12月31日(火)

 寝正月…、まだ早いか。

 午前4時。目が早く覚めたので、ビデオで『三匹の侍』(五社英雄監督)を観
る。1964年の作品だ。
 テレビ時代劇の映画化で、当時大ヒットした。
 この作品から、人を斬るときに「ズシャッ!」と派手な音を入れるようになっ
たといわれている。
 丹波哲郎さん、平幹二朗さん、長門勇さんの3人が実に格好よかった。
 今見ても、このまま劇画の原作にしたら、ヒットしそうなキャラ設定だ。

 映画を見たあと、再び、寝正月。まだ早い。

 午後12時。ヤサカタクシーの宮本さんに来てもらって、下鴨の住宅街にある
うどん屋「しみず」へ。
 戦後まもない頃のお店の雰囲気を持つうどん屋さんだ。
 カレーうどんが名物だというので来てみた。

・カレー肉うどん    650円
・カレーとりうどん   650円
・カレーきつねうどん  600円
・カレーきつね肉うどん 780円
・カレーとりうどん   780円
・カレーとじうどん   650円

 カレーうどんが6種類もあると聞いてきたんだけど、具に種類があるだけで、 ルーはいっしょみたい。  カレーきつね肉うどんを注文する。  あとから来た、いかにも地元風の人が「カレーきつね肉とじうどんって出来る?」 と言っていたのは、ちょっとくやしかったなあ。  何でくやしかったかというと、寒い日に食べるには、最高においしいような味 だったからなのですよ。  カレーのルーが辛いんだけど、味わいがあって、やめられない。 「ひーーー!」「はーーー!」と叫びながらも、早くカレーが冷めてくれないか あ、冷めたら、ルーを飲み干したいにと思いながら、「ひーーー!」「はーー ー!」「しーーー!」と食べる。  うどんは、やわらかいので好きなほうではないけど、このカレールーには見事 に相性がいい。  壁のメニューの「ライス小 150円」がちらちら目に付いて仕方がない。  大方うどんを食べ終えたときに、たまらず「ライスの小をください!」と注文 する。  ああ! やっぱり、カレーうどんは、白いご飯といっしょに食べなきゃね!  ご飯がまたおいしいんだ!  家庭料理風の味といってしまえば、それまでだけど、この家庭風の味を作れる お店は減っているのだから、希少価値だ。  これはいいお店を見つけてしまったぞ。  でも、目印のない住宅街のお店なので、見つけるのが大変。  京都コンサートホールを東へ一筋。南へ50mの住宅街が目安。  地下鉄の北山駅から近い。  東京池袋・古奈屋(こなや)、高松・鶴丸うどんに続く、第3のカレーうどん 屋さんの登場だ! ☆「しみず」 ・住所:京都市左京区下鴨北園町1の5 ・電話:075(781)2561 ・営業時間:11:00-20:30(土日祝は-19:30).定休日,日曜  食後、北山通りの「ポワン・プール・ポワン」へ。  今年の4月15日に宮本さんといっしょに来て、おいしかったケーキ屋さんだ。  いかにもうちの娘が喜びそうなケーキ屋さんだ、今度連れてきてあげようと思 いつつ、すっかりこのお店の存在を忘れてしまっていた。  だいたい私の場合、途中で『桃太郎電鉄』の完成が入ると、かなりの記憶が消 えてしまう。  どのケーキがおいしかったのかをやっぱり忘れてしまっていた。  あとで調べたら、木の実のミルフィーユだった。  今度来るときは、忘れず注文しよう。  でも、ガトーショコラもじゅうぶんおいしかった。  嫁や娘が注文したケーキも、ひとくちずつつまみ食い。  どれもおいしいなあ。  このお店で、土居ちゃん(土居孝幸)と柴尾英令くんを太らせてあげよう!  どうせ我が家は「おせちもいいけど、ケーキもね!」だ。

 午後2時。京都の仕事場に戻って、仕事開始。  娘はそのまま宮本さんの車で、すぎやまこういち先生ご夫妻に会いに行っ た。。 嫁は市内散歩。  私は『桃鉄研究所』で募集した記念仙人のアイデアをまとめて、仕様書に加工 する作業。『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』に入れるつもり。  どんなイベントを採用したかは、出てみてのお楽しみ。 『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』では、やたらと記念仙人に会えるかも。  引き続き、『桃鉄研究所』の執筆。 『桃太郎電鉄11〜ブラックボンビー出現の巻!』発売後に届いたメールをまとめ る。けっこう無茶な要求が多いですなあ。  キングボンビーを外せるモードとか、ミニボンビー無しにできるモードといっ た要求には一切お答えできません。  お客さんひとりひとりで、違った印象のゲームになってしまったら、意味無い もん。  無茶な要求をする人に限って、横柄な物言いだったり、偉そうだったりするの も、興味深い。  むしろ控えめに「こんなアイデアしか出ないんですけど…」という人のほうが、 目から鱗が落ちるような指摘をしてくれるのも、また不思議だ。  午後7時。家族3人で、京都ホテルへ。  京都ホテルの交差点で、すぎやまこういち先生ご夫妻、「プティ・ポワン」の 北岡ご夫妻に追いつく。  このメンバーで、京都ホテル最上階17Fのステーキハウス「ときわ」へ向か うのだ。ただでさえ「ときわ」は、年末年始ともなれば、1時間待ちしないと入 れないといわれているようなお店だ。  そのお店も、北岡シェフが、「何とかしてよ! 7人なんだけど…」というだ けで、開けゴマなのだ。  よく『美味しんぼ』で、海原雄山が来ただけで、特別室が用意されるような場 面を見るけど、北岡さんは料理業界では、海原雄山クラスの大変有名な方なのだ。  いつも気さくに接してくれるので、どのくらいすごい人なのかを私たちは本当 にはわかっていないんだけどね。  まあ、京都ホテルの料理長・横山さんが「北岡さんの頼みは聞かないわけには いかない!」というのだから、凄さの片鱗くらいは私にもわかる。  少なくとも、1時間以上仕事内容を説明して、井沢どんすけに「さくまサン!  まさかボクにこの仕事をやれ!っていうんじゃないでしょうね!」と言われた 私よりも、333段上くらい、偉い人なんだろうと思う。  私が地上とすれば、北岡さんは、東京タワーのてっぺんね!  実にゴージャスな大晦日である。  これ以上の大きな伊勢エビは、ゴジラ・シリーズのエビラしか見たことがない というくらい大きさの伊勢エビをいただく。  これ以上甘い野菜は、井沢どんすけの甘い考え方くらいしか味わったことがな いくらい、甘〜〜〜い!  これ以上やわらかいお肉は、マシュマロしかないというくらい、とろっとろっ の近江牛をいただく。 『紅白歌合戦』はビデオで見ればいいやと、こっちに来た甲斐があるだけの料理 だ。ホタテや、ナスまで、一品だけで食べてもおいしいようなレベルだ。

 食後は、スカイラウンジで、特別に横山料理長からデザートまでいただく。

 このデザートがおいしくてねえ。  こまっちゃうよ。  ぜんぶ北岡さんの七光りなんだけどね。  初めてヤクザの大親分の子分の気持ちがわかったような気がする。  ヤクザの子分じゃ、こんなおいしいもの食べられないけどね。

 すぎやまこういち先生なんて、本当はきょう、『亜麻色の髪の乙女』の作曲家 で、レコード大賞に呼ばれていたのに、この料理を食べることのほうを選んでし まったんだからねえ。  そのくらいおいしい料理なのよ〜!    しかも、北岡さんと、横山さんの料理談義まで聞けちゃうし、すぎやまこうい ち先生ご夫妻の業界話まで聞けてしまうのだから、私たち家族にとっては、ディ ナー・ショーみたいなものだ。  「実力」+「好き」=超一流。  どうやら、これが超一流の定義だと気づいた。  私も「好き」を伝えるための実力を身につけねば!  午後10時30分。帰宅。  残りの『紅白歌合戦』を見ながら、新年を迎える。 『ゆく年くる年』で、行っていないところが映し出されると、取材に行きたくな るのは、業か。  午前0時。そんなわけで、新年あけましておめでとうございます!  今年もよろしくでやんす!

 
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