6月1日(日) 午前8時。わかっちゃいるけど、疲れた。 昨日、一昨日と、『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』のテスト・プレイを見て いるだけなのに、何でそんなに疲れるのかと思うかもしれないけれど、大変なの ですよ。 毎年の収益額と、総資産をメモしたいけど、早く次の一手を打ちたい人たちが、 ピン、ピン、ピン!と、コントローラを押して、先に進んでしまう。 キングボンビーを喰らった井沢どんすけに、新しい悪行のチューニングについ て聞いても、答えてくれない。 頭のなかが、真っ白になってしまって、感想どころではないらしいのだ。 「あれ? あのメッセージは誤植じゃなかったかな?」と思って、「ちょっと画 面止めて!」と叫んでももう遅い。 みんな、ピン、ピン、ピン!と、コントローラを押して、先に進んでしまう。 2回続けて、デビルカードを引いただけで、「さくまサン! ちょっとデビル カード出過ぎじゃないですかあ?」という、無謀な陳情にも応対しないといけな い。 「ああ、あそこであの駅に停まってくれると、あのイベントを見ることができる んだけどなあ。でも、誘い水を出したら、データにならないから、黙っていない といけないしなあ…」と、やきもきして、ストレスもたまる。 とにかく、ふつうのお客さんが得るのと、おなじような情報以外を与えては、 テスト・プレイにならない。 しかもみんなは何とか、私からイベントの確率を聞き出そうとする。 「さくまサン! □□に停まったときに登場するゲスト・キャラの発生条件は何 なんですか? ランダムなんですか?」 「言えない!」 「ミニボンビーのときは、ダメなんですか?」 「言えない!」 「キングボンビーのときは?」 「みんな、私に聞かないように!」 こういう人間10人を相手するのは、大変なのですよ。 ブックマークカードをもってても、一度も利用できないコイズミリュウジの行 動の分析も難しい…。午前11時30分。私、嫁、菅沼真理(通称:すがねまチャン)さんの3人 で、長谷駅の北の「ベェルグフェルド・カフェ」へ、横浜ベイスターズのアロハ シャツを着て行く。 ふっふっふ。ネット通販で、横浜ベイスターズ、大洋ホエールズ歴代のユニフ ォームがデザインされたアロハシャツを買ったのだ。3枚も! 東京、京都、鎌 倉の家に置いて、いつでもどこでも横浜ベイスターズ・アロハを着れるようにし たのだ。だからどうした!ということなんだけさ。
でも、昔のオレンジ色のユニフォームとか、プリントされてるのよ。 背番号が、11だったりして、ああ、シピンだぞ、これはと、横浜ベイスター ズ・ファンに対するくすぐりが、たくさん入っているのだ。 背番号24は、遠藤投手のときの24番だなとか、5番は、石井琢朗選手では なく、ひょっとすると、基(もとい)選手の5番じゃないかな?とか、楽しめ る。 昔のユニフォームに、22の数字が。これはきっと入団当時の佐々木主浩 (ささき・かずひろ)様の22番だなと、感慨深げにもなれる。 こういう話を始めると、5〜6時間でも大丈夫なので、「ベェルグフェルド・ カフェ」に話題を戻す。 ベェルグフェルド・サンドを食べるのはひさしぶりだ。 疲れているので、野菜スープも注文する。 京都に来た気がするのは、「イノダコーヒ」だけど、鎌倉の場合は、この「ベ ェルグフェルド・カフェ」だな。 しかも、ランチ・メニューに、最初からケーキが組み込まれているので、合法 的に甘い物が食べられる。
昨日、ずっと座ったまま、みんなのプレイを見ていたので、ズボンのベルトが お腹に食い込み、お腹がかゆい。 午後12時30分。3人で、鎌倉文学館へ。 受付の門に向かう道の新緑がきれいだ。
以前も来たことがあるけど、きょうは、小津安二郎展をやっていた。 有馬稲子さん、淡島千影さん、原節子さんの若い頃の写真などが展示されてい る。あの小津安二郎さん愛用の白い帽子なども。 若い頃、小津安二郎さんの映画を観て、ピンと来なかっただけに、そろそろ小 津安二郎さんの映画を見直すのもいい時期かもしれない。年を取れないと、小津 安二郎さんの映画のよさはわからないというからね。 今年の秋には、小津安二郎さんのDVDボックスが発売されるらしい。
この鎌倉文学館は、前田利家の前田家の別荘だったという観点から見ると、ま た楽しい。時代劇ファンのすがねまチャンと、「前田家は、明治維新のとき、徳 川方につかなかったのかなあ?」などと、会話。 あとで調べたら、13代藩主は、徳川びいき(佐幕派)だったようだけど、明 治維新のときの14代藩主が、勤王派だったようだ。 13代藩主のまま、明治維新を迎えていたら、この鎌倉文学館はなかったんだ ろうなあ。
鎌倉文学館の庭に出る。 遠く、海が見える。 どこからか、ブラスバンドの練習音が聞こえる。 芝生の緑が気持ちいい。 まだ紫陽花には、早かったようだけど、ツツジがまだ少し残っていた。 でも大半のバラが、台風で飛ばされていた。
午後2時。私だけ、鎌倉長谷の家に戻る。 テレビでは、貴乃花の断髪式をやっていた。 鎌倉2DAYSのテスト・プレイで出た問題点を必死に考える。 何かいい解決策はないか。 このままでもいいんだけど、もっといい方法はないだろうか? うんうん、うなりながら、疲れ切った頭に、ムチを打つ。 ダメなときは、ダメだ。 すぐ浮かんだ解決策だけメモっておいて、浮かばなかった問題点は、あとで考 えよう。 夕方、嫁と、すがねまチャンが帰って来た。 「鎌倉は、着物のお店が多くて、誘惑が多くて困りますう!」と言っているすが ねまチャンの手にはすでに、買ったばかりの着物が。 午後5時30分。私、嫁、すがねまチャンの3人は、江ノ島へ。 ♪江ノ島が、見えて来た〜〜〜!
江ノ島のなかにある、しらす専門店「とびっちょ」へ。 日曜日の江ノ島は、人が多い。 きょうは、2階のテラスの席で食べることができた。
釜揚げしらす丼を注文。 生卵を、しらすの上にかけて、ポン酢をぐる〜り、ぐる〜りと垂らして、うま か〜〜〜ッ! 焼きはまぐり、しらすの釜揚げも注文して、食べる。 しらすの釜揚げ、一人前が、でかい! うまい! うれしい! 「海の見えるところで、焼きはまぐりを食べるの夢だったんですよね〜!」と、 すがねまチャン。 私の場合、海の見えるところで、アジのたたきを食べるのが、夢だった。
岩のりの味噌汁もおいしい。 食後、江ノ島大橋を、歩いて、小田急江ノ島駅方面へ。
夕陽がまぶしい。 金色に海が輝いている。 遠く、かすかに、富士山のシルエットだけが、見える。
この季節の江ノ島は、風も吹いて、暑くなく、いちばん気持ちいい。 午後6時30分。小田急江ノ島駅の前の喫茶店で、コーヒーを飲みながら、電 車の発車を待つ。
午後6時51分。小田急江ノ島駅から、ロマンスカーに乗車。 おお! 新型車両だ。 昔のロマンスカーは、座席が狭くて、隣り合わせた人と、足がぴったりついた りして、嫌いな電車だったんだよなあ。 きょうのは、座席もグリーン車のように広いし、揺れも少ない。 揺れも少ないので、ついついVAIOを取り出して、仕事を始めてしまった。 いやあ、仕事が捗る、捗る。 午後8時3分。小田急新宿駅に着く。 大江戸線で、麻布十番に戻るすがねまチャンとは、ここでお別れ。 午後8時30分。帰宅。 夕方、横浜ベイスターズの勝利を確認した私は、余裕の気分で「巨人VS阪神」 戦を観戦。 まだ疲れが取れないんだけど、『桃鉄鎌倉大会』で出たチューニングの直しを メモるだけでも、メモってから、寝る。 たった2泊3日の出来事だけど、1週間ぐらいすごした気分だ。
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