10月15日(水) 午前5時。全日空ホテルクレメント高松。 旅先は、早く目が覚める。 でもきょうは、朝のワイドショーをチェックせねば! 昨日の妙泉寺での「貧乏神が去る像」除幕式が、放映されるかもしれないのだ。 『めざましテレビ』、『とくダネ』に的を絞って、見落としのないようにする。 しかし、放送されない! え〜〜〜、ダメなの〜? 拉致被害者帰国1周年がメインかあ! 拉致被害の話題は重要だよなあ。 がっくり。 …と思ったら、ほかの局では、ぜんぶ昨日のイベントを取り上げていたそうだ。 スポーツ紙の芸能欄にも軒並みカラーで載ったらしい。 それは、よかった。 午前8時30分。ラウンジで、カフェオレ。 馴れたホテルはいいね。 コーヒーを飲んだときの落ち着き感が違う。 例によって、きょうは青空。 ばっちりいい天気。 地方での仕事のときは、私の場合、必ずピーカンだ! 午前9時。ホテルをチェックイン! 読売広告の岩崎誠、FMマリノ社長の酒井秀樹くん、橋本朋弥くんが車で迎えに来て くれた。 まだ午前10時の集合時間が間があるので、さぬきうどんの「松下製麺所」へ。ここは、午前7時30分から営業しているそうだ。 実は高松で、最初に食べたセルフうどんのお店はここ。 もちろん、FMマリノ社長の酒井秀樹くんに連れて来てもらった。 ・1玉 150円 ・温泉たまご 70円 ・コロッケ 80円 ・いなり寿司 120円
あいかわらず、安い! あわや、いなり寿司が、うどん1玉の値段を越えてしまいそうなのが、笑える。 「あの〜〜〜、ソースってないですか? コロッケ用の…」 「こっちでは、醤油なんですよ!」 「えっ? こっちではコロッケに醤油をかけるの?」 「はい!」 高松は、微妙に世間の常識からズレているのがいい。 ひさしぶりに食べる「松下」のうどんは、うまい。 最初に、土居ちゃん、酒井秀樹くんの3人で、ここで食べたときおいしいと感じたの は、セルフうどん最初のお店だから、当然だと思ったんだけど、あれから30軒以上、 さぬきうどんを食べまわってなお、こんなにおいしいと感じるのだから、相当おいしい のだ。 とくに出汁が、おいしい。 さらに、温泉たまごとの相性が抜群によかった。 難点は、唯一、場所が密かにわかりづらいだけ。 さぬきうどんは、田畑のど真ん中にぽつんとが多いけど、行けば、ぽつんとだからわ かりやすい。「松下」は微妙に、入り組んだ住宅地のなかにある。 <私がもう一度行くためのメモ> 「松下製麺所」 住所:高松市中野町2の2 電話:087(831)6279 営業時間:7:30〜17:30 定休日:日曜日 ところで、酒井秀樹くんの乗用車が笑える! というより、かわいい! なんと! ひとり乗りの50CCの自動車なのだ。 光岡自動車のMC−1という車。
普通免許がないと乗れない、ちゃんとした自動車なのだが、特殊車両の扱いで、トラ クターとおなじ分類に入るそうだ。 街中を走っているさまが、実にかわいい。 運転している酒井秀樹くんの姿も、かわいい。 しかも、酒井秀樹くんは1年以上、奥さんにこの車を買ったことをナイショにしてい たというのが、さらに笑える。 奥さんには、会社の車だ!といい続けていたんだけど、そんなことがバレないわけが ない。 さて、なつかしの鬼無(きなし)駅に行くか! …と思いきや、タレントさんの飛行機が、15分遅れているので、鬼無駅への到着は、 午前10時30分頃になるらしい。 「時間があまっちゃいますねえ!」 「もう1軒、さぬきうどん、行きますか?」と、岩崎誠。 うーん。私はコロッケまで食っちゃったからなあ。 「あたしは、行くよ!」と、うちの娘。 「じゃあ、行くか!」 午前9時30分。「さか枝」へ。
生醤油うどんと、サツマイモの天ぷら。 麺は<小>を注文したのに、東京の大盛りレベルだよ! しかも、麺が太い。 でもこのぷりぷり感は、まさにさぬきうどんの醍醐味だなあ。 東京のさぬきうどん屋さんもだいぶおいしいお店が増えたけど、本場の高松で食べる うどんと、比べちゃかわいそうだなあ!という気になる。 おっ! 三好石材の三好康治さんが、挨拶に来てくれた。
あの鬼無駅の「桃太郎電鉄石像」を作っていただいた三好石材さんだ。 もちろん、昨日の谷中(やなか)妙泉寺の「貧乏神が去る像」も、三好石材さんが 作ったもの。 いっしょに、鬼無駅まで行く。
さて、この辺で、毎日放送の謎を解き明かしておこう。 11月から、『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』をフィーチュアしたバ ラエティ番組がスタートするのだ! みんなはラジオ番組を予想していたようだけど、今回は思い切って、テレビ番組! 月曜深夜1時35分から15分間。 主演は、陣内智則くん! 共演は、バッファロー吾郎くんたち。ゲストに、ケンドーコバヤシくん、野性爆弾の 城野克弥(しろのかつや)くんといった『桃鉄』大好き芸人さんたちも登場する予定。 放送作家の小林仁くんを通じて知り合った『桃鉄』好きの芸人さんたちが、そのまま 番組に出演してくれることになったのだ! なんて、豪華! 昨年の私と、土居ちゃん(土居孝幸)が司会進行役という瀬戸内海放送の番組『桃い ろ』とは、月とすっぽん! 地球と冥王星くらい違う贅沢さだ。 さらに、さらに、ラジオ番組も! 私もゲストで出たバッファロー吾郎くんたちの『すっごい大人の時間』で、バッファ ロー吾郎の2人+ケンドーコバヤシくん組に、ゲストが『桃太郎電鉄12〜西日本編も ありまっせー!』で対決。 勝てば、「貧乏神が去る像」がもらえるというコーナーが、スタートする。 昨日から、ついに『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』情報解禁だからね。 今年もまたいろいろやりまっせー! そして! いま天候のせいで高松入りが遅れているタレントさんの名前は、な、な、なんと! 聞いて驚くなよ〜〜〜ッ! もったいぶってるぞ〜〜〜! もうちょい、引き伸ばすかなあ? 小倉智優子ちゃんだあああああああああああっ! ♪えらいこっちゃ、えらいこっちゃ、よいよいよいよい! 小倉優子ちゃんって、いまはもう桁外れの大人気なんだってね? あの井沢どんすけが、死に物狂いで、今回のロケに来たがったのは、小倉優子ちゃん が、ゲストだったからなのだあああああああ! 井沢どんすけ、不運! ミーハー! あほ〜〜〜! 簡単な顔〜〜〜ッ! いやあ、日記には書けなかったんだけど、井沢どんすけのこの1週間の「小倉優子 ちゃんに会いたい!」という苦しみぶりは、笑えた。 何とかスケジュールを都合して、高松まで来ようとしては、ブロックされる。 どういうわけか、鎌倉のどっこいズ対決は、誰にもジャマされない。 「鎌倉のときが、小倉優子ちゃんなら、よっかったのに…」と、悔しがる、悔しがる。 最後は「21世紀最大の悲劇!」「痛恨の一撃!」と書いたメールを送ってきて、轟 沈、いや、断念。 井沢どんすけの夢のしずくは、露となって、ぽとん!と落ちたのであった。 午前10時30分。鬼無駅へ。 いやあ! ひさしぶりだ! 「わっはっはっは! わっはっはっは! あった! あった!」 「すげえ! 目立つ〜〜〜!」 「あんなに大きかっただあ!」 「わっはっはっは! おもしれ〜〜〜!」 これもまた説明しないといけないね。 鬼無駅に、「桃太郎電鉄石像」を建てたことは、この日記を読んでいる人なら、ほと んど知っていることだと思う。 その後、私はまた鬼無駅に、新たな石像を建てることを、JR四国の梅原社長に申し 出た。そして、昨年9月13日(金)、梅原社長から、お墨付きをもらったのだ。 ここまでは、とんとん拍子で来た。 ところが、このあと私は、「桃太郎電鉄石像」の後ろに、高さ2メートルのキングボ ンビー像を建てようとしたのだ。 これがいけなかった。 凡庸な社長さんなら、「OKしたんだから、いいですよ!」と言ってくれるんだけど、 梅原社長は、最初に私と会うときに、わざわざ『桃太郎電鉄』をプレイしてから、会っ てくださったのだ。 ということは、キングボンビーがどういうキャラであるかを知っていたのだ。 知った上で「キングボンビーは、ちょっとイメージが悪い。金太郎か、浦島ならいい けど…」と伝えて来たのだ。 やっぱり、JR四国の社長さんともなる人は違う。 最初はおとなしく桃太郎の石像を建てといて、既成事実を作っておいて、次は天守閣 であるキングボンビーを盛大に建てるという私の魂胆は、見事に見抜かれてしまったの であった。 でも、そのままあっさりと引き下がる私ではない。 キングボンビーの石像は、たしかにJR四国が認めた石像としては、問題ありだと、 私もそう思う。 だったら、鬼無駅のホームにある産婦人科の看板のように、『桃太郎電鉄』の広告看 板を出す分には、文句はないはずである。 『桃太郎電鉄』というゲームの看板である。 というわけで、鬼無駅の「桃太郎電鉄石像」の後ろを、見よ! キングボンビーの顔のどアップの『桃太郎電鉄』の広告看板をブッ建てたのであった。
わっはっはっは! わっはっはっは! 「桃太郎電鉄石像」は、灰色だから、看板のほうが、目立つ! 目立つ!
キングボンビーは、白と赤だからね! この看板は、土居ちゃんオリジナルの絵だからね! バカをやるにしても、徹底しているでしょ? さくまにあのみなさん! また鬼無駅へ行かないといけなくなってしまいました。東 京ディズニーランドが、毎回行くたびに、どこかが新しくなっているように、鬼無駅も、 毎回行くたびに、新しくしまっせー! おっ! ロケバスが来た。 小倉優子ちゃんが降りてきた。 バッファロー吾郎くんたちも降りてきた。 編成局の中井保さんも降りてきた。 「三瓶(さ・ん・ぺ・い)です!」だと思ったら、放送作家の小林仁くんであった。 華のない放送作家・成田周平くんも来ているではないか! 『Vジャンプ』(集英社)の金丸尚史くん、ライターの山下慎一郎くんも到着。 陣内智則くんも降りてきた。 11月新番組『桃の陣!西日本オニ退治道中記』の出演者が、勢ぞろいだ。 略して『桃陣(ももじん)!』だ! 『桃陣(ももじん)!』の『陣』は、陣内智則くんの『陣』! 関西一、『桃太郎電鉄』を大好きな陣内智則くんがメインで番組をやってくれること は、とてもうれしいことだ。 小倉優子ちゃんとご挨拶。 顔が小さくて、かわいい! うちの娘が実は、小倉優子ちゃんの大ファン。 だから今回、ついて来たのだ。 あまり芸能人を好きになることはない娘だけに、食べ物以外の興味でついて来るのは、 珍しい。 わざわざ写真集を持ってきて、サインをしてもらうつもりらしい。 小倉優子ちゃんは、お兄さんと弟がいるので、『桃太郎電鉄』はプレイしたことがあ るそうだ。 20歳前後の男の子には、私は強いぞ! はっはっは。 ついでに事務所が五反田のほうだというので、ハンバーグの「カサローエモ」を教え てあげた。『桃太郎電鉄』には関係ないけど…。
ロケ隊が、撮影の準備を始めたら、ちょうど近所の幼稚園児たちが、電車を見にやっ てきた。 幼稚園児では、さすがに陣内智則くん、バッファロー吾郎、小倉優子ちゃんという大 人が見たら、ぶったまげるような芸能人たちにも関心はない。 ところが、幼稚園児たちは自分たちにとって、とてつもなく興味深いものを見つけて しまった。 ハドソンの藤原伸介くん扮するキングボンビーの着ぐるみだ。 幼稚園児たちが、跨線橋を渡って「桃太郎電鉄石像」の近くにいるキングボンビーの 着ぐるみにむらがる! まるで映画『ガメラ対レギオン』のようだ!といっても、このたとえがわかる人は少 ないと思う。聞き流してくだされ!
「ばいば〜〜〜い!」といいながら、子どもたちはボコスカ、ボコスカ、キングボンビー を叩くことをやめない。 「え〜〜〜い!」と、キングボンビーを殴っては、「きゃーーーーっ、こわ〜〜〜い!」 と逃げて行く幼稚園児。 実におもしろい光景だ。 「藤原伸介くんは、まるで1日駅長みたいだな!」と、私。 「1日駅長といううより、1年駅長っていうのはどうですか?」と、岩崎誠。 「ここで1年間、キングボンビーの着ぐるみで立っているのか?」 ようやく遊びつくした幼稚園児たちが帰って、撮影開始。 今回は、放送作家の小林仁くんと、『探偵ナイトスクープ』まで手がけているテレビ 制作会社ブリッジの西岡孝之さんのコンビなので、番組内容については、まったくおま かせ! だから、いまからどういう撮影をするのかすらよくわかっていない。 全体の番組内容はもちろん聞いている。 私は、今回ヒッチコック監督のように、番組のどこかに出たり、出なかったりするこ とで参加することになっている。 で、きょうは陣内智則くん+小倉優子ちゃん組に、鬼無駅のホームで襲い掛かるバッ ファロー吾郎くんたちの脇で、電車に乗ろうとしているお客さんの役で、カメオ(エキ ストラ)出演するのだ。 ちょっとした趣向としては、私とうちの娘がいっしょに電車を待っている。 「本番スタート!」の声で、陣内智則くん+小倉優子ちゃん、バッファロー吾郎くんた ちが大爆笑のやりとりをやっているのに、私と娘は、エキストラとはいえ、そっちを見 るわけにいかないので、つらい。 向かい側のホームにいる岩崎誠を見て「はげてるなあ!」と、娘にギャグをいうしか なかった。
本番中に、鈍行列車がホームに入ってきてしまう。 電車から降りたサラリーマン風の乗客を、さっそく「あそこにいるのが、メガネ鬼3 号だ!」と、いじるバッファロー吾郎くんたち。 関西のお笑いさんたちは、素人さんをネタにするのが、本当に上手い。
鬼無駅での、撮影終了。
ここで、FMマリノ社長・酒井秀樹くん、橋本朋弥くん、三好石材の三好康治社長と は、ここでお別れ。 私たち家族も、FMマリノの車から、ロケバスに乗り換え。 午後12時。ロケバスは、こんぴらさんへ。 そういえば、こんぴらさんって、本当の名前は何というんだろう。 ワープロで、そのまま「こんぴらさん」と入力すると、「金毘羅さん」になる。 あれ? こんぴらさんがあるのは、JR琴平(ことひら)駅だ。 「琴平」は「こんぴら」とは読まないよなあ。 ちょっと調べてみよう。 ほうほう。金刀比羅宮(ことひらぐう)という神社のことを「こんぴらさん」という のかあ! 琴平(ことひら)山の中腹にある、金刀比羅宮(ことひらぐう)なのか。 この「琴平山」のことを「象頭山(ぞうずさん)」ともいうの。 あっ! ♪こんぴら、ふねふね〜、追風(おいて)に帆かけて シュラシュシュ シュ〜〜〜ッ! まわれば讃州那珂の郡 象頭山(ぞうすさん)…! あの象頭山(ぞうすさん)だっ! 金刀比羅宮(ことひらぐう)のことを、その後、金毘羅大権現(こんぴらだいごんげ ん)とも称したそうだ。 あっ、♪こんぴら、ふねふね〜、追風(おいて)に帆かけて シュラシュシュ シュ〜〜〜ッ! まわれば讃州那珂の郡 象頭山(ぞうすさん) 金毘羅大権現(こん ぴらだいごんげん)! あの金毘羅大権現(こんぴらだいごんげん)だっ! ようやく、♪こんぴら、ふねふね〜の歌詞のすべての謎が解けた。 いやあ、とんでもない余談が続いてしまった。 けっきょく、「金刀比羅宮(ことひらぐう)」のことをいう場合は、漢字で書いて、 「こんぴらさん」という場合は、平仮名で表記せよ!ということか。 これで合っているんだろうなあ。 間違ってたら、誰か教えて。 金刀比羅宮(ことひらぐう)までの参道にも、こんぴらさんだったり、金刀比羅宮 だったり、金毘羅さんだったり、いろんな書き方があって、混乱していたのだ。 とにかく「こんぴらさん」の1368段の石段をつかって、陣内智則くん+小倉優子 ちゃん組と、バッファロー吾郎くんたちとの対決場面を撮影するらしい。
私たちは、ヒマなので、井沢どんすけに電話する。 「おお! 井沢どんすけ! いま、こんぴらさんだ!」 「わ〜〜〜! いいなあ!」 「井沢どんすけ、来れなくて悔しかったなあ!」 「ほんとに、悔しいですよ〜〜〜!」 「小倉優子ちゃんに会いたかったか!」 「会いたかったですよ〜〜〜!」 「じゃあ、井沢! いま小倉優子ちゃんが隣りにいるから、電話代わるよ!」 「え〜〜〜ッ! う、うそ〜〜〜ッ!」 …といって、私は、うちの娘に携帯電話を渡す! 「もしもしィ〜〜〜!」 さすがうちの娘は、小倉優子ちゃんのファンだ。 しっかり小倉優子ちゃんの声を真似ている。 「あっ、ほんとに、優子ちゃんですか?」 「はい〜〜〜! 小倉優子ですぅ〜〜〜!」 「えっ? あっ! はっ! 井沢寛です!」 おいおい、井沢どんすけは本名言っちゃってるよ〜! 完全に信じている。 「さっき、井沢さん用に、サインさせていただきました〜!」 「えっ! あっ! ほんとですか〜〜〜!」
ここで、私がうちの娘の電話を奪う。 「井沢! 井沢!」 「えっ?」 「井沢! いまのは、うちの娘だよ!」 「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ えええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ! 騙されたああああああああああああああああああああああああああああああああああ ああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ! コロッと、騙されたああああああああああああああああああああああああああああああ あああああああああああっ!」 わ〜〜〜っはっはっはっは! わ〜〜〜っはっはっはっは! みんな大爆笑! 井沢どんすけの弟子である山下慎一郎くんまで「カンタンにだまされちゃってる〜!」 と大爆笑。 いやあ、ほんとにここまでカンタンに騙せるとは思わなかった。 井沢どんすけは、うちの娘が幼稚園児の頃から知っているはずなのに。 このあと、バッファロー吾郎くんたちに、井沢どんすけを騙したことを話す。 小倉優子ちゃんもいたので、教えると、「へ〜〜〜、おもしろいですぅ〜〜〜!」と 笑ってくれた。
井沢どんすけ! おもしろいってさ! 午後2時。撮影隊のロケが終わるまで、石段の100段目あたりの喫茶店「船岡」で、 私たち家族3人は、待機。 いやあ、一応石段を200段くらいは登ってみたんだけど、しんどくなりそうなので、 さっさとやめた。 私は昔、本宮のほうまで登ったことがあるので、無理はしない。
待機中も、メールで「昨日のテツandトモのイベントをテレビで見ました!」の報告 が続々届く。 選挙速報みたいだ。 すごいよ、すごいよ! 本当にほとんどのワイドショーが取り上げてくれている。 あれ? 『めざましテレビ』もやってたの? 見てたのになあ。 高松だからかな? ハドソンの梶野竜太郎くんから電話。 いま成田空港で、土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くんのアメリカ行き搭乗手続き がすべて終了したとの連絡。 土居ちゃん、柴尾英令くんとも、電話。 行ってらっしゃーーーい! 日本中、いや世界中、あっちに、こっちに分かれて、桃太郎チーム、大忙しなり。 午後2時30分。撮影隊が戻ってきて、参道のさぬきうどん屋さん「吉田家」で、み んなで食事。 私が「肉うどん!」というと、みんなが肉うどんを注文してしまった。
そうか。きょうのメンバーは、『桃太郎電鉄』のファンばかりだから、私がこのお店 では肉うどんがおいしいというデータを持っているのだと思い込んでいたようなのだ。 私はこのお店で食べるのは、初めてだ。 でも、おいしい出汁のうどんだったよ。 お肉が甘ければ、もっとよかったけど。
陣内智則くんは本当に『桃太郎電鉄』が大好きで、うどんが出来上がるまでの時間も 「さくまサン! 猪突猛進カードって、どういう場面でつかえばいいんですか? しり とり移動カードって…」と、新しいカードについて聞いてくるところが、マニアック。 私が新しいカードの使い方を陣内智則くんに伝授していると、脇でバッファロー吾郎 の木村明浩(きむらあきひろ)くんが「ふむ、ふむ。ほう、ほう!」と聞いている。 「あっ! 木村明浩くんはこういう技を覚えないで! 木村明浩くんは貴重な、どっこ いズ型のプレイヤーなんだから!」 「それって下手ってことじゃないですかあ!」 「うん!」 「さくまサンが、誰がどのカード持っているか覚えろいうんで、気にするようになった んですけど、勝てないんですよ〜!」 「だめだめ! 木村明浩くんは、『桃鉄』上手くならないで!」 えっ? 井沢どんすけって、ちゃっかり小倉優子ちゃんのDVDを、弟子の山下慎一 郎くんにもたせて、サインをもらってこいと命じていたの? しぶといやつだなあ! 暴君ネロだな、井沢どんすけは! 「山下慎一郎くん! そのDVDをちょっと貸しなさい!」 「あっ。はい!」 「ほんとだ。小倉優子ちゃんにサインしてもらってる! え〜い! 小倉優子ちゃんの 脇に、私のサインを入れて、価値を下げてやる〜〜〜!」 「ああっ!」 「山下慎一郎くん、いいんだ! 私、さくまが勝手にやったと井沢どんすけにいえばい い! 本当のことだから!」 「は、は、はい…!」 「井沢どんすけには、小倉優子ちゃんのサインの上から、太いマジックで私のサインを 入れなかっただけでも、助かったと思え!といっていたと報告するように!」 「はい!」
午後3時30分。ロケバスに、JR琴平(ことひら)駅まで送ってもらう。
このあと、撮影隊は、徳島に向かう。 徳島までついて行くと、京都に戻るのが夜中になってしまいそうな気がするので、こ の辺で退散させていただくことに。 台本を見たら、「鳴門(なると)で、オナラ対決」というのがあって、おもしろそう だったんだけどなあ! たぶんサツマイモの鳴門金時を食べて、先にオナラしたほうが勝ちなんてことをやる のだろう。 さて、ローカル駅だから、ここで1時間くらい電車が来るのを待つことになるんだろ うなあ…と思ったら、えっ!? 3分後。ひえ〜〜〜ッ! 京都までのキップを買っているうちに、電車が来ちゃったよ〜! まさに電車に飛び乗る。 間に合ったあ! 駅員さんが、領収書を持ってきてくれた。 午後3時33分。岡山行き南風18号に、乗車。 あわただしい。 でも瀬戸大橋が、ちょうど夕方。 光のカーテンが、水面に降りてきて、美しい。
午後4時27分。岡山駅に着く。 新幹線まで、40分近く間があるので、私がよく果物を買う岡山駅地下街のお土産屋 さんへ。 ここはよく白桃のキズありを売っていたりする。 2000円もする白桃が、500円で買えたりする。 味は、まったくおなじなのだから、こんなお得なお店はない。
きょうは、新高(にいたか)梨を売っていたの買う。 ふだん1000円の新高梨が、500円だ。安い! 家族3人で、じゅうぶんなほどの大きさだ。 ついでに、パンも買う。 岡山駅で乗り換えることが多いので、だんだんこの地下街の使い方が上手くなってき ている。 午後5時5分。岡山駅から、のぞみ24号に乗車。 えっ? 東京で震度4の地震があったの? 私が東京にいないときに、東京で地震ってことが多いんだよなあ。 我が家は大丈夫だろうなあ。 新幹線の電光掲示板ニュースは、短いし、文章が下手だから、詳細が気になることが 多い。 午後6時8分。京都駅で下車。 ヤサカタクシーの宮本さんが迎えに来てくれる。 午後7時。ブライトンホテル2Fの中華料理屋「花間(かかん)」へ。 情報を仕入れて来たわけではない。 ブライトンホテルの料理屋さんなら、味に間違いがないだろうとの信頼感からだ。だ からお店の名前も知らなかった。 でも、いいホテルのお店は間違いないねえ。 私はそんなに中華料理が好きではないのだけど、はおいしい! 車えびのエビチリソース、牛肉とピーマンの細切り、北京ダック、チンゲンサイのク リーム煮、海の幸のお粥、あわびのお粥など。 このお店は、京都のローテンション入りが決定! なぜ決定かというと、うちの娘が「こんなちゃんとした中華料理を食べたの、成沢大 輔さんと食べに行った中華屋さん以来だね!」といったから。 「成沢大輔くん? 中華?」 「あっ! おまえ!」 「そ、それって、福臨門(ふくりんもん)のことか!」 「どこまでふとどきな味覚の持ち主なんだ、おまえは!」
グルメの方には、説明する必要のない、あの福臨門(ふくりんもん)のことである。 食べることには、お金に糸目をつけないつもりの我が家が、おいしかったけど、一度 きりしか行っていないことで、そのすごさを察していただくしかない。 そういうお店だ。 午後9時。京都の隠れ家に到着。 いやあ、疲れた、疲れた。 鎌倉から、東京、谷中(やなか)から、高松、こんぴらさん、京都。 さすがの私も疲れた。 眠い。 でも日記の下書きだけでもやっておかないと。 うへい。午前1時を過ぎた。 明日も早いんだよ〜〜〜!
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