１１月２９日（金）

　午前７時。『桃太郎電鉄12（仮）〜地方編』の仕様書作り。

　午後１２時。嫁と、広尾商店街の「蒼庵（そうあん）」へ。





　おにぎり専門店だと思ったのだが、どうやらお茶の専門店だったようだ。
　鹿児島の知覧茶とか、川根茶、八女茶などをチョイスできる。
　私は、茶葉おにぎりセット。
　嫁は、ランチセット・９５０円。

　注文してから、まずお茶の準備に取り掛かる。
　どうやら、ゆっくり、ゆっくり点てているようだ。
　せっかちな私には、不向きなお店だということに早くも気づいた。

　しばらくして、お茶が出た。
　ぐいっ！と、飲み干す。
　お代わりは、お茶を注文するのではなく、お茶に入れるお湯を注文するシステ
ムらしい。
　でも、湯呑みの半分しか入る量のお湯しかくれないので、お茶を点てても、ち
びりちびり飲まないといけない。
　岡倉天心の『茶の本』でも、熟読してこないと入店してはいけないお店なのか
もしれない。

　嫁のランチセットは、炊き込みご飯の茶漬け、ミニおかず。
　早い話、茶碗に１個入ったおにぎりに、玄米茶かほうじ茶を入れて、お茶漬け
として食べる。





　私の茶葉おにぎりは、お茶の葉をふりかけ状にして、おにぎりにまぶして、海
苔を巻いて食べる。





　おいしいことは、おいしい。

　ただ、テンポの遅さに、せっかちな私は、耐えられない。

　いくら広尾の高級住宅街とはいえ、商店街の一角。
　お昼に１時間ものんびり、食事の時間を取れる人など、いないのではなかろう
か？　うちは自由業で、少々、時間は融通がきくけど。

　デザートに、ミルクくずきり、カボチャとココナッツのお汁粉を注文する。

 



　ミルクくずきりは、川崎大師などで売っている、はんぺんのように乳白色のく
ずきりに、杏の切れ端が入っているようなもの。
　カボチャとココナッツのお汁粉は、白玉のなかに、チョコレートが入っていた。
　ふうむ。まずくはない。
　どちらかといえば、おいしい。
　たぶん、このお店と私の相性が悪いだけだと思う。
　悪いという言い方ではないな。
　波長が合わないといったほうが正しいだろう。
　このお店を大好きだという人は、きっといるはずだ。
　いて、当然だと思う。
　できれば、このお店のよさを教えてくれる人を望む。
　私がまだ不勉強なだけだと思う。

　とにかく私のようにせっかちな男には、おにぎり２個とデザートを食べるのに、
２時間を要する時点で、ノー評価で、フィニッシュです。

　午後１時。広尾商店街を歩く。
　いつもの「龍屋」で、栗きんとんを買い食いする。
　うひょ〜〜〜！
　こんなしっとりした栗きんとんは、初めだ！
　うろたえるほど、おいしい。
　愛知県中津川の「酢屋」の栗きんとんよりも、小布施の栗きんとんよりも、お
いしいかも！





　午後２時。渋谷で、ゲームを買い、「ブック・ファースト」１Ｆの「マ・メゾ
ン」でコーヒー。





　午後３時。帰宅。
『桃太郎電鉄12（仮）〜地方編』の『地方編』の仕様書作り。
　いよいよ、スリの銀次のメッセージを書いた。
　へっへっへ。はっはっは。
　われながら、笑っちゃうぞ！
『地方編』のスリの銀次は、時事ネタをつかわなくていいから、楽しい。
　何に変装するかを言っちゃうと、『地方編』がどこだかわかっちゃうので、言
えないのがつらい。

　午後６時３０分。家族３人で、恵比寿橋の「マルガメ製麺所」へ。
「ねえ、さくちゃん！　成沢さん、待ってなくていいの？」
「娘よ！　成沢大輔くんは、遅刻アーティストだ！　そう簡単に来るわけないじ
ゃないか！」
　実は、成沢大輔くんと待ち合わせている。

　きょうは、釜玉うどん、ふわふわさつま揚げ、半熟卵の天ぷら、おでんなど注
文して、食べながら、成沢大輔くんを待つ。
　半熟卵は、出汁がかかっていて、四国高松の「竹清（ちくせい）」よりもおい
しいかもしれませんぞ！　これはびっくり！

「さくちゃん！　もう３０分経つよ！　成沢さん、まだかなあ！」
「そろそろ来ても、おかしくない時間帯に突入だ！」
　この後、「道に迷っている」というメールが成沢大輔くんから来た。
　心やさしい娘は、わざわざお店の外に出て、成沢大輔くんを探す。道路の遠く
向かい側にいる成沢大輔くんに大声で知らせたようである。
　娘よ、そんなやさしい心を持っていたら、悪い男に騙されるよ！

　成沢大輔くんが、『おいしい桃鉄』（小学館）のゲラを持って来てくれた。
　いよいよ校正の終了期日が、刻一刻迫って来ている。
　ほう。『桃太郎電鉄１１〜ブラックボンビー出現の巻！』の全国マップと、物
件がカラーで入った。
　おお！　扉絵のところに、「池上製麺所」の釜玉うどんの写真が入ったぞ。
　やっぱり本が出来上がる瞬間は、わくわくするなあ。

　午後８時。西麻布の「ＴｅＴｅ’ｓ」に場所を移して、成沢大輔くんが『おい
しい桃鉄』（小学館）の編集作業で、毎日２〜３時間しか寝ていないことや、編
集担当の大島くんの怒られている話を聞く。
『おいしい桃鉄』（小学館）は、凄い本なのよ。
　みっちり、ぎっしり、こってりしてるよ！
　これじゃあ、時間がかかるのも無理ないけど、ゲーム業界のように、出版は発
売日が伸びないからねえ。
　予定通り行けば、１２月１９日に発売できそうだ。
　表紙が、土居ちゃん（土居孝幸）がゲーム用に描いた絵を何点か合成した絵な
ので、大人の人がちょっと買いづらいのでは？と心配なんだけど、内容は太鼓判
を押せるものなので、ぜひともお買い求めくだされ。
　一応、謙遜するけど、自信作だよ！

　午後９時。帰宅。
『桃太郎電鉄１２（仮）〜地方編』の仕様書作り。
『地方編』のスリの銀次のメッセージを推敲。
　全国編の貧乏神、キングボンビー。
　地方編の貧乏神、キングボンビーの仕様書が完成！

　あとは、地方編のイベントと、全国編のカード確率。地方編のカード確率。全
国編の☆印カード売り場。地方編の☆印カード売り場。『桃鉄公式戦』の仕様書
だ。
　ありゃ。思ったより、まだたくさん残っているなあ！
　まあ、後からでもいいものも多いので、とにかく地方編のイベントが先だ！