６月１７日（火）

　心配された旅行中の体重増は、なんと０．５キロ増！
　ほとんど日常の増減レベル。
　小樽市内を歩きすぎて、晩ご飯を菓子パンですませたのが、よかったか。

　午前７時。すでに完成していた『桃太郎電鉄１２〜西日本編』の北海道の物件
を大幅に変更する。
　今回の北海道取材で得た最新の知識を、最新版の作品に入れるには、いまがぎ
りぎりだ。この日記を読みながら、『桃太郎電鉄１２〜西日本編』を買った人は、
にやっ！と笑えますぞ。

　朝から、続々、宅配便が届く。
　初日の函館から。旭川から。帯広から。釧路から。
　行く先々で買ったお土産品がひっきりなしに届く。

　午前１０時。並びの喫茶店「らぴす」サンで、モーニング・セット。
　雨の日は、遠くまで食事に行きたくない。
　ましてや、旅行から帰って来たばかりなので、きょうはゆっくり休みたい。

　午前１１時。自宅に戻って、旅行中の日記をまとめる作業。
　旅行中に下書きはしているものの、資料の裏付けや、表記の間違いがないか、
調べながら清書していく。

　午後１時３０分。ぶっ通しで、日記を清書して、疲れた。
　いつものように北海道から送ったお土産品の試食開始。
　旅から帰っても、『桃太郎電鉄』シリーズの新物件になるような食べ物がない
か、試食していく。

　旭川の「道の駅」で買った、とうきびかりんとを食べる。
　ぽりぽり、かりかり…。
　ぽりぽり、かりかり…。
　まあ、びっくりするほど、新しい味ではない。
　ぽりぽり、かりかり…。
　ぽりぽり、かりかり…。
　かりんとの範囲内で、おいしい。

　ぽりぽり、かりかり…。
　ぽりぽり、かりかり…。
　ガリッ！
　うぐっ？　ずいふんおおほひな、かひひんほうふぁなあ…。
　
　奥歯が、ぽろりと取れてしまった。
　疲れが一定以上になると、取れる奥歯だ。
　今回の旅行は、思ったより疲れずにすんだと思ったのは、気のせいだったよう
だ。歯は正直だ。

　午後２時３０分。蔵人総合研究所の赤根豊くんと、遠山孝司くんが来る。
　毎月おなじみ、私には難しい経営の話。

　午後５時。西武新宿線上井草駅前の「細見デンタルクリニック」へ。
　奥歯を入れてもらいに行く。
　いきなり別室に連れて行かれた。

「あれ？　先生、奥歯入れてもらいたいだけなんだけど…」
「さくまサン、うちもデジタル化だよ！」
「ええっ！？」
「患者さん全員の歯を、デジタルに撮って保存することになったんだよ！　前の
レントゲン写真だと、劣化してしまうだろ？」
「うん。わかる、わかる！」

「すごい時代になったもんだろ？　さくまサン！」
「うちらの業界に近いことになってきた」
「日本じゅうどこにいても、このデジタル画像を送るだけで、旅先の歯医者さん
で歯の治療を受けることもできるんだぞ！」
　そうは言っても、私の奥歯を治療できるのは、この先生しかいないんだけどな
あ…。

　でも、治療台の横のディスプレイに、ウィンドウズとか、インターネット・エ
クスプローラーのマークがあったりすると、私にはけっこう親しみやすいものに
なったような気がする。
「便利だろ？　患者さんのデータがここにぜんぶ入るんだ！」
「でも、入力するの大変じゃない？」
「そうなんだよ、さくまサン！　大変なんだよ、入力が！」
　うちのゲーム作りと、あまり変わらんな。

　午後７時。西武新宿線中井駅から、大江戸線を伝わって、麻布十番へ。
「たき下」にたどり着くと、嫁と、娘と、菅沼真理（通称:すがねまチャン）さん。
　おお！　すがねまチャンに会うと、東京に戻って来た気がするねいっ！
　あれこれ、あれこれ、北海道も土産話などを、すがねまチャンに披露。
　ああ！　また函館に戻りたいなあ。

　食後、不思議な喫茶店「ユーヒ」で、お茶。

　午後９時３０分。帰宅。

　今夜は、ずっと旅行中の日記の清書。