10月25日(土)

 鎌倉長谷の家は、よく眠れる。
 朝早く目が覚めても、すぐまた眠れる。
 もともと「さくまやホビー館」にしたくて、買った家だから、仕事の緊張感が少ない
のかもしれない。

 午後12時。嫁と、鎌倉八幡宮寄りの小町通りへ。
 手作りソーセージのお店「アルカマック・キャフェ」に入る。

 朝7時から営業しているというのは、緊急のときにいいので、抑えておきたかった。  ベーコン・ソーセージセット1000円。  コーヒーと、きなこラッテも。

 ソーセージを包むパザ・パンがふっくらしていて、おいしい。  ベーコンもソーセージもいい。  このお店では、手作りソーセージの教室もやっているそうだ。  きなこラッテも、きなこ好きには、うれしい味だ。  このお店は、キープだ! <メモ> 「アルカマック・キャフェ」 住所:鎌倉市雪の下1-4-26 電話:0467(23)7388 定休日:水曜日 営業時間(平日)7:00〜22:00  鎌倉のお店は、お昼遅く始まり、夜6〜7時には終わるお店が多いだけに、ここは貴 重だ。  最近、鎌倉のおいしいお店の数が増えてきたので、前よりずっと鎌倉を好きになって きた。一時期は、源家、北条家の陰惨な歴史ばかりで、ちょっとうんざりしたこともあ っただけに、味覚は気持ちを和らげますなあ。私だけかもしれんが。  さて、東京に帰るかと、土日で混雑する小町通りを、ガラガラとキャリーバッグを引 きずって歩く。

 土日の鎌倉は、本当に地面が見えないくらい人でごった返す。  ただ商店が並んでいるだけのような気がするのだが、この混み方はいったい何なんだ ろう?  石畳の道は、ごつごつしていて、キャリーバッグで歩くにはけっこうつらい。  ふと、わき道に「納言志るこ」の看板が目に入る。  気になる。  吸い込まれるように、お店へ。  鎌倉駅のすぐ近くだ。

 午後12時。「納言志るこ(なごんしるこ)」。  昭和28年の創業というから、今年でちょうど50年だ。  嫁は、田舎しるこ(粒あん)。  私は、御膳しるこ(こしあん)。  いずれも、700円。

 味は、もう50年の年輪そのままの味。  昔から私は、こしあんのほうが好きだったんだけど、それは質の悪い粒あんばかり食 べていたからで、味にうるさくなると、おいしいお店の粒あんは、こしあんよりもおい しいことを知るようになる。  このお店の粒あんも見事だ。  次に来たときは、クリームあんみつを食べよう。  サイダーがメニューにあるのも、うれしい。 <メモ> 「納言志るこ(なごんしるこ)」 住所:鎌倉市小町1の5の10 電話:0467(22)3105 定休日:水曜・第3木曜定休 営業時間:10:30〜18:00  午後1時27分。JR鎌倉駅から、千葉行きの横須賀線に乗車。  午後3時。帰宅。  昨夜、鎌倉でビデオ録画しておいたNHK『にんげんドキュメント』を見る。  題名は、「るみばあちゃんの讃岐うどん」。  あの高松の池上製麺所の特集だ。  鬼無駅の「桃太郎電鉄石像」の序幕式のときは、うどん1杯65円、いまでも1杯7 0円なのに、高松でいちばんおいしいうどん屋さんだ。  空前のさぬきうどんのブームで、瑠美子ばあちゃん(71歳)がマスコミに登場する 回数は驚異的に増えたが、この番組を見るかぎり、まったく変わっていないのが、すご い。  ただひたすら、お客さんにおいしいうどんを食べてもらいたいだけという姿勢に微塵 の狂いもない。  味も、小麦に混ぜる塩水が1滴違うだけで、味が変わってしまうそうだ。  私のゲーム作りでいえば、チューニングだ。  瑠美子ばあちゃんのような達人になりたいものだ。  しかし、どんな哲学者よりも、瑠美子ばあちゃんのひとつひとつの言葉には、重みを 感じる。真言宗や、天台宗の最高職位である「阿闍梨(あじゃり)」と呼ばれる人が、 どのくらい素晴らしい人なのか私は知らないけれど、そういう人とおなじなのではない かと思えるほど、あのおばあちゃんは、素晴らしい。 「もう、でけるよー!」 「でけたら、たべよっ!」  お客さんに対する言葉だ。  ここまで単純で心のこもった言葉はない。  再放送は、11月1日(土)午前10時05分〜。  午後6時。嫁と、新宿2丁目へ。  飛び込みで「北京飯店」という中華料理屋さんに入る。  14インチテレビも流れているようなごくふつうの町の中華屋さんだ。    私も、嫁も、ワンタンメン。

 これが意外なほど、おいしかった。  特筆するほどのおいしさではないが、スープもおいしく、麺も太めで弾力もある。こ のお店めざして、遠くから来るほどではないが、歩いてこれる人なら、満足できる味 だ。  午後6時30分。東北新社の「映像テクノアカデミア」へ。  1ヶ月に一度の「小池一夫塾」の講義の日だ。  今回から、いよいよ『怪物パラ☆ダイス』の店頭販売…、いや、目の前で、塾生とい っしょになって作る。  ゲーム作りの基本を教えるよりも、実際にゲームを作ってみることのほうが、絶対役 に立つ。

 敵キャラの名前、攻撃法、人間側の攻撃方法、カード、イベント、その他、たくさん のことが、その場で決まる。  塾生は少ないが、その分、みんなでどんどんアイデア出し。  やり方は、私がふだんゲームを作っているときと、まったくおなじ方法だ。  まさにゲームの実演販売。  けっこうゲームの肝となる部分の大半が決まってしまった。  あと1、2回で、仕様書の半分ぐらいが完成してしまいそうだ。  午後9時。帰宅。  忘れてしまわないうちに、きょう講義で決まった『怪物パラ☆ダイス』のあれこれを まとめておく作業。

 
さくまNEWS

●『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』は、12月11日(木)発売決定!

●東京谷中・妙泉寺にて、「貧乏神が去る像」公開中!
 お寺だけでしか買えない「貧乏神が去る像」をぜひ!

●「貧乏が去る(猿)像・カラー版」はコナミスタイルでも購入できます!

●四国高松の鬼無駅ホームにて、土居孝幸オリジナル原画による『桃太郎電鉄』の
宣伝看板公開中!

●テツandトモの『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』のテレビCMは、
11月から放映開始です!

●〜桃鉄15周年記念特別番組〜
「桃の陣!」ー西日本オニ退治道中記ー
 毎日放送・毎週月曜深夜午前1時35分〜50分。
 11月3日より放送スタート!
 主演:陣内智則 共演:バッファロー吾郎ほか毎週アイドル出演!

●バッファロー吾郎『スッごい!おとなの時間』の1コーナーで、
11月1日から『桃太郎電鉄お笑い対決』がスタート!
 毎日放送・毎週土曜日午前0時〜午前1時。


-(c)2003/SAKUMA-