１月３１日（土）

　午前７時。起きられない…。

　午前８時。起きたけど、目が開かない…。

　午前９時。気がつけば、また寝ていた…。ＺＺＺ…。

　午前１０時。起きたものの、ふとんから出られない…。

　う〜ん…。井沢どんすけ参加のテスト・プレイを見たあとは、先日の雪の新潟に行
ったみたいに、ずし〜〜〜ん！と疲れる。
　井沢どんすけの反応をその場で、頭のなかをぐりんぐりん回転させながら、必死に
分析しないといけないから、へとへとだ。
　ほとんど千本ノックを喰らった野球選手状態。

　午前１１時。日刊スポーツを丹念に読む。
　ふうむ。どうやら佐々木主浩（ささき・かずひろ）様の横浜ベイスターズ復帰は濃
厚のようだなあ！
　９８年の優勝のときは、横浜ベイスターズではなく「佐々木ベイスターズだった！」
という言い方は当たっているかもねえ。

　えっ？　巨人は、堀内恒夫監督（56）が一度は獲得に動くことを明言しながら、そ
の２時間後にフロントが撤退を決めるという混乱ぶりなんていうニュースもあったの？
　危ない、危ない。
　巨人は何するかわからないからなあ！

　週明けにも、横浜復帰決定か…。
　にまにま、にんまり…、おっと、まだ喜んではいけない。


枚方市・あすやん
――――――――
　さくまさん、こんにちは。
　そして、おめでとうございます。
　皆まで言いません。
　とにかく、おめでとうございます。

　今日一日はえびす顔でしょうねぇ。
　何はともあれ、お祝いまで。


●さくま「ダメ、ダメ！　人生と勝負は、下駄を履くまでわからない。はいた後に転
ぶことだってある！　ふっふっふ。まだまだ…」

　午後１２時。嫁と目黒区青葉台のカレー専門店「ムッシュ・ヨースケ」へ。
　開店時間が１２時。５分遅れでお店に入ったら、もう満員。





　午後１２時２０分ぐらいから、どんどんお客さんが入れ替わる。
　ものすごい盛況ぶりだ。
　カレーがおいしくて、ご飯の上には、レンコンの天ぷらや、ナスといったヘルシー
なものがどっさり乗っているこのカレーは、遠くからでもめざして食べに来たくなる
ような料理だ。

 



　いまや、オーベルジーヌの欧風カレーよりも、好きかも。

　午後１時３０分。帰宅。
『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の手直し作業。
　今週の３日連続会議で出た変更点と、昨日のテスト・プレイで出た井沢どんすけチ
ェックによる仕様書の変更だ。

　井沢どんすけの指摘も、本人は意識して、的確にクレームをつけてくれるわけでは
ないので、ほとんど禅問答に近い。

　たとえば…、「ドジラースさえ、いなければなあ…」
　この井沢どんすけのつぶやきを、ドジラースのイベントを消滅させるだけで解決し
てはいけない。
　モモトラマンがドジラースを倒したときに、カードをプレゼントするとか、いつも
モモトラマンカードを持っていないと大変だから、カードをセットしておけば、３年
くらいはスタンバイ状態になるようにしたほうがいいといったアイデアで対応しない
といけない。
　そして、ついにはプレイヤーが独占している都市に、ドジラースが出現した場合、
モモトラマンの勝利確率を上げてあげることにたどりつくのである。
　プレイヤーにとっては、独占都市が崩壊するよりも、寸でのところで、助かること
のほうが、何倍もうれしいからだ。
　プレイヤーにとっても、都市を独占することが、励みになる。

　井沢どんすけが昨日残した言葉の意味を必死に考える。
　さらに、ちょっとした指摘の変更も忙しい。
　１文字変更すれば、それに関連する仕様書すべてのメッセージを変更しないといけ
ない。プロ野球団を「プロ野球チーム」に変更すれば、北海道、後楽園、幕張、横浜、
名古屋、大阪、神戸、広島、博多…、９個の仕様書を変更する。

　午後６時。おっと、もう時間だ。
　きょうは今年初めての「小池一夫塾」だ。
　小倉揚子江の肉まんを食べて、家を飛び出す。

　午後６時３０分。新宿２丁目。東北新社の「映像テクノアカデミア」へ。
　きょうは、漫画科の女生徒たちが聴講させてほしいというので、ゲーム科の生徒２
人と、女性の３人で、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の「桃鉄公式戦」をテスト・プレイ。
「まだバレンタインデーには、遠いのですが、貢物です…」と、女の子たちは、チョ
コレートを私にくれて、聴講の許可を取るのがえらい。
　最近は女の子たちのほうが、企画力あるね〜。

　本編の内容を見て、ギョッする女生徒。
　そりゃ、そうでしょね。
　ちょっと、うんと、たっぷり、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』は変わっているんだからね。

　テスト・プレイしながら、ゲーム作りも解説する。





　ゲームのほうは、元自衛隊員の島津くんが、いまだかつてないほどのバカづきを見
せて、ぶ〜〜〜っちぎりの圧勝！
「ゴジラ対蚊（か）」みたいな展開だった。

　なにしろ、彼が黄色マスに停まると、毎回１／２５６か、１／１２８の確率でしか
出ることのないカードばかり引いてしまうのだ。
　島津くんのカード袋は、スペシャルカードに、特急周遊カードに、１ゲーム中に１
回手に入れることができるかどうかの「最後の切り札カード」を手に入れてしまって、
そのカードで、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』で初登場の新幹線周遊カードを手に入れてし
まったのだ。
　しかも、この新幹線周遊カード。３回もつかえば消えてしまうのに、最大限の７タ
ーンまで持続してしまった。
　こんなすごい確率の連続は、初めて見た。
　この確率なら、島津くんの本来の実力でも、「ジャパンカップ」で優勝間違いなし
だ！　それほど、アンビリーバボーの連続だ。

「島津くん、きょうの塾の帰りに、みんなにご飯をおごってから、帰ったほうがいい
ぞ！　ちょっと夜道が怖い！　はっはっは！」

『桃太郎電鉄』は、実力７分、運が３分のゲームにチューニングする。
　しかも、ふつうのゲームは、あまり確率がバラつくと、チューニングが狂うので、
きょうの島津くんのようなバカづきが始まると、これ以上いいカードが出ないように
補正をかけてしまうような作り方をしてしまうことが多い。

　でも『桃太郎電鉄』は、この補正をまったくかけないから、きょうみたいにチュー
ニング度外視の結果が出る場合もあるように作ってある。
　だから、１００回やろうが、１０００回やろうが、１万回やろうが、おなじゲーム
展開には絶対ならないのは、このせいだ。
　きょうの島津くんのような強運の重なり具合は、おそらく３６万分の１くらいだろ
うけどね。

　午後９時３０分。帰宅。
　来週の「札幌雪祭り」を断念したので、せめて雪の降らない場所の温泉にでも一泊
しようと思って、旅館に予約を入れてもらったら、今年の９月まで、全室満員なんだ
って！
　今月じゃないよ！　今年の９月だよ！
　日祝日じゃなくて、平日もだよ！
　こりゃまった〜、どうじゃろかい！
　ニッポンは、どこが不景気なんだ！？

　来週の予定が、あっさり崩れた。