８月１５日（木）

　終戦記念日だというのに、朝から、キングボンビーがどうした、ゲスト怪獣が
どうした！　キングボンビーのサイコロ１０個振るイベントの計算式をどうした
ものかと考えていられるニッポンって、本当に平和だと思う。

　午前１１時３０分。嫁と、銀座の「資生堂パーラー」へ。
　オマール海老と帆立のカレーという名前にそそられる。
　夏になると、毎日カレーでもいいなあ。
　いつも資生堂パーラーのカレーは、ご飯を食べ過ぎてしまうので、必死に耐え
る。美味しい。資生堂パーラーの料理に外れは少ない。

　午後１時。築地のハドソンへ。
　きょうも『桃太郎電鉄１１（仮）』のテスト・プレイ。

　集まったメンバーは、土居ちゃん（土居孝幸）、柴尾英令くん、読売広告の岩
崎誠、鴻池元良くん、もはやおなじみ、テスト・プレイ最多出場の、ストロウ・
ドッグスのすとろう小泉くんと石川キンテツくん。
　ハドソン宣伝部の梶野竜太郎くんに、石崎仁英くん。

　きょうはまず、以前ここでちょっと洩らした、「あっと驚く今年の秋のビッ
グ・ニュース３連発！」を少しだけ発表してもいいことになった。
　読売広告の岩崎誠と、ずっと密談に密談を重ねていた企画だ。

　その第１弾は、『桃太郎電鉄』を中心とした、瀬戸内海放送制作のＴＶ番組が
スタートする。題して『桃いろ』！
　時間帯などもほぼ決定しているんだけど、はっきりしたことは、続報で。
　もちろん、瀬戸内海放送なので、中国・四国地方の人にしか見ることができな
いのが、基本なんだけど、な、なんと！　ほぼ、スカイ・パーフェクＴＶでもこ
の番組を見ることができるようになる予定なのだ。
　これはけっこう放送史上、画期的なことなのだ。
　説明は難しいけど。

　内容は、四国活性化バラエティ番組。
　私や、土居ちゃん（土居孝幸）、カズ坊（関口和之）も出演するよ。
　またまたこの番組のせいで、四国高松に行く機会が増えそうだ！

　さらにこの『桃いろ』は、あっと驚く第２弾へと話題は続くのだが、きょうの
ところはこの辺で。
「あっと驚く今年の秋のビッグ・ニュース３連発！」のひとつが、秋でなく、ま
だ夏の真っ盛りに、発表できること自体、順調な証拠だ。

　午後２時。いよいよテスト・プレイ開始。
　きょうのメンバーは、読売広告の「２連覇は、当然！」と言い切る、岩崎誠
と、『桃太郎電鉄』シリーズが大好きだけど、いつも２位にも入れないくらい、
『桃太郎電鉄』が下手という、鴻池元良くん。名前だけみると「鴻池（こうのい
け）」と、財閥の香りがするんだけど、本当に弱いそうだ。
　うちとしては、『桃太郎電鉄』が好きだけど、下手という人のデータがほしか
っただけに、非常に助かる。
　それに、すっかり『桃太郎電鉄』芸人と化している、ストロウ・ドッグスのす
とろう小泉くんと石川キンテツくん。
　石川キンテツくんは「このあいだ、井沢どんすけサンに勝ちましたから！」
と、きょうも鼻息が荒い。
　何気に、『桃太郎電鉄』がけっこう上手い、すとろう小泉くんの４人で、スタ
ート！

 


　最初のうち、『桃太郎電鉄』が下手という評判の鴻池元良くんが、リードす
る。「おかしいなあ。でもうれしいなあ！」と、半信半疑の鴻池元良くん。

　しかし、きょうの『桃太郎電鉄１１（仮）』は、荒れ模様。
　貧乏神の変身が多い！
　ゲスト怪獣に、キングボンビーにと、何度も、何度も変身して、ＭＡＰの季節
感まるでなし！　いつも怪獣がＭＡＰ上を闊歩している。
　ドジラースの発生も多い。

　気がつけば、鴻池元良くんが、キングボンビーを喰らっている。
「もういいじゃない！」と、キングボンビーに話し掛ける鴻池元良くんに、みん
な大爆笑！

　次第に、試合展開は、岩崎誠と、すとろう小泉くんの一騎打ち。
　石川キンテツくんがきょうもまた「鴻池さん、同盟を結びましょう！」と持ち
かける。石川キンテツくんは、負け始めると、必ず３位の人か、４位の人と同盟
を結ぶが、結んだあとに、戦術が変わったためしがない。
「同盟を結びましょう！」というだけなのである。

　８年決戦の７年目の順位！
１位・すとろう小泉　１７億５８７０万円
２位・岩崎誠　　　　１１億６７７０万円
３位・鴻池元良　　　　３億５４２０万円
４位・石川キンテツ　　３億１３００万円

　すとろう小泉くんと、岩崎誠の差は、６億円近いが、収益率だけ取り上げる
と、あと１年が実に楽しい！

　８年決戦の７年目の収益率順位！
１位・すとろう小泉　　１億８５５０万円
２位・岩崎誠　　　　　１億９５００万円

　おお！　なんとその差は、わずか９５０万円！

　ゲームの行方がどうなるか、かたずをのむなか、最後の年がスタートする。

　決して下手ではなく、ごくふつうに品のいいプレイをする鴻池元良くんが、案
の定というか、ゲスト怪獣を喰らって、脱落する。
　あれ？　密かにまた石川キンテツくんが、ずりずりと後退し始めているぞ。

　岩崎誠が、猛然とスパート開始！
　最後の年に、２連続で、目的地到着は大きい！
　対するすとろう小泉くんは、牛歩カードを喰らっているのに、☆印カード売り
場で、新幹線カードなどをせっせと買いまくっている。
　買い終わった瞬間に、みんなが「小泉くん、牛歩カード喰らってる間は、カー
ドつかえないから、３月までにカードつかいきれないんじゃない？」
「あっ、し、しまった！」




　勢いづく、岩崎誠！
　８年目の３月、最後のターン、岩崎誠は、ぶっとびカードで、目的地ホールイ
ンワンを狙う！　ここで入れば、伝説の人になれたのだが、あわれ、稚内へ。




　鴻池元良くんは、最後の３月に徳政令カードをつかって、持ち金をゼロにして
終了！　なんて奥ゆかしい人だ。茶道に生きる人のようだ。

　例によって、バカ受けのエンディングを見ながら、優勝の文字に輝いたのは
…。
　１位・すとろう小泉　２３億８５８０万円
　２位・岩崎誠　　　　１５億７５２０万円
　３位・石川キンテツ　　５億２２５０万円
　４位・鴻池元良　　　　３億３６５０万円

　岩崎誠が抜いたと思ったんだけどなあ！
　意外に大差もついた。
　あれ？　いつのまにか、鴻池元良くんが、最下位になっている。
　本当にビリになることが多いといっていたけど、データ通りだ。
　次回、鴻池元良くんのプレイを徹底分析したいなあ。

　２連覇を阻止された岩崎誠が、悔しがること、悔しがること。
　おもしろいのは、その場で、４人で、反省会を始めてしまったことだ。
「あの場面で、○○○○○○カードをつかったのが、敗因だ！」
「急行カードで、２さえ出なければ…」
　いつしか、４人で集まって、『桃太郎電鉄』大会をやろうという約束までして
いる。
「おいおい！　作者として、そういう行動をしてくれるのは、うれしいかぎりな
んだけど、今から集まって『桃鉄大会』っていっても、まだこの『桃太郎電鉄11
（仮）』はできないんだよ！」
「あっ、そうか。はっはっは！」
「今から『桃太郎電鉄Ｘ（ばってん）』でやったら、テンポがまったく違うもん
なあ！」

　午後６時３０分。築地のお寿司屋さん「太老樹（たろうき）」で、さらに『桃
太郎電鉄１１（仮）』話。




　メンバーは、私、嫁、土居ちゃん（土居孝幸）、柴尾英令くん、岩崎誠、鴻池
元良くん、すとろう小泉くん、石川キンテツくん。

　午後８時。土居ちゃんの音頭で、「茜屋珈琲店」へ。




　石川キンテツくんが、仕事に呼び出されて、早退。
　ゲーム作りに通じる、テーマパーク談義に燃える。
　岩崎誠が、ディズニーランドで、バイトしていたことがあるというのを初めて
聞いた。すごいのは、ディズニーランドで働いた人で、ディズニーランドのこと
を悪くいう人がひとりもいないということ。
　みんなで根掘り葉掘り、聞くが、岩崎誠は「本当に楽しかったんですよ、ディ
ズニーランドでの仕事は…」に、一同、「うーーーん、すごいなあ！」と、感嘆
符。

　午後９時３０分。帰宅。
　きょうのテスト・プレイで出た次回作へのアイデアをまとめる作業。