１月５日（月）

　ようやく、体重が減った。
　いや、元に戻った。
　太っている人間は、すぐ体重が減ったと言ってしまう。
　いままで口に出した減った体重を足したら、マイナスになってしまう。
　とはいえ、ようやく「もうちょっと痩せたほうがいい」までは来た。

　午前８時。『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の仕様書作り。
　う〜〜〜、３日連続で仕事をすると、ターボ・エンジンがかかってしまう癖を忘れ
ていた。
　火を噴いたように、仕事のペースが上がってしまった。
　お腹が減っているんだけど、食べに行くのももどかしくなって停まらない。
　
　午後１２時３０分。いいかげん、食べないとダメだ。
　でも、あまり重いものを食べたくない。
　麩屋町通りを北上して、二条麩屋町の「麩屋町二条カフェcocofu」へ。
　こんなところにお店が出来たんだ。
　入ってみる。
　看板にあった二色のオムライスが気になった。

 



　京都の町家（まちや）風の作りで、隣にパン屋さんが隣接している。
　最近流行のちょっとした京のおばんざい屋さん風のお店だ。
　二色のオムライスが、何と何で、二色なのかと思ったら、ドミグラスソースと、水
菜の緑色で、二色だったようだ。
　味は、まあまあ。
　京都にひとりで来たときに、ランチとして入りやすいお店のような気がした。
　食後、夷川（えびす）の家具屋さん街へ。
　きょうから営業していると思ったら、どのお店も７日から営業開始で、ほとんどの
お店が閉まっていた。





　何だか悔しいので、夷川を西に向かって歩く。
　この先どこまで道は続くのか確かめたくなって、歩き始める。
　どうせきょうも散歩しないといけない。
　小さなテーマがあるだけでも、散歩は楽しくなる。

　けっこう古い町並みが、続く。





「ＭＲ．ＢＡＫＥ　ＭＡＮ」というパン屋さんがあった。
「ミスター・ベイクマン」だ。
　かつてのヒット曲に「ミスター・ベースマン」という曲があった。
　すぎやまこういち先生がディレクターだった『ザ・ヒットパレード』で流れていた
曲だ。ここのご主人もあの番組が好きだったんだろうなあ。
　お店自体はふつうの手作りパン屋さんだった。

　しばらく歩くと、今度は「ガット・リハビリィ」というお店。





　まるで「ロカビリー」みたいな名前だけど、これがなんと、お米屋さん。
　妙な通りだな、夷川は。

  京都は、碁盤の目のような区画なので、曲がりくねることなく進めるので、おおよ
そはどこに着くのか、予想がつく。

　かなり疲れたところで、やっぱり二条城の端っこにたどり着いた。





　限界なので、タクシーに乗って家まで戻る。
　病気したときのリハビリ方法だ。
　歩けるところまで歩いて、へばったら、喫茶店に入るか、タクシーで帰る。
　これでかなり運動不足が解消できるし、どこまで歩けるか楽しみにもなる。

　午後２時３０分。帰宅。
『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の仕様書を札幌に送る。
　おおっ！　池毅（いけたけし）さんのゲスト・ボンビー用の曲が、掲示板にアップ
されていた。
　試聴する。
　いい！　いい！
　こういう曲にしてほしかったんだあ！
　わっはっは。うれしいなあ。

　私が『桃太郎電鉄』の音楽のなかで、いちばん注意を払っているのは、マップの曲
と、キングボンビーの曲と、このゲスト・ボンビーの曲だ。
　この３曲が定まらないと、ゲームが完成に向かって進んでいないような気分になる。
１曲は、キングボンビーなので、正しくは２曲だ。

　いやあ。ゲスト・ボンビーの曲が、決まってよかった。
　早くこの曲が、井沢どんすけの順番のときに鳴り響いてほしいものだ。

　マップ曲は、毎回システムがおなじ『桃太郎電鉄』が飽きないようにするために、
毎回新曲を投入することにしている。
　今回は、カズ坊（関口和之）の曲もよくて、池毅さんの曲もいいので、どちらにし
たらいいか悩んでいたところに、またきょう、ほかのイベントにつかうための曲が、
マップ曲にいいような曲で、さらに悩む。
　贅沢な悩みだ。

　午後３時。ヤサカタクシーの宮本さんと、今年初めての「柳月堂」のパンを買いに
行く。
　きょうから営業開始なので、あまりパンの種類が多くなかった。
　ちょっと残念。
　でも今年もこのお店のパンをたくさん食べるぞ！

　午後３時３０分。帰宅。
　昨日に引き続き、ＤＶＤで『王様のレストラン』を鑑賞。
「素晴らしい！」
　劇中の松本幸四郎さんが口癖のように言っている言葉だけど、本当にこの言葉をこ
の作品に言いたい。

　それにしても、このドラマに登場するような人間が本当にいたら、１週間でレスト
ランは潰れると思う。
　ドラマでは、ダメ人間がヘマをして、みんなの愛情で許されて、次からヘマをしな
くなる。でも絶対、実生活ではこういう人たちは、必ずおなじヘマを繰り返すし、平
気で、何度でも、何度でも嘘をつく。
　最高のドラマは、ドラマであることを忘れて、見ていて腹が立ってくることだ。　
私はこの『王様のレストラン』を嫌いになりそうなくらい、「素晴らしい」と思って
いる。
　ひとりひとりのキャラクターが、かつて一度はどこかで会ったことのあるような人
たちだからだ。
「素晴らしい！」

　三谷幸喜さんって、子どもの頃から、映画の名セリフを必死に暗記していた人なん
だろうなあ…。
　いいセリフの連続で、げっぷが出そうだ。

　山口智子さんが、魅力的だ。
　こういう男の子っぽい女優さんを人を私が気に入るなんて、いままで絶対ないこと
だ。
　それだけ名演技なんだろう。

　午後６時３０分。「柳月堂」で買ってきた焼きそばパンで、夕食。
　３日連続パン食のせいで、ついに体重は、３キロ減。
　半年振りに、７０キロの大台を割った
　また減った体重を書いてしまった。

　夜も、ずっと『王様のレストラン』。
　本編１１話すべてを見終わったけど、本編とおなじ量のコメンタリーがあるので、
じわじわ見て行くことに。
　三谷幸喜さんが、出演者たちに突飛な質問をするので、日本映画などについている
けだるそうなコメンタリーと違って、実に楽しい。
　松本幸四郎さんに「幸四郎さんは、エッチビデオとか見るんですか？」という質問
ができるのは、この人くらいなもんだろう。
　三谷幸喜さんほどサービス精神が旺盛で、それでいて、微妙に外れていて、その外
れ具合が絶妙でとぼけた味になってしまう人も珍しい。

　明日は、いよいよ『桃の陣！西日本オニ退治道中記』のロケ。
　日記に、ようやく写真が増えるはず。
　でも嫁がいないと、つい写真を撮り忘れる。
　食べ物の写真も増える…はず。
　そして私はまた７０キロの大台に乗ってしまうんだろうなあ。
　まさに、三日天下。