9月26日(金)

 午前4時50分。えらいこっちゃ!
 来週、取材に行く予定の北海道襟裳岬で、震度6の地震だよ。
 東京で大地震の噂が流れているときに、私たちは北海道に行って、のんきだね〜にな
ると思っていたら、先回りされてしまったよ。
 どうなるんだろう? 北海道のみなさんは大丈夫だったろうか?

 東京も揺れたんだってね。
 知らなかった。
 しばらく地震情報を見る。
 テレビCMに重って、日本地図で津波情報流していたくらいだから、相当緊急事態な
んだろうなあ。
 NHKどころか、民放各局も、ずっと地震情報。

 午前8時。この辺で一度寝たような気がする。

 午前11時30分。眠い…。
 嫁と、表参道の「カフェ・クリエ」へ。

同潤会アパート跡

 毎日日替わりで、赤いパスタか、白いパスタを選べるランチが850円。  ここのトウモロコシのスープが、びっくりするほど甘くておいしい。

 でもパスタはいまいち。  私はトマト風味の赤にしたんだけど、酸味が強すぎて、口がすぼまる。  午後12時30分。嫁と、別行動で、四谷のパン屋さん「ボンドール」へ。  昨日さくまにあの東京都・ぽちクンがメールで、きょうでこのお店が閉店すると教え てくれたので、行かねばなるまい。  幸い、昨日インターネットで、銀座にも「ボンドール」があることを発見。今後もあ のくるみパンが食べられるかどうかだけ確認しに来た。 「あの〜、銀座のボンドールとここは、おなじ系列店ですか?」 「はい、そうです!」 「ああ、よかった。こことおなじパンが買えますか?」 「はい。ほぼおなじですが、ここがパンの工場となっておりますので、銀座店のほうも 閉店になってしまうんですよ!」  ガガガガガガ〜〜〜ン!  そげなベイビー!  東京でいちばんおいしいと思っているパン屋さんが潰れないでよ〜!  このお店の母体は、あの甘栗太郎で、たぶん経営をスリムにするために整理しちゃう んだろうなあ。  最近本当にちょっとでも採算ベースに合わない部門は、あっさり整理されてしまう。 資本主義だから仕方ないけど、あまりにも簡単すぎる。  いっそ、インターネットで「閉店しそうです!」という告知をして、潰れたら困ると いうお客さんが詰め掛けて立ち直るみたいなサイトみたいなものができないかあ…。そ んなの無理か。  でも、まずい料理を出すお店が潰れるのは、自業自得だけど、おいしいお店が潰れる のは、もったいない。  午後1時。帰宅。  テレビで北海道地震の情報をチェックしつつ、『桃太郎電鉄16(仮)』のMAP作 り。  浦河町は、停電状態か。困っちゃうなあ。  午後3時。勝新太郎さんの『続・座頭市物語』、『新・座頭市物語』を続けて見る。  エンタテインメントの要素がぎっしり詰まった見事な作品だ。  学生時代に観た『座頭市』シリーズの印象だと、もっと座頭市は、悪漢小説の主人公 のように思えていたんだけど、いま見ると、人情家で、純粋で、熱血漢なのが意外。  思ったより、娯楽作品の王道を行く設定だったわけだ。  午後5時。嫁が、原巨人監督の辞任会見が始まったというので、見る。  まあ、渡辺恒雄オーナーが、プロ野球界のガンであることを実証するような記者会見 だねえ。巨人という看板のメンツを守るためだけに、嘘で塗り固めたような、吐き気の する映像だった。  まったくプロ野球のファンを無視した内容だ。  最後まで、渡辺オーナーからは「ファンのみなさんのためにも…」という言葉は聞か れなかった。  原監督も「こんなやつのところで、監督なんかやれねーよ!」って、言っちゃえばい いのに。  まるで自民党総裁選挙のときは、罵り合っておきながら、投票が終わると、候補者全 員が握手するような茶番劇のようだ。  こういうことを繰りかえすから、プロ野球ファンがどんどん減って行くのだ。  私は、横浜ベイスターズのファンではあるが、その前にプロ野球ファンだ。  アンチ巨人でもない。  毎年、毎年、3年契約といいながら、1年目、2年目で、解任されていくプロ野球の 監督たち。子どもたちにとって、魅力的な職業には思えなくなってしまうよ。  午後6時30分。嫁と、西麻布の「たぬき」が閉店したあとの日本料理のお店「T」 へ。「T」になる前に、もうひとつお店の名前があった気がするけど、きょうは「T」 という名前のお店になっていた。  私が「T」と書いたからには、よっぽど気に入って、でも一見さんお断りなので、お 店の名前を書けないか、気に入らなかったのどちらかである。  後者のほうであった。  まず、飲み物を注文させられたあとに、ご飯を炊くまで、25分かかるということを 知らされる。お通しがもう来ちゃってるから、帰るわけにもいかない。  さらにメニューが、1枚しかない。  テーブルに1枚ではない。  この1軒で、1枚しかないのだ。  だから、ほかのテーブルのお客さんが、メニューを見て、決め終わるまで、こっちは 注文すらできない。  やっとメニューを見ると、どうもこのお店は、1万2000円のおまかせコースを食 べてもらいたいようだ。焼き魚もお刺身もまえより高くなっている。  1万2000円も出すなら、「樋口」や「たき下」のほうが、圧倒的に値段も安くて、 おいしい。  5000万円くらいのおまかせコースが食べられる「たき下」よりも、貧相な店内。 こういうのは、困ってしまうよ。  お店の人が、ほかの日本料理のお店を研究しに行っていないね。 「たぬき」の頃からの白いご飯のおいしさだけが、健在であとは、全部ダウン!こっち のほうが、すまなくなるようなお店であった。  午後7時30分。帰宅。  つい、『座頭市凶状旅』を見てしまう。  私は、このシリーズを一気呵成に見て、エンタテインメントの極意を分析したくなっ ているようだ。  毎回、座頭市が超人的に強くなっていくさまは、ドラゴンボールの悟空の強くなり方 に似ていて、おもしろい。  午後8時。おや。辰吉丈一郎が勝った。  うーーーん。漫画の主人公のようだった辰吉丈一郎は、微妙に漫画の主人公のコース から外れ始めいている。  いいのか、悪いのか、よくわからない。  でもやっぱり気になる男だ。 『桃太郎電鉄U(仮)』の仕様書作り。  ゲスト・キャラを練りこむ。  今回は、ゲスト・ボンビーが2体登場…ああ、あんまり言っちゃいけないんだった。 はっはっは。まだ練り込んでいる最中だからいいでしょう。つまらなかったら、1体に 減っているかもしれないし。  そろそろ北海道取材旅行の荷造りを始めないといけないんだけど、どうなってしまう のだろう…。

 

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