７月３１日（水）

　昨夜、クーラーを停めて寝たら、朝、汗びっしょりで、目が覚めた。
　この時期のエアコンの調節は難しいねえ。
　２７度じゃ、寒いし、２８度じゃ、暑い。
　どうも、夏風邪を引いたようだ。
　
　午前８時３０分。『桃太郎電鉄１１（仮）』の手直し作業と、『桃太郎電鉄12
（仮）〜地方編』の仕様書作り。

　午前１１時３０分。嫁と、代々木八幡の洋食屋さん「せきぐち亭」へ。
　インターネットに、ハンバーグの美味しいお店と書いてあった。
　
　メルヘン調の家庭的な店内。
　ほかのお客さんも、ハンバーグを注文している。
　やっぱり名物なんだな。

　さっそく、ハンバーグを注文する。
・１５０グラム　　９５０円。
・２００グラム　１１００円。

　これにご飯、味噌汁、突き出しがついてくる。




　もぐもぐ…。
　なるほど、うまい。
　家庭的な味だ。
　このお店が、自宅から、５分以内にあったら、間違いなく常連客になってしま
うような味だ。

　でも最近の私がほしいのは、夢のように美味しいハンバーグなのだ。
　つばめグリル、ザ・ハンバーグなども、じゅうぶん美味しいのだが、夢のよう
に美味しいとなると、難しい。
　かつて、「プティ・ポワン」の北岡さんが、熱海の別荘で作ってくださったハ
ンバーグが過去、いちばん美味しかったんだけど、あれはメニューにないしなあ。
　でも、この「せきぐち亭」のハンバーグは、美味しかった。
　お近くの人は、ぜひ！
　営団千代田線の代々木公園駅前です。

　午後１２時。自宅に戻り、喫茶店「らぴす」サンへ。
　きょうはテスト・プレイの日。
　メンバーは、土居ちゃん（土居孝幸）、柴尾英令くん、井沢どんすけの早稲田
大学先輩・後輩対決、またの名を「早稲田三大怪獣総新撃！」と予定していたの
だが、早くも、３年寝太郎の柴尾英令くんから「寝坊しました〜！」の電話が入
る。

　土居ちゃん、井沢どんすけが到着。
　井沢どんすけは、テスト・プレイで家に来るときは、うれしそうだ。
「井沢くん、そんなに『桃鉄』やるの好きか？」
「はい！」
　この「はい！」に相好を崩してはいけない。
　１ヶ所、とてつもない欠陥を見つけようものなら、大魔神の変身シーンのよう
に「これは、まっ〜〜〜たく、ダメですね〜！」と言って帰ってしまう男なのだ。
　だからこそ、井沢どんすけは、敵に回すと恐いが、味方にするともっと恐い男
なのである。

　あれ？　土居ちゃんも鼻声。
「夏風邪、引いちゃって！」
　あれ？　井沢どんすけが咳き込んでる。
「夏風邪、引いちゃって！」
「おんなじじゃないか！」
「クーラーの調整がうまく出来なくて…」
　クーラーの調節は難しいという話をしばし。
　あとで聞いたら、柴尾英令くんも夏風邪を引いたようだ。
　みんな、身体弱いぞ！

　午後１２時３０分。自宅にて、土居ちゃん、井沢どんすけに、ＣＯＭキャラの
３人で、対戦。
「どんちゃん！　最近強いんだって？」と、土居ちゃん。
「ええまあ。ちょっと！」。
「井沢どんすけは、ストロウ・ドッグスのふたりと対決になると、人が変わった
ような、カードの使い方するからなあ！」
「よし、じゃあ、やろう！」

　土居ちゃんＶＳ井沢どんすけの戦いの火蓋が切って落とされた！
　
　いつものように、最初の目的地に、井沢どんすけが入る！
「あれ〜！　何でいつも井沢どんすけは最初の目的地に入るんだあ！？」
「あっ、そうか！　最初って、みんなまだカードを持っていないから、サイコロ
の出目のいい井沢は強いんだあ！」
「そ、そうですね！」
　井沢どんすけ、納得するな。

　午後２時。空気男爵・柴尾英令くんが、到着。
　柴尾英令くんは、遅刻すると、必ず、スターバックス・コーヒーで、コーヒー
を買って来てくれる。

　その後、井沢どんすけは、３連続で目的地に到着という離れ業を演じたにもか
かわらず、ふと見ると、ビリを独走している。
「あれ？　何で、井沢、持ち金、マイナスなの？」
「冬に間違えて、赤マスに入っちゃいました！」
「目的地到着分ぐらいのお金を、赤マスで、捨ててましたよ！」
「井沢くん、やるなあ！」
「えへえへえへっ！」
「自分で笑うか！」
「だって、オチみたいですよね！」
「オチがつけば、何でもいいのか！」
「えへえへえへっ！」

　午後３時。超多忙人間の井沢どんすけ、またの名を『デジモン・アドベンチャ
ー』、『ファイヤーエムブレム外伝』の大人気漫画原作者・井沢ひろし先生が、
のうのうと長時間、『桃太郎電鉄１１（仮）』のテスト・プレイに打ち興じてく
ださるわけがない。
　家の前に待たせておいた、ロールスロイスに乗って、次の打ち合わせに向かう
のであった…（嘘）。

「井沢、きょうも負け逃げか？」
「はい！」
　どうやら、井沢どんすけが強いのは、ストロウ・ドッグスのふたりに対してだ
けのようである。

　残った３人で、『桃太郎電鉄１１（仮）』をイベント別にこまかくチェック。
『桃太郎電鉄Ｘ（ばってん）』より、圧倒的にスムーズにゲームまで入れるシス
テムをさらに強化する。出来がいいときは、直した部分も簡単に直るような箇所
だから、不思議だなあ。
　土居ちゃんも、イラストのチェック。

「今回の作品は、出来がいいだけに、物件の収益率とか、被害額の数値が非常に
気になりますね〜！」と、柴尾英令くん。
「そうなんだよ。出来がいいときって、プレイヤーが熱中するもんだから、プロ
野球で、審判のストライクの判定を気にするように、みんなが数値に敏感になる！
だから、よけいテスト・プレイを真剣にやらないといけないんだ」
「でも、順調ですよね！」
「うん。今時分から、チューニングの微調整に入ってるなんて、かつてない。夢
のようだよ！」

　この辺で、私の夏風邪が悪化。
　しばらく休ませてもらう。
　土居ちゃんと、柴尾英令くんは、バラエティゲームのチェック。
「池毅（いけたけし）さんの曲、本当にいいなあ！」と、柴尾英令くん。
　ほんと。池毅（いけたけし）さんの加入は大きい。
　いい曲をたくさん書いてくれるし、『桃鉄』のメイン作曲家・カズ坊（関口和
之）が刺激を受けて、いい曲を連発してくれている。

　午後６時３０分。近所のスペアリブの店「ハイ・ダディ！」へ。
　私、嫁、土居ちゃん、スペア・デブの柴尾英令くん。
「さくまサン、よけいなギャグを入れないように！」
「柴尾英令くんには、月見草より、スペアリブが良く似合う！」

　ここのスペアリブは、抜群にうまいよ。
　毎日来たいくらいだけど、スペアリブなんでね。
　醤油味、マスタード味、ガーリック味、ケチャップ味。すべて美味しい。

　午後７時。私の体調が不良なので、きょうは解散することに。
　明日から、築地のハドソンで、さらに本格的なテスト・プレイの開始だ。
　相当、体力をつかうので、休養しておかなければ…。

　ベッドに横たわり、スカイ・パーフェクＴＶで「横浜ベイスターズ対阪神」
戦。　６対１と、前半で大きくリード。
　これなら、休養になる。
　
　明日のテスト・プレイに備えて、早く寝る…はず。