12月4日(水) 『桃太郎電鉄11〜ブラックボンビー出現の巻!』発売まで、あと1日! すでにフライングで販売しているお店で手に入れた人もいるようだ。 午前10時30分。京都ホテル裏の喫茶店「ALZA(あるざ)」で、土居ち ゃん(土居孝幸)、柴尾英令くんと待ち合わせ。 あれ。ヤサカタクシーの宮本さんが手を振っている。 これから私たちは、大阪に取材に行くので、宮本さんと会ったのは、偶然。ど うせだから、いっしょにお茶。 きょうの取材のテーマは「粉物(こなもの)ラリーカード」! 小麦粉みたいな粉をつかった食べ物を、中心に食べに歩く。 ようするに、大阪名物たこ焼きのようなものを食べようというのだ。 珍しく土居ちゃんの提案。 妙に土居ちゃんがこの企画に燃えている。 「きょうは、食べまくるぞ〜!」 午前11時30分。いきなり三条木屋町の「望月本舗」に寄り道してしまう。 粉をつかった大判焼きのようなものだから、粉物ラリーカードのひとつではな いかと言い訳する。 その実、グルメの師匠・すぎやまこういち先生ご夫妻イチ押しの和菓子だから、 食べたいだけなのである。 大判焼きや、今川焼きは、生地を鉄の型のなかに入れて作る。 ところがここの「望月」は、平らな鉄板の上に、生地を一文字に伸ばす。この 細長くなったものを、丸く輪のように結んで、天然の丸い型を作るのだ。この型 のなかに、生地を流し込み、大量のあんこを入れて、生地でふたをして、こんが り焼き上げる。 まさに、手作りのみ。 何度もこのお店は、機械化を試みたことがあるのだそうだが、その度におなじ みのお客さんに「いつもの味と違う」と見破られ、けっきょく手作りを余儀なく されたそうだ。 いいお客さんを持っているなあ…。おお! 出来たてで、ほんのり熱いぞ。 本当は1日過ぎたあたりの味が、いちばんおいしいらしいんだけど、やっぱり 私は出来たてが好きだ。 出来立てに当たった喜びのほうが大きい。
午前11時50分。京阪三条駅から京阪電車に乗車。すっかり寄り道に時間を 食ってしまったので、お昼近くに京都を立つというのんびり小旅行の門出になっ てしまった。 こののんびりが、あとで武田信玄の騎馬軍団のように、疾風怒濤の行軍を余儀 なくされることを、私たちはまだ知らない。 車中、最近桃太郎チームが直面している深刻な問題について話し合い、『桃太 郎電鉄U(仮)』のアイデア出しもする。 『桃太郎電鉄』シリーズくらい、毎回これで終わりにするかという爆弾を抱いた まま作っているゲームも珍しいだろう。 内容的な問題で終了ではなく、つねに人為的問題のほうが大きい。 まあ、15年間腹に短刀を突きつけたまま仕事をしているようなもので、すっ かり慣れてしまってもいるし、いつでもやめていい覚悟はしている。 北浜駅から、地下鉄堺町筋線に乗り換える。 午後12時52分。柴尾英令くんの「キップがない、ない、ない、ない、な い、あった!」という余興を交えつつ、恵比須町(えびすちょう)駅で、下車。
5分ほどで、大阪の象徴・新世界の通天閣に着く。 この日記に、通天閣が登場するのは初めてかもしれない。 以前は、『桃太郎電鉄』の開発を南森町でやっていたので、しょっちゅう大阪 に来ては、あちこち取材していたのだ。 でも気がつけば、7〜8年ぶりの再取材だ。
しかし、毎回来る度に、通天閣のあたりは、きれいで、ゴミの少ない町になっ てるねえ。昔は、通天閣のあたりを歩くときは、ドキドキしながら歩いたものだ。 ゴミゴミしていたし、昼間から酔っ払っている人が「おまえらどこから来た!」 とケンカをふっかけてくるようなムードが漂っていた。 まずは、通天閣に昇る。 もちろん、高所恐怖症の私は、昇らない。ははは。 私は東京新宿の京王デパートの7階あたりが、微妙にたわむ現象までキャッチ して、行かなくなるほどの「高所であることを気づいてしまうぞ恐怖症」なのだ みんなが通天閣に昇っている間、近くをあちこち見るが、本当に通天閣界隈は きれいになってしまった。 「づぼらや」が本店は残っているものの、別館が近代的なビルになって、そびえ 立っていた。健康ランドの「スパ・ワールド」の誕生は、このあたりの景観をす っかり変えてしまったなあ。 みんなが降りて来た。 誰も感想をいわないところが、困ったものだ。 ビリケン人形を見て、景色を見る以上のイベントが発生しないのだ、通天閣は。 昇らなかった男に批判する資格はないのだが、かつて一度だけ昇った頃とまっ たく変わっていないようだ。
通天閣の真ん前にある「釣鐘屋本舗」で、もなかアイスを食べる。 本日2品目の粉物。
有名な釣鐘まんじゅうは、売り切れ。 小さな釣鐘型の人形焼きだ。 四天王寺の釣鐘をかたどっている。
このお店は、日本最初のバナナまんじゅう「名代芭蕉」を売っていることでも 有名。子どもの頃、よくこれを食べたなあ。当時、誰か大阪の知り合いでもいた のだろうか。 新世界の「ジャンジャン横丁」へ。 正式には、「南陽通商店街」というそうだ。 浪速区の最南端にあり、太陽の光がふりそそぐ、そんな通りということで命名 されたようだけど、「なんでやといわれても、長老に聞いても確かなことは、分 かりまへん。ごめんな!」とすませてしまうところが、関西っぽくていい。
昔、このあたりに遊郭があって、ジャンジャン、三味線や太鼓を鳴らして客引 きをしたところから、「ジャンジャン横丁」と呼ばれるようになった。 まあ、ちょっと前なら、とても怖くて、ひとりでは歩けないような場所である。 うちの親子は、初めてなので、将棋場に驚く。
昭和の中期には、どの町にも、囲碁・将棋場というものはあったのだが、今は 本当に見なくなった。この「新世界」も、将棋場がなくなると、「新世界」らし さがなくなってしまうかもしれない。 しかし、以前来たときは、たくさんあった「いか焼き」のお店がすっかり消え てしまっていたのには驚いた。 『桃太郎電鉄』シリーズの地方別物件台帳を、変更しておかなければ。イカ焼き 屋ばかりにしちゃってるよ。 その代わりに、看板は「串かつ」の文字ばかりである。 もちろん、土居ちゃん団長の大阪観光最初の狙いは、この「串やき」。 どこに入ったらいいかわからないのだが、土居ちゃんは「やえかつ! やえか つ!」と呪文を唱えて、数多ある串かつ屋に目もくれない。 いつも取材のときは、先頭を歩くことすら少ない土居ちゃんが、きょうの取材 ではやけに積極的なのだ。 でもよく考えれば、土居ちゃんは、とんかつ、たこ焼き、鯛焼き、お好み焼き みたいなものが大好きだったのだ。 もちろん、胃拡張顔の柴尾英令くんも、大好きである。ぽんぽこぽん! 午後1時30分。土居ちゃんがめざした「八重勝(やえかつ)」に着く。 ここだけお店が満員。 大阪のお客さんは本当にシビアで、混んでるお店、閑古鳥が鳴いているお店が はっきりしている。 しかも、ほかのお店はのんだくれて昼から赤い顔をしているおっちゃんたち が、カウンターによりかかって、うだうだしているのだが、「八重勝(やえかつ)」 だけは、女性客が多い。 だからよけい行列のできるお店なんだろうなあ。
しばらくしたら席が空いたので、入る。 なんだか勝手が違うの空間なので、ドキドキする。 壁にたくさんメニューが書いてあって、どれをどういう風に注文したらいいの かわからない。 しかも、このお店を一挙に有名にしたのは「ソースの二度づけ、お断り 店主」 の張り紙。 この張り紙が、無言の威圧感を与えていて、注文の仕方を間違えようものな ら、店の外に追い出されそうな雰囲気だ。
いきなり、土居ちゃんが「串かつを3人前!」と言い出す。 私、土居ちゃん、柴尾英令くんの3人で、並んだのだが、いきなり3人前も注 文するか? 第一、「串かつ 3本 300円」と書いてあるではないか。 「ぜんぶで9本になりますよ!」とお店の人にいわれる。 あわてて「2人前 6本に!」と言い換える。
しかし、私たちは串かつを食べたとたん、「やっぱり串かつをあと2人前!」 と思わず追加注文してしまうのであった。 おいしいんだよ〜! 小さいんだよ〜! これならすぱすぱ、何本でも食べられちゃうよ。 うーーーん。きょう、これから何軒も「粉物」を食べる予定がなけれれば、こ こで串かつをひとりで10本くらい食べてしまいたいくらいおいしい。 隣りで、空気男爵・柴尾英令くんが早くもほろ酔い気分。 「何はなくとも、昼ビール、うめ〜〜〜!」 武者小路実篤作・『お目出たき人』だ。 おお! 『お目出た…』と、目の大きい柴尾英令くんとダブル・ミーニングに なっちょります。
これが、どて焼きだ! それにしても柴尾英令くんは、きょう1日のコースをまったく理解していなく て、マラソンのスタートで飛び出す走者のように、早くもエンジン全開である。 「玉子ください!」 「タコも!」 「うーん、どうしようかなあ。牛へれを!」 「あっ、牡蠣フライも!」 またたくまに、串を並べる。 そのうちに「ソースの二度づけ、お断り 店主」の張り紙を私は間違って解釈 していたことに気づく。 こういう「新世界」の商店街だから、さぞやマナーの悪いお客さんが多いんだ ろうなあ、それで仕方なくご主人が、この張り紙をしたんだとばかり思っていた けど、ここのウスターソースは本当においしくて、二度づけしたくなるのだ。 要するに、おいしいから[「ソースの二度づけ、お断り 店主」だったのだ。 別料金で、「ウスターソース個人用」というメニューがあったら、私は迷わず 注文するね。そのくらいおいしい! キャベツをウスターソースにつけて食べるだけなのに、こんないおいしいと思 えるなんて信じられないよ。
もっと食べたいけど、このあとを考えて、私は串5本程度でやめる。 おとなの人なら、20本ぐらい平気で食べられるだろうね。 もう一度、このお店のためだけに来たい。 通天閣まで戻る。 「ハイシライス」と書かれた看板のお店や、何でも100円の食べ物屋さんとい ったまだまだ新世界らしいお店は、いくつか残っている。 この雰囲気をいつまでも保ってほしいものだ。
午後2時。通天閣の下から、赤バスと呼ばれる100円で短い区間を循環する 市バスが出ているので、乗る。
大阪の観光名所というのは、通天閣もそうだけど、駅前にない。 要するに「地下鉄恵比須町で降りて、2分。新世界商店街を抜けて、通天閣」 である。 東京なら「地下鉄恵比須町で降りて、2分。恵比須町商店街を抜けて、恵比須 タワー」となるはずである。 似たような場所の名称を統一する気がまったくない。 それどころか、駅も統一しない。 JR大阪駅の真ん前に、阪急梅田駅と、阪神梅田駅がある。 スッと乗り換えることができないのだ。 東京の新宿駅なら、JRの改札を抜ければ、小田急線であり、京王線だみたい なことがない。新宿駅と西武新宿駅がちょっと離れている感覚に近い。 午後2時30分。赤バスを、戎(えびす)橋で降りる。 またである。さっきは、恵比須(えびす)町なのに、戎(えびす)橋だ。 わかりづらい。 土居ちゃんが地図を見ながら、首をかしげている。 「道頓堀(どうとんぼり)って、どこ? あれ? 近鉄難波駅? えっ? こっ ちにはJRの難波駅があるよ? どういうことだ?」 「土居ちゃん、ほかにもまだ南海難波駅もあるよ!」 「ええ〜〜〜、何それ?」 南海だけに、「難解」というギャグをいえない雰囲気であった。
「心斎(しんさい)橋と、道頓堀って、違うんだよね? えびす橋っていうのは?」 「出会い橋とか、ナンパ橋と呼ばれているのが、戎(えびす)橋。その橋を流れ ている川が、道頓堀川!」 「わかんないから、いいや!」 「土居ちゃん! グリコの看板があるところが、戎(えびす)橋!」 「ああ、わかった、わかった!」 やっぱり絵で覚えるイラストレーター・土居ちゃんであった。 この9月に、焼けてしまった、「法善寺(ほうぜんじ)横丁」へ。 再開発の大きな工事用の鉄板がおおわれていた。
水かけ不動へ。 苔むした不動明王は、圧巻だ。
毎度おなじみ、土居ちゃんのお相撲さんが、大量に塩をまくように、小銭をお 賽銭箱にジャラジャラジャラ〜〜〜!と投入する。 信心深いのではない。 旅行中は、お札で支払いをすませることが多いから、小銭がたまる。小銭がた まると重い。だから、小銭をぜんぶ捨てていくといったほうが正しい。 おかげでいまだに土居ちゃんは罰当たりで、独身が続いている。 やっぱりここまで来たら、「夫婦善哉(めおとぜんざい)」を食べて行くしか ないでしょう。 小説や映画で有名な「ぜんざい屋」さんだ。 本日、4品目の「粉物」。 粉物ラリーカードは、順調にもう半分まで埋まった。
メニューは「ぜんざい」のみ。 漆塗りのお椀がふたつに白玉がひとつずつ入っている。 「このふたつのおわんの味はおなじなんですか?」 「はい!」 いい商売してるなあ。 『ポケモン』の金・銀でも、登場するキャラが違うぞ。 まったくおなじものをふたつで、夫婦だからという理由だけで、売りつけると はちょっと悪徳商売である。 でも食べたとたん、おわんふたつでよかったと思った。 小豆がさっぱりしていて、おいしいのだ。 白玉もふわっとやわらかいのに、くずれていなくて、おいしい。 たしかに、1杯だったら、もう1杯注文したくなるほどの味だ。 そりゃそうだ。 でなけりゃ、味にうるさい大阪で生きていけるはずがない。 さらに、太左衛門橋の「大たこ」へ。 本日、5品目の「粉物」。
5人で、10個買って、ひとり2個ずつ食べる。 あぢぢ…。あぢぢ…。 かなりみんなの胃袋が苦しくなって来ている。 橋のたもとで、道頓堀川を眺めながら食べる。
大たこ&大目玉 あれ? 道頓堀川が工事中だ。 ええっ。道頓堀川の川幅を狭くして、遊歩道にしちゃうの? これじゃ、道頓堀川に飛び込むあの風物詩が見れなくなっちゃわないのかな あ。 ちょっとイメージがくるうなあ。
最近、大阪は古き良き物を、いじりすぎていない? どんどん東京っぽくなって来ているよ。 さらに、くいだおれ人形の前で、「いか焼き 120円」を食べる。 本日、6品目の「粉物」。
くいだおれ人形をバックに写真を撮っている修学旅行生が多い。 でも、くいだおれ人形のお店が、居酒屋さんで、お店の名前が「くいだおれ」 っていうことを知っている人って、少ないよね。 しかも、このくいだおれ人形の名前は、くいだおれ太郎というのか。 それは知らなかったなあ。 「うーーー! お腹が膨れているのが、はっきりわかるくらいになってきたなあ!」 と、土居ちゃんがお腹をさすり始めた。
お約束のグリコ・ポーズ 午後3時。戎橋の脇にある「キリンプラザ」で、ひと休み。 ここで柴尾英令くんは、なんと、ビール4種類飲み比べというすさまじいもの を注文する。
「柴尾くん、このあとまだ、十三(じゅうそう)にネギ焼きを食べに行くんだよ!」 「ええっ! うそっ! もうダメ〜〜〜! お腹膨れたあ!」 柴尾英令くんがいうと、『鳥獣戯画』のお腹が破裂しそうなカエルを思い出す。 「粉物ラリーカードは、あと2品で完成だよ!」 「そ、そ、それは無理だなあ…」 あまりにも短時間にものすごい距離歩いてしまったので、全員ぐったり。 だれかれとなく、クイック・マッサージに行きたいと言い出す。 5人でか? うちの娘が、ひそかに戎橋の脇の「アンドリューのエッグ・タルト」を食べて、 粉物ラリーカードの7品目をスタンプする。 あと一品で、粉もののラリーカードが完成だ。
午後3時30分。御堂筋線難波駅から、梅田駅へ。
ここから柴尾英令くんが怪しげな腕時計で見ることができるお店ガイドという ので、クイック・マッサージを探し出し、地図に沿って向かうが、実は地図の読 み方を間違えた! 阪急デパートの目の前のビルだったのに、阪急デパートを左折、新阪急ホテル を左折して、ビック・カメラのなかかな?と覗き、JR大阪駅を左折、阪急梅田 駅に戻って、やっと富国生命ビルの地下の「クイック・マッサージOZ」を発見。 5人揃って、マッサージを受けるという異様な図。 もはや、全員に、十三のネギ焼きを食べる気力無し! ぎりぎりで「粉物ラリーカード」の完成を断念する。 断念したほうが身体にいい。 午後6時。阪急インターナショナルホテルの喫茶店で、ストロウ・ドッグスの すとろう小泉と石川キンテツの到着を待つ。 この時点で、きょうのパーティは、7人に膨れ上がる。
この7人が揃ったところで、きょうのメイン行事に向かう。 2年ほど前、知り合った大阪のお笑いコンビ・バッファロー吾郎が、なんと! 梅田コマ劇場で、一夜かぎりの公演を行うという信じられない快挙を達成する! ついてはその暴挙を見に来ませんか?と、大阪の大御所放送作家の小林仁くん が、誘ってくれたのだ。
業界の人以外だと、バッファロー吾郎のふたりが、梅田コマで、公演をやると いうことが、どのくらいの暴挙か、想像がつかないだろう。 要するに、北島三郎さんや、小林幸子さんが、座長を務めて、歌と芝居の歌謡 ショーを繰り広げるような場所だ。 大地真央さんが、ミュージカル『風と共に去りぬ』を長期公演することでも有 名だ。 そこをたった一夜といえ、バッファロー吾郎のふたりが、この場所を借りられ たこと自体が、快挙だし、2000枚の券が、即日完売したことも、快挙なのだ。 しかも平然と(本当は心臓が飛び出すくらいなのだろうが)、北島三郎さんの 公演のパロディをやってしまおうというのが、すごい。 「無謀!」と叫んでもいいくらいのレベルだ。 こんな歴史的な出来事には、ぜひとも立ち会いたい。 ストロウ・ドッグスのふたりは、バッファロー吾郎に中学生時代からあこがれ ていただけに、「ぜひつれて行ってください!」とせがむので、無理してチケッ トを用意してもらった。初々しいストロウ・ドッグスのふたりである。 その点、天下の井沢どんすけは「あーーん? バッファロー吾郎? 知らんな あ! オレにどうしても公演をみてくださいと頼んできた芸人は、チャップリン とキートン、マルクス兄弟だけだよ!」と欠席(嘘)。 あれこれ、ストロウ・ドッグスのふたりからバッファロー吾郎のお笑いについ て聞く。 午後6時30分。梅田コマに入場。 あれ〜〜〜? さくまにあの鑑・高木明光くんがいるぞ〜! 「あれ? 高木くん、オレって、この公演を見に来ることを、日記で公表してた っけ?」 「あ…、いや、してません!」 「じゃあ、高木くんも、バッファロー吾郎のお笑いが好きで、来たんで、偶然な んだ?」 「は…、そ、そうです!」 「それじゃ、うちの日記によく登場する人間がこんなにいて、びっくりしただろ う!」 「い…、ほんとに、びっくりしました…」 「こっちも、びっくりしたよ〜!」 私のばったり病は、ついにさくまにあのみなさんにまで伝染し始めたようだ。
会場は、女の子のファンでいっぱい。 聞けば、バッファロー吾郎のふたりは現在、テレビ番組のレギュラーがないそ うだ。そんなふたりが、梅田コマを満杯にしてしまうなんて、ますます快挙。伝 説の始まりだよ。 すとろう小泉の「彼らは地道にライブ活動やって来ましたからねえ!」の言葉 で、なんとなくこの温かさに満ちた人気がわかった。 午後7時。開演! まず驚いたのは、ケンドー・コバヤシくんの成長っぷり! 2年前に見たときは、大器の片鱗は見せていたものの、自分をうまくコントロ ールできない感が強かったのに、今や、お客さんの視線によって、ギャグを繰り 出すリリース・ポイントを変えられる見事な芸人さんになっていた。 「オレは、有名になる前の野茂を知ってるんだぜ〜!」と、自慢できるほどの成 長ぶりだ。 北島三郎さんのコマ公演のパロディということで、第二部のお芝居で『ご存 知! ねずみ小僧次郎吉』で取り上げるところが憎い。 こういうセンスは、大好きだなあ。 木村明浩くんは、北島三郎さんの座長っぷりも真似るスタンスで演技をしてい たのだけれど、舞台の最後のほうでは、本当の座長さんと呼んでもいいくらいの 風格を見せつけた。 最後の挨拶で「あと2秒で、木村君は倒れそうです!」というのが、わかるく らい、燃え尽きていた。 いやあ、素晴らしいものを見せてもらった。 人間が一生に一度出るか出ないかのフルパワーを放出した瞬間を見る幸運など、 早々めぐり合えないものだ。 万馬券を当てたときの気分というのは、こんな感じなのだろうか。 えっ? いま、午後10時なの? 午後7時から開演だから、この公演って、3時間もあったの? 全然時間の長さを感じなかった。 楽屋に、一応挨拶に。 放心しきっていた木村明浩くんが、「あっ!」と驚いて、挨拶をしてくれた。 こういうときは、さっ!と挨拶だけして、帰るのが礼儀。 明後日、もう一度会うことになっているので、そのときにゆくっりいろんなこ とを聞こう。 午後11時。阪急梅田駅から、家族3人、土居ちゃん、柴尾英令くんは、特急 で京都へ。ストロウ・ドッグスのふたりは、関西の人なので、自宅へ。 車中、いかにきょうのバッファロー吾郎の梅田コマ公演が、無謀なる快挙なの かを熱弁する。世間話ではない、業界裏話の部分で、よく出来たなあと思えるこ とがあまりにも多すぎるのだ。 最近私は、こういう無謀な行動が減ってきているなと、ちょっと反省。 午後11時40分。阪急河原町で下車。 土居ちゃんと、柴尾英令くんは、夜のラーメン夜食旅へ。 家族3人は、歩いて京都の仕事場まで。 午前0時。帰宅。 きょうは、さすがにお風呂入って、寝るだけにしたい。
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