8月30日(土) 午前10時45分。新大阪駅へ。 新大阪駅構内で、土居ちゃん(土居孝幸)と、嫁と待ち合わせ。 午後12時。南船場のうどん屋さん「松葉家」へ。この店は、明治26年創業。 きつねうどんのおいしいお店と聞いていたけど、きつねうどん発祥のお店と知ったの は、あとのこと。 それより、しゃぶしゃぶうどんに、大阪おじやうどんというネーミングに、吸い込ま れるように注文してしまうよ。 一応、私の担当が、肉カレーうどん。
土居ちゃんの担当が、しゃぶしゃぶうどん。
嫁の担当が、大阪おじやうどん。
それぞれ、越境しながら、あっちをつっつき、こっちをつっつき。 しゃぶしゃぶうどんが変わっていて、牛乳とバターが入ってる。 スープにしっかりバターが入っていることがわかる。 このスープにつかったうどんを、すき焼きのように溶き生卵のなかにくぐらせて食べ る。あっさりしていておいしい。 大阪おじやうどんは、エビとか、シイタケとか具だくさんのなかに、生姜の切れ端が 入っていて、不思議な食感。もちろんおじやなので、ご飯も入っている。 私の肉カレーうどんは、京都錦市場「山茂登(やまもと)」のカレーうどんの味に似 ている。これもまた、えのきに、シイタケと、具がたくさん。こんなに具の入ったカ レーうどんというのは、初めてだ。 どれもおいしかった。 でも、どれも熱かった。 夏に食べるんじゃなかった。 30度を越す大阪で、食べるのにはきつかった。 汗かいた状態で、外に出るのはしんどい。 心斎橋(しんさいばし)筋を歩く。
喫茶店に入りたいのに、ドトールとか、プロントとか、簡易な喫茶店が多い。 じっくり、おいしいコーヒーを飲みたいのに。 その前に、早くエアコンの効いたお店に入りたい。 地下鉄心斎橋駅の地下街の喫茶店に入る頃には、3人とも、汗びっしょり。 大阪は緑が少ないから、体感の暑さでは、日本一暑いと思う。 沖縄のほうが気温が高いかもしれないが、風がある分、ビルだらけの大阪よりすごし やすい。 京都も盆地で、蒸し暑いが、緑が多いところでは、暑さはそれほどでもない。 午後12時30分。心斎橋の「ヒューマン・アカデミー」へ。 昨年、声優の横山智佐ちゃんを呼んだ「さくまあきらとその仲間たち」シリーズの第 2弾をここで開く。 要するに、第2弾のゲストが、土居ちゃん(土居孝幸)。 早いもんだね。 あれからもう1年が立つのか…。 ヒューマン・アカデミーの山田光隆くんとも、けっこう長い付き合いになって来た。 私は企業よりも、人で動くタイプなので、山田光隆くんの誘いなのでこの仕事は、引き 受けることにしている。 教務課のほうで、次々に学校の先生方を紹介されるが、さすがに多くて、名前と顔が 覚えられない。 これがいつももうしわけない。 山田光隆くんのように変なやつだと覚えやすいんだけどなあ。ははは。
午後1時30分。在校生と、現在高校3年生で、来年このヒューマン・アカデミーに 入学を希望する人たちで、編成された50人くらいの前で、ライブ・トークのようなも のを開始する。
ちょうど、『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』がほぼ完成なので、口が 滑る! 滑る! 土居ちゃんは、あまりこういう仕事を引き受けないほうなので、勝手がわからないの で、どんどんバラす、バラす。 終いには、ホワイトボードに、大きく貧乏神を描き、キングボンビーを描き、ハリケ ーンボンビーまで描いてしまう大サービス! いつもよりよくしゃべるし、きょうの土居ちゃんを見ることができた人は、得したと 思うなあ。 いったん、休憩があって、第二部へ。 山田光隆くんが、大胆な課題を生徒さんたちに出す。 「『桃太郎電鉄』に登場するゲスト・ボンビーのようなものをいまからデザインしてみ ましょう! 時間は10分間!」 そんな無茶な! 全員が、ゲームのグラフィック志望じゃないんだし。ほとんどが、企画か、プログラ マー志望なのに。 「何か、描きやすくなるきっかけになるようなものってないですかね〜!」と、山田光 隆くん、意気込みはいいけど、いきあたりばったりなお家芸が出る。 「じゃあ、たとえばミサイルボンビーという名前で考えてみてください!」と、現在考 えている新キャラの名前をつい、口走ってしまったではないか。 しかし、誰も描けずに、こっちとにらみ合いの状態になってしまうんだろうなあ!と 思ったら、みんな描く、描く。 ひとりで、2回描いて提出する生徒もいて、これにはこっちも驚く。 しかも、みんな絵が上手い。 何でこんなにみんな上手いの? 美術系の学科ではなくて、ゲーム科なんだよね。
思わず「土居ちゃんのデビュー当時より、上手い人がいっぱいいた!」と私も本音で 言ってしまったではないか。 ちょっとおもしろい授業方法だった。 来年の「さくまあきらととその仲間たち」のゲストは、榎本50歳になってしまうの か? でも、きょうの高校3年生は、ついに『ジャンプ放送局』を知らない世代になっ ていた。来年のゲストは、井沢どんすけか!? いまや井沢どんすけのほうが、有名人だからなあ。 井沢どんすけが、あの白い顔を真っ赤になってしゃべる姿が見たい! 午後5時15分。ヒューマン・アカデミーの先生に車で、新大阪駅まで送ってもらう。 柴尾英令くんとの待ち合わせ時間に間に合いそうもないので、新幹線で、京都駅へ。 柴尾英令くんは、京都国立博物館で、『スターウォーズ展』を見ている。 午後6時。特に名を秘す「M」へ。 私の日記では、唯一名前を隠しているお店だ。 桃太郎チームのメンバーが、このお店に行くことを、どのお店よりも楽しみにしてい るあのお店だ。 毎年、ひと仕事終わると、ここに来て、「お疲れ様でした〜!」をいうお店である。 今年も、『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』で、私や、土居ちゃん、柴尾 英令くんのパートが終了したので、「今年も無事、ゲームを作ることができました!」 といいに来る、神社のようなところだ。 そういえば、この日記を読んでいて、このお店を知りたい! 知りたい!と、熱望し ているみなさん。 ついに初めて、「M」が、住所と電話番号を雑誌に載せましたぞ! こんなことはめったにないことなので、ぜひ今月号の『家庭画報』を読んでください! いつも雑誌に載ることがあっても、住所も電話番号も公開しなかったお店なだけに、め ったにないチャンスですぞ。 きょうも、この「M」のために、マイクロ・ダイエットで臨んだ柴尾英令くんが、 「幸せだなあ! 幸せな味だ! う〜ん、幸せ!」といつもの雄弁さが影を潜めて、ひ たすらニコニコ食べている。
私も、昨日、夕ご飯をパンにして、この場に臨んだから、少々多めに食べても大丈夫! といいながら、オーバーラン! 食べ過ぎた〜〜〜! 土居ちゃんは「苦しい〜!」といいながら、目がとろ〜ん! 目が半分寝ている。 ああ、今年もトウモロコシの天ぷらが食べられて、幸せ! 外に出たら、雨。 「夜の京都を徘徊するぞ〜!」と叫んでいた柴尾英令くんは、あっさり土居ちゃんと、 ホテルに戻る。 午後9時30分。私と嫁は京都の隠れ家に戻る。 お腹が苦しい。 横浜ベイスターズの勝利をテレビで見て、ご満悦。 今年、いちばんのごひいきの加藤武治投手が、2勝目だ。 ギャラードが昨日に引き続き、セーブ。 理想的な勝ち方だ。 明日、今季初の3連勝に挑む。 とほほ…。今シーズン、まだ一度も3連勝したことがないんだよ〜! 7連敗を何度 もしたくせに。最下位なわけだよ。 明日は、土居ちゃん、柴尾英令くんと、京都市内観光。
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