１月２７日（火）

　午前６時３０分。眠い〜！
　寝付いたのは、午前４時過ぎくらいだろうから、２時間ちょっとの睡眠だ。
　みなもと太郎さんとの対談を反省したり、感激したり、忙しい真夜中だった。
　昨日の日記を書き上げる。

　午前８時３０分。『特ダネ』の古賀潤一郎議員の西鉄大橋駅前での演説を見ながら、
うとうと…。
　辛口コメントでおなじみの政治評論家・三宅久之さんが「この人、見通しの甘い人
ですねえ！」といっていた。
　上手い言い方だなあ。

　古賀潤一郎という人は、何でも自分で決めちゃうタイプなのか、まったくいいブレ
ーンがいないかのどっちなんだろう？
　いいブレーンがいれば、うまい時間稼ぎをしたり、仮病で入院したりして、マスコ
ミの攻撃を弱めたりするものだ。
　強力なブレーンがいれば、「卒業しなかったことは認めます！　でもいま私が辞職
すれば、あの山崎拓さんが返り咲いてしまいます。本当にそれでいいのでしょうか？
　今期だけは最後まで勤めさせてください！」といった、強行突破のよな奇策を打ち
出せたかもしれない。

　じたばた、アメリカまで行って、パフォーマンスで乗り切ろうというのは、見通し
が甘い人だ。
　ピンチのときに、しゃべれば、しゃべるほど、ヘマをする確率は高くなる一方だ。
ピンチのときは、まず謝ってから、おとなしくする。これしかない。

　午後１２時。嫁と、銀座の歌舞伎座の先の喫茶店「ＹＯＵ」へ。
　この喫茶店、とにかくオムライスのおいしいお店として、つとに有名。
　私も嫁も、もちろんオムライス目当てで来た。

 



　玉子が、本当にふわふわ、とろ〜り、とろ〜り。
　たぶん玉子のなかに、クリームも入っているんだろうなあ。
　まるで口のなかで、溶けていくような食感だ。

　食後、「茜屋珈琲店」へ。
　築地まで来たら、この喫茶店に行かないわけにいかない。
　この喫茶店、ご主人は、まったく無駄口を聞かない。
　お客さんと雑談にふけるということが、まったくない。
　たった一杯のコーヒーで、お客さんと真剣勝負している。
　ここまでおいしいコーヒーなら、無口でもいいや！と思わせるすごみが、コーヒー
を淹れる所作や、コーヒーの味に漲っている。
　コーヒー業界の剣豪である。
　このスタイルを守り通すことは、どれだけつらいことか、私のような未熟者には想
像がつかない。

　午後１時。睡眠不足で、頭がぼ〜〜〜ッとしているので、薬局で、ユンケルを飲ん
でから、築地のハドソンへ。

　８Ｆの会議室入り口の電子キーは、おかげさまで、ロックを解除されていた。





　これで、好きなときに、トイレに行ける。
　しかし、泥棒さんや産業スパイさんに、耳寄りな情報を与えるわけに行かないので
詳しくは言えないんだけど、これまでも簡単に電子キーは、解除できたんじゃないか！
という気持ちが強い。

　きょうから３日間、札幌の開発スタッフがやって来て、今年初めての打ち合わせだ。
ちょっと遅いが、きょうが今年の仕事始めのような気分だ。

　メンバーは、川田忠之くん、小坂晃弘くん、田中俊介くん、込山勉くんの４人。
　今年から、開発会議には、ハドソンの宣伝部の人は、席を外してもらった。
　同席してもらうより、ゲーム雑誌にでも顔を出して、『桃太郎電鉄１２』を宣伝し
てもらったほうが、お互いのためになると思う。

 



　こっちは毎度おなじみ、私、嫁、土居ちゃん（土居孝幸）、黒豚の似合う男・柴尾
英令くん。

　最新ロムを見ながら、ビッグ・イベントの演出について、ダメだしをする。
　演出の部分なので、ゲーム演出担当の柴尾英令くんの独壇場だ。
　口角泡を飛ばして、「ここは、こういう風に変えてください！」「カメラの位置を
こっちから見たようなグラフィックにしてください！」「うんうん。いい感じだけど、
もうちょっと駒キャラの位置が上に来るようにしてください！」
　ふだんのエッチな会話しかしない男とは思えないほど、凛々（りり）しく、頼もし
い。

　画面角度、イマージナリー・ラインといった専門用語を駆使して、メインプログラ
マーの田中俊介くんと渡り合う姿は、ふだんお下劣な会話ばかりの柴尾英令くんから
は、想像できない。
　はい。その通りです。
　柴尾英令くんをホメるふりしながら、貶めています。
　絶賛しすぎるのも、くやしいじゃないですか！
　学歴詐称の古賀議員とおなじ福岡県生まれですよ、柴尾英令くんは！

「さくまサン！　古賀議員は、きょうの会議に関係ないじゃないですか！」
「はっはっは！　関係ないよ！」
「ボクは、山拓の選挙区じゃなくて、麻生太郎の選挙区生まれですよ！」
「いいじゃないの。話がおもしろいほうがいいんだから！」
「適当な親父だ！」
「はっはっは！　その通り！　『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』は内容を、まったく漏らせな
いので、柴尾英令くんをおちょくることくらいしか、日記に書く話題がないんだよ！
　はっはっは！」
「この親父〜！」

『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』は、毎度、野心作といっているけど、あんまり毎度、毎度、
野心作、野心作と声高に言い続けていると、お客さんというのは、意地になって、
「な〜〜〜んだ。野心作とかいっていて、たいしたことないじゃないか！」と言いた
くなるものだ。
　私だって、そんな下衆の勘繰りをしたくなる気持ちはわかる。

　かといって、ゲームの内容を書くわけにもいかないので、与太話を探すしかないの
だ。頼むからどこかの雑誌で、早く内容の一部でもいいから、公表してほしい。

　それでも、最新ロムには、着々と、新しいイベントや、マップのパーツが入り始め
て、進捗状況は、早い、早い。本当に早い！

　札幌開発スタッフとのゲームに対する価値観は、この２年間で本当に意思統一が完
了しているので、イベントの演出方法で悩んだときも、解決までの時間が早い、早い。

　結婚の第一条件は「価値観がおなじ人と…」という言い方をされるけど、仕事上の
パートナーシップもおなじだ。
　ゲーム作りに対する考え方の価値観は、実に大切だ。

　午後６時３０分。私、嫁、土居ちゃん、柴尾英令くん、川田忠之くん、小坂晃弘く
ん、田中俊介くん、込山勉くんの６人で、築地のお寿司屋さん「太老樹（たろうき）」
へ。

 



　午後７時３０分。再び、築地のハドソンに戻って、会議の続き。
　キングボンビーや、ハリケーンボンビーの演出がさらにグレードアップしていた！
　すごいや！

　あれ？　ハリケーンボンビーが『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』に登場するって、もう一度
日記に書いたよね？　書いてない？　『桃鉄研究所』では言っているよね？えっ？　
書いてないかも？　う〜ん。
　このくらい書いちゃってもいいでしょ！
　情報が少ないんだからね。
　あの影の『桃鉄』オーナーである井沢どんすけが、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』でも、
ハリケーンボンビーを出せ！」と強くいうのだから、出さないわけにはいかない！
『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』で、ハリケーンボンビーにひどい目に会ったときは、ぜひ
「い・ざ・わ・め〜〜〜！」「おまえが入れろといわなければ、こんな目にあわな
かったのに〜！」と叫んでください。

　午後８時３０分。とんとん拍子で、本日予定していた議題を消化。
　続きは、また明日ということに。
　この会議をメイキング・ビデオにして、ゲームのなかに入れたら、絶対同業他社の
嫉妬の嵐になると思うなあ。

　バッティング練習のように、すこん、すこん、問題点が解決して行って、ちょっと
停滞している議題は何だ？と思ったら、うんちカードと、オナラカードの使用上の問
題だからね。
『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』では、意外なことに、新システムのせいで、オナラカードが
とっても重要なカードになってしまいそうなのだ。

　午後９時。帰宅。
　きょうは、少し早めに寝て、明日に備えなければ。

　ようやく、きょうから西村京太郎さんの『上海特急殺人事件』（実業之日本社）を
読み始めることができる。

　おっと！　読売広告の岩崎誠が、大喜び！
　毎日放送『桃の陣！西日本オニ退治道中記』の最終回３０分拡大スペシャルが、視
聴率３．１％！

　なんと、ぴったり平均視聴率３％を達成！
　最後まで、気持ちいいね〜！
　また、さくまにあのしあわせのしずくクンと、高木明光くんが『桃陣（ももじん）！』
レポートを書いてきてくれたので、ご紹介！


尼崎市・しあわせのしずく
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　こんばんは、しあわせのしずくです。
　深夜にもかかわらず高視聴率を叩き出してきたおばけ番組、「桃の陣！」もいよい
よ最終回を迎えました。
　終わってしまうのは非常に残念ではありますが、陣内さんはじめ、出演されたすべ
ての人が本当に桃鉄を愛しているのが感じられる番組でしたね。
　もちろん番組スタッフの皆様の大変な努力に感謝しなければならないのですけど。

　それにしても、お笑い大好きの私にとって、陣内さん、バッファロー吾郎、シャン
プーハット等々毎回ものすごい人達が集まったものだと感心させられました。
　まさに奇跡の番組として後世まで語り継がれることでしょう(笑)。
　最終回のゲスト若槻千夏さんや、小倉優子さんなど、実はあまり知らなかった（す
いません、私の不勉強で）人達も毎回番組に花を添えてくださって、今では大ファン
になってしまいました。
　最終回の若槻千夏さんは無理難題にも挑戦してくれて、もう永久保存版(意味不明）。
　個人的にはさくまさんと土居さんが出演された時はやっぱり興奮してしまいました
ね。
　その昔ジャンプ放送局に投稿していたものとしては、憧れの人ですから。
　気が早い話ですけど、さくまさんがおっしゃっていたように、同じキャスト、スタ
ッフで「桃の陣！２」が出来たなら最高ですね。

　それではさくまさん、これからも無理をしない程度にますますのご活躍をお願いし
ます。


貝塚市・高木明光
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  さくまさんこんばんは、大阪の高木明光です。
　本日放送されました『桃の陣！』最終回の放送を拝見致しました。

　今回は残り８県をまとめての勝負でしたが、勝負の内容毎に各芸人さん、司会とし
て出演された大月アナウンサーの個性が爆発して面白かったです。
　それにしてもスーツ姿で出演されていたバッファロー吾郎の木村さん、一番辛そう
でした。

　以前からの念願でした、陣内さん・木村さんのイラストで対決が観ることができ嬉
しかったです。出演されていた土居さんを困らせてしまうほどのイラストに大笑いし
ました。
　でもやはり竹若さんはすごいです！！

　１月１４日付の裏日記では「まさか！？」と思っていましたが、今回のゲストの若
槻千夏さんが、本当に背中を出されるのにはびっくりしました。
　年末に吉本芸人の皆様が深夜２３時から明け方５時まで生放送される関西では有名
な漫才番組で司会をされていましたので大きな影響を受けられたのでしょうか？

　３ケ月間放送された『桃太郎電鉄』の番組で、大好きな芸人さんが多数出演された
夢のような番組『桃の陣！』は、最後は意外な結果となり幕を閉じましたが、是非ま
た復活し、放送されることを願います。
　さくまさん、各地域へ足を運ばれ本当にお疲れさまでした。
　
　最後に、１１月からの３ケ月間楽しませて頂いた主役の陣内智則さん、お姫様役の
皆様、鬼チームの役として出演されたバッファロー吾郎のお二人をはじめとする皆
様、ＭＢＳのスタッフの皆様、本当にお疲れさまでした。
　楽しい番組をありがとうございました。

●さくま「本当にＭＢＳのスタッフの皆様、制作会社ブリッジの皆様、出演してくだ
さったすべての皆様に感謝だ。
　感謝がいえることが、こんなにうれしいのは本当に初めてかも！」

　明日も、築地のハドソン！