３月１日（土）

　昨日、たまたま見た『クイズ！！赤恥青恥』は、すごかった。
　やまんばギャルに近い化粧のバカ女が「アメリカのホワイトハウスに住んでい
る人は？」の問題に「サンタクロースかと思った！」と、すごいことを言ってい
た。
　こういうバカ女たちを北朝鮮の工作員のみなさんは拉致して行ってほしいよな
あ。何なら北朝鮮に残っている拉致者ひとりと、バカ女３の複数トレードとかで
きないもんかね〜。それじゃあ役にたたないか。
　
　戯れ言はともかくどうして、こういうクイズ番組って、わからなかったら、
「わからない！」と言い切る人が少ないのだろう。
　当てずっぽうで当たったら儲け物と思って、何か言ってしまうんだろうねえ。
　でも当て推量が当たる確率は、天文学的数字分の１くらいだと思う。
　そのトンチンカンな解答は、むしろ恥の上塗りの確率のほうが、圧倒的に高い
と思うのだが。
　なぜ人は「わからないことを、わからない」と言えないのだろう。
「わからない！」と言えば、教えたがりの人がそこらじゅうにいるのに。
　だんだん違う話になって来た。

　午後１２時。本日より、ひさびさの京都単身赴任。
　どうせ来週後半からは、大阪に行く予定なので、今から先乗りで行く。
　集中して『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の仕様書作りをしたい。
　ちょっとした取材もしたい。
　本も読みたい。
　ビデオ、ＤＶＤも見たい。
　そんなこんなが重なって、京都へ単身赴任。

　雨の中、東京駅へ向かう。
　単身赴任なので、サラリーマン風に、ラーメンを食べて出張にでかけるの図に
しようと思って、東京駅八重州口地下の「ラーメン激戦区」へ。





　ひえ〜〜〜！　まだラーメンは、ブームなんだねえ。
　どのお店も長蛇の列。
　人が減って、行列が２〜３人になったので、並ぼうとすると、またたくまに目
の前で、４〜５人が並んでしまう。
　広島の「ばくだん屋」に入ろうとしたけど、断念。

　午後１時２０分。のぞむ６７号新大阪行きに乗車。
　八重洲地下街の「おゑど大黒」で買った、「お好みむすび　７４０円」を食べ
る。ここのおむすびはおいしい。好きなおにぎりを３つ選べるのもいい。





　いつものように、ＶＡＩＯを開いて、仕事開始。
『桃鉄研究所』の原稿を書いては、アイデアが浮かぶと、『桃太郎電鉄』のアイ
デア台帳のほうに、記入して行く。
　いつのまにか、アイデア出しのほうに夢中になる。
『桃鉄研究所』では、ゲームへのアイデアを募集しているけど、そのままゲーム
に入ることは少ない。多くは、みんなのメールを読むことで、まったく違うアイ
デアが浮かぶことがない。メールのなかのたったひとことで、インスピレーショ
ンが湧く。

　新幹線が西に向かえば、雨は上がると思ったけど、ますます外は雨が強くなっ
ている。関が原あたりの景色は、雨が似合う。

　午後３時３９分。京都駅着。
　雨だ。やだなあ…。

　午後４時。京都の仕事場へ。
　どうも最近１日じゅう眠い。
　たぶん花粉症の薬のせいだと思う。
　京都駅の本屋さんで買って来た本を読みながら、仮眠。

　午後６時３０分。ご飯を食べに行こうと、外へ。
　雨はバシャバシャッ音を立てるような強さだ。
　とても遠くまで行く気がしなくなる。
　御池地下街の「カスカード」で、モルトくるみパンを買うついでに、夕食用の
パンも買って帰る。来週中旬からすでに「暴飲暴食」が予定されているので、こ
こ数日間はおとなしい食生活を心がけよう。
　目標を掲げると、人間必ず破るものだが…。

　午後７時。京都のマンションで、パンを食べながら、ヒッチコックの『鳥〜
ＴＨＥ　ＢＩＲＤＳ〜』を観る。
　日本公開は、１９６３年。
　子どもの頃、観たはずなのに、あまり覚えていないなあ。

　しかし、今観るほうが、何１０倍も驚くことができて楽しいねえ。
　若い頃って、ひたすらストーリー展開ばかり気になるものだけど、大人になっ
てから観ると、まったく違うところに目が行く。
　とくに『鳥』のような作品は、恐怖感のエスカレートは、音、アングル、人間
のリアクションで演出して行くんだよ！とやさしく教えてくれる教則本のような
見事さがある。
　年は取ってみるもんだよ。

　しばらく、無音のシーンが続くと、鳥がドアをつつく音が始まる。
　登場人物たちの目のおどおどした視線。
　主人公の背中越しに、カメラはずっとついて行く。
　襲われた人の洋服が毛羽立ち、破れ、血が流れる。
　鳥が窓のガラスを、ガシャーン！と突き破る。
　ガラスを割るのは、痛さを伝える最高の調味料だね。

「上手いなあ！」「上手いなあ！」の連発だよ。
　アルフレッド・ヒッチコック監督が「巨匠」と称されるより先に「神業」と言
われるのが、ようやくわかった気がした。

　エンディングの突き放したような終わり方もいいねえ。

　名作映画を全部見直したい。
　若いときに読んだ司馬遼太郎さんの歴史小説も、大人になってから読み直すと、
まったく違った印象を覚えるようなものだ。

　しまった。すっかり『鳥』に夢中になってしまって、仕事するのを忘れてしま
った。きょうは「晴耕雨読」の「雨読」の日ということにしよう。