4月16日(水)

 午前3時。変な時間に目が覚めてしまった。
 妙にくっきり目が覚めてしまったので、ヒッチコック監督の『マーニー』を観
ることにする。
 いよいよ温存していたヒッチコック監督晩年の作品群に手を染めることに。

『マーニー』は、007シリーズのショーン・コネリ―が主演だ。
 女優のティッピ・ヘドレンがいいなあ。『鳥』にも出ていた人だ。
 何で泥棒であるティッピ・ヘドレンを、ショーン・コネリーが好きな理由が最
後までよくわからないシナリオだけど、とにかく次がどうなるか早く観たくなる
演出は、あいかわらず神業だ。
 ただどうしても、ショーン・コネリーが人と挨拶するシーンになると、「アイ
ム・ジェームズ・ボ〜ンド!」と言いやしないかと思うし、女性に騙され続ける
と、本当はすでに気づいているんだろうなあと思ってしまうのは、007のせい
だなあ。
 ショーン・コネリーが出ているシーンに音がないと、つい、♪ダンダカダダー
ダ、ダンダカダダーダ、パラッパラパパーと、口ずさんでしまう。
 名曲だよなあ。あの曲は。
 ショーン・コネリーが007シリーズに一度だけ復帰したことがあって、その
ときの『ネバー・セイ・ネバー・アゲイン』で、あの名曲がつかわれていないの
で、007映画と思えない。
 そのくらいあの曲はインパクトが強い。

 午前11時30分。嫁は、今朝、漫画原作者のいしぜきひでゆきの奥さん・は
るみサンと、バーゲンにでかけたので、きょうはひとりで行動…とはいえ、変な
時間に朝まで映画を見てしまったので、ぼ〜〜〜ッとしていて、どこへ行くとい
うあてもない。

 近所のバス停で、とりあえずバスに乗ろうと待っていると、嫁から電話が入っ
て、もうバーゲンで買い終わってしまったので、いっしょに食事をといういうの
で、赤坂見附へ。

 午後12時。「皆美(みなみ)」で、鰻まぶし。
「皆美(みなみ)」は、山陰松江の鯛めしのおいしいお店なんだけど、最近いつ
もこのお店に来ると、鰻まぶしを食べてしまう。
 名古屋の「ひつまぶし」とおなじだが、たれが名古屋よりくどくなくて、上品。
 松江は、ウナギも名物で、宍道湖七珍とよばれる料理が有名だ。
 す――スズキ
 も――モロゲエビ
 う――うなぎ
 あ――アマサギ
 し――しらうお
 こ――鯉
 し――しじみ。
 
 頭文字を取って「相撲足腰」と呼ぶらしいけど、「モロゲエビ」っていうのが
覚えられないよね。

 午後12時30分。赤坂の喫茶店で、引き続き、雑談。  はるみサンは、うちに負けず劣らずのグルメなので、四谷のおいしいパン屋さ んなど教えてもらう。    午後2時。嫁とはるみサンは、吉祥寺へ。  私は、はるみサンに教えてもらった四谷のパン屋さんを探す旅。  きょうの散歩にちょうどいい。  四谷駅から、私が愛用しているパン屋さん「ボンドール」まで行って、万が一 パン屋さんが見つからなかったときのことを考えて、くるみパンなど購入。  四谷3丁目まで歩き、さらに四谷4丁目方面まで。  言われたパン屋さんがないなあ。  でも天気がいいので、散歩も楽しい。  汗ばむ程度の闊歩がいちばん気持ちいい。  ああ! あった、あった。  ほとんど四谷4丁目の交差点近くに「浅野屋」はあった。  初めて入るお店は、どれがイチ押しなのかわからないなあ。  お客さんがいっぱいなので、何を注文しているか、耳をそばだてていたんだけ ど、まんべんないなあ。  適当に自分の好きなパンを買う。  お店の前に、うちの近所のまで行くバス停があったので、待つ。  来ない。何たって、1時間に3本しか来ないから、1本乗り遅れれば,20分 待ちだ。  しかし、遅いなあ。  すでにこのバス停が、家までバス停3つ分しかないんだから、20分も歩けば、 家に着いてしまうはずだ…あっ、ひょっとして! このバス停は、新宿行きで、 渋谷行きではないではないか! どひゃ〜〜〜!  違うバス停で、待ってしまった。  悔しいので、歩いて帰る。  午後3時。帰宅。  へばった。運動しすぎた。  少し、ベッドに横たわる。  午後3時30分。『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』の手直し作業。  どうも昨年、新しいカードの仕様書を書いていたときのコンディションが悪か ったせいか、どうも新しいカードのメッセージのテンポが悪く、説明不足なもの が多い。  気に入らないので、次々に書き直している。  でも早めにこうやって、最新ロムが届いているので、こういうメッセージのテ ンポの悪さも、発売前に直すことができるのだから、仕事は速くやるべきなのだ。  締め切りぎりぎりだと、執筆する側は、ヒーローイズムに浸れるが、お客さん の希望からは遠のいて行く。  ヒッチコック監督の口癖は「映画は観客のもの。評論家や映画会社のものでな く、お金を払って見る人々のものだ」というものだったそうだ。  刻苦勉励、メッセージの手直しにまい進する。  午後6時。本日も、横浜ベイスターズ日記。  きょうも昨日に続き、対戦相手は、中日ドラゴンズ。  現在、中日は1位のチームである。  横浜ベイスターズは、最下位のチームである。  最下位のチームが、1位のチームに勝てるわけがないのである。  どういう風に勝てないかというと、9回表、3対2でリードしていて、3人ア ウトにすれば、首位に勝つという場面で、満塁ホームランを打たれて、6対3で 負けるのである。  ずっとストッパーとして失敗し続けている投手を、きょうも登板させてしまう のである。  これが、首位を走るチームが、満塁ホームランを打たれても、9回裏に再逆転 して、さよならゲームを演出したりするものだが、そこは最下位のチーム!  出る選手、出る選手、マツモトキヨシの「ゲッツ!」のCMのように、サササ ササッ〜〜〜ッと凡打して、あっけない3連敗を記録してしまうのである。  そろそろ中継を見ないほうがいいのかなあ。  毎日2〜3時間、時間を奪われるのは痛い。  映画を毎日1本見ることができる。  悔しいので、ヒッチコック監督晩年の作品『フレンジ―』を観る。  ヒッチコック映画の集大成のような映画だ。  このあと1本撮って、ヒッチコック映画は終了する。  けっこう私のヒッチコック・マイブームも大詰めを迎えて来たような気がする。  今夜は、『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』のテスト・プレイのときに浮かん だ新しいカードや、キングボンビーの新しい悪行などをまとめる作業。

嫁は石関秀行・はるみサン夫婦と飲んでたらしい

 

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