6月6日(金) 午前7時。『桃太郎電鉄12〜西日本編』の手直し作業。 ひさびさに難問にぶつかって、苦しみ抜いている。 午前11時30分。嫁と、麻布十番の「松玄(まつげん)」へ。 納豆ぶっかけそば。ここは、アホンダラな女性店員がいたので、しばらく行くのを控えていた。も う半年以上行っていなかったんじゃないかなあ。 味は、あいかわらずいい。 お昼だったので、女性店員はいなかった。 あんなにひどいかったんだから、たぶん、もう辞めたのだろう。 「松玄(まつげん)」は復活させよう。 午後12時。麻布十番の「ユーヒ」という不思議な喫茶店へ。 お店の外から見えると、コンクリート打ちっぱなしの今風のお店。 なかに入ると、お店の奥の半分が、まるで大塚家具の展示場のようで、豹(ヒ ョウ)柄のイスに、豹の人形。 中央には、どでん!と大きなプラズマテレビ! しかもそのテレビに流れているのは、オードリー・ヘップバーンの『マイ・フ ェア・レディ』。 うーーーん。不思議な空間だ。
山本集さんの富士山の絵もお店で売っているようだし。 多重人格喫茶店だ。 午後12時30分。菅沼真理(通称:すがねまチャン)さんが到着。 ありゃ? すがねまチャンが来て、しばらくしたら、和食の「たき下」のご主 人がお店に入ってきた。私服なので、これまた不思議。 午後1時30分。嫁と、すがねまチャンはお買い物ツアー。 私は、自宅に戻って、『桃太郎電鉄12〜西日本編』の仕様書の手直し。 あの敵に回すと恐いが、味方にするともっと恐い男・井沢どんすけのためを思 って、仕様を変更したモモトラマンカードが、どうも井沢どんすけに不評なので、 全面的に作り直すことにして苦しんでいる。 恐るべし、井沢どんすけの存在! 『桃太郎電鉄』を潰したければ、夜道を歩く井沢どんすけを後ろから、鈍器で 「ボグッ!」と一発すれば、ゲームは出なくなるかも! でも犯人は、私だったりして。 …いかん。話をおもしろくして、ど〜する。 午後2時。佐藤志靖さんの美容室『レ・ザンジュ』へ。 美容室のシャンプー台の洗髪は、長いねえ。 30分くらいずっと洗髪されていると、私のように短い髪の毛の人間は、申し 訳ない気になってくる。 井沢どんすけに苦しめられている部分を早く直したいので、ゆっくり頭を洗わ れていると、あせってくる。 途中、浮かんだ仕様を、携帯電話から、自分のバイオに送信しておく。 午後4時30分。帰宅。 『桃太郎電鉄12〜西日本編』の手直し作業の続き。 井沢どんすけに言われた部分がようやく解決した。う、うれしい! 昨日の晩からずっと、いままでかかってしまった。 すごい文章量だ。 札幌との間に作っている掲示板の1枚に収まりきらなかった。 まだ仕様書に間違いがあるかもしれないけれど、とにかく、うれしい。 これでまた井沢どんすけが何か文句言ったら、夜道を歩く井沢どんすけを後ろ から、300人がかりでくすぐってやる。こちょこちょ。こちょこちょ…。 井沢どんすけは、35歳のくせして、くすぐられるのが苦手。 さすが、35歳にして、お母さんに洋服を買ってもらっている男だ。いや、お 母さんに洋服を買ってもらっているという噂が流れている男だ。あくまでも噂だ よ。お母さんに洋服を買ってもらっているというのは。 ふっふっふ。流布。流布…。 午後6時。嫁と新宿2丁目の東北新社映像アカデミアへ。 きょうはここで、「小池一夫塾」の出陣式が開かれている。 なつかしい「劇画村塾」の仲間たちも集まった。 山本貴嗣(やまもとあつじ)くん。漫画原作者のあかねこかサン、棟居仁くん、 いしぜきひでゆき、漫画家のこいでたく、板垣恵介くん…。 もちろん、今回私といっしょに講師陣の梶研吾(かじけんご)健吾くん、岡崎 武士(おかざきたけし)も。 漫画業界、映画の世界の人たちのお偉いさんたちも多数集まって、大盛況。
私が「小池一夫劇画村塾」の一期生で、『ドラゴンクエスト』の堀井雄二が、 三期生なので堀井くんも来た。 堀井くんは、きょうの乾杯の音頭担当だ。
堀井くんと、愉快な会話。。 「おっさん(さくま)! 講師やるんやて?」 「そうだよ!」 「何、教えるんや? 漫画か?」 「はっはっは! おっちゃん(堀井雄二)! ゲーム科だよ!」 「ゲーム!?」 不思議な会話でしょ? 私と堀井くんとは、大学時代からの友人なので、私がずっと漫画評論家だった 時期をよく知っているし、漫画専門の出版社を2度も作って、2度とも失敗して いることを、よく知っているし、「小池一夫劇画村塾」の先輩、後輩だから、堀 井くんの頭のなかでは、私に対するイメージは、まだまだゲームよりも漫画のほ うが強いのだ。 私としては、うれしい勘違いだけどね。 まあ、堀井くんが勘違いするのも無理はない。 歓談の時間になったら、出版社の昔なつかしい編集さんたちが次々に挨拶に来 てくれた。 私が『週刊少年ジャンプ』で、『ジャンプ放送局』を連載していたとき、副編 集長だった堀内丸恵さん。いまは集英社第四編集部の部長さんになっていた。 『週刊ヤングジャンプ』でなかよしだった松澤肇くんの名刺は、『ビジネスジャ ンプ』編集長。おなじく『週刊ヤングジャンプ』の若き編集者だった樫村行弘く んは、いまや『コミックバンチ』の編集長。 お互い、「なつかしい!」「なつかしい!」「何年ぶりだろう?」の連発で、 ときならぬ同窓会になってしまった。 私は漫画業界にいた人間だったんだなあ…。 明日から、「小池一夫塾」は、開講する。 塾生は、予定していた60名を超えて、80名以上になるらしい。 ゲーム科は、5名くらいしかいないみたいだけどね。 まあ、「小池一夫塾」だからねえ。 そうそう、おもしろそうだけど、受講料が30万円と高かったので、やめてし まったという人も多かったようだけど、もったいないことしたねえ。 小池一夫師匠の講義は、30万円じゃ安いよ〜! 昔の「小池一夫劇画村塾」の受講料は、30万円よりも安かったけど、一応、 30万円と仮定して、その後、小池一夫さんの教えを受けて、通算年収30億円 以上になった人が、5〜6人いるからね。 年収3億円以上の人なら、20人以上! 通算年収3億円以上の人なら、100人以上! 収入ですべてを判断は出来ないけれど、そういう「塾」なんだから、ぎりぎり で断念した人、残念でしたねえ。私も堀井雄二も、小池一夫師匠に出会わなかっ た人生は、想像したくない。
午後8時。帰宅。 TBSで「横浜VS巨人」戦を中継していたので、観戦。 壮絶なシーソーゲームを、横浜ベイスターズが12−7で快勝! 気分がいいねえ。 こういう勝ち方なんて、1シーズンに何回も見ることができない球団だから、 TBSは夜中に再放送してほしいよ。 明日は、「小池一夫塾」の開校式。 はたして、「小池一夫塾」に入塾したコイズミリュウジは、通算年収30億円 を越えるか!?
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