１月２日（木）

　木曜日なのか。
　テレビが特別番組ばかりだと、曜日がわからなくなるなあ。

『紅白歌合戦』をようやく見終わる。
　けっきょくいちばんよかったのは、中島みゆきの『地上の星』になってしまう
なあ。ほかの人がみんなおなじ舞台の上からなんだから、差別化にも限界がある。
　それだったら、『紅白歌合戦』は、歌の舞台になった地方から中継で歌わせた
ほうが、地方活性化にも繋がっていいと思うのだが。
　ついでに、視聴率が高いだから、小泉首相が出演して、「自民党のあいつと、
あつかが言うこと聞いてくれないんですよ！」とか言ってしまうばいいのに。
　まあ、全体を通して見てみると、民謡、童謡を混ぜてみたり、歌の前後にコメ
ントを入れるようになったり、今回はかなり工夫をしてるんだなあとは思った。
　いずれにしても、『紅白歌合戦』に替わる番組はとても作れない。

　それにしてもお正月って、だらだらテレビ見てしまうもんだねえ。
　番組名もまったく覚えないまま、ぼ〜〜〜ッと見てしまう。
　駅伝とか、とくにやばいね。
　何の感慨もなく、どこも応援するでもなく、何か波乱が起きないかと、見つめ
てしまう。

　京都は、思ったほどは、寒くない。
　風花程度は舞うけど、まずお正月の京都に雪が降ることはない。
　京都のお寺の絵画や写真には必ず雪の景色が出てくるので、京都は雪が多いの
とばかり思っていたのだが、市内にはほとんど降らない。
　
　午後１時。家族３人で「自遊人（じゆうじん）」へ。
　ここはお正月でもお店やっているから便利なのだ。
「おせちもいいけど、カレーもね！」という言葉を定着させた食品メーカーって
どこだったっけ？
　あのＣＭのせいで、お正月になると、無性にカレーが食べたくなってしまう
よ。　今年はまだあのＣＭを見たことないのに。
　そんなわけで、「自遊人（じゆうじん）」の暴力的なカレーを食べに来た。
「おせちも食べてないのに、カレーもね！」だ。
　娘は、オムライス。

 
 



　ここのお父さん、常連になるとどんどんおまけを付けて行ってしまう。
　洋菓子のケーキを注文しようとしても、おまけで出してあげるから、それを食
べればいいと、注文させてくれない。
　嫁が、アロエジュースが「さすがに苦い」というと、どんどんリンゴジュース
をたしてくれて、あまったリンゴジュースも飲ませてくれる。このリンゴジュー
スがおいしい。

　お父さんひとりでお店をやっているので、お客さんが増えてくると、さっさと
「満員です！」と断ってしまう。
　見るに見かねて、私たちが帰ろうとすると「まだデザートが残ってるから、待
ってて！」という。せっかくお客さん入れ替わってあげようと思ってるのに。
　本当にこの人、商売する気がないのだ。

　午後３時。嫁と娘は市内ショッピングへ。
　最近はお店がたくさん開いていていいねえ。
　３０年前なんか、コンビニもなかった時代だから、ひとり暮らしでひもじい思
いをするのが、お正月だと思っていたもんなあ。

　私は、マンションに戻って、読書。

『さんまのまんま特別号』なんかを、だらだら見る。
　お正月番組は、３時間単位だったりするので、最初から最後まで見てしまうと、
何もしないうちに、１日が過ぎてしまうね。
　今年は珍しく切羽詰った締め切りがないので、流されてしまう。

　午後７時。嫁と娘が帰ってきて、「とり市老舗」で買ってきたお惣菜などで、
食事。

　食後も、テレビをだらだらと…。
　雨上がり決死隊と、さまぁ〜ずの１００人トークに挑戦みたいな番組がけっこ
うおもしろかった。
　彼らは今後、ピンで番組を持たせてもらえるかの試験なんだろうなあ、この番
組が。お笑いさんにとっては、年末年始は、今年ブレイクするかどうかが決まる
ハードルのような毎日なんだろう。

　作曲家の宮路一昭くんから電話が入る。
　宮崎のお父さんが『おいしい桃鉄』（小学館）の最初のページに写っている私
と初代ニッサン・シルビア写真を見て、「さくまサン！　すごい家に住んでいる
んだね！」と驚いていたという。
　そうだ。しまった。
　あの写真は、読者の何人かが私の家と間違えたらおもしろいだろうなあ！と思
って、近所の大豪邸をバックに撮った写真なのだ。まさか宮路一昭くんのお父さ
んが勘違いするところまでは読めなかった。

　今夜はこのまま、だらだらしてみよう…。