3月8日(土)

 よく寝たはずだけど、眠い。

 午前10時30分。嫁と、「イノダコーヒ本店」へ。
 天気雨。空は晴れているのに、雨が降っている。
 土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くんと、待ち合わせ。

「どこへご飯食べに行く?」
「だいたいのお店行っちゃってるからなあ!」
「カレーが食べたいなあ…。ボクは1日3食、カレーでも平気だなあ」と、柴尾
英令くん。
「カレーなら、まだ一度も食べたことのないお店ならあるんだけど…」
「どういうことですか?」
「毎回行くと、どういうわけか、定休日にぶつかって、やっと行けたと思ったら、
カレーは午前11時半からですと言われたりして、まだそこのカレーを食べたこ
とがないんだ…」
「そこ行きましょう!」

 午前11時30分。というわけで、鹿ケ谷の霊鑑(れいがん)寺の「カフェ・
グルニエ」へ。
 ちゃんと、定休日が月曜日であることも確認した。
 懐かしいメルヘン調の喫茶店だ。
 最近こういう感じのお店が少なくなったなあ。
 少なくなったといえば、カレー専門店も少なくなった。
「COCO1番」が、カレー専門店の代表格だけど、昔は都内のどの私鉄沿線で
も、駅にひとつは個人商店のカレー専門店があった。
 カウンター席だけで、大きな寸胴鍋から、どぼどぼとご主人が、お皿に盛って
くれるようなお店だ。必ず、乾いた福神漬けの瓶があってね。
 なぜか、お客さんは、スプーンをグラスのコップにつけてから食べる。
 あの動作が、いつも不思議に思えた。
 私はソースを加えて、かき混ぜながら食べるのが好きだった。
 今は、喫茶店のサイドメニューとして、カレーがおいしいお店というのが多い。
 この喫茶店のカレーは1種類しかない。
 トッピングで、生卵を乗せることができる。
 関東では、カレーに生卵を乗せることが少ないが、関西では生卵を乗せるタイ
プのカレーは多い。
 生卵をかき混ぜると、カレーの辛さがマイルドになって、おいしくなる。

 このお店のカレーも、スパイスの辛さがかなり強いので、生卵無しでは、かな り強いカレーだ。  味はいい。  ビーフの煮込み方もいい。  土居ちゃんが「ご飯が足らなくなっちゃったよ〜!」と言っている。  ご飯が進むのは、おいしいカレーの証拠だ。  また食べに来るかな。  食後、近くに哲学の道があるので、みんなで川沿いを銀閣寺方面に向かって歩 く。

「うむむ。まだスパイスの辛さが口に残っているなあ…」と、土居ちゃんがカレ ーの辛さを気にする。  そのうち、私の胃が、きりきりと痛み出す。  すきっ腹に、スパイスたっぷりのカレーを食べさせてしまったせいだ。  きりきり、きりきり。  カレーはおいしかた。  歩くたびに、どんどん痛くなる。  銀閣寺までの道は、もっと近かったような気がする。  午後12時。ようやく銀閣寺への道にたどり着く。  胃が痛いので、とにかく喫茶店に入って、胃に水分を流し込まなければ。 「花ぎんかく」という和風甘味店に入る。  私は、抹茶オーレ。  胃にやさしい飲み物のはずなのに、ちっとも私の胃の痛みは治まらない。

 ちょうど柴尾英令くんも予定より、早く家に帰らないといけない用事が出来た ので、土居ちゃんと柴尾英令くんに、京都の仕事場まで送ってもらうことにする。  脂汗も出て来た。  午後1時。土居ちゃん、柴尾英令くんの乗ったタクシーは、私と嫁をマンショ ン近くに降ろして、そのまま京都駅へ。  マンションで、ベッドにひっくり返る。  寝るわけでもなく、じっと横たわり、こっちのテレビ番組などを流し見る。  ちょっと元気が出てきたら、昨日の日記を書く。  旅日記が書きたいのに、旅行中は、体力がなくなっているし、きょうみたいに 体調が悪いときは、日記を書くのも苦労する。  少し書いては、横たわる。  むっくり起き上がっては、また続きを書く。  外は、雨が降ったりやんだり、はっきりしない天気。  このまま、きょうはダラダラすることを決める。  午後5時30分。嫁と外出。  三条通り商店街の「十字屋」で、トミー・フェブラリーのマキシ・シングルを 買う。  最近、とても気になるのだ。  車のCMになっている「ジュテーム」と、フジテレビ『とくダネ』の天気予報 のときにかかる曲を歌っている人だ。  妙に昔っぽい曲で、遠い青春時代を増幅させてくれる曲だ。  へ〜〜〜! トミー・フェブラリーの正式アーティスト名は、トミー・フェブ ラリー6(シックス)っていうの?  2月6日生まれだから、トミー・フェブラリー6ね。  トミー・シュナイダーならゴダイゴだ!  このゴダイゴのネタで笑ってくれるのは、古典音楽研究家のけーむらクンぐら いなもんだろうなあ。  ブリリアント・グリーンのリード・ヴォーカルの人ってことくらいは知ってい たんだけどね。  シルビー・バルタン、フランス・ギャル、シュープリームス、フエアンソワー ズ・アルディ、ダニエル・ビダル、モコ、ビーバー&オリーブ、いろんな昔の女 性歌手たちを思い出させてくれる。  午後6時30分。烏丸六角の居酒屋「N」へ。  最近流行のちょっとおしゃれで、品数豊富な居酒屋さん。  悪くはないんだけど、お通しを持ってくるのを忘れたり、料理の説明がなかっ たり、大根と生湯葉のサラダに、湯葉ではなく、蓮根になっていたりと、どうも お客さんに対して真剣味に欠けるお店の印象を覚えた。  牛すじとダイコンのやえわらか煮など、おいしかったし、焼きおにぎりも、焼 き鳥のたれがかっていて、おいしものがけっこうあった。  でも、どうしてもチェーン店の範囲内のお店だな。 「牛のほねあなざ」を真似た域を脱していない。    そんなわけで、「N」とひさびさに、イニシャルで表記。  残念でした。  午後8時。帰宅。  雨のなかをずっと傘も買わずに歩いてきたので、びしょぬれになってしまった。  どうも傘をさすのが、好きではないので、ついつい雨に濡れてしまう。  午後9時。フジテレビ『裏切られたマイケル・ジャクソン』を見る。  先日の日本テレビの番組のマイケル側からの反論番組だ。  反論っていうのは、難しいよ。  その反論がどんなに正しくても、その反論を捻じ曲げて理解する人がいるから ね。それと、間違いないのは、マス・メディアは、編集で真実を曲げて報道する のは得意だし、適当に記事を書く人はいくらでもいるってことだ。  マイケル・ジャクソンなんかとは比べ物にならないけど、私だって、何かの作 品を思いついたのは「屋台で、日本酒を飲みながらだった」って、新聞に書かれ たことがあったからね。  私がお酒を飲めないを知ってる人なら、大笑いできるでしょ?  そんなもんなんだよ、新聞だって。  もちろん、私は笑って、反論もしなかったけどね。  私ですら、こんな調子なんだから、マイケル・ジャクソンは、推測、憶測、火 の気の無いところでも、噴煙を上げるほどのことを書かれるのは、当たり前だと 思わないとね。  日本テレビの番組に対して「あの番組は、よく出来たストーリーだったね。ス ピルバーグ監督の映画を見ているみたいだった」くらいの余裕ある発言をすべき だったんだろうなあ。  ブレーンにいい人がいないんだろうなあ。  いずれにしても、野球場が100個以上入るような敷地で、家の中に汽車が走 り、映画館、遊園地、動物園まであって、1ヶ月の電気代が300万円とかかか るような家に住んでいる人が、整形していようが、金遣いが荒かろうが、ジャー ナリストがわざわざ取り上げるようなネタではないと思うなあ。  マイケル・ジャクソンに対して、一般常識のものさしで判断すること自体、間 違っていると思う。  いつのまにか、私の京都滞在が、1週間になった。  私はいつ東京に帰るのだろう。  実はまだ決まっていない。ははは。  マイケル・ジャクソンの何倍も自由に生きてますなあ、私は。

 
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