8月21日(水) う〜、。起きられない。 さすがに昨日のテスト・プレイは、へばった。 若い頃は、絶対人前で弱音を吐くものではないと思っていたが、年々弱音を吐 かないことのほうが、まわりに多大なる迷惑をかけるのを覚えたので、ここに書 くことにする。 本当に疲れた…。 弱音を吐くのと、おなじ意味で、人から物を教わる側がよく口にする「わかり ました」という言葉ほど、危険なものはない。 教える側は、わかったといわれたから、さらに難易度の高いほうへ話を移して 行きたい。その場しのぎで「わかりました」といわれると、あとで取り返しのつ かないような大事故を引き起こしてしまうのだ。 井沢どんすけという、この日記でも、世間でも有名な男がいる。 日記で毎回「敵に回すと恐いが、味方にするともっと恐い男」と書いてほしい とリクエストがあるほどの男だ。 この男の素晴らしいところは、わからないことは「わからない!」とはっきり 口に出していうことだ。 だから私も安心して、「わからない!」といえば、もう一度最初から懇切丁寧 教え直すことができる。 あるとき2時間近くにわたって、仕事内容について、井沢どんすけにレクチャ ーしたことがある。「わからない!」といわないのだから、理解しているのであ る。 もともと井沢どんすけは、基本的に頭はいい。 ただし、2時間近くの私の熱弁のあとに、井沢どんすけがいった言葉は「さく まサ〜ン! まさかそれをボクにやれっていうんじゃないでしょうね!」であっ た。 井沢どんすけ。やはり敵に回すと恐いが、味方にするともっと恐い男である。 午後12時。ひとりで、渋谷の東横のれん街3Fの「アフタヌーンティー」 へ。インターネットは本当に便利だね。「アフタヌーンティー」の10日置き に、オリジナル・メニューを出してくれるお店がどんどん減ってきていたのだ が、渋谷駅の上の「アフタヌーンティー」ならあるというので、来てみた。 カレー風味の夏野菜サラダサンドにコーヒー。 言葉っていうのは、素晴らしいね。 たとえば「キャベツ」とだけいわれると、町の小さな商店街の八百屋さんを連 想してしまう。 「あいよ、お釣り、120万円!」などとギャグをいうおっさんのイメージだ。 でも「春キャベツ」と、一文字「春」がついただけで、なにやら洋風の香りが してくるし、若々しい雰囲気が漂ってくる。 カレー風味の夏野菜サラダサンドにコーヒー。 まんまと「夏野菜」という単語に誘われて、注文してしまった。 私はアボガドも、マンゴーもあまり好きではないのに。 でも、かなり美味しかった。 午後1時。自宅に戻る。 井沢どんすけが到着! きょうは『桃太郎電鉄11(仮)』のCOMキャラのチェック。 井沢どんすけ+あしゅら社長+えんま社長の3人を選択。 終了年数10年にセットして、スタート! 「あっ。まとめ買いに、音が入ったんですね!」 「いい音だろう!」 「気持ちいいですね〜!」 「あっ、しまった! つい音が聞きたくて、物件買いすぎちゃいました!」 あいかわらず、おっちょこちょいな男だ。 最初の目的地は、小樽! 最初の目的地に入るのが得意な井沢どんすけが、またしても小樽に入ってしま った! 本当にこの男、最初の目的地に強い! この最初の目的地に入ったことで、すっかり井沢どんすけは、波に乗ってしま った。 午後2時。ムサシノ広告の伊東正義がやってくる。 いつもながら伊東正義は今朝、嫁に電話を入れて、午後にわが家に来るという タイミングのよさ。この男は、いつも私のちょうど身体の開いているときに、 「会えないか?」といってくるのがうまい。 うまいといっても、タイミングなのになあ。 不思議な男だ。 私が伊東正義と、密談を交わしている間も、井沢どんすけは、もくもくと『桃 太郎電鉄11(仮)』で、快進撃を続けている。「COMキャラにぼこぼこに負けてくれないと、井沢どんすけらしくないぞ!」 「どうしたんでしょうね!」 「COMキャラには、井沢どんすけの出目運、ラッキー運が入っていないからな あ!」 井沢どんすけは、とにかく運は強いので、貧乏神がついても、キングボンビー に変身しない。 あしゅら社長が目的地まであと1マス。次で目的地に入るので、いちばん遠い のは、井沢どんすけ。なのに、えんま社長が銀河鉄道カードをつかってしまった ので、貧乏神は銀河にいるえんま社長に行ってしまった。 こういうラッキーの連続! 「銀河鉄道カードの演出見ていると、このゲーム、もうボードゲームと思えませ んねえ!」 これはホント。今回の銀河鉄道カードは、何でここまでやらなきゃいけなかっ たのかと思うほど、すごい演出。まあ、前作でやりたかったのに、できなかった ので、つい力が入りすぎてしまった。 でも、ほんと、銀河鉄道カードは、『桃太郎電鉄11(仮)』を買ったら、真 っ先に見てほしいイベントだ。 その後も、井沢どんすけは、ずっと首位を独走! 「井沢の独走はつまらんよ〜!」 「えへえへえへっ!」 「君がCOMキャラに負けて、どういうチューニングにしたら、COMキャラに 対抗できるようにするかを考えるのが、テスト・プレイなんだからさあ!」 「いつもは、絶対勝てないんですけどね〜!」 「COMキャラが弱いわけでもないしなあ!」 「ええ。あしゅら社長なんて、えげつないカードの使い方しますもんねえ!」 「井沢〜! もう総資産、メモするのやめたよ!」 「ええ〜〜〜! そんなあ! せっかく勝ってるのに〜!」 収益額だけで、毎年15億円も出るようになってしまったのだ、こんなメモは まったく参考にならない。 何しろ、井沢どんすけは目的地まで、あと6マスというときに、たらればカー ドをつかって、1発目で、6を出してしまうのだ。 これが始まると、この男、手がつけられない。 一度でも、キングボンビーがつけば、ガタガタと崩れて行くんだがなあ。 えんま社長が、ボンビラス星に行っているのに、びびっているような男なのに なあ。 「井沢〜! 何で他人がボンビラス星にいる画面見て、びびるんだよ!」 「何か、怖いじゃないですかあ!」 10年目には、なんと1年間で3回も、目的地に入る快進撃! 駅に停まれば、必ず「まとめ買い」! すごいぞ、井沢どんすけ! 「こんなに駅に停まるたびに、いっぱい物件を買う井沢どんすけを見るのは初め てかもしれないなあ!」 「ボクもそうです!」 午後5時。仕事の電話が急に入ってきて、井沢どんすけは、あわてて家に戻る。 トラブル発生のようだ。 午後6時。カプコンの岡本吉起くんが、約2年ぶりに遊びに来てくれた。 あいかわらず、パワフル、パワフル! 元気な人に会うと、森林浴ならぬ、元気浴だ。 「さくま先生、顔が疲れてますね!」 「いま、テスト・プレイのピークだから、もうへとへとだよ!」 「50歳になっちゃいました?」 「なっちゃったよ〜!」 午後6時30分。家族3人と、岡本吉起くんで、六本木の和食料理の「櫻川 (さくらがわ)」へ。 ひさしぶりに、岡本吉起くんと、あれこれ世間話。 少しはゲーム業界の話でもするかと思うが、はっはっは。質問も浮かばないや。 興味がないものには、質問も出ないという典型ですなあ。 楽しく美味しい料理を食べるのが、いちばんだ。 言い逃れ、言い逃れ! ちょっと私はゲーム業界の政治に疎すぎる。 先週から、ずっとこのお店の、ふかひれと湯葉のあんかけご飯が食べたいと思 っていたので、大喜び。 キラーソフトのように「あの料理が食べたいから!」と思わせるほどの料理は 早々無い。このお店の<ふかひれと湯葉のあんかけご飯>は、銀河鉄道カードを 手に入れたときのように、うれしい。 午後9時30分。帰宅。 巨人ファンの岡本吉起くんと、「櫻川」で、ずっと横浜ベイスターズ対巨人戦 の経過を携帯でチェックしていた。 「あ〜、横浜ベイスターズが延長10回に、1点入れましたよ〜!」と岡本吉起 くんがいってすぐ、家に着いたので、TVのスイッチを入れたら、巨人の吉永選 手がヒーロー・インタビューに答えているではないか! ええっ、延長戦で点を入れても、負けてしまうの? もうどうしようもないチームだねえ。 ああ、これでまた5連敗かあ…。 横浜ベイスターズのことより、今年は『桃太郎電鉄11(仮)』だ! あと少し! テスト・プレイ! テスト・プレイ! 応援しても無駄なチームよりも、がんばれば結果がよくなるテスト・プレイを 優先だ!
●9月21日(土)午後7時開演 浜離宮朝日ホール(築地)全席指定6000円 「アマデウス・アンサンブル東京--バッハを弾くよろこび、聴くたのしみ--」 ※業界の方で鑑賞希望の方は、うちの嫁まで、8月31日(土)までにご連絡ください。 メールはこちら→sakumacb@za2.so-net.ne.jp |
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