１月４日（日）

　いかんなあ…。
　ちっとも体重が減らない。
　嫁と娘がニュージーランドに行っている間に、減量しようと思っているのに、元日
からこっち、体重が増加してしまっている。
　昨日も、すぎやまこういち先生ご夫妻から夕食に、しゃぶしゃぶのお店にお招きい
ただいたのに、遠慮させていただいた。
　サンドイッチだけなのに、０．２グラムしか減らなかった。
　体重計に乗ったときの、落胆ったらなかったよ。

　午前８時。『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の仕様書作り。
「お正月から、仕事とは大変ですね！」と思わなくていいですよ。
　私の場合、仕事をするのが趣味なので、じっくり仕事を出来ることのほうが幸せな
のだ。冗談ではなく、仕事をしているときのほうが、血圧は低い。

　午後１２時３０分。すぎやまこういち先生ご夫妻、「プティ・ポワン」の北岡さん
ご夫妻と、またまたごいっしょさせていただいて、寺町蛸薬師の「有喜屋（うきや）」
へ。

　すぎやまこういち先生ご夫妻と、北岡さんの奥さんが、章魚（たこ）そば。
　私が、納豆ホイップそばの有喜（うき）そば。





　北岡シェフが、有喜（うき）そばそばに、親子丼に、にしんの棒煮。

 



　体重がちっとも減らない話をして笑われる。
　すぎやまこういち先生ご夫妻には、すでに私が間食が多いことがバレている。
　でも昨日は、間食もしなかったのになあ。

　食後、お店の前でみなさんとはお別れ。
　もう何から何まで、すぎやまこういち先生ご夫妻、北岡さんご夫妻にごちそうにな
ったうえに、お世話されっぱなしだ。
　幸せな男だ、ほんとに私は。
　北岡さんご夫妻は、帰京の予定だそうだ。
　もう三が日は終了しちゃったわけだなあ。早すぎる！

　みなさんとお別れしたあと、昨日に続いて、無駄な抵抗かもしれないけれど、必死
にウォーキング！
　寺町四条の通りに出て、高島屋の地下売り場を一周、再び、四条通りに出て、四条
東洞院（しじょうひがしのとういん）へ。
「イノダコーヒ四条店」で、コーヒー。
　案の定、お正月の「イノダコーヒ」はどのお店も超満員だ。
　京都という土地柄は、本当に一度信用が強固になると、お客さんたちの忠誠心がす
こぶる強い。その代わり、ちょっとでも味が落ちたり、接客が悪くなると、きっちり
店が潰れる。

　午後２時３０分。足がまだじんじんしている。
　でも、待っているお客さんがたくさんいるのに、ひとりでテーブルを占領してはい
けないので、さっさと店を出ることに。
　例によって、このお店は座っているだけでアイデアが吹き出る不思議なお店だけに、
もったいない気もした。それでも１５分ぐらい座っている間に、アイデアが３つも出
た。今年も縁起のいいお店だ。

　午後３時３０分。帰宅。
『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の仕様書を書き上げては、札幌に送る。
　札幌の開発スタッフは明日から出勤なので、こっちが先に仕事をしておかないと、
いけない。
　私と札幌の開発スタッフの関係は、漫画でいうと、原作と作画の関係だから、私が
つねに一歩先に仕事をしていないといけない。

　午後５時。東京から持ってきたＤＶＤ『王様のレストラン』を鑑賞。
　昨日の『古畑任三郎』とおなじ三谷幸喜さんの脚本だ。
　期せずして、昨日犯人役を演じた松本幸四郎さんが、主演のドラマだ。
　１９９５年の作品なのかあ…。
　ちょうど阪神大震災があって、オウム事件があって、その年のクリスマスに私が脳
内出血で倒れたときだ。
　あの頃は、１週間に８時間しか寝られないような毎日で、テレビにはつねにゲーム
が流れているような日々だったので、このドラマの存在などまったく知らなかった。
　その後、『古畑任三郎』の評判を聞いて、見るようになり、三谷幸喜さん脚本の舞
台を見に行き、エッセイを読むようになるにつれ、この『王様のレストラン』という
名前のドラマがとても気になる存在になっていた。

　いやあ、すごい作品だ。
　ドラマというのは、わからずやなキャラクターがひとりいるだけでも、ストーリー
は円滑に進行するといわれている。
　わかりやすいえば、『ドカベン』の岩鬼だ。

　この「わからずや」の数が増えれば増えるほどおもしろいドラマになるのに、『王
様のレストラン』は、「十人十色」。
　いや、１２人のそれぞれまったく違った性格の「わからずや」たちが登場する。　
このすごさは、シナリオを一度でも書いたことがある人なら、でんぐり返って、壁に
後頭部をしたたかに打って、脳震盪を起こしてしまうような衝撃に違いない。
　すごいよ、すごいよ、ほんとに、すごいよ！
　三谷幸喜さんの脚本は、七色の変化球だと思っていたけど、『王様のレストラン』
は唸りをあげるような豪速球だっ！

　午後５時３０分。三条河原町の「志津や」で買ってきたミックス・サンドイッチと、
またまた「タリーズ」で買ってきたコーヒーで、夕食。
　もう必死に、減量に挑戦しようとしているんだけど、毎日、粗食を続けると、反動
でまた暴飲暴食をして、元の木阿弥になってしまうので怖い。

　引き続き、興奮しっぱなしで『王様のレストラン』を見続ける。

　こんな「わからずや」で、「ダメ人間」だらけのレストランが実際に町にあったら
は、絶対すぐ潰れてしまうのにねえ！
　松本幸四郎さんと並んで、ドラマ上、いちばんまともな青年であるはずの筒井道隆
さんからして、まるで松岡修造さんなみのとんちんかんなくそ真面目過ぎで、「わか
らずや」だもんなあ！

　午後９時。『王様のレストラン』の第５話まで見る。
　１日で見終わっちゃうと、もったいないので、得点映像のコメンタリーを見始める。
　うわ〜。まるまるドラマを流しながら、三谷幸喜さんが出演者たちを招いて、裏話
をするもんだから、おもしろいけど、長い、長い！

　う〜ん。しばらく『王様のレストラン』熱中症になりそうだ。
　私は、惚れっぽいねえ！