2月18日(火) やっぱり花粉症だった! ぼ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜! ぼ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜! ぼ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜! もう気力ゼロ! 何をしゃべっても「ふんが、ふんが!」と発音しているみたいだ。 鼻が『鉄腕アトム』の御茶の水博士のように膨らんだ感じ。 ぼ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜! ぼ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜! ぼ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜! だるい。 春眠暁を覚えずのように、眠くて、どんより身体が重い。 本当にやばい。 朝、家で花粉症によく効く薬を飲んだんだけど、あとで嫁にあっさり「それは、 風邪薬よ!」といわれる。 そうか。どおりで昨日も、飲んでも効かなかったわけだ。 午前11時30分。嫁と、築地の「松竹スクエアビル」2Fの「台湾海鮮」へ。 点心飲茶のランチ・セット。 ギョーザ、大根餅、サツマイモのおかゆなど、胃にやさしくて旨し。 おいしかったのに、デジカメするのを忘れた。 午後12時。おなじフロアの「カフェ・セレ」でコーヒー。 ここで初めて、花粉症の薬だと思って飲んでいたものが、間違っていたことを 嫁に教えてもらう。 嫁に薬局まで行ってもらって、プレコールの鼻炎用カプセルを飲む。 これが効くのだ。 しばらくして、薬が効いてきた。 なんとか、きょうの会議をこなせるまでの体力になってきた。 もう本当にこのまま家に帰って、寝たいくらいつらかった。 嫌だねえ、花粉症は。 まだ杉の伐採は進んでいないのかなあ。 午後1時。築地のハドソンへ。 うひょ〜、天気予報どおり、雨が降り始めて、雪になり始めた。 毎日、寒暖の差が激しすぎるよ。 きょうからハドソン4連戦。 本日は、本年度の『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』のプロモーション計画会議。 メンバーは、ハドソンの大里専務、梶野竜太郎くん、藤原伸介くん。読売広告 の岩崎誠。 私、嫁、土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くん。「ジャパンカップ2004」を含めて、お客さんにとってうれしいことは何なん だろう?」「もっと『桃太郎電鉄』を好きになってもらうにはどうしたらいいん だろう」といった話を、延々する。 ひょっとすると、「ジャパンカップ」は、全国1位を決めるよりも、『桃太郎 電鉄』を好きな人たちが会場に気軽にやって来て、カレンダーや桃鉄さぬきうど んを買えたり、『桃鉄公式戦』でその卓で1位になると、メダルのようなものが もらえるほうが、たくさんの人が喜んで帰れていいのでは?という観点からも、 検証し直した。 『桃太郎電鉄』というのは、いい意味でも、悪い意味でも、ゲーム業界の常識か ら外れているので、なかなかほかのゲームの売れ行きのデータを当てはめて、検 討することができない。 RPGなどは、発売後1週間で、あっというまに売れ行きが止まってしまうの が当たり前の時代というけど、『桃太郎電鉄』はだらだらと売れ続ける。 年齢層も、プレイステーションの場合、20歳以上なのに、『桃太郎電鉄』は、 14〜5歳がピーク。主婦層が多いのも、異常なデータだ。 だから、ゲーム業界の読みとか、分析がことごとく『桃太郎電鉄』に当てはま らない。独自のデータを集めて行かないといけないというわけだ。 会議後半、花粉症の薬が切れてきて、つらくなる。 再び何をしゃべっても「ふんが、ふんが!」という発音になっている。 喉が渇いて、言葉を思い通りにつかえなかったりする。 今後、毎月1回、このメンバーで、宣伝会議をして計画を詰めて行くことにな った。広告代理店の岩崎誠を、この会議の段階から参加させるというのも、業界 的にはけっこう画期的。 午後5時30分。土居ちゃん、柴尾英令くん、私、嫁の4人で、自宅に戻る。 並びの喫茶店「らぴす」サンで、土居ちゃんの絵のチェック。 このイベントの絵のサイズは、スリの銀次が登場するときの大きさのものをつ かうのか?とか、このイベントのときは、SE(効果音)だけで、グラフィック はいらないんじゃないか? そういう細かい指定をテキパキこなして行く。 大会社の社長さんが、書類に判子(はんこ)を押して行く仕事のようなものだ。 午後7時。私、嫁、土居ちゃん、柴尾英令くんの4人で「代々木今半」へ。 ここで、浅草キッドの水道橋博士夫妻と待ち合わせ。 いつのまにか、うちの娘も到着。 おいしいものを食べるときになると、いつのまにか現れる風車の弥七みたいな やつになってきた。 何でまた、水道橋博士夫妻と、「代々木今半」に来ることになったかというと 実は、水道橋博士の日記で、博士が東武練馬のワーカーマイカルに行ったときに 「柴尾さんに会わないかしらん」と書いてくれたのを、柴尾英令くんが大いに喜 び、「さくまサン、また水道橋博士に会える機会を作ってもらえませんかねえ?」 と言ったからだ。 「おお! 柴尾英令くん、いいきっかけをありがとう! またおいしいものを食 べる口実ができたぞ! 柴尾英令くん! 代々木の今半はどうだ! 代々木の今 半!」 「いいですねえ! ぐるるる!」 カンタンに決まる。 しかも、こういうときの我が家の運のよさは、天下一品だ。 先週、急に思い立って、水道橋博士を誘ってみたら、なんとまあ、あの忙しい 水道橋博士が、きょうだけ開いていたのだ。 ふっふっふ。言ってみるもんですよ。 「忙しいと思って、お誘いしませんでした」と勝手に推測する輩には、こういう 幸せは来ない。きっぱり。 奥さんの千枝さんに会うのは、初めて。 うちの娘によれば「いいなあ! 痩せてて、二重まぶたで、外人さんみたいな 美人さんで…」なのだが、うちの嫁を日記で顔を公開しないのとおなじ理由で、 残念ながら、写真でお伝えすることができない。 うちの嫁も美人ですぞ。 私や、博士のように私生活のほとんどを公開してしまっている人間には、どこ かひとつくらいミステリアスな部分がないとね。 私たちなりの守備力アップだ。スクルト! 「スクルト!」といえば、その昔、『ジャンプ放送局』に、「スクルトおばさん」 というペンネームがいて、大笑いしたことがあった。あの連載は、ペンネームま でもが、楽しかった。話がそれた。 奥さんもまた私や柴尾英令くんの日記を読んでくれているので、初対面にもか かわらず、前から会ったことのある人のように会話できるから不思議だ。 インターネットは、人と人の距離をワープするかのように縮める不思議なメデ ィアだね。 毎日、日記を書くのはつらいんだけど、こういう新たな出会いができるだけで も、やっていてよかったなあ!と思える。 しかし、本の話や、映画の話、おいしい物の話をしながら、「代々木今半」の 暴力的においしいお肉を食べるっていうのは、実に忙しい。 しかもこのお店の悪徳主人は、私たちの話の間隙を縫うかのように「さくまサ ン、おいしい黒豚が入っているんだけど、食べる〜?」と、風のようにいう。 「うん、食べる! あっ、しまった。またひっかかってしまった!」 どうも、ここのご主人、相手の力を利用して投げる空気投げの達人のように、 料理を勧めるのがうまい。 「でも、おいしいでしょ〜?」 この軽やかさが曲者なのだ。
そういえば、博士が送ってくれておいしかった倉敷の大たこの味噌煮のメーカ ー名は「駒忠」ではなく「鯛惣(たいそう)」であった。 何を私は、どう間違えたんだろう? 合っているのは、2文字なだけだぞ。 私はときどき、途方もない勘違いをする。 ミートピア・サヌキのさぬきうどんも、肉うどんがいちばんおいしいという ことで、一致する! そういえば近所の「らぴす」サンも、ミートピア・サヌキのうどんを注文した そうだ。ものすごく狭いエリアで、大ブームだぞ! 博士の情報によると、ミートピア・サヌキは、ふたりぐらいでやっている会社 らしい。ええっ、それじゃいつもの高松の製麺所系の規模じゃないか。 ミートピア・サヌキなんていうから、「加ト吉」や「めりけんや」さん並みの 大工場を想像していた。 いやあ、あっというまに2時間の楽しい宴が過ぎてしまった。 博士の日記の「ホームテスト」のことを聞くことや、私と柴尾英令くんがTB S『アサ秘ジャーナル』を好きなことをいうのを、忘れてしまった。 まあ、聞き忘れたことが、たくさんあると、また会いたくなるから、きょうは このくらいでガマンしよう。 例によって、ご飯を食べ過ぎたときになると、必ず土居ちゃんが「コーヒー飲 みに行きませんか?」と言って誘って、みんなにケーキを無理やり食べさせるの だが、きょうは「苦しい! 食べ過ぎた!」ともだえているので、土居ちゃんの いたずら無しで、解散することに。 午後9時30分。帰宅。 そういえば、柴尾英令くんが「さくまサン、日記に水道橋博士のことを書くと きって、難しくありません? 水道橋博士さんって書くのも変な感じだし…」と 言っていたのを思い出した。 「たしかにアグネス・チャンさんっていうようなもんだよな。うちは博士って呼 びかけてるから、水道橋博士の表記にしちゃってるけど!」 日本って国は、人に対する呼び方が難しい。 まあ、私の場合、ほとんど業界に年上の人がいなくなって来たから、楽チンだ。 水道橋博士と柴尾英令くんは、おない年だから、けっこうどう書いていいのか 難しいだろうなあ。 私の場合も、漫画家の国友やすゆきサンは、おない年だけど、学年が上なので、 「サン」付けだ。作家の東郷隆くんは、私のほうが学年が上なんで「くん」付け で呼んだんだけど、あとで東郷隆くんのほうが、年上なのがわかって、こまった。 こまったけど、「くん」付けを直せない。 日本でも、「ミスター○○○」ですむようになればいいのにねえ。 あっ! 水道橋博士がお土産にくれた箱を開いたら「ジーゲス・クランツ」の シュークリームではないかあ! 世田谷の住宅街にあるケーキのおいしいことで有名なお店じゃないか! でも、世田谷赤堤といえば、私が道で迷い、車を側溝に落として、地域住民の みなさん10人近くに助け出されたことのある、道に迷いやすい場所。 この事件がトラウマになっていて、行きたくても行かなかったお店だ。 こんなところで、食べられると思わなかった! パクッ! 「う、う、うめ〜〜〜!」 「ダイエットしていたんじゃないの?」 「あっ!」 明日も、ハドソン!
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