２月２０日（木）

　ロッテのロバート・ローズ選手が、突然退団してしまった。
　来日して、１ヶ月間、３試合８打数０安打で、野球に対する情熱を失ったとい
うけど、「やっぱりなあ！」だ。
　横浜ベイスターズにいた頃から、ノイローゼ体質で、たいして不振でもないの
に、試合を休んだことがあるくらいだ。
　最初から、モルツ球団に入っていれば、楽しく野球ができたのに。
　いずれにしても、ローズ選手は日本プロ野球界では、横浜ベイスターズだけの
成績が残ることになるのだから、私にとっては、喜ばしいニュースになってしま
った。この事件がスポーツ紙の１面を飾っただけでも、それだけローズ選手の価
値はあったんだとうれしくなってしまうのは、万年下位チームを応援する私のよ
うな人たちの悪い癖だよ！　
　
　さらに、密かに今からでも横浜ベイスターズに戻ってくれないかあと思ってい
る私であった…。

　午後１２時。雨だ。冷たい雨だ。
　雨のなか、嫁と、銀座５丁目９の５「中華三原」へ。





　すごい行列だ。
　雨だから少ないと思ったのに。
　おいしいお店には関係ないんだねえ。
「中華三原」は、日本一タンメンのおいしいお店。ワンタンメンではなく、タン
メンのおいしいお店。





　最近は、注文するときには、必ず「麺、軽め！」というようにしている。
　でないと、麺が多くて、いつまでたっても麺が減らない。
　なのに、きょうも後ろのほうで、ふたりもお客さんが「タンメン、大盛り！」
と注文していた。すごいなあ。

　食後、「中華三原」の露地を出たところの喫茶店「ガルリカフェ・ルグラン」
というのがあったので入ってみる。雨なので、あまり遠くまで寄り道したくない。
　お店に入ると、「和栗で作るモンブラン　６００円」の張り紙が！
「和栗」という言葉の響きが私に「食べないの？」と呼びかけているようだ。
　コーヒーに、モンブランをふたりで１個だけ注文する。

 



　うひょ〜、このモンブラン、おいし〜！
　我が家のモンブラン・ランキングを、ぐんぐん赤丸急上昇して行く。
　ベスト５には、軽く入りそうだなあ。
　栗が上品なんだなあ。
　モンブランの下が、スフレになっていて、和栗のしっとり感と、スフレのサク
サク感が気持ちいい。うまか〜〜〜！
　偶然、いいお店を見つけてしまった。

　午後１時。築地のハドソンへ。
　４連戦も３日目。
　思ったより、体力は続いている。

　札幌開発スタッフからは、川田忠之くん、込山勉くん、加藤和美さん、小坂晃
弘くん。オープニング・アニメ担当の吉見直人くん。メインプログラマーの田中
俊介くん。
　ハドソン宣伝部の梶野竜太郎くん。藤原伸介くん。
　私、嫁、土居ちゃん（土居孝幸）、柴尾英令くん。

 



　きょうはまず『桃太郎電鉄12（仮）〜地方編』の打ち合わせから。
　ええっ！　なんてこったい！
　早くも、ゲスト・ボンビーの３Ｄがマップ上で動き始めているではないか！　
　ついこの間、土居ちゃんとようやくデザインがまとまったばかりだというのに！

　ほうほう。これはすごいや！
　他人事のように「すごいね〜！」「いいね〜！」と、感嘆してしてしまう。
　このグラフィックに、昨日聴いた池毅さんの曲が流れるかと思うと「ふっふっ
ふっふ」。
　自然と顔がほころんじまうぜいっ！
　いやいや。ブラックボンビーのほうがいいですよ！…と、今からみんなにあま
り期待させたくないくらい、いい出来ですぞ。

　あと見せてもらったキャラは、まったくの新キャラだったり、ゲームを飛び出
して市販される新キャラだったりするので、ここでお伝えすることができないの
が残念。『桃太郎電鉄12（仮）〜地方編』では、けっこう女性受けするキャラが
新登場します。お楽しみに。

　おなじみの貧乏神には、また大爆笑の新ポーズが加わりますぞ！
　シリコプターほどの衝撃度は無いけど、思わず「おまえ、そこまで演技するか？」
と心配になるくらい、馬鹿馬鹿しいことをやってくれる。

　ほかにも、ウインドウ・デザインとか、新本社ビルのグラフィック・リニュー
アルとか、あれこれイベントのグレードアップ案が次々に決まっていく。
『桃太郎電鉄11〜ブラックボンビー出現の巻！』で、方向性が定まっただけに、
こっちの意図と、札幌美術チームのデザインに、ズレがほとんどなくなった。
　
　こうなると、仕事が本当に楽だ。
　昨年だったら、ゲスト・ボンビーのデザインだけで、侃侃諤諤、ずっと夕方ま
で論議して、酸欠状態になって、ひと休み取って、また夕食時間まで論議するペ
ースだったのに、どのイベントも２０分以内に内容が決まっていく。

　午後４時３０分。今回の『桃太郎電鉄12（仮）〜地方編』のグラフィック関係
の打ち合わせが大方、終了してしまう。

　ひと休みを入れず、なだれ込むように『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』の打ち合わせに
入る。
　私も、まだ体力がある。

　でもさすがに『桃太郎電鉄Ｕ（仮）』は、実験作なので、いきなり難しい問題
に直面！　頭が痛くなる。
　いま、地下鉄の話題をすると、韓国の大事故を思い出してしまう。
『桃太郎電鉄』シリーズに、地下鉄を走らせる気は、まったく無いけど、『桃太
郎電鉄Ｕ（仮）』には、地下鉄に匹敵するようなイベントがいくつも発生する。
事故じゃないよ！　新システムとしての地下鉄ね。
　言っておくけど、地下鉄は、作らないよ。
　見てみたいけど、不便なのが想像がつく。

　このありえない地下鉄にたとえていうと、それこそ「地下鉄は、どこから入っ
たんでしょうねえ？」というくらい、難しい問題がたくさん噴出する。
　地下鉄の青マスと、赤マスをどうやって表示するのか？　半透明で表現しても、
地上の青マスとまぎらわしくなる。
　狭い地下鉄のなかを貧乏神の大きさはとてもじゃないけど歩けないだろう。
　ましてやキングボンビーの大きさは、絶対地下を歩けない。
　歩けたとしても、小さくなってしまって、キングボンビーの迫力がまったくな
くなってしまう。
　地下鉄の場合「いけるかな？」は、どうやってつかうんだ？
　こういったことに近い困難が、今回実験してみようというイベントひとつひと
つに、付きまとう。

　午後５時３０分。さすがに、ひとつのイベントに対して、１時間論議が続いて
しまった。一応、きょうの会議はここまでの予定。

　ストロウ・ドッグスのコイズミリュウジと石川キンテツ．読売広告の岩崎誠。
ハドソンの大里専務が次々に到着。

　きょうはこれから、総勢１８人で、月島まで、もんじゃ焼きを食べに行く。
　新しく宣伝の面で、新メンバーとなる読売広告の岩崎誠を、札幌の開発スタッ
フに紹介するのが、きょうの月島もんじゃ焼きでのメイン・イベント。
　もんじゃ奉行の岩崎誠を、札幌開発スタッフに紹介するには、やっぱり月島の
もんじゃ焼き屋さんがいちばんいいだろうということで決まった。

　でもこの人数全部のもんじゃ焼きを、岩崎誠ひとりに作らせるのは、かわいそ
うということになって、ストロウ・ドッグスのコイズミリュウジと石川キンテツ
が呼ばれた。
　石川キンテツは、鎌倉の焼きそば屋「染太郎（そめたろう）」で、けっこうお
いしいお好み焼きを作った。もんじゃ焼きも得意だというんだけど、関西出身の
人間がもんじゃ焼きが得意というのはねえ？

　午後６時。月島の「しなのや」へ。
　築地のハドソンから、月島は来るまで１０分ぐらいの近距離だ。

 



　総勢１８人なので、お店のテーブルを５卓占領。
　さて、どこに座るかという段になって、石川キンテツ卓では食べたくない！」
という人が、続出。みんなが岩崎誠の卓を奪い合う。
　けっきょく石川キンテツ卓は、梶野竜太郎くん、加藤和美さん、コイズミリュ
ウジが犠牲者になることで、落ち着いた。

　しかし、石川キンテツ卓は、みんなが敬遠するだけのことはあった。
　豚キムチもんじゃとか、カレー・チーズもんじゃとか、際物ばかり作り、とう
とうコイズミリュウジが、脱北者となって、国境を越え「もんじゃ焼きなんだか
ら、ソースの味のするやつを食べさせてください！」と、あちこちの卓で、もん
じゃ焼きをつつく。

 
 



　予想通り、岩崎誠が手馴れた手つきで、２卓、３卓、掛け持ちで、もんじゃ焼
きを作り歩く。

 
 



　負けじと、深川生まれの大里専務が「もんじゃで、土手を作るのは、邪道だよ、
へへへ！」と、手馴れてはいるけど、大雑把な手つきで、おいしいもんじゃ
焼きを作りまくる。

　札幌開発スタッフにとっては、もんじゃ焼きを食べるのは、初めての人ばか
り。　ワーワー、ギャーギャー、おいしい〜〜〜！
　みんなの顔が楽しそうだ。

 
 



　お好み焼きは、人と人の垣根を取り払うけど、もんじゃ焼きは、もっと親密に
なれる。
　失敗して楽しいし、うまく作れて、おいしい。
　漫画『美味しんぼ』だと、このもんじゃ焼きを通じて、楽しくゲームを作るこ
との大切さにみんなが気づくというようなオチになるような、楽しい宴であった。
　午後８時。雨もあがった。
　もんじゃ焼き屋さんの前で、解散。
　帰り際、１月に「どっこいズ２軍」の烙印を押された込山勉くんの再対決が決
まる。明日、どっこいズによる『桃太郎電鉄11〜ブラックボンビー出現の巻！』
対決が開かれそうである。
　込山勉くん、ピ〜〜〜ンチ！
　２連続敗戦は、烙印から、定説になってしまう。

　午後８時３０分。帰宅。

　明日も、ハドソン。４連戦の最終日。
　最近なりを潜めている、敵に回すと恐いが、味方にするともっと恐い男・井沢
どんすけも登場の予定。