１０月２６日（日）

　さくまにあの鹿児島県・橘昭治くんからメールが届いた。


　こんにちは、さくまさん。
　仕事人裏日記の９月１９日（金）の日記に、「きばいやんせ」というお店で鹿児島放
送の取材に出くわしたと書いてありましたが、その時の様子が今日（１０月２５日）放
送されました。
　ＫＫＢ鹿児島放送の「きらきらステーション２００３」という番組の中での「東京で
見つけた！　鹿児島のこだわりの味」のコーナーで、渋谷区神宮前にある「霧島地鶏き
ばいやんせ」が紹介された時にカウンター席に座っておられるさくまさんと奥様が写っ
ていました。その後、焼酎を紹介するコーナーでも写っていました。
　９月１９日の日記を見て、いつ放送されるのだろうと待っていた良かった。それに、
今日この番組をチェックして本当によかったです。
　ちなみに、さくまさんの動く映像は数十年前に「桃太郎伝説」のメイキング
番組で見て以来だろうと思います。あぁ、もう一度「桃太郎伝説」のメイキング番組を
見てみたいですねぇ。


　あっはっはっは。本当に映っていたんだ。
　嫁は、この日記にも登場させてないから、レア映像だよ〜！
『桃太郎伝説』のメイキング番組といったら、１７年前じゃないかなあ。スポンサーが
飛行機会社だったから、飛行機に乗ってるシーンを必ず入れないといけなくてね。しか
も「笑ってくださーい！」っていうんだ。
　必死に笑ったら、『ジャンプ放送局』のほうに、「何だ！　飛行機に乗れるじゃない
か！」「うれしそうに乗ってたじゃないか！　本当に飛行機が嫌いなのか！？」って、
ハガキがたくさん来た。なつかしい番組だ。

　午前９時。昨夜の講義をまとめて、「小池一夫塾専用掲示板」に貼る。

　きょうの我が家は、朝からあわただしい。
　嫁の弟夫婦の結婚式があるのだ。
　すでに保育園に通ってる子どもと、その下の子どももいる夫婦だが、ちゃんと結婚式
をしていなかったというので、原宿の教会で式を挙げようということになった。
　そんなわけで、朝から、嫁のお父さんや、お姉さん、弟の恵（けい）くん家族などが
出たり入ったり。

　この日記を読んでいる人は、そういえば私が結婚式に出席の記述が少ないないなあ！
と思ったことだろう。
　基本的に、私は結婚式には出ないのだ。
　どうもあの堅苦しい雰囲気が苦手なのと、ひとりにＯＫすると、毎週のように結婚式
に出ないといけなくなってしまう。
　本当の理由は、ネクタイだけどね。
　本格的な結婚式だと、ネクタイをしないといけない。
　ネクタイをすると、顔が真っ赤になって、窒息しそうになってしまうのだ。
　首までシャツのボタンをとめることも苦手だ。

　そんなわけで、この１０年間で出た結婚式は、３件。
　蔵人総合研究所の赤根豊くんの結婚式。
　脳内出血で倒れたときに、私をかついで病院まで運んでくれた石関秀行＆はるみ夫妻
の結婚式。
　大学時代の同級生・伊東正義の結婚式。
　これだけである。
　でもさすがに、嫁の弟夫婦の結婚式に出ないわけにいかない。
　ネクタイをしなくてもいいというので、気が楽になった。

　午前１１時３０分。嫁と、近所の「ワンズ・バーガー」で、ハンバーガー・コンボ。
しばらくして、うちの娘も到着。

　午後１時。蔵人総合研究所の赤根豊くん、遠山孝司くんが来る。
　先日の生命保険加入の話。
　でも、私の血圧が高いために、保険の審査が通らないかもしれないらしい。
　まいったね。
　糖分も出ていたらしい。
　糖分は、あの日、ふつうに食事していいというから、検査の直前に、函館で買った絶
品の「あずきちょこ」をたっぷり食べてしまったのだから、糖分が出るに決まっている。
問診だけと聞いていたのに、検査したあげく、審査が通らないと言われてもなあ…。

　午後２時。家族３人、嫁のお父さん、嫁のお姉さんと、原宿の教会へ。
　ほう。原宿のこういう教会で、結婚式というのは、若い人にはいい思い出になるだろ
うねえ。
　そういえば、私自身、結婚式を挙げていなかったのであった。

　午後２時３０分。教会で神父さんによる結婚式。
　外国人の神父さんが片言の日本語をしゃべり始めたときに、うちの娘が「ぷっ！」と
笑ったのを、私は見逃さなかったぞ。
　なんとなく、ドリフのコントみたいだからね。
　真面目な場面に笑いあり。
　笑いの基本だ。

　指輪交換のときも、弟夫婦の下の子が「ママ〜！」「ママ〜！」と泣いて、和やかな
笑いを誘う。
　こういうハプニングがあったほうが、みんなの記憶に残って楽しい。
　新郎の恵（けい）くんが、奥さんと、扉の向こうに出たとたん、「ふう〜っ！」と大
きく息をついて、汗をぬぐったのが、笑えた。
　緊張するよね。子どもは最後まで泣きっぱなしだし。

 



　午後４時。近くのレストランで、二次会。
　私は、仕事があるので、途中で退席させてもらう。
　いったん、家に戻る。

　午後６時。私だけ、新宿紀伊国屋書店前で、アメリカから昨日帰国した土居ちゃん
（土居孝幸）と、柴尾英令くんと待ち合わせ。
「眠いよ〜！」
「いくらでも寝られる！」と、ふたりとも思い切り、時差ぼけ。
　おまけに、ナイアガラの滝で、水を浴びて、ふたりとも風邪を引いてしまったそうだ。
　ただ風邪を引いた以外の、柴尾英令くん得意の大立ち回り（財布を失くすとか…）が
なかったのは、ちょっと残念。
　柴尾英令くんは、大学の先輩である土居ちゃんに気をつかうのに必死で、恒例の大ポ
カをするヒマがなかったのだろう。

　そのまま、３人でしゃぶしゃぶの「木曽路」へ。

　ふたりとも、けっこうアメリカでラーメンとか、和食を食べていたようだ。
「日本食がおいしくないのは、わかっていたんですけどね！」


アメリカ帰りのラッパーたち


　ふたりから、アメリカお土産をもらう。
「何だと思います〜？　自由の女神〜！」
「土居ちゃんらしいなあ！」
「ベタなお土産でしょ？　ほら、エンパイアステートビルも！」
「ますます土居ちゃんらしい！」
「さくまサンの好きなアメリカのＭＡＰ！」
「ＭＡＰなら、アメリカでもどこでも好き！」
　柴尾英令くんは、うちの嫁と娘にと、パジャマだったり、ジャムだったりおしゃれな
お土産。ふたりのキャラの違いがよくわかる。

 



　３人揃ったところで、さっそく仕事の話。
「まだ時差ぼけで、やたらと眠いんですけどね」と、柴尾英令くん。

　席上、来年の『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』、『桃太郎電鉄１４（仮）』の１年２本発売は
無理じゃないかという話題が出る。
「やっぱり？」と、私。
「さくまサンの仕様書見ていると、どうも『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』で描く絵の枚数が、
『桃太郎電鉄１２〜西日本編もありまっせー！』と変わらない気がするんだけど…」と、
土居ちゃん。
「あれ？　そうかな…」と、私はとぼける。
「多いような気がするなあ！」
「そ、そうかなあ…。『桃太郎電鉄１２〜西日本編もありまっせー！』は、『西日本編』
も付いていたから倍の量だったけど、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』は、１ＭＡＰだから、た
いしたことないんじゃないの？」
「でも、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』は野心作だから、目的地到着画面も全部変えないとい
けないし、桃太郎スタジオも２種類作るんでしょ？　イベントもどう考えて、『桃太郎
電鉄１２〜西日本編もありまっせー！』とおなじくらいの量になってるし！　ほとんど
のイベントが、まったくの新作ですよ！」
「８月に、さくまサンが取り憑かれたようにイベントを追加したんで、増えてるんです
よ！」と、柴尾英令くん。
「そうか！　そうだったのかあ！」

　どうしよう。また土居ちゃんに４００枚の絵を描かすのはなあ…。
　困った問題だ。
　でも考えてみたら、昨年のこの時期から、土居ちゃんは『桃太郎電鉄１２〜西日本編
もありまっせー！』の絵を描き始めたわけだから、まだいまの段階で、『桃太郎電鉄Ｕ
（仮）』の絵を土居ちゃんまだ１枚も描いていないということは、昨年とおなじペース
だ。
　なのに、来年の夏に発売しようというのは、無理があるかも。

「来年、１本だと、楽ですよね」と、土居ちゃん！
「うーん。もうちょっと考えさせてくれ！」と、私。
『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』がどんな内容かをここでバラしてしまうと、みんなにもわかっ
てもらえるんだけど、それをいうわけにはいかない。

　とはいえ、『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』に対する建設的な意見を交わして、散会。
　午後９時。帰宅。
「阪神ＶＳダイエー」戦は、阪神が負けていた。
　とうとう明日の第７戦まで、持ち越しか！
　ますます壮絶な日本シリーズになってしまったようだねえ。
　ダイエーが、福岡ドームで３勝。
　阪神も、甲子園で３勝。
　どっちも内弁慶同士なんだねえ！

　アメリカでも、うちの日記を読んでいた土居ちゃん、柴尾英令くんから、「アメリカ
から見ても、さくまサン、あっちこっち行き過ぎだよ！」と、言われたけど、明日から
私は、京都に行く。
　たしかに、落ち着きのない男だ。