9月5日(木) 午前7時。『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』の仕様書作り。 あっと驚く新システムの清書を始めたんだけど、あんな場合、こんな場合、い ろんな場面の処理が大変で、頭がきりきり痛む。 ぐったりするほど、疲れる。 完成せず。 一度でビシッと決まることはまずない。 午前11時30分。嫁と麻布十番の「浪花家(なにわや)総本店」へ。 恒例の焼きそばを食べていると、若主人が「きょうは焼きそばだけでいんです か?」と話し掛けてくる。 きょうは鯛焼きではなく、バニラアイスと小倉アイスが乗った「アベックアイ ス」を食べようと思っていたのだ。 ちょっとしたことだけど、いつも私と嫁が、どういう食べ方をしているかを覚 えていてくれるというのは、繁盛するお店の鉄則だ。 この「浪花家(なにわや)総本店」の商売上手は以前からだけど、最近ふつう のお店でも、話し掛けてくる店員のお店が増えてきていると思わない? 不景気のせいで、接客が悪い、要領が悪い、愛想がない店員からリストラにな っている成果がようやく出てきたのだろう。 不景気は、人をお店を、成長させる。アベックアイスのバニラに驚いた。 かつて40数年前、荻窪駅に隣接するごみごみした市場で、食べることができ たバニラアイスの味とおなじだ! 軽くて、さっぱりしているのだ。 この荻窪のお店は、小倉アイスが美味しくて、もう一度あの味を食べたいと、 20歳過ぎてから、ずっと思っていたら、この「浪花家(なにわや)総本店」に たどり着いた。 そうか、小倉アイスも、バニラアイスも、あのお店の味とおなじだったのかあ。 どうりで、「浪花家(なにわや)総本店」の味が、全部好きなわけだ。 食後、嫁と別行動。 私は品川に向かう。 午後12時30分。品川プリンスシネマへ。 映画館前の喫茶店で仕事をしながら、コーヒーを飲んでいると、アリtoキリ ギリスの石井正則くんから電話が入る。 昨日のライブに行ったお礼の電話だ。 それといつも通り、ライブの感想を聞かれる。 昨日の日記では、書かなかった部分を伝える。 しかし、ライブをやったあとなんて、ぐっすり寝て休みたいものなのに、こう やって電話をかけてくる石井正則くんは、本当にかわいい。 午後1時25分。「オースティン・パワーズ・ゴールドメンバー」を鑑賞。 結論からいうと、わざわざ映画館まで行くような内容じゃなかった。 珍しく否定形でしょ? いきなりトム・クルーズや、スピルバーグ監督が登場して、たしかに「ゴール ドメンバー」だけど、とにかく前編、英語のスラング(俗語)連発で、まったく ギャグがわからない。 スラングのニュアンスがわからないと話もわからない。 こういう映画は、輸入すべきじゃないな。 東京が舞台になっているけど、どこの国の東京だ?ってくらい、中国風。 『ブレードランナー』や『ピンクパンサー』よりも、日本の描き方が無国籍。 途中で、2〜3分は、寝てしまった。 午後4時。恵比寿駅へ。 駅構内の「めりけんや」さんの讃岐うどん屋さんを見に行く。 すごいな。10人以上が行列している。 高松の讃岐うどんとおなじように、10種類くらいの天ぷらが置いてあった。 ナスの天ぷら、ゴボウのかき揚げ、コロッケ、ちくわ天…。 まったく高松でのやり方そのまんまだった。 食べて行きたいけど、今夜は素晴らしい夕食が待っているので、断念。 午前7時から、午後10時まで営業しているらしい。 近いうちに来てみよう。 午後5時。恵比寿で本屋さんに寄って、帰宅。 昨日に続き、『週刊モーニング』の続きを読む。 ようやく8月26日号まで、読めた。 『取締役島耕作』、『バカボンド』、『ジパング』のクリーンナップ・トリオの 破壊力もすごいけど、『警察署長』、『クッキングパパ』、『純喫茶のこりび』、 『OL進化論』、『コッコちゃん』、『新野球狂の詩』といった脇役陣もすごい よなあ。 巨人の打線を見ているようだ。 とくに『OL進化論』の打率の高さは、見事だと思う。 午後7時。すぎやまこういち先生ご夫妻から、昨夜メールが入って、先週「プ ティ・ポワン」で話をしていた、北岡シェフ特製の洋食ディナーが、もう完成し たというので、食べに行くとの連絡が入った。 えっ!? もう? 私は、先週の8月29日「プティポワン」で、洋食の話を聞いて、そのまま、 京都、大阪、高松と回ってきたので、ほとんど気分は2〜3日前の話のようで、 びっくり。 例によって、すぎやまこういち先生の「うちは行くけど、さくまクンとこはど うする?」という牽制球にまんまと引っかかる。 どういうわけか、すぎやまこういち先生ご夫妻に食事のお誘いをいただく日は、 こっちの夜の予定が入っていない場合が多い。 うちの娘も、最近は友だちとの約束を優先することが多くて、いっしょに食べ る機会が減ったというのに、すぎやまこういち先生ご夫妻のお誘いのときは、不 思議と都合のいい日ばかりだ。 本当は、急なお話だったので、娘の都合が悪かったら、空気男爵・柴尾英令く んを呼んであげようと思ったのだ。だって、いかにも柴尾英令くんが喜びそうな メニューなのですよ。 怨むなら、うちの娘を怨んでね〜! たぶん、本気で怨みたくなる料理だと思うよ。 きょうの洋食ディナーは、通常のフランス料理のコースとまったく違うので、 1階の別室に通される。 もはや、これだけでも、スペッシャッル! 何たって、今夜かぎりの特別メニューなんだよ〜! もう二度と食べられない料理ってことなのだ。 すぎやまこういち先生が、豊臣秀吉とすると、千利休である、北岡さんに、特 別の茶室で、特別なお茶を点ててもらうようなものなのだ。 う〜ん。ゴージャス&デリシャス! いつもの料理名が書かれたメニューを開くと、なんと! 「北岡軒」と書いてあるではないか! 遊び心満点だ。 北岡 軒 洋食ディナー ・ういきょうの泡立てアミューズ ・ラングスティーヌの冷たいコンソメ キャビア入り ・メンチカツとキャベツのマリネ コンソメ・トリュフ汁 ・ハヤシライス ・メロンアラモード ・珈琲と小菓子 メニューには、メンチカツと、ハヤシライスってあるけど、あれは、メンチカ ツでも、ハヤシライスでもないよ! メンチ・ディナーとか、ハヤシ200GTRとか、名前変えてほしいよ! 洋食屋さんで、あんなカリカリ、サアサクで、軽〜いコロモを食べたことなん てないよ〜! しかもなかから、ジューシーな肉汁が、音を立てて染み出てくる。 うほっほ、うほっほ。うまか〜! ハヤシライスも、まあ、ほんとにタマネギの食感が素晴らしい。 ソースが、上品。 ほほほほほっ。思わず笑い声まで上品になってしまいそうだぞ。 きょうこそ、「プティ・ポワン」で、食べ過ぎないと決めてきたのに、やっぱ りダメだ。本当にお腹が破裂しそうになるまで、食べてしまったあ! 万事休す&自業自得〜〜〜ッ! アラブの大富豪が、「王様のレストラン」を作りたくなる気持ちがわかるなあ。 「こんな料理が食べたいなあ!」というと、北岡シェフが作ってくださるのだよ〜! 王宮料理だよ、これは〜! ダメだ! こんなメンチカツや、ハヤシライス食べたら、もう洋食屋さんに行 けないよ〜! 食材もいいのをつかっているのだろうけど、決定的に違うのは、センスだろう なあ。 午後9時30分。自宅に戻っても、まだお腹が苦しい。 どうして、横浜ベイスターズは私が観戦していないときにかぎって、勝つんだ あ! ここ2ヶ月間ぐらいで、巨人戦で一挙8点を取った試合以外、ゲームセッ トの瞬間を見ていないじゃないだろうか。 もともとほとんど勝っていないからね。 2ヶ月間で、10勝してないはずだから、見ることができる確率は、圧倒的に 少ない。だからこそ、私が見たときだけ、勝ってくれよ〜! まあ、きょうは「プティ・ポワン」で、至福のメンチカツと、至上のハヤシラ イスを食べたから、いいや!
●9月21日(土)午後7時開演 浜離宮朝日ホール(築地)全席指定6000円 「アマデウス・アンサンブル東京--バッハを弾くよろこび、聴くたのしみ--」 ※業界の方で鑑賞希望の方は、うちの嫁まで、9月10日(火)までにご連絡ください。 メールはこちら→sakumacb@za2.so-net.ne.jp |
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