１２月２６日（金）

　午前１０時３０分。嫁と高円寺の整体さんへ。
　天気予報では、きょうから寒くなるといっていたのに、暖かいね。

　午後１時。整体のお兄ちゃんといっしょに、中野の「ザッツ・カフェ」へ。
　前回来ておいしかった佐世保バーガーのお店だ。
　
　整体のお兄ちゃんは、佐世保バーガーに、ＢＬＴサンドイッチ。
　私と嫁は、ＸＬＴサンドイッチ。
　あいかわらず、お兄ちゃんの食べっぷりは豪快で、小気味いい。
「佐世保バーガーをもうひとつくらいなら、食べられますよ！」

 
 



　ＸＬＴサンドイッチは、佐世保バーガーの具を、トーストしたパンにはさんだも
の。これはこれで、おいしい。佐世保バーガーの食べにくさと比べると、互角かな？
　たぶん毎回来るたびに、バーガーにしたり、サンドイッチにしたりするだろうな。
我が家のローテンション入り、決定だ。

　午後２時。自宅へ。
　家の前に、ハドソンの大里専務、土居ちゃん（土居孝幸）、柴尾英令くん、読売広
告の岩崎誠、蔵人総合研究所の赤根豊くんがすでに到着していた。もうしわけない。

　全員、揃ったところで、来年度の『桃太郎電鉄』シリーズの体制をどうするかとい
うシリアスな会議。
　今年の『桃太郎電鉄１２〜西日本編もありまっせー！』はすべて順調に来たものの、
最後のテレビＣＭの出稿量で失敗したのは、明白なので、それを今後どう克服して行
くかという話題に。
　失敗は、問題ではない。
　失敗を、失敗と思えないことが、問題なのだ。
　失敗は、失敗と認めて、なぜ失敗なのか、その原因をつきとめないといけない。
　けっきょく、最終的には、岩崎誠が来年の『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の宣伝関係のす
べての権限を握って、成功すれば、きょうお集まりのみなさんの手柄、失敗したら、
岩崎誠個人の失敗になる！ということで…、まとまったのかな？
　まとまったような気がする。

　来年の統一スローガンは、「早め！　早め！」に決まる。
　昨年、今年と、掲示板をつかって、「言った！　言わない！」は完全に撲滅できた。
　しかし、今年のテーマだった「ホウレンソウ（報告、連絡、相談）」は、徹底でき
たとはいえなかった。
　何を報告したらいいか、何を連絡したらいいか、何を相談したらいいかわからない
人がいた。

　でも、「早め！　早め！」に仕事をしないから、土壇場になってどうにもならない
状態になって致命傷になってしまうのだ。
　あげくのはては、嘘をつくことになってしまう。
　たいがいのことは、早め、早めに、進めておけば、人に報告したり、相談したくな
るものだ。
　早い時期なら、失敗しても、誰かが助けてくれるし、修復は容易だ。
　ガンの早期発見は、現代医学では、かなり克服できるようになっている時代だ。
　この日記で何度も言っているように、わからない場合は「わからない！」というべ
きなのだ。
「どこがわからないのか？」と聞かれたら、「全然、わからない！」というべきなの
だ。
　わかったふりをするから、話はもっと難しい次の段階に移ってしまって、さらに理
解不能な話題を聞かされるはめになるのだ。

　というわけで、「早めに報告！　早めに連絡！　早めに相談！」が大事であること
を確認する。

　土居ちゃん、柴尾英令くん、岩崎誠が残って、しばらく『拳神ドラゴンクエスト』
を体験プレイ。
　柴尾英令くんが、西郷隆盛のように大きなお腹を、ゆっさ、ゆっさ、揺らせながら、
剣をふりおろすさまは、微笑ましいものがある。
　明日あたり、柴尾英令くんは、朝起きて「あれ？　何で右腕が痛いんだ？」と思う
ことだろう。





　それにしても『ドラゴンクエスト』の『Ｉ』をベースに作るところが、見事だね。
こういう新規なものは、斬新さを追求して、失敗する場合が大半だ。
　お客さんにとって、いちばんわかりやすいものから、入れてあげるさりげない親切
設計は名人芸だね。
　真似ようったって、なかなか真似られないものだ。

　しかしこのゲームは小学生の頃の、教室でチャンバラごっこをやったことを思い出
させるね。子供にとって、間違いなく楽しいはずだ。

　午後６時。嫁、土居ちゃんの３人で、赤坂８丁目の「黒福多（くろぶた）」へ。　
一昨日だったか、テレビで「鍋物の日本一」を決めるような番組をやっていて、鹿児
島代表として、このお店が取り上げられていた。
　私の場合、日本じゅうならどこでも仕事になるので、鹿児島に行くときには寄って
みようと思って、インターネットで調べてみた。
　すると、赤坂店があるというではないか！
　この番組の話を嫁にすると「黒福多（くろぶた）」の文字を、すぎやまこういち先
生のホームページの「おすすめグルメ」で書いた覚えがあるという。

　おおっ！
「豚しゃぶ・ヒレカツ・カツサンド……●黒福多（赤坂）NEW!」とあるではないか！
　ＮＥＷ！とは悔しい！　またしてもグルメの師匠に先を越されているではないか！

　というわけで、やって来た。
　テレビで見たときは、「豚骨鍋」というのをやっていたので、このメニューを注文
したら、「すみません！　たったいま、豚骨が航空便で、羽田に着いたところで、こ
ちらに届いていないので、１時間半ほどお待ちしていただかないといけないのですが…」
「１時間半！」
「どうしよう！」
「１時間半しないと食べられないと聞くと、よけい食べたくなるねえ！」
「黒豚のしゃぶしゃぶを食べながら、待ちましょうか？」
「そうしようか！」

　黒豚のしゃぶしゃぶを食べ始める。
　うまい！　ポン酢がおいしい。
　ゴマだれもいいけど、中華そばのスープのようなタレがおいしかった。
　野菜をこの中華スープにつけて食べると、抜群においしい。

　ここでようやく友清哲くんが到着。
「すみませーーん。道がわからなくて…」
「うん。こお店の場所はちょっとわかりづらい！」

 
 



　黒豚のしゃぶしゃぶを２人前食べて、一人前追加して、紅芋コロッケや、サラダを
食べたりしてんだけど、もともと食べるスピードの速い私たちだけに、あっというま
に食べ終わってしまう。
　豚骨はいまこっちに向かっている最中で、あと１時間くらいしないと料理として出
せないという。

　仕方なく？　場つなぎに、もつ鍋を注文する。
「時間稼ぎに、ほかの料理を注文するか！？」
「わっはっはっは。ほかにすることないしね！」





　時間があるので、友清哲くんが企画・編集した『桃太郎電鉄負けない戦術』（宝島
社）の完成本をもらう。
　１月５日発売の本だ。





　極彩色で、派手な井沢どんすけの『大金持ちになるための桃太郎電鉄１２西日本編
もありまっせー！』（集英社）とは違った味の、大人向けのいい本に仕上がっている。
　とくに、浅草キッド、アレクサンダー大塚さん、吉野紗香ちゃんの関東誌上桃鉄対
決と、バッファロー吾郎、ケンドーコバヤシくん、陣内智則くんの関西誌上桃鉄対決
は、圧巻。

　さらに「悲しいとき〜〜〜！」と叫ぶお笑いコンビのいつもここからが、『桃太郎
電鉄』版の「悲しいとき〜〜〜！」をひとコマ漫画にして、何ヶ所にも掲載されてい
て、これは豪華だ。
　いつもここからとか、鉄拳などに、『桃太郎電鉄漫画本』を作ってもらいたいもの
だ。もちろん、バッファロー吾郎の木村明浩くんの天才的に下手な絵もほしい！

　豚しゃぶのあとに、もつ鍋を食べながら、豚骨鍋を待つというのは、はっきりいっ
て無謀である。
　というより、きょうこそデブ神様・柴尾英令くんの存在の偉大さを感じたことはな
かった。
　私や嫁や土居ちゃんが必死に食べても、ちっとも鍋が減らない。
　柴尾英令くんさえいてくれれば「オレ、こういうの好きなんすよ〜！」、「黒ぶた
と焼酎は合うなあ！」と雄たけびをあげながら、食べてくれたと思う。

　それでも痩せているわりに大食漢の友清哲くんが、いっぱい鍋を食べてくれている
のでかなり助かったのだが、豚骨鍋が完成する頃には、お腹が破裂しそうだ！





　でも、お肉は、抜群においしかったよ。
　豚骨鍋を嫁は、白濁したスープを想像していたようだけど、赤味噌風味の濃い味
だった。ゼラチンのようなお肉は、好きな人には、たまらない味だと思う。
　私は、黒豚のしゃぶしゃぶのほうが、おいしかったなあ。

　柴尾英令くんを連れて来ないと、怨まれるお店であることは、間違いない！

　午後９時。腹ごなしに、少し歩いて行こうと、赤坂へ向かって歩く。
　わかりづらい道だと思った「黒福多（くろぶた）」だったけど、溜池山王（ためい
けさんのう）のほうから来た場合、ＴＢＳの通りを乃木坂のほうに向かって歩いて、
赤坂小学校前の交差点を右に曲がればいいだけでわかりやすいお店であった。ただ交
差点を右に曲がってから、奥まったマンションの１階にあるというのは想像がつかな
いので、間違いやすい。
　道も迷いながらでも、行ってほしいお店だ。

　土居ちゃんが「コージーコーナーで、コーヒーを飲みませんか？」と言い出す。
「あっ！　これですか！　土居さんが、コーヒーをおごるから、ケーキを食べないと
いけないというやつは！」と、友清哲くん。
「そうなんだよ！　でも友清哲くんは甘党だから、大丈夫だよね！」と私。
「だ、だ、大丈夫ですけど…」
「最近ねえ、さくまサンがケーキ食べてくれなくなっちゃったんで、つまらないんだ！」
と、土居ちゃんは友清哲くんを標的に定めた。

　ＴＢＳ近くの「コージーコーナー」へ。
　私もひさびさに、なめらかプリンを注文。
　土居ちゃんは、アップルパイ。

 



「ここは、僕がいちごパフェとか食べて、受けを取るべきですよね！」と、友清哲くん。
「いいねえ！」
「やるべきだねえ！」
「友清哲くん！　いちごパフェの脇に、２人前と書いてあるよ！」
「うぐっ！」

　大きい！
　いちごパフェ、大きい！
　ひるまず食べ始める友清哲くん、えらい！
　笑顔もいいぞ！

 



「ほんとに、甘党なんだ！」と、土居ちゃん。
　土居ちゃんにとっては、新しい獲物が見つかったようだ。
　今後、土居ちゃんは、友清哲くんの顔を見ると「コーヒー飲まない？」というに違
いない。

　午後１０時。帰宅。
　身体が重いぞ…。

　外は、雨が降り出した。