今半」へ。
　カズ坊（関口和之）と、やっと会えた。
　辻邦博さんは、『桃太郎電鉄』で、カズ坊（関口和之）が作曲した曲の編曲を担当
してもらっている。

「代々木今半」のお肉は、きょうも暴力的なおいしさ。
　仙台の牛たんは、仙台名物といいながら、アメリカ産なのがバレて、壊滅状態だけ
ど、ここの牛たんは、和牛だから、きょうも牛たんのしゃぶしゃから！

 



　カズ坊（関口和之）がおいしそうな顔をしているので、すかさず「カズ坊（関口和
之）！　今年はたくさん曲を書いてほしいんだけど！」と切り出す。
「ううっ…」
「カズ坊（関口和之）さあ！　池毅さんが何曲でもＯＫですよって言ってくれるんで、
どんどん作曲をお願いしちゃってるんだけどさあ。気がついたら、たくさん頼みすぎ
ちゃって！」
「うふふ…」
「でさあ、このままだと『桃太郎電鉄』で、カズ坊（関口和之）の曲が占める割合を、
池毅さんに抜かされちゃうかもしれないんだ！　だからそろそろ、がんばってほしい！」
「う、うん…」
　しかも、ちゃんと今年のサザンオールスターズのおおよその予定も聞いたので、私
は、作曲できる時間があると見た。
　去年みたいに、全国縦断ツアーとかあると、なかなかたくさん作曲を頼みづらくて
ね。

　要するに、きょうの集まりは、毎年恒例、カズ坊（関口和之）に、作曲してもらう
数を増やしてもらうせり市みたいな日だ。
　カズ坊（関口和之）も、私とおなじでおいしいものを食べたときに、仕事をＯＫし
てしまう癖があるので、こういうお願いをするときの料理屋をどこにするのか、悩む
のが楽しい。
　以前は、銀座の鮨金総本店が弱かった。
　その後は、「天ぷらの近藤」に誘えば、まずＯＫだった。
　最近は、京都の「特に名を秘すＭ」が、ずっとイチ押し。
　だから今週、急に「特に名を秘すＭ」に来れなくなっちゃったのは、こっちとして
は、切り札のカードが通用しなかったみたいで、東京で「特に名を秘すＭ」と対抗で
きるお店を考えるのは、大変だった。
「天ぷらの近藤」は、いつも満席なので、たまたま取れたときに、スケジュールの忙
しいカズ坊（関口和之）が来れるとはかぎらない。

　で、考えたあげくに、まだ「代々木今半」に行ったことがないのを思い出した。　
案の定、「代々木今半」の悪魔のようなお肉の連続に、カズ坊（関口和之）も完全に
ノックアウト！
　辻邦博さんも、すき焼きの卵のおいしさに、びっくり。
　カズ坊（関口和之）も、辻邦博さんもすき焼きにご飯はいらないといっていたの
に、けっきょく、ご飯を分け合って食べていた。

　ここのお肉は、本当に身体に毒！　おいしすぎて、毒！
　お店のご主人曰く「尿酸値が一気に上がるお肉だからねえ！」には、みんな大爆笑！
　このご主人、私が顔を出すと「そろそろ、さくまサン、うちのシャブ（しゃぶしゃ
ぶ）が切れてきたころだと思ってたんだ！」というギャグを飛ばすような人だ。

 



　いやあ、ここ数日体重が下がってきてたんだけど、きょうもここで食べすぎて、元
の木阿弥！
　体重を減らしたかったら、ここに来ないことだ。
　でも覚せい剤級のしゃぶしゃぶだから、定期的に喉が欲してしまう。

 
 



「さあ！　カズ坊（関口和之）、いっぱい作曲して、またこのお店で打ち合わせをし
ましょう！」とまとめる。

　午後８時３０分。帰宅。
　しばらく、『桃鉄研究所』の原稿執筆。

　午後９時３０分。私、嫁、ポニーキャニオン勤務のけーむら（木村真人）クンの３
人で、近所の「きばいやんせ」へ。
　けーむらクンが、突然、今月の後半に、名古屋に転勤が決まってしまったのだ。　
私の場合、名古屋だったら、返って京都に近いので、いまとまったく距離感は変わら
ないと思うんだけど、転勤話を聞くために、会うことになった。

　けーむらクンは、１９６５年生まれなのに、１９５２年生まれの私がなつかしいと
思える曲を、知っていて、まるで同世代のように語れる貴重な若者なのだ。
　たぶん、私の同窓会に潜入して、その日来ていない人間の名前を語れば、バレずに
２次会まで、なごやかに思い出話ができてしまうだろうというくらい、レトロ博士だ。

　気がつけば、あがた森魚さんの話題を注釈抜きで、しゃべり合っているのは、絶対
異常。あがた森魚さんが、その後ヴァージンＶＳというグループを組んでいたという
話題は、私の同世代でも知っている人は少ない。
　世の中には、いろんなマニアがいるもんである。
　そんなレトロ・マニアの引越しがどうなるのか、心配になるのだが、けーむらクン
自体、どうなるのか予測できないらしい。
　そうだろうなあ…。

　午後１１時３０分。「名古屋か、京都で会いましょう！」と、うちの前でけーむら
クンと別れる。

　今夜は、今週録画しておいたテレビ番組をあれこれ見る。